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「手数料はゼロです」の広告に注意 [中古マンション]


このブログはマンション業界OBが業界の裏側を知り尽くした目線で、マンション購入に関する疑問や諸問題を解き明かし、後悔しないためのハウツーをご紹介・・・・原則として、毎月5と10の日に投稿しています。


中古物件の中に手数料ゼロというケースがあります。中古物件を探してみたことのある読者ならご存知のことと思います。

今日は「手数料ゼロ」の甘いキャッチコピーの裏側を覗いてみたいと思います。

●買主側から見た手数料ゼロ物件

仲介手数料は物件価格の3%+60,000円と上限が法で決まっています。買主と売主、それぞれの支払う限度額です。

この料率は上限であって、例えば1%でもいいわけですが、殆どの取引で限度いっぱいを要求するのが実態ですし、何故か手数料を値切る買い手もあまりいないようです。

ともあれ、3%という数値は5000万円の取引なら156万円(+消費税)なので、買い手にとっても売り手にとっても大きな金額になっています。それがゼロでいいと書いてある広告を見れば、つい目が行きがちです。

メリットがあればデメリットがあるもので、何か裏があるのではないか、ただより高いものはないと言うではないかなどと疑り深い人もあるでしょうが、本当に手数料はゼロなのです。

しかし、仲介業者にとって手数料ゼロではビジネスが成り立たないので、別のどこかで利益を確保するはずです。そこが問題なのです。

利益確保策は次のようなものです。

※自社所有物件である・・・中古物件を個人オーナーから買い取って自社物にしたケース。この場合は、業者自身が売主なので、言い換えると仲介業務ではなくなるので手数料は取ることができないのです。

利益は、個人(とは限りませんが)オーナーから100で買い取って120で販売することによって得るのです。買い取り転売というビジネスです。

安く手放す個人オーナーなどあるのでしょうか?それが現実にあるのです。早期の売却を望んでいる人、何かの事情で売却の期限が迫っている人などです。築40年など、高経年マンションで買い手が中々つかず、半ば焼け気味に叩き売ってしまう人もあるのです。

安く買って、そのまま売却する業者はなく、大抵リノベーションすることによってバリューアップした商品として売り出します。3000万円で仕入れた商品がリフォーム代に500万円かけたとしても4000万円でも売れるということに味を占めた業者は、これを繰り返すのです。

実質価値が4000万円もあるか、ここが問題です。しばしば価値以上の高値になっているので気を付けなければなりません。手数料ゼロは得な取引のようで、実はそうでもないというのが実態です。

リノベーション物件は、室内を新築同様にしてあるわけですから、その価値を錯覚しやすいものです。

業者所有物件で例外があるとしたら、人気物件を何年か前に購入し、機を見て転売するというビジネスモデルを持つ仲介業者の物件です。

※利益確保策の二つ目・・・売主から手数料が入るから買い手はゼロでもいいというケースです。これは、手数料3%+60,000円だけで採算が取れる小規模な仲介業者の場合です。ただし、取引額が大きな物件を狙うようです。

つまり、1億円を超える高級・高額マンションの売り依頼を取れれば、3%でも十分にペイするのでしょう。

高額なマンションは手数料も数百万円になるわけですから、買い手から見たら手数料ゼロというキャッチコピーには強く惹かれることでしょうが、このような物件は実は少ないのです。

売主の大半は、依頼先に大手業者の三井のリハウスや住友のステップ、東急リバブルといった企業を選択するからです。


●売り手が業者選びで気を付けるべきこと

自宅マンションを売るに当たり、少しでも高く売ってくれそうな業者が良いが、「手数料が半額でいいというなら、その分が実質的に安くなるのだから、売りやすくなるのではないかと思うのだが、このようなチラシをポスティングして来た業者についてどう思うか」というご質問メールをいただきました。

お答えします。

ご質問にあるような業者が頑張って高く売ってくれるかというと、一概にはそうと言えません。仲介業者は、所有者と直接媒介契約を結んだ会社が経営的には有利なので、常に売却希望者を探しています。

 手数料は、売り手から3%+6万円、買い手からも3%+6万円を取ってよいことになっていますが、間に入る業者が2社なら、それぞれ3%+6万円の収入となります。通常は、売り手から委任された業者が、不動産情報ネットワークに物件を登録すると、別の業者が買い手を紹介してきます。

そこで買い手と売り手が合意に達すると、仲介業者2社による売買が成立するという形になり、これが多いのです。
勿論、売り手だけでなく買い手も自ら探した業者は、手数料は両取りの6%+12万円(両手取引と言います)となります。

 売り手から直接委任された物件を自家物件というのですが、それさえ手に入れられれば、買い手探しは他社に任せても黙って手数料が入って来るので、そうした物件を多く抱えることは、業者の命題になっているのです。

大手業者は、この両手取引を常に狙っていると言います。片手では経営が成り立たないのでしょう。

 多くの仲介業者は、自家物件は販売努力をしなくても不動産流通機構(REINS=業者間の情報ネットワーク)に登録さえしておけば左うちわなので、手数料は少しくらい下げてもメリットはあるというわけです。

ただし、半額にしても経営が成り立つようにしなければならないので、狙いをつける物件は高額物件が中心となるわけです。

 売り手にとっても手数料が安いことはメリットですので、手数料は半分でいいという業者に依頼するのは悪くないのですが、値段が下がったら意味がないことになります。

ここが落とし穴です。売り依頼を契約で縛っておき、買い手が中々決まらないとい、売り値を下げてくれと要求して来るのです。

売り手にとっては、高く売ってくれる業者、おまけに手数料も安い業者が良いわけですが、そんな業者はないでしょう。大手は集客力においては中小業者をはるかに凌駕するので、大手に依頼した方がよい場合が多いかもしれません。

しかし、大手も営業マンの全てが優秀なわけではありません。また、優秀か優秀でないかの基準も、仲介業では買い手に向けられるものだけではないのです。 営業力があると言われる業者は、買い手の要求を聞いて、売り手に値段を下げさせるような交渉力にも秀でているということでもあるのです。

売り手にとって、業者選びは結構難しいのです。

 強いて言えば、売り手のマンションをよく知っていて、買い手に対し売りマンションの利点や長所などを強くアピ―ルしてくれる可能性のある業者または営業マンということになるでしょう。まあ、営業マンと売り手の人間関係や、営業マンの熱心さなどが決め手になるとも言えますね。


・・・・今日はここまでです。ご購読ありがとうございました。ご質問・ご相談は「無料相談」のできる三井健太のマンション相談室(http://www.syuppanservice.com)までお気軽にどうぞ。

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老朽化マンション・負のスパイラル [マンションの資産価値]

このブログはマンション業界OBが業界の裏側を知り尽くした目線で、マンション購入に関する疑問や諸問題を解き明かし、後悔しないためのハウツーをご紹介・・・・原則として、毎月5と10の日に投稿しています。


タイトルは2017年4月6日のTBSテレビが朝の報道番組で取り上げた話題からいただいたものです。

番組では、札幌市で起きたベランダ崩落事故や、天井から雨漏りするマンション、バルコニーの軒裏に穴が開き、鉄筋がむき出しになったマンション、鉄製のバルコニー手すりが錆びてぼろぼろになったマンションなどを紹介していました。

これら問題マンションのひとつは、45年間、一度も大規模修繕をして来なかったというのです。修繕積立金すらないということでした。賃貸マンションでなく、分譲マンションでのことなので俄かには信じられない報道でした。

 番組では、1.老朽化して危険なマンションまたは雨漏りなどによる不快なマンションからは転居者が続出し、居住者が減る。2.居住者が減ると管理費・修繕費が集まらない。3.管理費等が集まらないと老朽化は更に進む。1~2~3~1と負のスパイラルに陥ると結んでいました。

適時・適切な修繕をしなければ、コンクリ―といえども建物は必ず劣化します。筆者がマンション業界に飛び込んだとき、最初に教わったことは、新築マンションは完成したその瞬間から老朽化の道を歩み始めるということでした。何故か、そのときの上司の言葉が忘れられないのです。

そのせいでもないのですが、私たちが住んでいるマンションは何年の寿命があるのだろうかという疑問を長いこと持ち続けています。最後の姿をこの目で見たい、そんな悪趣味な(?)思いを抱いているのです。

このブログで、何年か前に「人間の寿命・マンションの寿命」というタイトルで記事を書いたことがありました。日本人の寿命がもうすぐ90歳になろうかという現在、マンションの寿命の方が短いなどということはあって欲しくないという思いから、筆者は常に注目しているテーマです。

さて、今日はマンションに何年住み続けられるかという問題について書いてみようと思います。

このテーマは、新築マンションの供給が低迷し、マンション探しをするうえで中古の選択は避けられなくなっているからです。築浅のマンションなら心配は少ないものの、予算の関係で築20年、30年と古いマンションを検討せざるを得ない人が増えている現状に鑑み、取り上げることとしました。

●新築マンションなら永住は可能?

