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「高級な億ション」と「なってしまった億ション」 [マンションの資産価値]

ブログテーマ:マンション業界出身者が業界の裏側を知り尽くした目線で、マンション購入に関する疑問や諸問題を解き明かし、後悔しないためのハウツーをご紹介・・・・原則として、毎月5と10の日に投稿しています。

東京のマンションの値上がりは凄まじいと言っても過言ではないほどですが、そんな実感を日々味わっているなか、マンション選びに追加したい視点が出て来たので、今日はそれについて書きます。


●なってしまった億ション

25年以上も昔、バブル期のことですが、「なってしまった億ション」とか「結果億ション」という表現が誕生しました。

建物は中級だが、地価の暴騰によって価格だけが高級マンションの代名詞・億ションと同じ1億円を超えている物件を揶揄した言葉でした。不動産インフレを象徴する言葉でもありました。

今、再び都内各地で販売中のマンションの中に「なってしまった億ション」が登場しています。

一部の住戸に留まっているので、バブル期のような極端さはないものの、原価(土地と建築費)の上昇によって「なってしまった億円台の住戸」が増えています。

不動産経済研究所の調査によれば、2015年に売り出された首都圏の億円の住戸は、1638戸もあったそうです。

さて、「なってしまった億ション」に筆者が感じることは以下のようなものです。

? 室内の設備・仕様は標準を超える上級ではあるが、最上級とまでは言えない。

② 共用部も上級ではあるが、最上級でもない

③ 全体が億ションではなく、上階の「プレミアム」住戸などに限定されている(例外的に中層階にも誕生してしまったものも見られる)

④ 億ションが建つイメージの街でもないが、駅前立地であるケースが多い


●高級な億ションの条件

これに対し、そもそもの高級マンションというイメージに背かない億ションとは、どのようなものでしょうか?整理してみましょう。

? 社会的に特別な階層(富裕層に分類される少数の階層)が、ステイタスシンボルとして好む邸宅地(ブランド地)に立地する。

② 特別な仕様で造られた外観や共用部を持つ(5つ星の高級ホテル並みの仕上げ材やインテリア、オブジェなどで飾られている。内廊下の絨毯ひとつ取っても品質にこだわりが見られる。エレベーターの仕様も上級)

③ 戸数の割にエレベーターの数が多く、駐車場は全て地下自走式かタワーリフト式になっている、ドアボーイやバトラーが滞在し、高額な管理費が設定されている。

④ 水回り部分も含めて全体的に天井が高く、リビングルームは飾り天井が施され、いかにもシャンデリアが似合うとか、トイレや洗面室の床はCFシートなどではなく、悪くともタイル貼り、多くは天然石仕上げになっている、壁の仕上げも高級感と上品さのあるデザインにこだわっている、設備もハイグレード、建具は高級な天然木材、ドアハンドルの材質・デザインも一級品を採用など、書ききれないが、本物志向に徹した専有部分となっている。無論、広さもゆったりと作られている。


このように、高級な億ションとは、建物が高級というだけではなく、そこに高級住宅地や邸宅街といった立地条件の特別な価値が加わって成立するものです。

そのような特別な億ションにも、「なってしまった」という意味を加えるならば、今の時期は2億円が3億円になってしまったということになるのでしょう。


●なってしまった億ションの未来

さて、本稿のテーマは「なってしまった=結果億ション」の価値についてお伝えすることにあります。 

今の時期は、大半の新築マンションが建築費の高騰によって、少し前(2010年~2012年頃)の安定期の相場、これを旧相場と呼ぶなら、そこから2割も、3割も高くなってしまったのですが、それでも金利の低下や住宅ローン減税の効果から購買力はさほど低下せず、言ってみれば届いてしまう(買えてしまう)人を増やしています。

そのことが、億ションでも買えてしまう人も増やしていると言えるのです。

「届くから、買えるから」の理由で高値の「なってしまった億ション」を買ってしまうと、将来はどのようなことになるのでしょうか?

物件固有の条件によって異なるので、ここで総体的な予想を述べるのは難しいのですが、多くの場合で悲観的にならざるを得ません。

実際の価値以上の値段が付いてしまうことを、バブル現象と定義するなら、「なってしまった億ション」は、将にバブル物件なのです。バブルは必ず調整されるときが来ます。つまり、一旦は必ず値下がりしてしまうのです。

その先は、また値上がりのトレンドがやって来ますが、その局面で元の価格に戻るかどうかは疑問です。

マンション価格は、上昇期と安定期と下落期とが循環するものですが、それが何年くらいの周期で起こるかを予想するのは難しいのですが、もし、次の上昇期に価格が回復しなければ、その先の上昇期には築年数の経過もあるので、結局は元に戻らないままということもあり得るのです。

その意味で、「届くから・買えるから」に甘んじることなく、実質価値をよく確かめて購入することが大事だとお伝えしたいのです。

今日の話は「なってしまった億ション」を題材にしてはいますが、基本はどのようなマンションにも当てはまるのです。 どれも旧相場より高値で買わざるを得ない時期にあるのは仕方ないとして、バブル部分が剥がれ落ちて大きく価値が下落してしまうことのないよう、物件選択はよく吟味することが望まれます。

もっとも、自分にとって価値ある物件、自分にとって理想的な物件、自分・家族にとって幸福になれる、または快適な暮らしを約束してくれる物件と思うならば、そのマンションは迷わず「買い」であり、髙くても一向に構わないとも言えるのですが・・・


 ・・・・今日はここまでです。ご購読ありがとうございました。ご質問・ご相談は「無料相談」のできる三井健太のマンション相談室(http://mituikenta.web.fc2.com)までお気軽にどうぞ。

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玄関脇の寝室に注意! [マンションの間取り]

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マンションの評価サービスを長く提供している筆者ですが、名作と呼べる間取りに出会うことは滅多にないので、いつも決まった寸評ばかりになってしまいがちです。

とまれ、間取りを見るときのポイントのひとつに「窓」がありますが、今日はここに注目です。


●窓の大きさに注目

日本人は南向き信仰が強く、多くの人が南向きの家を求めようとします。南向きといっても、ずらりと南に3室、4室が並ぶものはまずないので、リビングルームとせいぜい1寝室の計2室が南に面するだけで、あとの2室(3LDKの場合)は、角住戸を除くと北向きになるのが普通です。


