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特定の中古住宅。ローン金利は驚愕の年0.3%台へ [住宅ローン金利]

ブログテーマ:マンション業界出身者が業界の裏側を知り尽くした目線で、マンション購入に関する疑問や諸問題を解き明かし、後悔しないためのハウツーをご紹介・・・・原則として、毎月5と10の日に投稿しています。

日銀が2月に打ち出したマイナス金利政策のおかげで住宅ローンは空前の低金利になっていますが、驚くのは、35年固定の「フラット35」の金利が、とうとう1%を割ったことです。

1年前には1.6%だったフラット35ですが、その頃3000万円を借りると35年返済の場合で毎月93,331円でした。今は0.95%に下がったので、83,988円と約10,000円も減りました。

これだけでも驚きですが、住宅金融支援機構はこの度「フラット35リノベ」という新たな制度を打ち出しました。

中古住宅を購入し、「省エネ」、「耐震」、「バリアフリー」、「耐久性」のいずれかの基準を満たすリフォーム工事を施せば、フラット35の金利から0.6%引き下げるというのです。

マンションで個人的に可能なのは、「省エネ」、「バリアフリー」のどちらかになりましょう。

これまでも、性能の差によって5年または10年間に限って0.3%引き下げる制度(フラット35S)はあったのですが、「フラット35リノベ」は、引き下げ幅を0.6%とするという画期的なものです。

0.6%引き下げられると0.35%となるので、3000万円を借りた場合、5年間に限るというものの、75,903円となります。 

建築士による住宅診断やリフォーム工事の記録保存などが義務になるようですが、これを利用して質の高い中古住宅が購入できるということになると、初めてマイホームを購入する若年層などには強力な支援となるに違いありません。


性能を確認する手続きが必要なことや、融資が受けられるのはリフォームが終わってからになるので、一旦売買代金を決済するために購入資金を別のローンでつなぐ必要があるなど、手続きが少し面倒に感じるかもしれません。

また、求められる性能や必要な書類などについては、専門的な知識がないと分からない点も多いので、仲介会社と相談しながら進めたいところです。


2016年度の「フラット35リノベ」の受付期間は、2016年10月から2017年3月までとなっています。一定の枠があって満杯になったら締め切るということなのでしょう。

このブログでは、再三にわたり新築の品薄感について述べて来ましたが、「フラット35リノベ」の導入をきっかけに「中古の検討」を始める人が増えて来るなら、それも結構なことと思います。

初めてマイホームを購入する若年層などには強力な支援となるに違いないと述べましたが、買い替えの人であっても、リフォーム予算を増やすことには役立つでしょうし、発想を換え、思い切って自分好みの間取りやインテリアによるリノベーションを計画するのも悪くないですね。

ただし、室内が新築同様になり、かつ好みの間取りやインテリアに包まれ、マンションライフを楽しむことができるとしても、マンションの価値は別の要素によって判定されるということを無視するわけには行きません。

フルリフォームをする中古物件となると、普通に考えれば築年数は20年~30年となります。資産価値という視点を持ち込むと、選択は簡単ではないかもしれません。ここでの詳細説明は割愛しますが、昨年4月に書いた記事「築30年の中古に10年住んで売却の構想」を再度お読みいただくとよいかもしれません。

URLはこちらです。http://mituikenta.blog.so-net.ne.jp/2015-04-25


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2年先に完成のマンションに警戒感。ミニバブル崩壊か? [マンション市場]

ブログテーマ:マンション業界出身者が業界の裏側を知り尽くした目線で、マンション購入に関する疑問や諸問題を解き明かし、後悔しないためのハウツーをご紹介・・・・原則として、毎月5と10の日に投稿しています。

小規模マンションでは建物が完成してから販売を始める例も見られる一方で、完成が2年後というタワーマンションの販売例も少なくありません。

大規模で競争力の高い人気マンションで、最近ちょっとした異変が見られます。完成までの2年間に社会・経済環境がどう変化するか分からないので購入の決断ができないと、申込みキャンセルが相次いだというのです。


●経済変動とマンション市場。歴史を辿ると・・・

経済がグローバル化した今日、世界のどこかで何か事件が起こると、たちまち「〇〇ショック」という言葉が一人歩きを始め、動揺が起こります。

日本国内でも、他国で大きな事件や経済変動が起こると、安全資産と言われる円が買われ、急激な円高になります。 円高は国内の輸出型企業の採算悪化を招くことから、日本株の多くが売られて大幅な下落となり、連日TV・新聞紙面を賑わせます。

昨年の「中国ショック」、つい最近の「英国ショック(EU離脱)」、少し遡ると8年前の「リーマンショック」が記憶に新しいところです。

これからも、私たち国内に住む者には想像もできない大事件が突然に起きて驚かされ、たちまち株価や為替の急激な変動を巻き起こすことでしょう。

問題は、それらが一過性の投機的な動きに留まらず、景気後退や先行きの不安感を募らせ、日本国民の縮み志向を助長することにあります。


今、田中角栄ブームなのだそうですが、角栄さんが首相の職にあったころ(1972年~)、角栄さん持論の「日本列島改造論」が全国各地で不動産価格の上昇を招き、土地バブルを引き起こしたことをご存知でしょうか? 