先ず、マンションってそもそも耐久性はどのくらいあるのかについて考えてみましょう。

業界人になったばかりの頃、先輩から教わったのは「60年」でした。しかし、実際に住人がいるマンション(鉄筋コンクリート造の集合住宅)で最も長く生きた(耐えた)マンションは同潤会アパートの上野稲荷町ではないかと思います。

建築された時期は確認できませんが、同潤会アパートが各地に建設されたのは1921年~1945年と記録されているので、およそ70~90年で姿を消したことになります。

住まいではなかったけれど、使用されていたものでは「同潤会青山アパート」が続くのではなかったでしょうか?「同潤会青山アパート」は、ご存知の「表参道ヒルズ」に形を変えています。

ついでに言えば、上野稲荷町は三菱地所レジデンスによって「ザ・パークハウス上野(全128戸)」という名の分譲マンションに生まれ変わって2015年3月に竣工しています。

同潤会アパートは大正時代に起こった関東大震災の復興住宅として東京・横浜の23か所に建てられたもので、鉄筋コンクリート造3階建ての賃貸アパートでした。何年か後に同アパートは居住者を中心に払い下げとなり、役目を終えた同潤会(財団法人)は解散したと伝えられています。

同潤会アパートの建て替え前の姿を記憶している人は少ないと思います。所有者と建て替えについて長きに渡り協議を続けたデベロッパー各社の開発や企画、建設部門の担当者や設計家、研究者、建築家など、ごく少数の人たちです。

筆者も脳裏にはっきり残っているのは、原宿と青山通りを結ぶ表参道沿いにあった「青山アパート」ですが、先に述べたように、ここに居住者はなく、3階まで店舗でした。殆んどブティックか雑貨店だったと思います。

少し前まで住まいだった名残りを感じるのは、屋上に突き出たテレビアンテナでした。世界的にも有名な原宿、ファッションの街として外国のブランドショップが建ち並ぶ表参道。その道沿いの年輪を重ねた森に隠れるように建ち並ぶ低層の店舗群は不思議な光景でした。

ともあれ、「青山アパート」晩年、住宅としては生きられなかったのです。

コンクリート構造は、メンテナンスをきちんと行えば、100年くらい持ちこたえるのかもしれません。メンテナンスを適宜行わなければ冒頭で述べたTV報道のような危険な状態に至りますが、同潤会アパートの例からも80年くらいは住み続けることができた、すなわち雨露をしのぐことだけは可能だったのですから、やりようによっては100年の寿命はオーバーではないのです。

最近の新築マンションは理論上200年マンションもたまに見かけますし、100年コンクリートを謳うマンションや「劣化等級3」を表示した高耐久マンションも増えています。

しかし、住まいはコンクリートの箱があれば足りるわけではありません。エレベーターも必須ですし、電気設備、給排水・衛生設備、電波受信システムといったものが不可欠です。

簡単に言うと、マンションは構造と設備に分類され、構造は60年~100年、あるいは200年の耐用年数があっても、設備は15年程度しかないもの、長くても40年程度のもの(エレベーターなど)、と部位によって寿命は大きく異なります。

コンクリートの構造部はしっかりしていても、設備が寿命に達してしまうと、様々な不具合が発生し、生活が困難になります。不具合は居住者のストレスを溜めこむことでしょう。

快適であるはずのマンションが不快なマンションとなって耐え難くなって行きます。そうなると脱出者が次第に増えて行きます。売却という道を選択する人、賃貸に付す人に分かれるにしても、オーナーは老朽化マンションから去っていくのです。

売却によって新オーナーとなった人はともかくも、賃貸したオーナーからは愛着も薄らぐのか、メンテナンスが適切に行われないだけでなく、修繕積立金の増額も決議に至らず、やがてはメンテナンス放棄状態に陥るのです。

そうなると、売却額も二束三文です。

ところが、中には築50年に達していても、メンテナンスがきちんと行われているマンションは、「Vintage」の称号をもらうほどで、外形的にも状態は良く、住み心地も良いマンションとして定評があるようです。

オーナーは宝物でも愛でるように大切に扱い、売りに出す人も少ないのです。売り出せば、今も結構な高値で買い手がつくと言います。

Vintageと呼ばれるようなマンションは都心の一等地に立っていて、それだけでも価値ある物件なので、買い手も富裕層であるケースが多く、メンテナンス費用の支出や積立金の増額決議もスムーズに運ぶのでしょう。

その結果、建物の劣化は進まず、大規模改修のたびに何度も若返って、今に至っているのです。

結局、マンションは新築であろうと既に30年を経過している中古マンションであろうと、余命はメンテナンス次第ということだと分かって来ます。

●築30年の中古を買った場合は何年住めるか?

築30年のマンションを買いましたが、それから5年も経たないうちに不具合が頻発し、とても居心地が悪いのです。ストレスも溜まる一方ですーー先日、このようなお便りを頂きました。

ご依頼の内容は、買い替え先のマンションについてのものでしたが、今度は失敗しない買い物をしたいという祈りのような心情が伝わって来ました。

普通に考えると、築35年程度ではどんなに短くとも20年以上は住めるはずですが、管理組合の運営がうまく行っていないらしく、小さな修繕ですらスムーズに行かないため、気持ちよく暮らせないというのです。

別のマンションは、組合運営の活動が讃えられ、模範的なマンションとしてたびたび雑誌や新聞のコラムに登場しています。

筆者の知る(かつて短期間住んでいた)マンションは、今年で築34年になるのですが、とても34年を経過しているとは信じられないものがあります。

こうしたメンテナンスが適切に行われるマンションの共通点は、資産価値の維持に関すして、オーナー全員が理解と協力を惜しまないことにあるようです

大規模な修繕は勿論のこと、美観を損ねる行為の禁止ルールを厳守すること、当初はなかった衛星放送受信設備の新設も組合として実施し、つまり、居住者が勝手きままにバルコニーの手すりに据え付ける行為を禁じたことなどが代表的です。

時代とともに新たな設備が登場するので、その更新や新設、つまり「改良」もしっかり実行しているのですね。

また、年代を感じさせない大きな要因は「植栽」にもありそうです。築30年を超えて年を感じさせないのは敷地内の樹木が高く大きく生長して建物の古びた印象を消してしまうからではないかと思います。

●築50年のマンションにはあと何年住める?

カギは、手入れにかかる費用にあるのではないかと思うのです。老朽化が進むに連れて修繕費は嵩み、積立金不足に陥るのではないか? そうなれば、老朽化の進行を止めることができなくなって住みにくい状態になる。

そうならないようにするには、財政的な裏付けが必須です。

マンションは、寿命が近づくに従い、不具合があちらこちらで露呈してきます。排水不良や水勢の低下、壁面の劣化・タイルの剥離・崩落、サッシ周りに隙間が発生して風が入り込む、換気装置の機能不全などが目立ってきます。

とりわけ、コンクリートのひび割れが雨水の浸透を許し、鉄筋の錆び、そして膨張、爆裂といった症状は、耐震性の劣化にも重なります。そして、雨漏り、結露、ジメジメ感といった住み心地を悪化させる現象が増えて来ます。

何十年も経つと、それまで応急措置を繰り返して来たものの、たび重なる修繕に根本的な対策の必要度が増して行きます。

不具合があまりにも頻繁になると、修繕の意欲も薄れ、劣化した箇所を放置したまま、すなわちメンテナンス放棄という事態もあり得ます。管理費の滞納や修繕積立金の枯渇などが、これに拍車をかけます。

日常管理もおろそかになり、共用部分にゴミが溜まり、自転車置き場が雑然としたまま、壊れた機械式駐車場は使用不能、メールボックスの投函扉は半分開いたまま。エレベーター内部は傷だらけで汚れもひどい。

入居者の中には、あまりにも住み心地が悪いので、やがて賃貸するか売却して住み替える道を選ぶ人が出てきます。

賃貸戸数が増えますが、賃料が高くないため、入居者の質が問題になったりします。それが更に住み心地を悪くさせます。

すべてのマンションがそうなるわけではありませんが、入居者が足並みを揃えて維持管理に関心を持ち、お金(修繕費)をかけて改修を適切に行ないながら、また管理規約をしっかり守って共同生活を営み、共用部分も我が家の一部としてみんなで慈しんで行けば、50年先も快適な住まいであり続けることでしょう。

しかし、現実はそうならず、50年も経ったマンションは見かけ上は「まだ住める」と見えても、内実はスラム一歩手前に陥っているかもしれません。そのため、50年を買った場合、入居してから5年も経たないうちに様々な障害・問題が表面化して来るかもしれません。

今日は詳しく述べませんが、チェックポイントを定めてしっかり調査しなければ、高経年マンションは危険です。

何をするにも管理組合としての財政に余裕がなければなりません。その意味で、第一のチェックポイントは積立金の残高が1軒当たりでいくらあるかです

また、長期修繕計画書(収支計画表)を見せてもらい、赤字になる年がないか、積立金増額計画の実績と予定の両方を見ることです。そこから見えて来るものがあるからです。勿論、修繕履歴を辿って見ることも大事です。

マンションは人間の体と異なり、健康診断を行いながら手入れをし、ときに手術をするなどのメンテナンスを適切に行って行けば、必ず長生きできるものです。

●これまでの50年マンションとこれからの50年マンション

昔のマンションは後々のメンテナンスや給排水管の交換を想定していなかったものが多いのです。仕方なく、下の写真のように外壁を這わす格好で新しい配管を設置している例が見られます。

ご存知の読者も多いと思いますが、給排水管の横引き管は専有分に当たるので、リフォームの際に自分の意思で交換することができます。しかし、コンクリートの中に埋め込まれてあれば、交換は不可能です。

また、上下を貫通する竪管(たてかん)は個人ではどうにもなりません。管理組合全体として工事をするかしないかを決めることになります。

しかし、水流が弱いとか、排水管が詰まり気味であるといった不具合が出て来ます。また、昔の水道管は鉄製である場合が多くこれが赤水発生の原因になっているマンションもあります。これらを直すために交換が必要となったとき、その工事のための余裕のスペースがない場合もあるようです。



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既に50年になったマンションは、やがて上の写真(築60年の某分譲マンションです)のような姿になるかもしれません。

しかし、最近のマンションの多くは長期的なメンテナンスに配慮した設計になっているものも多いので、見かけ上も美麗で、長く快適に住んで行くことが可能かもしれません。とはいえ、技術的に可能ではあっても、財政の裏付けがなければ適切なメンテナンスはできません。

また、オーナーの大半が理解と協力を惜しまない管理組合でなければ、これまた実現は困難です。

●修繕積立金を最初に沢山集金してしまおう!

このタイトルは最近のデベロッパー各社の合言葉のようです。このブログでも少し前にご紹介しましたが、修繕積立金は分譲時から多額に徴求する例が増えています。

専有面積1㎡当たりで、初期に100円(70㎡なら7000円)程度とし、5年後には1.5倍に上げる、引き渡し時に一時金として毎月の設定額の80倍~100倍(50~70万円)といったケースですが、少し前までは毎月80円/㎡ 以下、一時金は60倍というのが標準的でした。

最近、このような増額傾向を見せる業界ですが、これにはどのような意図があるのでしょうか?

かつて、マンション分譲という商売は手離れの良いビジネスだと語ったデベロッパーの社長がありました。売ったらあとは管理会社に任せておけばいい、悪く言えば「売り放し」でよい商売でした。

建築上の問題でクレームが来たら施工会社が処理してくれる、という思いもあったようです。

一面これは今も真理ですから、修繕積立金を多額に取るというのは、販売の足かせになる恐れもあるだけに、デベロッパー(売主)としては積極的に取り組みたい方策ではないはずです。

にも拘わらず、増額策は何によるものでしょうか?

管理会社の要請でしょうか?値上げを提案しても、管理組合が賛成しないと財政が欠乏して維持管理がやりにくいので、最初からならべく資金的な余裕を作りたいとでも売主に要望しているのでしょうか?