筆者が注目するのは、南向きと呼ぶ「南バルコニータイプ」の北向き個室です。田の字型と言われる標準的な間取りでは、北側の玄関横に寝室が2つあります。

玄関ドアからまっすぐの廊下が南リビングに向かう形の場合、その両側の寝室はどうしても幅が狭くなってしまいがちです。

幅広の寝室を二つ作るには、それだけスパン(間口)がを広くしなければなりませんが、それができる敷地条件を持つマンションは少ないのです。

さて、幅が狭い寝室は窓もおのずと狭くなります。玄関周辺は、下足箱やメーターボックスなども配置されるため、寝室は犠牲になり、窓幅は一段と狭くなるのです。

窓が狭いということは、部屋が暗いということです。

法的な採光基準があって、一定の外光が射し込まない部屋は「納戸」とされ、洋室という表示は誇大とされます。業界では、「サービスルーム」か「フリールーム」などと表現して「納戸」ではないと主張します。

サービスルームと表示されていれば、なぜと疑問を持つでしょうし、営業マンに尋ねて初めて「採光量が足らないことを知るのです。

問題は、普通に「洋室〇〇畳」と表示された寝室にあります。

建築基準法で、マンションの開口部の面積は、居室の床面積で割った割合が7分の1以上であることとなっていますから、サービスルームでない居室は最低限度の7分の1以上の面積をを持つ窓が設けられているわけです。

しかし、法的な基準をクリアしていても、実際はかなり暗いケースが多いのです。

そこで、基準値をどのくらい上回っているかを尋ねることをお勧めします。洋室が5畳程度と狭ければ小さい窓で基準をクリアしますが、7畳以上の主寝室となれば、それなりの大きな窓が必要になります。しかし、多くは基準値ギリギリの窓が多いようです。窓幅が足りない場合は、縦長の窓にしたりします。

そんな窓の寝室は、日中でも照明が必要なものです。窓の外(共用廊下)に何があるかによっても、光量は変わるので、例えばエレベーター棟や階段が近くに迫っていないかのチェックも必要になります。


暗いと知って買うのと、知らずに買うのでは、入居のときの(その前に内覧会での)失望感は随分違うものです。

窓の大きさだけで購入を取り止めることはないにしても、新築マンションなら複数のタイプから選択できるはずなので、窓の大きさをチェックポイントに加えておくのは悪くありません。

もし、暗いと覚悟して選んだ住戸であれば、最後は「寝るだけの部屋だから」と割り切るほかないのですが・・・


●主寝室のプライバシーは大丈夫ですか?

田の字型間取りの主寝室は、その多くが玄関脇に設けたものが多いですが、筆者はいつも配慮が足らないなあと感じてしまうのです。

理由は、外廊下を通行する人の気配を感じて声を潜めなければならない距離に寝室があるからです。ガラス窓一枚の向こうを同じ階の誰かが予告なしに通行するのです。
 
優れた間取りは、外廊下と寝室の間に一定の距離を取っています。中には吹き抜けを設けたものもあります。 コスト優先で設計されるので、主寝室の前に吹き抜けや大きなスペースを取るのは難しいのが現実ですが、工夫次第ではないかと筆者は思います。

家は快適な生活空間でなければならないと思います。コストや敷地形状などの制約がある中、知恵を絞って「より快適な空間」を創造することが設計者・企画者、ひいてはデベロッパーの使命なのだとも思うのです。

寝室のプライバシー確保が十分でないと思われる「ガラス一枚、外に耳あり」の間取りを選ぶ際には、サッシの防音性能を確認するとともに、夫婦の会話が外に漏れないようにする策も検討した方がよいでしょう。厚手のカーテンを掛けるだけでも随分違うと聞きますが・・・


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基本の「新築VS.中古」 [中古マンション]

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新築マンションか中古マンションかと考えずに、良いものがあればどちらも検討するというスタンスが今は良さそうに思います。しかし、中古マンションの選択肢は全くなかったという人も少なくありません。

中古マンションは、一般的に価格は安いかもしれないけれど、それでも何千万も払うのだから、やっぱり買うなら新築がいいよね、こんなふうに思う人が多いようです。 「新築の方が気持ちよく新生活をスタートできるから」という理由があるのでしょうか?

潔癖症の人は、他人の手垢が着いた家は嫌だと思うらしいとも聞いたことがあります。

筆者も、実は中古マンションを買った経験は一度もありません。しかし、賃貸マンションやアパート住まいだった頃を思い出すと、転居5回のうち新築は1回だけで、あとは全部古い家だったのです。

妻は潔癖症だったので、ハウスクリーニングの済んだ転居先なのに、入居すると直ぐに隅から隅までゴシゴシ磨いていたものです。

日本人の大半が可能なら新築の家を買いたいと思っているらしいのですが、最近は中古マンションを購入して自分好みの家に大胆に改造する動きも増えて来たと聞きます。

また、リノベーションという新たな中古マンションの分野が成長しています。不動産業者を中心に、築30年以上の中古マンションを買い取って大胆な改造工事を(設備から仕上げ材まで全て更新。間仕切り変更も)施し、新築マンションのモデルルームのような空間演出をして販売しています。

しかし、そのリノベーション物件の品数は全体としては少なく、欲しい場所・地域内では中々見つからないのが実態です。

結局、マンション探しは一品限定ではなく、多くのメニューの中から選択することが必要になっていると考えなければならないのです。




●中古マンションが買いにくい5つの理由

買い手の立場で考えてみると、中古マンションが買いにくい理由は5つ挙げられそうです。詳細は、以前(2014年11月15日)書いたので、ここでは要点のみとします。

理由(1)室内の見た目が悪い 理由(2)外観や共用部分が古ぼけていたり汚れていたりする 理由(3)設備が古い・ないものも多い 理由(4)バリアフリーになっていないものが多い 理由(5)建物に対する不安が拭えない

中古マンションが買いにくい最大の理由は5番にありそうです。先に挙げた4つの理由は、むしろ付け足しと言ってもよいほどです。耐震性に関する不安、耐久性に対する不安、瑕疵担保責任の問題などが、漠然と、ときには重くのしかかって来ます。



●積極的に中古を研究しましょう

購入の注意点などに関しては次の機会にしますが、中古なんて到底考えられないという人は別として、ある種の割り切り方を取り入れれば、中古も選択肢のひとつにはなるはずです。

今は、積極的に中古を検討するべきときなのです。上記の問題を抱えながらも、それをクリアできるならば、予算を下げて購入することができるかもしれません。または、広い家を手にすることが可能かもしれませんし、より都心の立地の物件と遭遇する可能性も高くなるでしょう。