それとも、建て替えが殆んど不可能な分譲マンションは将来、社会的なストックとして残るだけに、老朽化したマンションが増えて街までがスラム化するようなことがあってはならない、分譲した当事者としても「我関せず」というわけにも行かない。こんな企業の良識がそうさせているのでしょうか?

あるいは、国の指導によるものでしょうか?

おそらく、要因はいくつかが交じり合っているのでしょう。都区内には築40年を超えるマンションが既に2000棟以上もあるのです。あと10年すると50年マンションが2000棟となります。

老朽化マンションは、放置すれば社会問題として無視できないものになる。官民ともに、解決案を見い出そうと日々考えているのです。そんな中、メンテナンスをしっかりやって行こう。そのための財政的な裏付けをしっかり作って行こう。こんな空気が生まれていると見るべきでしょう。

こうした動きは、20年くらい前から始まっていたと思います。それが波及し、時代の潮流として目立ってきたのがこの3年くらいと感じます。

高経年の中古マンションを検討するときは、耐震性能とともに「修繕積立金の残高(総額ではなく1戸当たり)」を聞く、修繕履歴を見る、長期修繕計画書を見るといったチェックポイントを持ちましょう。


・・・・今日はここまでです。ご購読ありがとうございました。ご質問・ご相談は「無料相談」のできる三井健太のマンション相談室(http://www.syuppanservice.com)までお気軽にどうぞ。


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のらえもんさんプロデュースの「住まいスタジアム」がすごい [マンション購入アドバイス]


湾岸マンションで有名な「のらえもん」さん。ご縁があって、筆者も氏がプロデュースしたビジネスを少しお手伝いすることになりました。ビジネスとは、対面式のマンション購入相談で、これは本邦初と言って過言でない形態です。

2部構成になっていて、最初にフィナンシャルプランナーとの長期の家計プランついてのご相談、次いで購入マンションの是非についてのご相談となっています。

詳細は、HP(住まいスタジアムhttps://sumai-stadium.com/)をご覧いただくとして、対面式の相談を「FP相談+住宅相談」の形で実施する例は他にないはずです。

筆者の主宰する「マンション相談室」も「住宅(マンション)相談だけですから。

住まいスタジアムは3月初旬から正式にスタートしたばかりですが、予約殺到で、順調な滑り出しができたと言えそうです。

実は筆者もかねて望んでいた相談の形態でしたが、FPの優れた人材と知り合うチャンスがなく、先を越されてしまいました。

筆者の「マンション相談室」も多忙な毎日ですが、住まいスタジアムとの連携も図りながら、多くのマンション購入者のお役に立つことができれば、それに優る喜びはないと考えて協力を約した次第です。

FPさんとの相談は、大きな安心を与えるものであり、しかもマンション業者のひも付きでない利点もあって、ご相談者には予想以上のご好評をいただいています。

住宅相談とのセットでいただく料金は40,000円からですが、4000万円のマンションをお買いになる人からみれば僅か0.1%の負担です。

中古マンションの手数料は3%ですから120万円(+6万円と消費税)もかかります。
新築マンションでも、物件代金以外に200万円以上300万円くらいの諸費用が必要です。

それに比べたら、一生を左右するかもしれない相談料としては破格の安さとは言えないでしょうか? しかも、業者と繋がらない立ち位置なので、客観的で、買い手サイド(目線)でのご相談ができるのです。

つまり、特定業者が扱う物件を強く推すことをしないのが長所だと思います。この面でも、筆者と同じスタンスなので、迷いなく参加を決めることができました。

お一人様ごと、家庭環境も、また職業的な事情も異なるだけに、機械的には処理できないご相談の世界は時間の限界もあるのですが、少しでも多くの方のお役に立ちたいとスタッフ一同燃えています。

読者の皆さも、機会があれば是非ご利用下さい。FP相談だけ、マンション相談だけも可能です。


三井健太のマンション相談室http://www.syuppanservice.com



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住宅ローン。捨てる金利と残る元金 [マンション購入アドバイス]

このブログはマンション業界OBが業界の裏側を知り尽くした目線で、マンション購入に関する疑問や諸問題を解き明かし、後悔しないためのハウツーをご紹介・・・・原則として、毎月5と10の日に投稿しています。


金利は捨てるだけ、銀行経営に協力するだけなので、可能ならマンション購入に当たっては、全額キャッシュの方がよいはずです。

ところが、購入代金の全額を用意するには、それなりに長い時間がかかり、その間に家賃という捨てる金があるので、金利と家賃とどちらが高いかという計算をしてみると、金利の方が低いと知って「買った方がトク」と計算する人が出て来ます。

筆者が初めてマンションを購入した頃は低利の公的融資も、年5.5%でしたから、今とは別の考え方に立ってマンションを買うという選択をしたものですが、現状は金利が1%程度ですから、4000万円の融資を受けても最大で40万円を捨てるだけ、月額にしたら35,000円にもなりません。

しかも、住宅ローン控除を受けられるので、年収によっては最長10年間、金利分は殆んど税額控除されます。つまり、個人差、物件格差、期間差はあるものの、殆んど捨てるものなしでマイホームを持てるわけです。

家賃の場合は、家主に貢献するだけですし、その金額が35,000円などという安いものは東京都区内に限らず、都内通勤圏では皆無です。


住宅ローンは元金返済も必要ですが、これは捨てるわけではなく貯金のようなものです。

毎月の返済金のうち、大半が金利でなく元金なので、貯金はどんどん増えて行きます。正確に言えば、毎月小口の投資信託を買い集めて行くようなものかもしれません。

ちなみに、4000万円を35年固定金利の返済で借りると、毎月の返済額が112,914円ですが、初年度の金利は平均で32,978円、元金が82,691円となっています。10年経つと、金利の累計返済額は約350万円となりますが、元金返済、すなわち投資信託の積立て累積額は約1000万円となるのです。

112,914円の120回分1350万円の内、捨てるのは350万円だけ、1000万円は貯金(投資信託)として残るのです。

ただし、この貯金(投資信託)には金融機関に行けばいつでもキャッシュに変わるという手軽さはありません。元金払いのキャッシュが家の柱になり、瓦になりというふうに、物に形を変えて積み立られて行きますが、必要なときに柱だけ売る、瓦だけ売るといった換金法は取れないという弱みがあります。

また、投資信託と言ったことでお分かりのように、通常の積立貯金とは異なり、元本保証ではないのです。

換金の必要が起きたときは、柱だけでも瓦だけを売ることはできないので、家ごと売ってしまう必要があります。家ごと売ってローンの残債を返済した残りが手渡されるわけです。

そのとき、予想していた以上に安くなっていれば、手残りがないことになるかもしれません。最悪の場合はマイナスになるかもしれません。

この売値が問題で、購入額から安くなるかもしれないという問題、言い換えれば元本保証のない貯蓄(投資信託)であることがマイホーム購入のリスクになるのです。

マンションの場合は、物件によって購入額を上回る値段で売却ができるものがある一方、購入額から下がってしまうものもあります。損得の割合にも大きな差があります。

20年ローンを利用して購入し、20年後に売却するとして、購入額に手数料と固定資産税、管理費等を加えた金額で売れたら、金利分が損になるだけで、殆んどただで20年住んだ計算になります。

反対に20年後に購入額の半値でしか売れなかったら、経済的な損得計算だけで考えると、「賃貸マンションに住んでいた方が良かった」と失望するかもしれません。

カギを握るのは、いかに元本割れの小さなマンションを選ぶかという点にあります。

読者の皆さんは、これからマンションを買おうとしていらっしゃる方が大半でしょうから、マイホーム購入の意義をよくお分かりのことと思います。同時に、購入物件によっては元本割れになってしまわない選び方を意識しているのではないかとも思います。

不動産の価格は個別要因が大きく左右します。中でも立地条件が大きな比重を占めるのです。しかし、市況の良いとき、言い換えれば相場が高いときには何を売っても高く、みんな恩恵を受けるのですが、反対のときは何を持っていても損をすることになりかねません。

ところが、市況にあまり左右されないマンションもあるのです。つまり、相場の低いときでも比較的高値で買い手がつく価値ある物件があります。立地条件に優れ、建物価値も高い、築年数を聞いてびっくりするほど管理状態が良く、トータル的に地域一番のマンションがあります。

しかし、価値あるマンションの取得は簡単ではありません。理論的には理解しているものの、条件を満たす物件が見つからないのが現実なのでしょう。

新築は品不足で価格も急上昇しました。中古は市場にいくらでもあるが、優良中古は新築並みに高く、安い中古は気になる点が多いので決めかねる。そうこうしているうちに金利が上がって来たなど、悩みは尽きないのかもしれません。

しかし、理想の物件はそもそも存在しないのです。優先順位を決め、妥協すべき点は妥協して早めに決断したいものです。低家賃の社宅にいつまでも居られる人は別ですが、いつかマイホームを持とうとお考えであれば、僅かな捨て金(金利)だけで貯金になる購入にメリットは大きいと思うのですが、いかがでしょうか。

ただし、選択物件を誤らないよう十分に注意しなければなりません。元本割れがあっても小さくてすむ物件を選ばなければなりません。特に今はそこに注意を払うことが大事です。
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マンション投資。ワンルームはやめた方が良い [マンション投資]


このブログはマンション業界OBが業界の裏側を知り尽くした目線で、マンション購入に関する疑問や諸問題を解き明かし、後悔しないためのハウツーをご紹介・・・・原則として、毎月5と10の日に投稿しています。


読者の皆さんなら、「ワンルームマンション」の販売広告や「ワンルーム投資」のセミナー開催広告、そして「ワンルームマンション投資」に関する出版広告などにお気付きだと思います。

筆者は、講師がどのような話をするのか、そして主催者が物件の紹介(セールス)をするのかどうか、そんな狙いで投資セミナーに参加したことがありますが、予想したような内容だったので、大して勉強になることもなく、おかしな納得感を抱きながら帰途についた記憶があります。

その後、セールスマンから度々電話攻勢をかけられることになり閉口したものですが、筆者の理論と信念はますます強固になったという意味ではセミナー参加の意義はあったとも言えます。

さて、実は筆者に届くご相談メールの中に、最近はマンション投資にかかるものが増えています。理由はよく分かりませんが、背景にはワンルームマンション投資が盛んに行われていることがあるのだろうということは確かです。

マンション投資に関するご相談は、ワンルームだけではないのですが、今日は「ワンルームマンション」に限定して「注意点」を述べたいと思います。

●ワンルームマンション投資のリスク

長期投資のつもりで購入したワンルームマンション。それを、何故か途中で手放す人が多いようです。多数の取引成立例もあります。

本来、サラリーマンが定年後の副収入源(第二の年金)として購入したはずのワンルームマンションを、その手前で売ってしまうのです。

その理由はどこにあるのでしょうかでしょうか?売却益が得られると考えて売りに出しているのでしょうか?どうもそうではなさそうです。

所有者個々の一身上の都合も当然あることでしょうが、自己居住マンションと違って、転勤や家族構成の変動、子供の通学といった事情で買い替えるというのとは異なります。

手放す理由には、家賃の滞納など入居者とのトラブルが上位に来ると聞きます。立地条件もいいし、建物も綺麗なのに何故か安値で売りに出されている物件は要注意なのだと知り合いの業者は語ります。

建物に欠陥があれば、業者に告知義務があるので比較的表面化しやすいのですが、入居者のクセまでは及ばないことが多く、滞納グセのある人が入居していることは伏せられて売りに出されることが多いそうです。

また、日当たりがとても悪い部屋である場合、そのことが理由で頻繁な転出入が繰り返されて来た物件は、壁の結露がひどく、毎回リフォーム工事をすることもあって、年間に空室期間が平均で1か月以上になるといった例もあります。

このような事情が、所有者に嫌気され、手放すことを決心させてしまう理由になっていると推測されます。

ともあれ、20年後、30年後の安定収入源とする、すなわち年金代わりとするマンション投資のリスクを整理してみましょう。本当に思惑通りに行くのでしょうか。

リスクその1:建物が劣化し過ぎて、借り手が付かない

老後といえども、寿命が延びて結構長い存命期間、ずっと安定して家賃収入を得ていくには、建物がスラム化しないことが前提です。建物の劣化が不具合を引き起こし、管理状態が悪ければ、入居者に不快感を与えることが多くなり、退去を促進してしまいます。そして、新たな入居者を募集する際の家賃の引き下げを招きます。

リスクその2:大規模修繕に計算外の出費

外壁や屋根からの漏水、配管の劣化が招く水道水の濁りなどといった不具合を補修するための資金が、積立金だけでは足りないことが分かり、臨時の徴収を行う必要に迫られることがあるかもしれません。

リスクその3:賃貸管理を一任していた管理会社が倒産

お任せ管理の賃貸管理会社、またはサブリースの会社が倒産する危険がないわけではありません。

リスクその4:家賃の滞納

管理会社が処理しきれない。借り主の連帯保証会社が倒産、連帯保証人の不履行といった問題がおきる危険はいつでもあり得るのです。

リスクその5:売却の必要が起きたが全く売れない

長い人生の中には、予想もしない事態が発生する場合があります。そのことで、保有する不動産の売却を余儀なくされるかもしれません。そのとき、スムーズに売却ができるかどうか。金融情勢、経済状況などが逆風となって不動産市場が停滞している時期に、運悪くぶつかるかもしれません。

リスクその6:金利上昇のリスク(借入金がある場合)

史上稀に見る低金利が続いていますが、国債発行が膨大に膨れ上がった日本の金利上昇リスクは日増しに高まっているとも耳にします。しかし、そんなエコノミストの声に逆らうように、低金利に慣れてしまった国民。そのために、このリスクはつい忘れがちです。
金利が上昇すると毎月の返済金が家賃収入を上回ることになるかもしれません。そうなれば、累積投資額が増加し、実質の利回りは低下することになります。


●人生計画が狂ったので処分したいというとき

サラリーマンのワンルーム投資の目的は、あくまで老後の収入源、永久(とわ)の保障です。しかし、完全な形で保障が始まるのは、ローンが終わる20年先か30年先のことです。40年払い続けてやっと年金がもらえるのと同じようなものです。

(低金利の現状では、毎月の返済金を家賃収入が上回るケースもありますが、その金額は高がしれています)

厚生年金でも、果たして将来どれだけ貰えるものか、少々怪しくなっているという状況で、政府が保証するものでもない市場経済下の不動産が、私たちにどのような恩恵を与えてくれるか、これを読むのは極めて困難です。

周辺地域の環境変化は、賃料の下落を招くかもしれません。そうなれば、ローン返済額に届かず、毎月いくばくかの金額を足す必要が発生するかもしれません。

また、先に述べたように、トラブルが頻発したからとか、その他、想定外の個人的事情が発生し、売却を決断するせざるを得ないこともあるでしょう。

ところが、売却処分しようとしたら、ローン残債以下の金額でしか買い手がつかない。それでも売却するとしたら、数百万円もの資金を用意しなければならない。そのようなことが買って10年もしないうちに起こるかもしれません。結局は、売りたくても売れないという八方塞がり状態に追い込まれる危険を抱えるのです。

現状はデフレに歯止めがかからないため、低金利が続いていく見通しですが、果たして20年後はどうなのでしょうか?優秀なエコノミストでも予測は困難なはずです。

金利が上がったら、毎月のキャッシュフローはどうなるのでしょうか?ぎりぎりの収支バランスでスタートしていたら、金利上昇が計画を大きく狂わせることは間違いありません。
仮に、残債が1500万円であるときに金利が2%も上昇したら、単純計算ですが、金利だけで年間300,000円、月々25,000円も増加してしまいます。

何より、リスク5として挙げた「売るに売れない」や「売れないことはないが、購入額を大きく下回る価格でしか売れない」事態が最も高いリスクとなるのです。

ワンルームマンションを自己居住用として購入する人はいないこともありません。例えば、子供の大学進学を期に東京都心で購入する地方の資産家と、独身サラリーマンが代表例です。しかし、前者はもともと大きな需要ではありません。後者は、ワンルームマンションに住んでいる階層なので、買うなら1DKか1LDKというニーズが強く、これまた大きな需要ボリュームではないのです。

単身者でマンションを購入する階層は、金利が5%も6%もに跳ね上がったら変化はするでしょうが、現在の低水準からさほど大きく上昇しない限り、1DKや1LDKといった少し広めを購入するでしょう。その力を持つサラリーマン・OLは少なくはありません。つまり、ワンルームは基本的に実需型ではなく、賃貸用不動産としての市場の中で動くことになります。

ワンルームマンションの買い手は、サラリーマン投資家が主です。投資家は利回りの良い物件を狙います。中古なら新築より高く、最低何%以上などと線を引いている人も多いのです。

マンションの価格は、新築の場合、地価と建築費の変動による影響を受けますが、中古マンションは新築価格に連動する側面が強いのです。つまり、新築価格が上昇すれば、割安な中古に人気が集まる傾向が現われ、やがて中古マンションの価格も上昇していきます。

また、新築マンションが供給不足に陥った場合も中古マンションに需要が集中して価格が上昇します。これは、ファミリーマンション市場で見られる傾向ですが、投資目的のワンルームマンションでは、少し様子が違って来ます。

地価や建築費、需給バランスで価格が影響を受けることは同じですが、ワンルームマンションの場合は、収益還元率(利回り)の与える影響の方が大きいと考えられます。

従って、賃料相場が上昇しない限り、売買価格が上がることは少ないのです。
立地条件が際立って良いとか、再開発などで街の人気が急上昇し、地価も高騰している地域は、家賃も高くなりますので、中古マンションでも投資家が注目することとなります。もし、そこで新築の供給もない状況なら、中古マンションの価格も高値となるでしょう。

しかし、購入価格を上回る水準、つまりキャピタルゲインが得られるかというと、それが期待できる物件はワンルームの場合、極めて希有で、普通はそこまでは行かないと考えるべきです。


今日はごく簡単にワンルームマンション投資のリスクについて述べましたが、補足説明はたくさん残っています。機会があれば、続きを書きたいと思います。


・・・・今日はここまでです。ご購読ありがとうございました。ご質問・ご相談は「無料相談」のできる三井健太のマンション相談室(http://www.syuppanservice.com)までお気軽にどうぞ。


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天災は忘れた頃にやって来る [マンションと地震]


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1995年1月17日、阪神淡路大震災の起こった日です。あの日、神戸や西宮、芦屋尼崎宝塚などの大阪市以西の各都市では、一戸建て住宅の過半がペシャンコになり、高速道路が倒壊、昭和40年代の古いマンションの多くが全壊・半壊しました。

昨年は熊本県を震度7の大地震が襲いました。しかも、本震の後に余震でなく同規模の本震が来るという、前代未聞の現象でした。驚かされたのは、被害者だけでなく気象庁をはじめとする専門家だったのです。

天災は忘れた頃にやって来ると言います。阪神淡路大地震は千年に一度と言われました。今回の熊本も百年ぶりの大地震だったそうです。

地震発生から半年を経た2016年10月9日のNHKスペシャルは衝撃でした。ご覧になった読者も多いことと思いますが、熊本地震の被害住宅の中に「全壊」認定された新・耐震基準のマンションがあったからです。

熊本地震は、震度7の激震が続けて2度も起きたためもあったのでしょうが、想定外の被害がいくつも発生したということでした。

最初の地震(前震)では倒壊しなかったが、2度目の地震で崩れ去った一戸建てがあったということや、耐震基準を満たしているはずの新しい一戸建てさえ倒壊したということを地震直後の報道で知っていましたが、マンションでも「全壊」認定が1軒あったというのは知りませんでした。

その半年前のニュースで、熊本市の応急危険度判定で「危険」を示す赤い紙が貼られたマンションの映像を見ました。また、倒壊は免れたものの、建物を支える柱やはりの一部が壊れ、鉄筋がむき出しになった映像も流れました。

住民のほとんどが避難を余儀なくされており、所有者への取材では、「避難しているのは水道管が壊れたうえにエレベーターも故障して生活できない状況だから」というものでした。

その後しばらくして、分譲マンション管理会社の業界団体である「マンション管理業協会」が被災状況を取りまとめていますが、それによると、管理受託している7,610棟のうち回答があったのは、5,973棟、内訳は、大破が1棟(0.02%)、中破5棟(0.08%)、小破151棟(2.53%)、軽微53棟(0.89%)、被害なし5,763棟(96.48%)となっています。