予算を下げなくてよいなら、リフォームに思い切って投下することも可能です。少なくとも室内だけは手垢が消え、見違えるように綺麗な住まいを手に入れることが可能になるはずです。

とまれ、今日は新築と中古の違いを整理してみました。お役に立てれば幸甚です。


●新築マンションと中古マンション比較23

1)価格 

新築・・・高いのが普通です。安ければどこかに欠点・弱点があるものです。

中古・・・安いのは築年数が長いものに限られます。築浅の物件は新築並み思った方がよいでしょう。築20年を超えた物件の中に、新築時から住み続けた人が一度もリフォームしないまま売り出しているケースもあり、そのようなものは購入後のリフォーム代を計算するとお買い得とは言えないので、「安いから」だけで探しても当てが外れると思った方が良さそうです。

2)価格交渉

新築・・・売れ残り物件以外は受け付けてもらえない

中古・・・買主が指値をするのは普通のことで、売主も当然と受け止めるものと考えてよいでしょう。売り出し価格を決める際には、「値引きしろ」を5%程度は乗せていると思って間違いありません。


3)物件代金以外の諸費用(登記料・不動産取得税・ローン保証料など)

新築・・・修繕積立基金(一時金)が必要。

中古・・・仲介手数料がかかる。リフォーム費用がかかる物も多い。中古の方がトータルでは高くなると思って間違いありません。


4)固定資産税(土地+建物)

新築・・・新築マンションの場合、建物部分の課税は5年間に限り半分に軽減されます。尚、建物は完成後に課税されるので引き渡しの翌年からの納税となります。

中古・・・築年数によるが、新築より安いこともある。


5)修繕積立金

新築・・・初年度の設定は安く、5年か10年ごとに増額される計画になっている例が多い。

中古・・・築年数が長いほど高額に設定されるのが普通。


6)住宅ローン

新築・・・低利で物件価格の100%まで可能。金利は融資実行時になるので、完成時期が1年後、1年半後などと長いケースは金利上昇のリスクを負う。尚、基本的に優良な建物(長期優良住宅など)は金利も安くなるものです。

中古・・・物件価格の100%まで可能な場合もあるが、あくまで銀行の査定による。引き渡しまでの時間が短い場合が多いので、金利上昇によって生活設計を大きく狂わされることはない。


7)住宅ローン減税

新築・・・期間10年以上の住宅ローン利用者は、年末借入残高の1%以内で最高40万円を、10年間、合計で400万円を最高額として所得税・住民税から控除される。優良マンションは50万円・500万円となる例も。

中古・・・毎年40万円は同じですが、期間は築後25年までの建物という規定があるので、例えば築20年のマンションでは、控除期間は5年のみとなる。ただし、省エネ改修工事やバリアフリー改修工事を施したリノベーション物件は年数制限が外れ、年額20~25万円を限度に所得税から控除される場合がある。


8)建物外観・共用部のきれい度/管理状態

新築・・・建物の美観は優る。モデルルームの演出も感動的。一気に購買意欲が掻き立てられる。 管理状態に関しては、言うまでもなく、売れ残りマンション以外、確認することはできません。

中古・・・外観やエントランス、廊下等が古ぼけていたり、室内も汚かったりというケースが多く、感動が薄い。ただし、室内からの眺望が感動的という場合はある。また、建物は古くても敷地内の植栽が大きく育ち、緑豊かな空間が感動を呼ぶ例もある。

※レトロ好きな人もあるのでしょうが、日本人の多くは古い物より新しい物を好む傾向が強いとされます。新しいものは良いものという先入観もあるのでしょうか、一目で古いと分かると購買意欲は落ちるものです。こうしたものを先に見てしまうと、部屋に到着する前に気持ちが萎えてしまいます。

室内の見学前に必ず目にするのが外観であり、エントランスやロビー、エレベーター、共用廊下です。定期的に清掃や改修を実施していても、新築と同じようには決してなりません。

管理状態に関しては、実際の管理状態を目視で確認できるほか、修繕履歴や修繕積立金の残高、管理費等の滞納状況などを知ることもできます。

尚、新築マンションでは100%が「長期修繕計画」を立案してから販売に当たりますが、中古では計画自体が存在しない例も30%くらいはあるとされます。


9)室内のきれい度

新築・・・実際以上に綺麗・素敵に見えてしまいます。家具・調度品、インテリア備品で飾り立てて見学者(買い手)を迎えるからです。

中古・・・中古マンションの多くが、壁が黄ばみ、浴槽に湯あかが着き、ガスコンロは油まみれになっていたりします。こうした光景を目にすると、見学者の購買意欲が高まることはないでしょう。

これらを補って余りあるもの、例えばバルコニーから見える景色が感動的であったようなときは印象が薄らぐはずですが、そのような幸運には滅多に出会えないものです。

中古マンションでも、リフォームやリノベーションを施すことによって新築マンションに劣らない感動を呼ぶ例が最近は増えています。


10)設備

新築・・・便利で省エネ効果の高い最新設備が期待できる。共用部も防災関連の設備などが定番に。ディスポーザーは新築でも付かないものは少なくないが、食器洗浄乾燥機や浄水器は大半のマンションで装備されている。

中古・・・後付けできなディスポーザーなど、新築に比べると見劣りする物件が多い。浴槽のまたぎ高は、新築マンションなら450ミリ前後が定番だが、中古マンションは600ミリタイプが多いことに加えて、浴室内のデザインも「お洒落感」はかなり異なる。

※テレビモニター付きのインターホンが100%近くまで普及したマンションですが、モニターの画像がカラーか白黒かというと、築30年クラスは殆んど白黒です。

また、結露ができにくいことで知られる断熱効果の高い複層ガラスのサッシは、築10年未満の比較的新しいものを除くと中古マンションには見られないものです。


11)間取り

新築・・・平凡な田の字型が多い昨今ですが、工事の進捗状況によっては無料の変更プランを選択できる。カラーやキッチンの高さを選択できるケースも。

中古・・・最近少ない優れた間取りにお目にかかることもある。 バルコニーの出幅は最近の定番である2mはなく、中には1m~1.2mという狭い物件も多い。


12)天井高・サッシ高

新築・・・リビングルームや寝室の天井高は2500ミリ以上が普通。ただし、部分的にできてしまう「下がり天井」の圧迫感を想像できず、完成内覧会で落胆させられることも多い。リビングルームのサッシは、2m高、2.2m高が一般的になっており、開放感が大きい。