日本建築学会による5段階で評価されており、「崩壊」、「大破」、「中破」、「小破」、「軽微」の5つです。

当該報告では、「崩壊」という「柱・耐力壁が破損し、建物全体または建物の一部が崩壊に至った」被害報告はないとのことでした。

しかも、新旧の耐震基準で区分していないので、大破の1棟も中破の5棟も、勝手に旧・耐震基準による古いマンションなのだろうと筆者は思い込んでいました。それだけに、番組は驚愕の内容でした。


映像は、コンクリートに穴が開き、壁の向こうが見えてしまう状態を示すものでした。
専門家(大学の教授)の説明によれば、新耐震基準であっても、耐震性は地域によって違うのだというのです。ここが筆者の知らなかった恥じ入る部分で、衝撃でもあったのですが、「地域係数」という概念があって、基準の耐震性に地域ごと0.9とか08といった数値をかけてよいことになっているというのです。

つまり、耐震基準の0.9倍とか0.8倍の弱い建物が合法的に多数建設されているということでした。地域係数は昭和27年に市町村ごとに定められており、地震の起きやすい地域は1.0、地震が少ない地域は0.9となっていたのです。

熊本は0.9以下の地域だったのです。

長く大地震がないとされて来た地域で起きた想定外の大地震、しかも震度7の本震が2度も立て続けに。被災者・被災地域の行政庁はもとより、気象庁など国の関係機関や大学などの研究機関、建設業界などに与えた衝撃は想像を絶します。

ちなみに、番組では日本地図を1.0地域と0.9地域に色分けして示していましたが、一瞬テレビ画面を通して見た記憶では、関東と東海、新潟は1.0地域でした。

なお、福岡は、かつて0.8の地域だったそうですが、2005年(平成17年)に発生した玄界灘地震(福岡県西方沖地震)を機に条例を改正し、1.0に変更したのだそうです。

熊本地震の被害者にはお気の毒ですが、係数0.9と定めた地方自治体が悪いということになったようで、現・耐震基準は震度7でも大丈夫であることを証明した格好になり、基準の見直しはしないと後に国は宣言しています。

1981年に施行した現・耐震基準は、その3年前に起こった宮城県沖地震の教訓から大きく改められました。1995年の阪神淡路地震後も、部分的な改定が行われたと記憶しています。


私たち日本人は災害のたび、二度とこのような被害を受けないよう願って、様々な対策を講じて来ました。三陸沿岸の各地にある津波対策の堤防も、数十年前の津波体験から設けられたのだが、想定外だったと何かの本で知りました。

翻って、東京でも伊勢湾台風(昭和34年、愛知県)の際に、伊勢湾に干潮面上約5メートルの高潮が襲来したことを教訓に、東京都では、昭和35年から高潮防御施設の建設を計画し、対象区域を東京港全体に広げて建設工事を実施しています。そのおかげで津波も大丈夫と聞いたことがあります。

しかし、人間は忘れっぽい動物です。恐怖の映像を見たくらいでは、地震や津波の怖さは忘れてしまうのかもしれません。

自然災害ではありませんが、2015年10月に露見した横浜市の傾斜マンション事件。まだ1年半しか経っていないのに、もう忘れてしまった人も少なくないようです。

人間の寿命から見て、千年も前のことは誰も覚えていないのですから、対応ができていないのも仕方ないのかもしれませんが、1年半年前の事件は言わずもがな、20年くらい前の事件や天災なども忘れずにいたいものです。

流行は短いものですが、マンションを購入するとき、地盤、杭工事、耐震性、遮音性、耐久性などと、売主の施工管理・品質管理体制などを厳しく問う買主の姿勢は不易であるべきです。

とはいえ、若い買い手の中には、阪神淡路の被害状況でさえ記憶にないという人もあるでしょうし、首都圏の人にとって阪神淡路の記憶は薄いということかもしれません。

10年も経ったら、事故や事件、天災を教訓とするチェックポイントなど、忘れ去られてしまうかもしれません。まして、何も覚えていない、体験がない若年層の買い手にチェックを求めても無理がありそうです。

耐震診断すら受けていない旧耐震基準のマンションを検討するとき、少しは「大丈夫かな?」と思いながらも、「40年以上も無事に存在したマンションなのだから」と自分に言い聞かせて買ってしまう人がいるのは確かです。

旧耐震基準のマンションは全て危険と決まったわけではないものの、耐震診断を受けていない以上は安全を保証されないはずですから、敢えて危険なマンションを買うことはないと思います。
35年間、東京には震度6強以上の巨大地震が来なかっただけです。

「天災は忘れた頃にやって来る」ものです。天災や欠陥マンション事件の記憶がない人も、自分で作る「マンション購入時のチェックポイント表」の項目に「品質管理は大丈夫か?」と「耐震性は問題ないか?」を加えておきましょう。


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今から考えておきたい老後の住まい [マンション購入アドバイス]

このブログはマンション業界OBが業界の裏側を知り尽くした目線で、マンション購入に関する疑問や諸問題を解き明かし、後悔しないためのハウツーをご紹介・・・・原則として、毎月5と10の日に投稿しています。


初めてマイホームを買おうかという人に老後の住まいを唱えても意味がないと非難されそうですが、そうとも言えないと支持して下さる方も少なくないので上記テーマで書くこととします。

若い人の中にも、定年後を見据えて蓄財や投資に励む人が少なくありません。

30年先の世の中がどうなっているか、自分の身の回りがどう変化しているかを想定しつつ、どう変化していようが資産を豊富に持っておいて邪魔なことはないはず。そう考えて生涯の資産形成計画を実行しているのでしょう。

計画的な人たちには、老後の住まいのことも念頭にあるようです。頂くメールに「永住のつもりで考えていますが、一人になったら老人ホームに行くこともあるので、そのときの資金になるかどうか?儲からなくてもいいが、大損しないマンションかどうか?」といったお尋ねが多く見られます。

今日は、価値あるマンションの選び方について論じるのではなく、前提となる「老後の住まい」のカタチを考えてみようと思います。



●ライフスタイルによって選択肢はこのくらいある

住まいの形態から考えてみると、「子供と同居か近居する」、「有料老人ホーム」や「サービス付き高齢者住宅」などに入居する

住む場所の観点では、「故郷に帰って住む」、「子供の住む街へ行く」、「郊外の住まい」、「都心・準都心に住む」などとなりましょうか。

選択肢によっては、資金があまり要らないもの、多少はかかるもの、多額の資金が必要なものと分かれるはずです。

資金とは、入居金や購入資金などの一時金だけでなく、毎月の生活資金も必要ですし、それが年金だけでは足りないと想定することが必要なのかもしれません。
貯蓄などの金融資産、退職一時金、不動産などが原資となりましょうから、何を置いても資産形成が必要になりますね。

「リバースモーゲージ」の活用も考えてもいいでしょうか。みずほ銀行が2015年1月からマンションも対象にしています。メガバンクでは初めですが、東京スター銀行は従来からマンションも実施、地方銀行でも一戸建て中心に取り扱っています。

自治体では、武蔵野市が20年以上も前から一戸建てを対象にリバースモーゲージを市民対象に融資していると聞きます。

資金のことはさておき、高齢者専用ホームを除いて、老後の住まいの選択肢を整理しておきましょう。

<一戸建ての「改築」>
子供が独立し夫婦二人だけになるなら、間取りを変えて趣味を楽しむ部屋を設けたり、余った部屋を独立させて部分貸ししたりする

<不便な一戸建てから駅前マンションに移住>
駅からの道が遠く坂道でもあるので、不便で体力的にもつらくなるから、駅前のマンションに住み替える

<二世帯住宅を建てて子世帯と同居> 
孫の面倒を見られる子世帯との同居は願ってもないカタチ。子世帯から見れば孫の世話を頼めるので、夫婦ともに働けるので理想的な住まいになる

<郊外・田舎でスローライフ
都会暮らしに飽きたから、郊外の自然豊かな地域に中古住宅を買って住み替える
 
<都心でアクティブライフ>
老後の暮らしを豊かにするには、旅行に行きやすい空港や新幹線駅に近い街や、観劇や美術鑑賞が楽しめる東京都内のターミナル駅にすぐ出られる街に住み替える。

<別荘でスローライフと刺激的な都会ライフの複数ハウス生活>
長く都会暮らしをしていると田舎暮らしは退屈だ。そんなときは、いつでも帰る家が都会にある。そんな二重生活も悪くない。

●マンションか一戸建てか
ところで、田舎暮らしであろうと、都会暮らしであろうと、また老夫婦だけか2世帯住宅かを問わず、家の形態はマンションでも一戸建てでもいいはずですが、どちらがふさわしいのでしょうか?
そこで、ここからは一戸建てかマンションかについて、触れておきたいと思います。

一戸建て住宅には何もしない自由というものがありますが、マンションには共同住宅ゆえに拒否できないことや煩わしいことも少なくないのです。

例えば、家の修繕です。一戸建てなら放置する自由がありますが、マンションではそうもいきません。管理費や修繕積立金を毎月納めなければならないことに経済的な負担を感じる人もあるでしょう。

防災訓練も近所付き合いも面倒だと感じる人もあるかもしれません。

それでも、老後はマンション暮らしがいいという人が多いらしいのです。

<50歳以上の住み替え希望者は半数がマンションを希望>
2015年1月、首都圏在住の50歳以上を対象に調査したところ(調査機関:長谷工総合研究所)、住み続ける人と住み替えを希望する層では、住み替え希望は15.8%に上っています。

住み替え派のうち、マンションへの住み替えを希望する人は50.4%(所有42.3%、賃貸8.1%)と、半数を占めていることが分かりました。

マンション居住者で一戸建てに住み替えたいという回答も31.2%あるのですが、マンションへの住み替えを希望する人が54.3%(内、賃貸は6.0%)と半数を超えます。

注目すべきは、一戸建て居住者のマンション住み替え希望者が45.9%(内、賃貸10.4%)と半数近い点です。

<高齢者に安心なマンション>

段差のない家 カーシェアリングで車の利用も可能。マンションでしか備えられない設備(宅配BOX・ディスポーザー・AED・24時間有人管理・防災用の各種備品)とコンシュエルジュによる生活サポート・厳重なセキュリティシステムなどがあると老後は安心です。

近隣住民とのトラブル解決に管理人などがクッションになってくれる、災害時の共助システムなどもマンションでは一般的です。 


<高齢者が安心して住めるマンション>
筆者は、大型マンションがシニアにとって価値あるものになり得るのではないかと随分前から思っています。、管理ソフトが付加される大型がよさそうです。