中古・・・古いマンションは2400ミリ以下が普通。リビングルームのサッシ高も1.8mしかないというケースが多い。

13)バリアフリー

新築・・・室内の床段差は殆どないので、つまずいて転倒などという事故は起こらないのが今は当たり前になっている。

中古・・・築20年以上のマンションでは、廊下から洗面所に入る所で100ミリ~200ミリの段差があるケースが多数見られる。


14)耐震性

新築・・・建築基準法の耐震基準は、震度6強の巨大地震に襲われても倒壊・破壊せず、人命が守られる強度を指定している。従って、ほぼすべての新築マンションは心配ないことになる。より優れる耐震性を誇る「免震構造」や「制震(振)構造」もある。

中古・・・新しいマンションは対策がしっかりなされているが、古いマンションは十分ではないという先入観を抱く人もある.
1981年(昭和56年)以前に建築確認(許可)を受けた古いマンションは、旧・耐震基準で建設されたため、耐震性能が十分ではない例が多いので、注意しなければならない。

※1981年以前の古い中古を検討するときは、専門家の診断を受け、「耐震性合格」となっているかどうかの確認は必須です。

尚、リノベーション物件には、旧耐震基準の時代に建てられた物件が多いので、見た目の綺麗さに目を奪われない冷静さも大事です。


15)耐久性

新築・・・適切なメンテナンスをしながら住めば、コンクリート寿命は60年以上とされますが、最近は100年コンクリ―トが誕生し、施工上の工夫もあって、より長寿命のマンションが増えている。 住宅性能評価を受けている物件では、「劣化対策等級」の項目で最高ランクの「3」を取得しているマンションも珍しくない。

中古・・・築20年以上の古いものを検討する人が抱くことに、「あと何年ここに住めるのだろうか」という不安が消えないことと思います。マンションの耐久性はコンクリートの寿命だけで論じることはできません。 給排水管やエレベーター等の設備の寿命は短いからです。そこで、何十年か経てば交換工事は不可欠です。その計画が、費用とともに適切に立案されているかを確認することが重要になります。


16)遮音性

新築・・・寝室の隣にトイレや浴室がる場合、使用のたびに目が覚めるなどということがないよう、遮音性を高める設計になっているのが普通。

中古・・・築30年以上の古いマンションには遮音性の低いものが存在する。排水音の防音対策が不十分。しかし、そのレベルを内覧時に確認することも、詳細な図面を見ることも困難なものです。そこで、2回目の内覧のときには思い切って水を流すなどして確認させてもらいたいですね。
また、一般に水回り部分が接している側の壁のお隣は、同じく水周り接しているものです。つまり背中合わせになっているのですが、稀に寝室の壁の向こうがお隣の水回りという例があります。このような関係にある住まいはリスクが大きいと思った方がよいでしょう。


17)見学範囲と建物の確認

新築・・・モデルルームと建設地の外回りのみ。実物を見られるのは完成してからも販売中という物件になるわけで、どちらかと言えば例外的です。 多くは、図面から完成形態を想像して購入することになるわけです。 それが、完成後に「あれっ?」という違和感を覚えることに繋がっています。
聞いていた説明、あるいは勝手に思い込んでいた姿との相違を発見するためです。担当者の説明不足や過失・故意がトラブルに発展することもよくある話です。

中古・・・中古取引は「現状有姿(ゆうし)」が原則となっています。後で知らなかったと言っても手遅れなので、目視ですべてを確認することが不可欠なのです。室内も共用部も、可能な限り時間をかけて検査しましょう。


18)取引の安全性(アフターサービス・瑕疵担保責任)

新築・・・売主が一定期間のアフターサービスを行う。半年・1年・2年といった定期的な点検を実施するのも定着している。
躯体・構造に関する重大な瑕疵(雨漏りなど)については、10年間の瑕疵担保負担に応じてくれる。

※10年間の瑕疵担保責任は、2000年の法律制定により、売主に義務付けられました。売主が倒産したようなときには、瑕疵担保履行保険がカバーすることにもなっています。

中古・・・個人の売主が圧倒的に多く、瑕疵担保責任は免責されます。見たまま(現状有姿)の取引が原則ですが、ガスコンロや電気設備等に関しては、3~6か月程度の短期間ですが、売主または大手仲介業者が負担に応じるのが一般化しています。

なお、築10年未満の物件でも、分譲主の「躯体・構造に関する重大な瑕疵の10年責任」は最初の購入者までが対象であり、転売先までは責任が及ばないとするのが原則です。


19)検討スピード

新築・・・発売の数か月前から予告広告を開始するので、余裕を持って検討できることが多いのですが、売れ残り物件の「先着順受付中」のタイミングにあれば検討時間は少なくあります。

中古・・・内覧の順に商談の優先権が与えられますが、内覧前の段階では先着順なので、たちまち「売れ切れ御免」になってしまうことも。 広告を見て興味を覚えたら、直ぐにでも内覧希望を仲介業者に申し入れるといったスピードが要求されます。


20)物件の詳細な内容の把握

新築・・・担当物件に精通した専任営業マンが詳細な資料を携えて物件の情報と関連知識を提供してくれる。模型や映像の販売ツールも用意され、安心感が与えてくれる。

中古・・・古い物件ほど資料が散逸していたり、最低限度のものしか残っていなかったりするので担当者も詳細を知らないことが多い。とりわけ、見えない部分の品質がわからないことも多いので不安が残るもの。


21)流通物件数

新築・・・中古に比べると圧倒的に少ない。ただし、1物件内での選択肢は広い(階・間取り・方位など)

中古・・・物件数は新築より断然多い。ただし、同一マンションから一定期間に何戸も売り出されることは少ない。


22)住み心地

新築・・・何もかも新しいので快適に過ごせる部分が多いものの、未完成の段階で出来上がりを想像しながら購入することになるので、気づかないまま引き渡しを受け、入居後の快適差が減ってしまうことも。

中古・・・管理状態から、眺望・日当たり・環境・上下階と両隣の騒音の有無などを確認して購入するので、新築に劣らない快適な暮らしを送れるとも言えます。


23)近所付き合い

新築・・・全員同時スタートの同級生気分でお付き合いがしやすい

中古・・・転校生気分なので、しばらくの間、疎外感を味わうことになるかもしれない

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管理費の高いマンションをどう考えますか? [マンション購入アドバイス]

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マンション評価という作業をしていると、いろいろなことに気付きますが、そのひとつに管理費のばらつきがあります。