マンション住民は入れ替わりがあるというものの、20年以上住み続ける人も多いので、
住民の50%は定年に達したなどというマンションも今後は増えていくと考えられます。

筆者がかつて15年ほど住んだマンションのお隣さんは、最後は80歳過ぎになられていました。お一人だったので、いつも寂しそうにしていたと家内は語っていました。

最近、中堅のあるマンションデベロッパーが「シニア専用マンション」を多数手掛けていることに気付きました。いわゆる老人ホームではなく、普通の分譲マンションをシニアのニーズに応える付帯施設とサービス体制で販売するというものです。

宣伝文句によれば、「コンシェルジュサービスと医療サービス、介護サービスという充実のサービスを整えています。各サービスは、それぞれの分野に精通したスタッフが従事。すべてのスタッフが、皆様の健康状態などの情報を共有し、各分野での連携を図りながら、きめ細かく手厚いサービスを提供します」とあります。

筆者のイメージに、このようなシニアを隔離するような専用マンションの形態はありません。筆者もいずれは後期高齢者の仲間入りをすることは間違いないのですが、そのときが来ても「同病相憐れむ」のように群れに加わるのは抵抗があります。若い世帯との交流は人生を楽しむうえで不可欠と思っているからです。

しかし、米国などには、元気なシニアを対象とした「リタイアメント住宅」が数多くあるのだそうです。いくつかの形態があるようですが、ひとつは個々の住宅は独立しており、タウンの中に共同で使う施設や敷地を交流の場としているシニアタウンがあると雑誌で読みました。

他人との緩やかなつながりを保ちながら、孤立や孤食を防ぐという観点では価値があると思いますし、それも選択肢にあってよいとも思いますが、個人的な希望を言うと、老若男女がひとつの世界・ひとつのコミュニティの中で生きていたい、それが自然なことと考えています。

シニアを区分した調査データが見つからないので確信はないのですが、大型マンションに住めば、シニア同士でも、または幼児を含めた多段階の年代層との交流の機会も得られるのではないか、そんなイメージを抱いています。


●修繕積立金が課題か?
マンションは、毎月の固定的なランニングコストが問題になると言われます。新築分譲時の初期設定は専有面積1㎡当たり100円でも、30年先には5倍の500円になる計画が少なくありません。

500円ということは、70㎡なら35,000円です。これに管理費が15,000円かかるとすると毎月黙って50,000円の出費となるのです。

一戸建てなら、この費用がゼロです。おまけに自家用車を買っても駐車料金は一切かかりません。

だからマンションは損かというと、そうとは言えないと思います。一戸建てでは得られない有形・無形のメリットがマンションにはあるからです。

しかし、管理費等のコストは少ない方が良いわけですから、メリットとコストを天秤にかけて物件を選ぶほかないのかもしれません。


●人生90年時代の老後資金を生むマイホーム選び

老後の生活資金を年金で賄える時代ではなくなるかもしれないという論調の報道には、もはや驚かない昨今です。

生産人口が減って、高齢者を支え切れないのですから、今後は年金受給年齢が遅くなったり、受給額を減らされたりするのは確実と言われます。

国民の多くが将来の生活設計に不安を感じつつ、「年金制度の崩壊」を諦め半分で受け止めているようにも感じます。

老後をどこで暮らすか、どのような形の家で暮らすか、その解が何であるにせよ、若いときに選ぶマンション(一戸建て)が資産形成に役立つものである方が良いに違いありません。

価値あるマンションの選び方に不可欠な情報と研究成果を、筆者なりに今後も発信して行こうと思います。



・・・・今日はここまでです。ご購読ありがとうございました。ご質問・ご相談は「無料相談」のできる三井健太のマンション相談室(http://www.syuppanservice.com)までお気軽にどうぞ。

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新築マンション市場の現況と展望 [マンション市場]

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値上がりが続いて来た新築マンションも、ようやく頭打ちになって来たようです。しかし、下がる傾向はまだ見えません。2016年1月25日の記事「2016年のマンション(新築)市況を振り返る」でも少し触れましたが、もう少し掘り下げつつ今後を占ってみようと思います。


●新築マンションの価格動向

昨年1年を振り返ってみます。(データ出所は不動産研究所)

経過を見ると、上半期は前年同期比で9.2%の上昇(坪単価)でしたが、下半期は前年割れの月が何度も出て、結局は年間で+1.8%とわずかな上昇に留まったのです。
2017年に入って、1月は前年同月比24.8%の大幅上昇、2月も同2.0%の上昇となっています。

1月の中身は、23区が牽引した格好でした。タワーマンションの上層階プレミアム住戸と、いわゆる全部が億ションの高級物件を合わせて、高額マンションが多数売り出されたため、単価も平均で@435万円(前年1年の平均332万円)と比べると30%も上がり、1戸当たりの価格も9148万円と、同6629万円から+38%と大きく上昇しています。

1月は特殊な月だったようです。

2月の1戸平均価格は23区だけを取ると5793万円と、前年同月比で20万円(0.3%)アップ、坪単価は2.0%アップとわずかな上昇に留まりました。


●新築マンションの供給状況

2016年の供給戸数は、35,772戸と前年2015年の40,449戸に比べ11.6%減少しましたが、この数字はバブル崩壊後の1992年以来24年ぶりの低水準です。

所得が伸び悩む中、人手不足に伴う建築費の上昇でマンション価格が高騰した結果、需要が冷え込み、業者が発売を絞る動きが広がったためと考えられます。前年割れは3年連続となっています。

2000年から2016年までの供給戸数の推移を見ると、実に興味深いデータが表われます。

2016年:35,772戸、2015年:40449戸、2014年:44,913戸、2013年:56,478戸、2012年:45,602戸、2011年:44,499戸、2010年:44,535戸、2009年:36,376戸、、2008年:43,733戸となっていますが、過去9年間の平均は43,595戸です。

これに対し、それ以前の8年は、平均82,706戸だったのです。
(2007年:61,021戸、2006年:74,463戸、2005年:84,148戸、2004年:85,429戸、2003年:83,183戸、2002年:88,516戸、2001年:89,256戸、2000年:95,635戸)

47%減、大雑把に言えば、10年前の半分に減ってしまいました。


●何故こんなに減った?

どうしてこんなに減ってしまったのでしょうか?考えられることは次の通りです。

➀売れないから発売戸数を絞っている
マンション販売は、1期・2期・3期と「分割して売り出す」というのが常套手段です。50戸程度の小型マンションでも一気に50戸全部を売り出さず、3回なり5回なりに分けて、大規模になると、最後の方は一体何度目の売り出しかかが分からない「小出し分譲」が常態化しています。

この戦略を採るには深い理由があるのですが、それはさておき、50戸売り出して40戸が売れ残るより、10戸売り出して完売させる方を選んでいるのは事実です。

つまり、売れそうな戸数しか売り出さないという手法なのです。昨年の供給戸数が24年ぶりの低水準だったのは、販売にかけることが可能な住戸が多数ありながら売り出さなかったわけです。それは、工事中であり、完成していても、そう遠くない将来売り出されることは確実です。

販売しないで凍結するとしたら、賃貸資産に換えるということになるのですが、その選択は滅多にないものです。分譲マンションだから買ったのに、いつの間にか半分が賃貸マンションになっていたとしたら、買い手の反感を招くことになるでしょうし、決算数字にも大きな影響を与えるからです。

着工済みのマンションは、遅まきながら販売されるでしょうが、翌年度に繰り越されて行く戸数が増えてしまうことになるはずです。

未発売住戸が多数にのぼれば、次の新規販売物件の着工を止める、つまり土地だけ寝かすということはあり得ます。

短期的には「売れないから」が妥当な分析であるとしても、この9年間が低水準だったことの説明には不十分です。

②供給の担い手が減っている
作り手がいなくなったのです。2008年秋に起きた「リーマンショック」は世界金融危機と世界同時不況を招きました。

日本も例外ではなく、百年に一度の不景気が来るとの危機感が広がり、とりわけ金融機関はバブル崩壊の過程で巨額の不良債権を抱えてしまった経験から、守りの姿勢を強めました。

その影響を最も強く受けたのが、負債比率の高い中小マンション業者とゼネコンでした。
マンション供給戸数で一度は最大手「大京」を抜いて全国一位になった穴吹工務店を筆頭に、個性派のマンション業者が、株式上場企業も含めて銀行から資金を止められ、多数倒産してしまいました。

大手は大規模や高額高級マンションを、中小は大手が手を出さないエリアと中規模以下のマンションをと住み分けしていた業界でしたが、その構図が崩れ、中小業者の分がごっそりと減ったのです。

➂適地がない

三番目の理由は、用地の取得ができなくっていることです。

良い土地が中々ないと嘆きながらも用地を確保し、マンション供給を続けていた業者に強い順風が吹いた時期がありました。バブル崩壊後の地価下落過程で、法人・団体は一斉に土地を放出し出したのです。

それまでは一度取得したら手放さないで抱え込むことが「日本式の含み経営」のメリットであり根幹をなすものでしたが、右肩上がりの土地神話が崩壊し、並行して会計基準が国際化されたとなどによって、方針転換する企業が続出しました。

社宅、グラウンド、工場、倉庫、資材置き場、廃校や移転で空いた学校など、マンション業界にとって垂涎の土地が次々とマンション業者の手に渡りました。1995年頃から、ある種のブームのように数年間続きました。その結果、バブル期には殆んど途絶えていた(※)と言って過言でない新築マンションが息を吹き返したように多数開発され、市場に送り出されたのです。

(※1991年の首都圏全体の新規発売戸数は、2016年の戸数35,772戸も下回る26,248戸と低水準だったのです)


●新築需要はどのくらいあるのか

ところで、先にみたように、最近9年間の平均43,595戸という供給戸数は、それ以前の半分というレベルですが、需要はどのくらいあるのでしょうか? 売り出しても売れないから供給戸数を絞ったというのは、それしか需要がないからではないのか、そんな疑問も残ります。

価格急騰が需要の減退を招いたのは確かですが、需要が喪失したのではなく、一時的に地下に潜っただけです。価格と購買力のミスマッチが解消されれば再び頭をもたげて来るに違いありません。

こうした購買予備軍を含めた需要は年間にどのくらい発生しているのでしょうか?
シングル需要、DINKS需要、シニア需要、セカンドハウス需要、一戸建てからの買い替え需要などなど。

この答えとなる適切なデータは見当たりません。しかし、市場実感として言えるのは、50,000以上はあるということです。

2000年からリーマンショック前年の2007年までの年間供給戸数は、80,000戸を超えることとなりましたが、この頃は特別でした。バブル期の供給不足がウエイティング需要を蓄積させていたからです。そして、爆発的な売れ行きをもたらしたのです。

ところが、2006から2008年にかけて価格が急騰して販売率が悪化。そこへリーマンショックと言われた金融危機が勃発。これが契機となって世界同時不況が発生。この影響で売れ行きが一段と悪化し、その後の価格下落につながって行きました。

価格の下落が止まったのは、2012年でした。販売状況も上向きかけていました。しかし、供給戸数は伸びませんでした。原因は先に見た「用地不足」などにあったのです。 

用地不足は、企業のリストラ(土地の置き換え・単純放出)が一巡してしまったからです。特に大規模敷地は湾岸エリアに限られてしまったかのようです。

超長期で見れば、人口の減少が住宅需要の減少をもたらすことは間違いないですが、首都圏、とりわけ東京都区部は減少スピードが遅いと考えられています。最近も全国の傾向と逆の増加傾向にあります。

こうした背景を見ながら考察して行くと、向こう10年程度で需要が2割も3割も減ってしまうことはないでしょう。しばらくは50,000戸程度の需要はあると見てよいのです。まあ、減っても40,000戸くらいは維持できるはずです。

そんなマクロ市場とは別に、都区部・都心などという特定エリアになると需要は底堅く、むしろ増えると見てもよいかもしれません。

●今後はどうなる=供給戸数は低迷する

前回の価格高騰期(2005年~2010年)の初期は、買い急ぐ人が増えて爆発的な売れ行きとなりましたが、その後は需要がついていけなくなって売れ行きが悪化しました。売れ行きが悪化して、値引き販売が横行したのが、2007年後半からリーマンショック後の2009年でした。

しかし、統計上の価格は値引き実態が反映されないため、2009年、2010年と高い状態にありました。統計上、明確に下げが表れたのは、2011年に入ってからでした。2012年もその流れが続きました。この2年間が底這いの時期だったとするなら、僅か2年でそれが終わり、2013年からは再び値上がり局面となって2016年まで続いて来たというわけです。

2016年は販売率が低迷し、それが売り出しを停滞させたわけですが、2017年以降はどのように推移するでしょうか?

既に見たように、用地の取得難は解消されていないので、今後も最近9年と大差ない状況が続くことでしょう。売れ行きが大きく好転すれば増える可能性はあるでしょうが、売れ行きが良くなる材料もないので、2017年も2016年から大幅に増えるとは考えにくいのです。

つまり、今年も買い手にとって、品不足の中での苦しい選択を強いられる可能性が高いと見た方がよいでしょう。

●今後はどうなる=価格も大きく下落することはない?

新築マンションの価格は、「用地費+建築費+利益」という構造になっています。この3要素について、それぞれの見通しを述べましょう。

➀建築費は頭打ちだが下がる傾向にもない

建築費に関しては悲観的な見方が支配的です。つまり、まだ東日本震災の復興需要は残っていますし、国土強靭化政策によるインフラへの公共投資が急増しているうえ、今年(2017年)は東京オリンピック関連需要が本格化して来るからです。

オリンピックは、国立競技場の建て替えや各種競技の会場建設、老朽化した高速道路の改修をはじめとする道路工事、民間ではホテル建設などが、合わせて兆円単位で発生すると言われます。

渋谷駅や品川駅、新田町駅周辺の再開発、虎ノ門・神谷町から六本木・麻布台にかけて行われる再開発、日本橋界隈の再開発など、都心の再開発は目白押しで、これらはオリンピック後も続くと見られますが、3年後には東日本の復興関連もピークを過ぎているはずで、建設業界には一服感が出ていると予想されます。従って、3年先には建築費も低下傾向に転じているかもしれません。

②用地費が安くなるとも思えない

マンション用地は、ある程度まとまった大きさが必要であり、かつ交通便が良いことや環境が良いことなど、マンション建設にふさわしい条件を具備している必要があります。ところが、そのような土地はそうそう沢山あるわけではありません。

工場や倉庫、社宅、ガソリンスタンド、運動場などが企業のリストラの一環や移転、廃業といった事情で売り出されると、マンションメーカーはこぞって入札に参加します。そして、一番札を入れた企業に高値で売却されます。

最近の報道によれば「敵はホテル」とあります。また、流通倉庫が足らないそうです。そういえば、マンションデベロッパーでもある大和ハウス工業が有明エリアで大型の売地を最低入札価格の2倍の高値で落札したというニュースを聞いたときは、まさかと思ったのですが、後日その土地はマンション用地として取得したものでなく、物流基地用に取得したと伝わって来ました。

マンション市況が良いときは、マンションメーカー各社は土地取得に積極的になります。高い札を入れてでも優良な土地は何とかして確保しようと前向きになるのです。その結果、新聞発表の上昇率3%などとは大きく隔たりのある高値取引が成立してしまっています。

マンション市況が悪化してきたため、今後は少し様子が変わってくるかもしれません。しかし、まんしょん業者以外の競争相手も多いので、用地費が下がる見通しは持てません。

➂利益を圧縮する

以上から、用地費が下落しそうになく、目先の建築費も下がらないとするなら、最後の手段は利益の圧縮しかないことになります。しかし、元々分譲マンションの利益率は多くないので圧縮するにも限度があるのです。

前回の低迷期にも価格が直ぐに下がらなかった(売れ行き悪化のピークは2007~2009年だったが、価格が下がったのは2010~2011年とずれ込んだ)根本要因は、ここにあるのです。

マンション開発は2年前後の時間を要するので、高く仕入れてしまった土地上に、下がりそうにない建築費をもって今後建てられるマンションは、どう見ても昨年から大きく値下がりするとは思えません。


●今後はどうなる=粗悪品が増える?=郊外に向かう?

最後の手段は、商品戦略の見直しでしょうか。 既に傾向は見られるのですが、面積の圧縮によってグロスの価格を安くするという作戦が挙げられます。

次に採る作戦は、商品グレードを下げるというものです。詳しくはここで述べませんが、見えない部分で設計の簡素化を図り、また、工事の省力化につながる設計を行うことによって実質的な商品価値の低下を図る動きです。これが一段と進む可能性がありそうです。

過去3年か4年の経過から受ける印象は、既に行きつくところまで到達しているとも思えるのですが、もっと策があるのかどうか、確信は持てません。

また、地域的な変化も見られるかもしれません。つまり、最近は敬遠されて来た都心から離れた地域や、バス便立地などの供給も増えてくるかもしれません。こちらも断定はしにくい点ですが、考えられる策です。

いずれにせよ、注視して行くほかありません。

●新築価格に接近するする中古

新築マンション市場が以上に述べた状態で推移するなら、中古マンションの人気は当分続くことが考えられます。中古も価格高騰は顕著ですが、数だけなら市場に溢れています。

ただし、物件固有の条件、価値に大きな格差があるという事実に着目しなければなりません。安いというだけで飛びつくのは考えものです。

反対に、「中古なのに、何故こんなに高いのか」、そうぼやく声もときどき聞こえて来ます。そして、リフォーム代を加えたら新築と変わらない中古という実態もあります。

同じ値段なら新築がいいよと言ってみたところで、新築がないのなら中古も視野に入れなければマイホームは買えない。それもまた現実なのです。


・・・・今日はここまでです。ご購読ありがとうございました。ご質問・ご相談は「無料相談」のできる三井健太のマンション相談室(http://www.syuppanservice.com)までお気軽にどうぞ。

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築50年マンションを買った男の話 [マンション投資]


このブログはマンション業界OBが業界の裏側を知り尽くした目線で、マンション購入に関する疑問や諸問題を解き明かし、後悔しないためのハウツーをご紹介・・・・原則として、毎月5と10の日に投稿しています。


知人のXさんは、最近ぼろぼろのマンションを格安で譲り受けたそうです。

マンション名は明かせませんが、新宿区内にある築50年の古いマンションで、戸数は30戸足らずです。専有面積は45㎡。レトロ感がいいと笑いながらXさんは語るのですが、管理は事実上放棄されているのだそうです。管理会社はとうの昔に契約を切り、今は清掃だけ専門会社に委託し、自主管理形態にしているようです。

所有者で居住している人は5人しかなく、賃貸している部屋が6割。残りは空室となっています。Xさんも、貸すかどうか迷っていると言います。

貸すには、多少でも室内に手を入れないと借りてもらえそうもないのだだそうで、その費用が惜しいわけではないが、一度入れてしまうと出て行ってくれないのではないかと心配して相談して来たのです。

よくよく聞いてみると、そのマンションは周囲の木造家屋・店舗とともに解体し、ひとつのマンションに建て替えたら儲けられるのではないかと考えて購入したのでした。

近所の不動産業者の話では、近く取り壊される家屋もあるとのことで、デベロッパーのA社が動いているのだとか。

「いずれは、マンションの所有者にも売って欲しいという話が舞い込むかもしれません」と不動産屋は耳打ちしたと言うのです。

Xさんは、高値転売を期待しているのですが、貸してしまうと、借家人に立ち退き料を多額に払う破目になる。そうなれば折角の儲けもなくなることを心配しているわけです。

そう、Xさんは素人なのです。このような案件に素人が手を出すのはいかがなものか、話を聞いて筆者はそう思いました。
マンションの所有者が不動産会社からの買収案に一斉に手を上げるでしょうか?買主は、所有者個々に「〇〇〇円で売って欲しい」と持ち掛け、安く手放す人から順に購入して行くことになるでしょうが、必要な数を取得するまで何年もかかることでしょう。

80%まで買収が進めば、反対者があっても建て替え決議はできるので、計画は一気に前に進むはずです。

Xさんは、不動産会社からの提案金額が高かったら売るが、安ければ売らない。積み増しがあるまで粘るつもりのようで、10年くらいの長期計画だというのです。

筆者は、容積率を調べてみたかと聞きました。すると、現マンションの実効容積率は160%、都市計画図の容積率は200%だから、将来の建て替えで40%分の余剰床が生まれると思うとXさんは、少し胸を張って言いました。

その程度の余剰床では、不動産業者の妙味はあまりないと思うよ。筆者はそう答えました。「それに、ここは200%の指定かもしれないが、道路幅が狭い関係で200%までは建てられない可能性が高い。周囲の建物の道路付けがどうなっているか見まないと分からないが、最悪は160%だね」と続けたら、Xさんはショックを受けたようでした。