70㎡換算で10,000円と安いものから、35,000円もの高額な管理費まで、その幅の大きさの現実に気付かされます。

この差は、どのような条件で生まれるのでしょうか?整理してみましょう。


●管理費の使い道

管理は、言うまでもなく共用部分が対象に行われます。共用部部分とは、エントランスホールや共用廊下、コミュニティルーム(集会室)やキッズルーム、ラウンジ、ゲストルーム、防災用備蓄倉庫、管理人室、ゴミ置場といった共用の施設を指します。

同様に、外壁・屋根などの建物外部、敷地内公園や花壇、植栽、露天駐車場といった空地部分も対象となります。

設備では、廊下やエントランス・管理人室等の共用灯、機械式駐車場、エレベーター、TV視聴設備(アンテナ等)、水道管・排水管の内の竪管部分、受水槽、古いマンションでは屋上の高架水槽といったものがあります。

このような施設の面積が広く、設備の数が多いほど、管理費は膨大なものとなります。広ければ、清掃費だけでも馬鹿になりません。エレベーターの数が1台でなく2台にすれば、電力も定期点検費用も2倍となります。

また、24時間警備体制や管理人と別にコンシェルジュを配したりすれば、人件費が増えます。

しかし、管理費用が膨大にかかっても、住戸数が多ければ1軒当たりの管理費はさほど増えません。

ところが、マンションの住戸数は20戸程度から1000戸くらいまで差は大きいわけですが、数に比例してメリットが生まれる(割安になる)わけでもありません。

例えば、20戸のマンションも50戸のマンションもエレベーターは1基が普通ですし、50戸のマンションの管理人は1人で、100戸だから2人必要ということでもないわけです。

共用施設の面積が2倍になれば、清掃費は単純に2倍かかるでしょうが、共用廊下が外廊下か内廊下かでは差ができるはずです。

これらの要素が絡みあって、管理費は1軒当たりにすると15,000円から35,000円といった差が生まれるのですが、傾向的にはっきりしているのは、戸数が少ないほど割高になってしまうことです。

国土交通省の調査によれば、全国の既存マンションの平均は1㎡当たり@211円となっています(2013年度)が、規模別に見ると、20戸以下は@264円と最も高く、151戸~200戸規模のマンションが最も安くて@164円です。 

また、単棟型は平均で@222円ですが、団地型(複数棟の大規模マンション)は@176円となっています。


●管理費の高いマンション

さて、小型マンションの管理費は割高になることが想像できると思いますが、実際はさほどでないケースが多数存在します。 高くなると売れないので、管理人を置かず巡回式にして経費を削っているためです。

管理人の平均月収を25万円とすると、その経費を賄うためにマンション所有者から集める管理費のうち、管理人人件費に充当する分は、100戸のマンションなら1軒あたり2500円ですみますが、25戸のマンションなら1万円も必要になってしまいます。

仮に3万円の管理費のマンションだとしたら、3分の1は人件費に消えるというわけです。管理人を置かなければ、単純に見て2万円ですんでしまうということになるのです。


巡回管理方式の管理人不在マンションと、管理人室に管理人さんの姿が見えるマンション。どちらが良いかは言うまでもないのですが、比較的小規模の高級マンションには、例え管理費が5万円になっても管理人が8時間以上滞在するのが普通です。

今あなたの検討中マンションの管理費が、1㎡当たり300円くらいとしましょう。70㎡なら21,000円です。このほかに修繕積立金が10,000円前後に設定されているはずです。

立地も建物も気に入り、買いたいと思ったとします。しかし、ランニングコストの高さが引っ掛かっているとしましょう。

平均的な管理費が200円として、100円の差は毎月7000円の負担増というわけです。貴方の年収と住宅ローンの毎月負担などを考慮しても、無論払えない金額ではないし、重い負担とも思わないが、何か気になるという人があります。

経済的な比較だけで考えて見れば、7000円は年間84,000円の負担増ということですが、10年なら84万円となります。

この金額をどう見ればいいのでしょうか? 答えは簡単です。10年後に売却するとして、管理費の安い、すなわち間引き管理や手抜き管理(言葉は適切でないかもしれません)のマンションより84万円高く売れればいいのです。

管理費が高くても販売に影響しないと判断して「日勤管理=8時間」を選択したマンションは、その大半が好立地に建設され、分譲価格も東京なら70㎡でも8000万円以上1億円くらいする上級の物件のはずです。 

これを普通か普通以上の勤労者が買えてしまう超低金利時代になっているだけに、たとえ毎月7000円でも気になる金額になっているのだろうと想像しています。

しかし、先に述べた通り、検討物件が将来価値の期待できるものであれば、10年で84万円など問題外の金額とも言えるのです。


●管理費の安いマンションをどう見ますか?

最後に補足ですが、反対のケース、すなわち管理費が安いマンションの場合は、どう見たらいいでしょうか? 何も問題はない? ええ、そうかもしれません。しかし、中には要注意マンションもあることを知っておいて悪くないと思います。そこで、付言します。

先の記述でお気付きの読者もいらっしゃることでしょうが、管理体制は多分に分譲主が販売の都合で設定しているものです。 

売りにくいから安く設定できるような管理仕様にしたい、髙くても売れるから管理人は常駐にして構わない、魅力に乏しい物件だから(若しくは、より魅力を高めるために)「24時間有人管理とコンシェルジュを売りにしよう。規模が大きいので、管理費にはさほど影響しないだろう」などといった販売サイドの思惑によって決められているのです。

問題なのは、管理費が際立ってに安いマンションです。最初に述べた通り、管理費はその対象面積が広く、対象設備の数が多ければ総体として高くなるわけです。反対に管理対象が狭く、設備も少ない建物は安くなります。 

管理費が安いマンションの中には、スケールメリットが十分に発揮できて安くなったというものがあるのも確かですが、それだけでは説明できないケースが少なくありません。

エレベーターが本来なら5基は必要な規模・高さなのに3基にしたことで、保守点検費と、籠内の清掃費が安くなっているかもしれませんし、植栽の手入れ費用が少なくて済むような僅かな緑しかない設計なのか、あるいは手入れの頻度が少ない管理仕様なのか、単に共用施設が何もないからか、駐車場が平置き式だから機械式と違って安いのか等々。 疑いはキリなく出て来ます。

これら管理費が安い理由について素通りせず、一応の問題意識を持つことは大事です。良いと思った建物が意外にも欠点があったなどと気付くかもしれないからです。


 ・・・・今日はここまでです。ご購読ありがとうございました。ご質問・ご相談は「無料相談」のできる三井健太のマンション相談室(http://mituikenta.web.fc2.com)までお気軽にどうぞ。

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建売住宅の供給増加に思うこと [建て売り住宅]


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最近の新聞で「都内の戸建人気じわり」という記事を見つけました。

マンション価格の急騰に対し、建売住宅の価格は最近数年間ほとんど変わっていないとか。そのため、相対的に割安感があるため売れ行きがよいのだそうです。

売れ行きが良いので、業者も開発を増やしているとかで、新築マンションが大きく減らしていることに比べて、こちらも対称的です。


●東京の建売住宅のプロフィール

都内の建売住宅は、今どのくらいの価格で販売されているのでしょうか?東京カンテイ社が2015年5月に発表した数字を見ると、2014年4月から2015年3月までの月別の価格推移(1戸平均)は4087万円から4419万円までですが、トレンドとしては概ね安定しており、平均4200万円となっています。

敷地が所有権で面積100㎡~300㎡、最寄り駅から徒歩30分以内の木造住宅に限定しての調査としています。

これだけでは、都内のどのような場所かも、どのようなプロフィールかも分かりづらいので、サンプルを探してみました。いずれも、現在販売中の物件です。

都心の中の都心・文京区で、土地面積70.12m2・70.27m2、3階建て建物面積104.3㎡・104.77㎡ 2棟が、8980万円・9280万円です。

新宿区の西武新宿線「中井」駅から徒歩8分と至近な立地では、全12棟が土地面積91.1㎡~98.54㎡、建物面積89.64㎡~95.84㎡ で、分譲価格は 6965万円~8898万円とあります。

南西部の世田谷区では、東急大井町線の尾山台から徒歩18分という立地で10棟が土地面積 105.11㎡~116.03㎡、建物面積92.95㎡~99.56㎡で分譲価格6445万円~7396万円とあります。

北西部の練馬区では、西武池袋線「富士見台」歩14分に全26棟の現場があり、そのうちの4棟を間もなく売り出すそうで、土地面積は111.81㎡~114.45㎡とやや大きめ、建物も103.62㎡~105.78㎡が、6240万円~7280万円で分譲とあります。

東部江戸川区(最も販売現場数が多い区)では、JR総武線「小岩」徒歩15分に2棟、土地面積82.43㎡・83.77㎡で建物面積が84.46㎡(2階建て)で4000万円を切る(3780万円・3880万円)という物件があります。


都下も少し見ましょう。JR中央線「三鷹」バス8分の三鷹市に、全30棟のうちの4棟が土地面積120.31㎡~122.32㎡、建物面積95.31㎡~97.06㎡、は分譲価格5870万円~6780万円とあります。


もう少し都心から離れてJR中央線「日野」徒歩13分の日野市には、土地面積が広めの130.78m㎡・131.33㎡、建物面積96.05㎡・96.2㎡の2棟現場が分譲価格3980万円・4000万円で販売中です。


東京都全体でSUUMOに掲載された建売住宅の物件数は10,000件を超えているため、1件1件全部に目を通すことは困難ですが、ざっと検索サイトを通覧すると、建売住宅とはこんな感じということが分かります。

上記のデータだけでも大体のパターンは把握できそうです。

?販売価格の上限を地域ごとに概ね定め、そこからの逆算方式で土地面積を決めたかのように100㎡以下で販売される物件が多い。都心では40㎡~50㎡という狭小地が多く、郊外でも高々120か130㎡しかない。

②建物面積は、土地面積によって自動的に決まって来るため、100㎡を割り込む土地には100㎡未満の狭小住宅が、場所によっては3階建てとして建設される。

③最寄り駅から徒歩圏にあるものでも10分以上と遠く、バス便物件が多数見られる。

④大手業者による20棟以上の比較的大きな開発もないことはないが、大半が10棟未満の、いわゆるミニ開発と呼ばれる既存住宅の谷間で建設されている。


●マンションと比べてみる

さて、上記の戸建は近くのマンション価格と比べてどのくらいの差があるのでしょうか?

詳細のデータを並べるのは割愛しますが、ざっと1000万円~2000万円の差、一戸建ての方が安いのです。

こう聞いて戸建てに食指が動く人もあるかもしれませんが、利便性や資産価値の観点を考慮すれば、戸建てが上とは言えないのです。

そもそもマンションと戸建てを比べるのはナンセンスだという意見も多く、微妙な問題と言えるかもしれません。

どちらも一長一短があり、どちらが良いかの鍵は買い手の価値観、ひいては人生観にあると思います。

ともあれ、新聞の伝えるところでは、価格の安さからか、若いファミリー層が買い手の中心なのだと聞きます。

としたら、階段の上り下りは苦にならないかもしれませんね。3階建てでも移動に関する限り問題は多分ないのでしょう。 

しかし、こうした狭小敷地の戸建てを買った人は後先を考えているのだろうか?そんな疑問を感じます。

つまり、売却のとき、中古の戸建ては市場でどんな価値判断がなされるのか、その検証をしているのだろうかという疑問です。

マンションでも中古になれば、建物の劣化は見映えの悪さと、内装リフォームの必要度から新築マンションより安くなるのは普通のことですが、様々な背景や理由から新築を超える価格で取引される中古マンションは少なくありません。

一方、木造戸建ては築20年経つと建物価値はゼロと見なされるという現実は今も残っています。乱暴な言い方をお許しいただくとして、土地代だけになってしまうのです。

地価が大きく上昇しない限り購入価格を超える価格で売却することができないと思うほかありません。

建物の減価分を埋めるだけ地価が上がることは、1980年代の土地バブルが再来しない限り、ないからです。


●快適に暮らせるなら狭小戸建てでもいいではないか?

値下がりしても、賃貸マンションに住むことと比較したら、超低金利の現在、負担は購入の方が低いので、割り切れば「買い」の選択はあって良いとする意見も聞いたことがあります。

なるほど、賃貸マンションでは35年住んでも、家主から感謝状も出ませんが、自己所有なら、35年ローンが完済すれば、その先はただで住めるので、計算上は得かもしれませんね。

35年経ったとき、建物が老朽化して住むに堪えない状態になっていたらどうするのかという疑念が湧きます。

そんなの簡単だよと語る人がいます。建物だけの費用を払って建て替えたり、状態によってはリノベーションしたりすればいいと。

マンションだって、リフォームして住む人がたくさんあるではないか。管理費や修繕積立金だって長い目で見れば馬鹿にならないのだから、戸建てが損だとは言えないよと反論して来ます。