さほど大きな土地ではないが、建物がない状態で買収できるならマンションメーカーにとってもメリットはあるでしょう。建物の解体費を計算しなければならないなら、かなり安く買わないと採算には乗らないでしょうね。そうも付け加えておきました。

「鍵は、マンション周辺の家や店舗がどのくらいの金額で建て替え(再開発)話に乗るのかと容積率がどのくらい伸ばせるかにありそうだねと、話はこれで終わりました。


先ごろ、都内の古い旧公団の分譲マンションを買いたいという単身女性から物件の評価を依頼されました。5階建ての5階でエレベーターがないタイプのマンションです。2DK。昔のファミリータイプです。

素晴らしい環境で住み慣れた地元の物件でもあるので、価格も安いし、買いたいというのですが、旧耐震基準の建物であるし、慎重な意見をつけてレポートをしましたが、その後、面談する機会があって計画を聞いたところ、20年くらい先に、建て替えになるかもしれないことに期待しているという本音を聞かせてくれました。

最近、このような築40年~50年の古いマンションを敢えて狙っていると思えるようなご相談事例が相次ぎました。といっても、上記の2件以外にはっきり断定できるのは1件あるだけなのですが、築40年超えの物件を検討している人からの相談件数はうなぎ上りです。

Xさんは別としても、うまく行けば、思いがけない利益を生み出す宝となりそうな話にすっかり感心させられてしまいました。

素人さんの発想ではあっても、ポイントを抑えておけば、時間はかかるものの、ワンルームマンションを定年後のために買うより、面白いかもしれない。賃貸が可能な物であれば大丈夫そうだ。しかし、こんなリスクはありそうだ。最悪はこうなるだろうが、その可能性は低い。うまく行けばこうなる・・・・などと筆者なりにケーススタディしてみたりもしました。

ぼろぼろのマンションを格安に買って賃貸し、マンションメーカー(デベロッパー)の買収提案に乗って売却益を得るか、もしくは等価交換の提案に乗って新築マンションを手に入れて住む、または、それを売却して利を得るといった長期不動産投資サラリーマン投資家の間で、密かなブームになるかもしれないなあ、そんなことを想像しました。

下手なワンルームマンションに投資するよりリスクは低く、長期の投資として妙味があるかもしれない。安い家賃で社宅住まいを続けられる人や、マイホーム以外にローンを組める所得のある人、独身者などに向くかもしれません。

新たな研究テーマができた思いです。


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感動を覚えるマンション・部屋かどうかがカギだ!! [マンション購入アドバイス]


このブログはマンション業界OBが業界の裏側を知り尽くした目線で、マンション購入に関する疑問や諸問題を解き明かし、後悔しないためのハウツーをご紹介・・・・原則として、毎月5と10の日に投稿しています。



「マンションを選ぶって難しいですね」こんな感想を頂くことがあります。何が重要なのか、何を優先して選べばいいのか、勉強して行くうちに訳が分からなくなる人も多いようです。

今日は、選ぶときのキーワードのひとつ「感動」についてお話ししましょう。


●新築マンションのモデルルームに感動する

新築マンションの場合では、家具やカーテン、照明器具などでコーディネートされたモデルルームを見学した買い手が、広々としたリビングルームや豪華で美しいキッチン設備、お洒落な洗面化粧台などにうっとりして酔ってしまう人が少なくありません。

プロの販売チームは、買い手をいかにその気にさせるかに知恵を絞ります。モデルルームの飾りつけ・演出もそのひとつです。

購入者は、モデルルームを見てチープな感じでしたとか、期待を裏切るものでしたなどと感想を述べる、見慣れた人、研究が進んだ人ばかりではありません。

売主は、予算が合わないからと諦めてしまう人もあるのは仕方ないとして、予算が合致する人には、できるだけ高確率で感動を覚えてもらい、「舞い上がっていただきましょう」とモデルルームと、その手前で見せる映像(シアタールーム)などの演出に知恵を絞っています。

この話は、売主が仕掛けた罠にはまらないようにという「警句」として述べたわけではありません。まして、より感動の度合いが大きかったマンションを選ぶべきということでもありません。

●想像外の感動的な眺望に声を上げる

中古マンションのWEBサイトを見た経験がある読者は、バルコニーからの眺望、寝室からの眺望などとして景観(眺望)写真が載っていることにお気付きだと思います。

新築マンションのHPでも「〇階相当から見た景観」と断りながら、東西南北のビューをアピールしたものが多数見られます。

景観(眺望)はマンションの価値を左右する重要な要素になっていることをマンション業者はよく知っているのでしょう。目の前が壁になっているようなもの以外は、必ず眺望写真を掲載します。

インターネットの写真では見る人に感動を与えるまでには至りませんが、実際に部屋を内見したとき、閉じていたカーテンを開けた瞬間に広がる窓外の景色を見て感嘆の声を上げることがあります。

15階、あるいは20階? 物件・場所によって異なるはずですが、10階以下でも素晴らしい景観に感動したマンションを、同伴した筆者自身もたくさん見て来ました。

●エントランスホールの広さと天井高に驚く

完成した新築マンションの内覧会で、大規模マンションのエントランス内外の豪華さに驚かされることがあります。予めパンフレットや大型パネルの完成予想図を見ている買い手でも、実物を見て感動している様子をそばで何度も拝見しました。エスカレーターで1階上っとところにラウンジがあるようなマンションなどは、その最たるものです。

中古マンションの内見者になると、予想していない光景に遭遇して思わず「わ~すごい」と声を上げてしまう人もあるようです。

大抵このようなマンションは、エレベーターもグレードが高いものであるし、内廊下方式になっていて、静寂であるとともに、床が絨毯張りで室内と同じエアコン付きなので、きっと「ホテルみたい」と言って感動するに違いありません。

●そこだけが別世界の趣がある街であることに「住みたい」と感じる

マンションの大規模再開発で誕生した街に赴くと、駅前の光景とは全く別世界が広がっていると感動することがあります。住み慣れた沿線であれば駅の周囲の景色は電車内から見知っているのでしょうが、地下鉄しかない街は駅を降りたことがなければ、まるで街の景色を想像できない街もあるはずです。

全く知らない街、馴染みのない街の物件に興味を覚えることは少ないはずですが、それでも住んだことのない街には想像外の景観の発見があるものです。

そんな街は、首都圏にいくつかあります。卑近な例で言えば、中央区の月島から5分ほど歩いたリバーシティ21と名付けられた一帯が浮かびます。

超高層マンションが立ち並ぶ街ですが、30年くらい前に始まった造船所跡地にできた別天地が広がっています。
駅前の喧騒やもんじゃ焼き店に代表される下町の雰囲気とは全く別の、そこだけが別世界です。美しい街並みと、隅田川ビューが初めて訪れる人を感動させます。

当然のごとく、築25年を超える中古マンションの資産価値は今も高く維持され、取引価格も周辺のマンションとは別格の高さになっています。

●感動は長く続かない

昔、ある設計士が「掃き溜めに鶴」の発想ですと発言してびっくりしたことがありました。街並みに溶け込むようにデザインをしましたという類の考え方を聞くことが多いからで、正反対の発想に戸惑ったということだったかもしれません。

横浜市の工業地帯の土地を買った某デベロッパーが、有名な設計家に設計を依頼したのですが、最初のプレゼンテーションで冗談交じりに語った言葉でした。この場所では、反対の発想が必要だなと妙に納得した自分がありました。

素晴らしいプランニングでした。外観デザイン、外構計画などが美しく、間取りも広くユニークなものでした。今も、行ってみると古ぼけた感じはあるものの、周囲には全く見られない素晴らしいマンションです。購入した人は、きっと感動したことでしょう。

しかし、分譲当時の販売成果は散々なものでした。最後の方は15%くらい値引きを強いられたと記憶しています。

そのマンションは、残念なことにバスを利用しなければならない場所に建っています。それがネックでした。また、周辺は工場がまだ残っていて環境・景観が折角のマンションの価値を大幅に引き下げてしまったのです。

感動し、夢見心地で家路につくことはできなかった、そんな人が多かったのでしょう。売主にとっては、プランニングだけでは交通便の悪さを克服するのは難しいという教訓になったプロジェクトでした。

ともあれ、感動も一瞬にして消える感動と、長く余韻として残る感動があるのでしょう。強烈に記憶される感動ということでしょうか。

言うまでもなく、何度見ても素晴らしいと感動できるものがいいはずです。


●「感動するのはどちら?」と自問してみる

新築にしろ、中古にしろ、選ぶときの決め手は「感動の有無」にあります。将来の売却が想定されるならば、次の買い手さんが感動してくれるかどうかという視点が大事ですが、今まさに買おうかどうかと迷っているあなたも、初めて見たときに「感動したかどうか」を思い出してみることが必須です。

縦列の同じ間取りの5階と8階で、どちらにするか悩んでいます。日当たりはどちらも悪くありません。そんなときは、価格差と予算の問題もあるでしょうが、原則は見晴らしの良い方、すなわち遠くまで見通せるほうがよいはずです。

南向きの5階と西向きの10階、価格も面積も同じという場合も同様です。

窓がワイドな横長リビングの東向き住戸と南向きだがスパンが狭く窓幅も狭い住戸、このような住戸の比較で悩んだら、この部屋に来た他人が感動するのはどちらだろうかと考えてみることをお勧します。

?間取りは気に入ったが、エントランスが狭く貧弱な感じ、外観も取り柄はない。ただ、価格は安い、②間取りは普通だが、駅前の目立つマンションでエントランスも立派、?間取りも普通で建物の外観デザインもスケール感もそこそこだが、裏通りなので静かで目の前が小公園、それでいて駅に3分と近い、その代わり価格は一番高い。

こうした比較をすると、「あちら立てればこちらが立たぬ」と悩み、結局は売れてしまったり、売れずに残ったままなので「やっぱり、何かがある」と勘繰ってしまったりと、マンション選びは容易でないとこぼす人も多いのが現実です。

マンション選びは様々な要素を絡み合わせて決めることが多いものです。簡単で絶対的な選び方はないだけに、「感動」は迷ったときの答えを導いてくれるキーワードになることがあります。頭の片隅に置いておかれるとよろしいでしょう。


・・・・今日はここまでです。ご購読ありがとうございました。ご質問・ご相談は「無料相談」のできる三井健太のマンション相談室(http://www.syuppanservice.com)までお気軽にどうぞ。


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