ご説ごもっともですが、金銭的な損得ばかりに目を向けていては根本的な答えは出ないのです。

利便性はマンションの方が上のはずです。セキュリティもマンションが良いでしょう。

しかし、このような論争を続けても実は意味がないのかもしれません。 先に述べたように、最後は価値観や人生観によって選択先が決まるのです。

筆者も、マンションと一戸建て両方に住んだ経験がありますが、それぞれ一長一短があるなと思っています。 しかし、決定的に違う点がひとつあります。それは、マンションは売却がしやすいということです。

売却のしやすさは、価格の下落率が低く、多額のローンを組んでいても、売却時の銀行清算ができなくなるような事態は起きにくいこと、また、利便性を求める買い手が多い大都市圏では、利便性が著しく劣るマンションでない限り、買い手は比較的早く付くことを意味します。

狭くても快適な我が家、駅から遠くてもマイホーム、職場から遠くても駅近の、そして小さいながら庭付きの家、だから私は満足だという人を誰が批判できましょうか。

しかしながら、マイホームは賃貸と違って簡単に引っ越しを繰り返すことはできないのです。「転勤の予定もないし引っ越しは当分ないから構わない」かもしれませんが、今は人生90年の時代です。あなたが40歳として、あと50年、変わらずそこに住み続けることはできるでしょうか?

「想定外の何かが起こり別の場所に移転する必要が起こったら」――この観点を忘れるべきではないと筆者は思います。その点を踏まえての選択をした方がきっと後悔しないですむと確信するからです。


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欠点の大きなマンション。価格が安ければ“買い”か [マンション購入アドバイス]

ブログテーマ:マンション業界出身者が業界の裏側を知り尽くした目線で、マンション購入に関する疑問や諸問題を解き明かし、後悔しないためのハウツーをご紹介・・・・原則として、毎月5と10の日に投稿しています。

マンション全体としては、悪くない物件があります。しかしながら、その中に欠陥を抱えた特殊な住戸があります。例えば、地下住戸や前の建物と接近し過ぎている住戸、高速道路の足げたが目の前にそびえる住戸、ゴミ置き場のそばの住戸などです。

これらの弱点を抱える住戸は、例外なく他の住戸より価格が安く設定されています。

「価格が安いのだから我慢しなさい」というのが売り手の論理です。買い手から見ても、確かに条件は悪いが、これだけ安ければ妥協するべき住戸なのかもしれません。

しかし、そう感じる住戸であっても、できたら避けた方が良いというお話をしたいと思います。


●価格が安い住戸は目玉商品としてPRされる

ご存知のように、マンション広告の目的は顧客動員にあります。「モデルルームを見に来て下さい」という売り手のアピールです。

買い手が関心を最も関心を持つ対象は、「場所(立地条件)」です。 マンションの広告であること、そして、そのマンションがとても立派な建物であることを完成予想図によって訴求するのですが、買い手がそれを見て真っ先に思うことは、「おや、場所はどこだろう」です。そして、広告(チラシや新聞刷り込み)の中から地図を探すのです。

次には、「間取り」に目をやります。その次は「価格」です。

価格は予告広告の段階では伏せていますから、繋ぎ止めの策が必要になります。

バリエーションが豊富に用意された間取りや「眺望」の良さをアピールする写真、豪華なエントランス周りの完成予想図、を見て興味をなくす人は少ないでしょうが、「場所はもうひとつだなあ」と感じた人は興味をなくしてしまいます。

建物プランが優れていても、立地条件が自分にとって魅力のないものであれば、興味を失う買い手は多いものです。

そこで、次の段階で採る作戦は「価格訴求」です。場所はもうひとつと感じた人であっても、全くの埒外(らちがい)でなければ、価格の安さには強い反応を示すはずです。

価格の安さは、当然ながら「3LDKが〇〇万円より」などのキャッチコピーを使います。つまり、同じ3LDKでも、あるいは同じ専有面積でも、そのうちの一番下の価格を広告では使います。

広告をときどき見ている人は、感覚的に「このエリアでは安い感じがする」と食指を動かすことになります。

売り手は、安さに釣られてやってきた客を見て「広告の効果」を実感し、ニンマリするというわけです。

ここまで何ら違法性もなく、普通の商法です。とにかく、先ずはモデルルームを見てもらう客をたくさん動員しようという狙いなのですから。

「今度の土日は来場に〇〇プレゼント。ただいま創業〇〇年キャンペーン実施中!」などの広告は別の業界でもよく見られる販売促進の定番です。


●目玉商品は欠陥商品か?

価格の安さに釣られてモデルルームに行くと、安い商品は何かしら問題があることを気づかされます。

食品なら「味は同じ形が悪い」や「賞味期限が迫っている」などの場合、消費者はこれを割り切って購入する人もありますが、マンションとなるとどうでしょうか?

そうです。「いくら安くてもこれじゃあねえ」と期待が一気にしぼんでしまうのです。

冒頭で述べたような欠点の目立つ住戸は、「安いから」では割り切れない場合が多いからです。

 日当たりが悪い、見映えが悪い、見晴らしがない、プライバシーが損なわれそうだ、天井が低いといった悪条件を見聞きして、妥協の限度を超えていると感じた人は、途端に興味をなくし、別の住戸に目を移します。

そうして、「他は安くないけれど、買えないこともないし、来てみたら想像していたより場所は悪くない。それに何といってもモデルルームが素敵だったので前向きに検討することにした」となる例もあるわけです。これこそが売り手の狙いとするところでもあるのです。

格安の価格設定にも関わらず、条件の悪さから売れないまま推移したとしても、しばらくすれば妥協して買ってくれる買い手は必ず現れると売主は高をくくっています。彼らの経験値が、この条件でも価格をここまで落としたら売れるはずだと信じるからです。


つまり、欠陥商品とは考えていないわけです。基本的に、「ただでも要らない」ような粗悪な商品は造っていない自負があるからです。

家は快適性が重要ですが、「日当たりなんかなくてもいい、広さがあれば」と思う人、「条件が悪くても構わない。家賃を払うことを思えば毎月の負担が楽だから」などと考えて購入する人が現われるのは確かです。


●本当に安いと言えるのか?

新築マンションは全部の住戸を一斉に公開することはないものの、複数の価格を表示した「部分価格表」を見せてくれます。

この価格表には売主から見ると魔法の力があります。どういうことかと言えば、上下階、方位などによって価格の高い低いを比較できる役割を担い、買い手の目をそのマンションにくぎ付けする力を持つからです。

同じ面積・同じ間取りで、上階の5000万円に対し1階は4000万円などと表示されており、二つの比較だけなら、欠点のある1階住戸が「ここまで安いなら」と妥協の気分を買い手にもたらすのです。

人間には、AかBどちらがいいかと問われると第三の選択肢を忘れ、AかBのどちらかを選ぼうとする心理が働くと聞いたことがあります。第三の選択肢、つまり他のマンションのことですが、そうして、売りにくい条件の良くない住戸も売れて行くのです。

買った人は、条件の悪さに不満があっても、格安の値段という魅力との差し引きでは満足度が高いのです。

しかし、本当にお買い得なのでしょうか? そもそも比較相手の価格が高いのではないのか? ここに着目しなければなりません。


●お得だったかどうかが分かるのは売却時

安くした特定住戸が、条件の良い住戸との価格差を価格表の上で比較することによって、いかに安いかを認識し、購買に至った買い手ですが、何年か先に中古マンションとして売り出すと状況は一変します。中古マンションとしての価格表は存在しないからです。

同じマンションの中に、同時期に売り出す人があって、例えば同じ面積で5000万円の部屋と4000万円の部屋が広告(WEBサイト)に同時掲載されれば、格安であることがたちまち分かるでしょうが、そのような都合の良い状況は滅多にあるものではありません。

検索するときの条件入力のひとつは「価格(予算)」です。〇〇万円以上、〇〇万円以下と入力するはずです。

すると、条件の良くない物件が上記レンジの中にある場合、複数の物件とともにヒット、それらの比較では「駅に近いのに安い」とか、「築年数の割に安い」、「間取りも悪くない」などと検討物件の中に残るかもしれません。

そうして内覧を希望し、現地見学の運びとなります。ところが、実際に物件を見ると失望します。

「そうか安い理由はこれだったか」と価格の安さに納得しつつも、購買意欲が湧かずにその場を離れることになるのです。

安さの度合いを明快に示す「価格表」のような魔法の道具がないからです。

売主は、「元々安く買ったので、売り出し価格もそれなりに安くした。だから間違いなくお買い得なはず」と、自分が新築時に心を動かしたと同じような買い手の反応を期待したとしても、次の買い手は期待に答えてくれません。

比較対象となるものが示されないので、安いようではあるが、どれだけ安いかは分からないからです。

こうして、内覧希望者が現れては消え、消えては現れを繰り返して、中々買い手を見つけられない状態が続きます。売り出し価格は、仲介業者のススメもあって一度ならず下げます。値下げをするたびに内覧希望者が増え、50人を超えます。それでも「価格交渉」を申し入れて来る買い手はなく、とうとう価格は当初の設定から500万円も下がってしまったなどという例は少なくないのです。

「同じ面積の住戸より500万円も安かったので、このくらい安ければ悪条件も帳消しにしてくれるだろう」や、「予算が少なかったので目をつぶって選んだ部屋だったが・・・」などと考え買った我が家が、実は高い買い物であったことを知るはめになるのです。

このような状態を諺で表すと「安物買いの銭失い」というのでしょう。

条件が特に悪い物件は、少し安いくらいでは手を出さない方がいいのですが、「少しくらい」ではなく、「かなり割安」と信じた末の失敗です。

どんなマンション、どんな部屋でも何かしら不満が残るのが現実です。しかしながら、多くは許容範囲にあるのが普通です。選択しても大きな間違いには至らないものです。

気を付けたいのは格安住戸、もしくは大きな値引き販売中の住戸です。売れないのは、欠点を補ってお釣りが来るほど割安でない証拠です。売れ残ったときの「値下げ」住戸も同様で、価格表を見れば「割安」と分かります。

しかし、価格を下げたら買ってもよいかと問われれば、筆者は将来価格に関して悲観的な答えを返すでしょう。「マンション選びの法則12か条」としてご紹介した記事を覚えておいででしょうか?

「高い物は高く、安い物はより安く」という一条があります。その中では、都心物件と郊外物件という比較例で解説しました。復唱しておきます。

「安く買えば、それだけお得になる」この一見正しそうな論理は反対の結果になることがあるのです。

言うまでもなく、都心のマンションは郊外マンションより高いものです。

東京郊外の各都市にも、それぞれに働く場所があり、そこへ通勤する人もあるわけですが、首都圏住民の大多数は東京都心の職場に通勤しています。毎朝の通勤ラッシュがそれを象徴しています。

都心の職場に通う人は、できることなら自転車で通える程度か、電車でも二駅か三駅程度の近くに住まいを構えたいと思っています。

しかし、そう考える人が多いために都心の住宅価格(売買・賃貸)はうなぎ上りに高くなってしまい、安い住宅を求めて郊外へ移ることとなりました。正確には押し出されたのです。高度経済成長、バブル経済期のことです。

バブル崩壊後、都心への回帰が幾分進みましたが、都心のマンションは郊外に比べて相変わらずの高値で、その傾向に大きな変化はありません。

都心の土地は高く、そこに建てられるマンションの価格は安くなりませんし、マンションに適した土地の売り物も多くありません。

少ない売地の取得競争は常に激しく、それが土地の価格を吊り上げる結果となるのです。

開発できる新築マンションが少なければ、中古物件にも人気が集まります。

こうして都心のマンションは、新築も高く、中古も旺盛な需要に支えられて価格は強含みとなるのです。つまり、都心のマンションは中古になっても値下がりしにくいことになります。

これに対し、郊外マンションは土地需要が相対的に少ないので、安い価格で供給ができます。中古マンションも同様で、都心ほどの需要がないので、価格は常に弱含みとなります。

都心の新築マンションの価格を100とし、郊外の新築マンションを70とします。これが中古になったとき、都心は80くらいの価格を形成しているとき、郊外の中古は40くらいに下がってしまうのです。

言い換えると、「高い物件は高いまま、安い物件は“より”安くなる」。これが法則のひとつです。

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筆者が提供する「物件評価サービス」で適正な価格と判定できたとしても、悪条件のマンション、悪条件の住戸は「将来価格の予測」においては厳しい結果になる場合が多いのです。

それでも購入をしたいなら、将来価格に関しては、ある程度の覚悟を持たれるよう進言することにしています。


 ・・・・今日はここまでです。ご購読ありがとうございました。ご質問・ご相談は「無料相談」のできる三井健太のマンション相談室(http://mituikenta.web.fc2.com)までお気軽にどうぞ。

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「買ってよかった」を再確認したい方もどうぞ。物件サイトが閉鎖されている場合は、建築概要・住戸専有面積・階・向き・価格・管理費・修繕積立金などの情報をご提供いただくことが必要になります。
※中古物件の場合は、物件の掲載WEBサイトのURLをご記入ください。



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