それこそ山の中の土地までが値上がりすると信じられ、土地投資ブームが起きたのです。その頃は、一国の総理がビジョンを示せば国民はそれを信じ、そこに便乗した関連業界の商魂が各種のブームをけん引した時代でした。

土地バブルも将にそうでした。全国に新幹線網を張り巡らせ、高速道路が日本を縦断するという未来予想図は、地方の工業化を促進し、過疎と過密の問題と公害問題を同時に解決するという構想によるものでした。 

それが、国民を「1億総不動産屋」と言わしめる土地ブームに巻き込み、山林原野に至るまで地価の暴騰をもたらしたのです。

直ぐあとの19373年、第四次中東戦争をきっかけとして起きたオイルショックは、物価と経済に決定的な打撃を与え、「狂乱物価」と呼ばれるインフレを招きました。

オイルショックは日本中にパニック状態を引き起こしました。

トイレットペーパーや洗剤など、ほとんどの物資の買占め騒動、デパートのエスカレータの運転中止などの社会現象も発生しました。また、省エネ対策の一環として深夜の電力消費を抑制しようと、ネオンの早期消灯やテレビジョン放送の深夜放送休止などの処置が取られたのです。

物価上昇は建築資材にも及びました。地価の高騰に加えて建築費も急上昇したため、マンション価格は暴騰しました。筆者の記憶では、都区内の新築マンション価格は僅か1年で20%以上も高くなるという異常事態でした。


1980年代に入ると、日本製品の脅威にさらされていた米国が円高誘導を画策します。当時,アメリカは巨額の財政赤字や高金利を背景にドルの独歩高を通じて膨大な貿易収支の赤字を発生させ、世界的な対外不均衡が問題になっていたのです。なかんずく、日本の円は安過ぎるとやり玉に挙げていました。

そして、ニューヨークのプラザホテルで開かれた先進5ヵ国蔵相・中央銀行総裁会議 G5で討議されたドル高是正のための一連の合意事項をG5声明として世界に発信しました。「プラザ合意」と呼ばれました。


プラザ合意によって、急激な円高ドル安に市場は大きく動きました。日本の輸出産業は大打撃を被りました。

そこで、日本政府・日銀は国内景気の冷え込みを懸念し、大幅な金融緩和政策を採りました。その結果、お金が市場にあふれ、金融機関は不動産と株式投資に貸し出しを増やすほかなく、貸し出し競争が激化しました。

こうして生まれたのが「バブル経済」でした。

設備投資が増えて物がたくさん生産され、その販売によって企業も個人も潤い、企業はさらなる設備投資を増やす。個人は消費生活を楽しむ。この連鎖は「右肩上がり」の経済を形つくるとともに、それが永遠に続くと錯覚するに至ります。

これを「楽観の錯誤」と言い、英国の経済学の書物に登場して来る言葉だと聞いたことがあります。

日本国民は1980年代後半、まさに「楽観の錯誤」に陥り、我が世の春を謳歌しました。当時はやった若者文化、「お立ち台パフォーマンス」に象徴されるディスコダンスのように、誰もが踊り狂った時代でした。

輸出産業が不振に陥り景気が後退することを懸念した中曽根内閣(1982年~1987年)は、これを打破する内需拡大策に「民活」という手段を使います。

国有地の活用に民間資金を使う、言い換えれば国有地を提供するから不動産業者、建設業者はうまく活用しなさいと指令を発したのです。

開発に伴う各種規制を緩和するとともに、民間の活力を導入して都市開発を目指したのですが、これにより都区内の一等地にあった国有地を民間に払い下げました。民間企業はマンションを開発、これを分譲して大いに利益を上げたのです。

一等地のマンションが安く分譲されるというので、山手線の駅そばのあるマンションでは、分譲開始初日、何千人もの購入希望者が長蛇の列をなし、その写真が週刊誌に掲載されるなど大いなる話題となりました。


●アベノミクスとマンション市場

バブル経済が崩壊してから約25年、デフレに悩む日本経済の転換を意図して、黒田東彦・日銀総裁は就任と同時に物価上昇率2%の目標を掲げて大胆な金融緩和策を打ち出しました。

一方、安倍内閣が打ち出したのは、アベノミクス(経済重視政策)と呼ばれ、三本の矢で表されます。

三本の矢とは、?日銀との連携による異次元の金融緩和策、②国土強靭化策と称する公共投資の増加策(機動的な財政出動)、そして③成長戦略(規制緩和など)ですが、政策発表から3年以上経過しました。

しかし、国民を熱狂させたでしょうか?2016年に打ち出したスローガン「一億総活躍社会」のフレーズに国民は踊り出したでしょうか?

一時期は、株価が上がり資産効果も表れましたし、円安が進み輸出産業は利益を増やしました。景気は上向きになったのは確かです。税収も増えました。効果を踏まえて、政府は大企業に圧力をかけ、賃上げを誘導しました。賞与が増え、ベースアップを実施する企業が増えました。

また、円安は外国人の訪日旅行者を増やし、インバウンド消費を伸ばすことに貢献しています。

しかし、日本人の消費は伸び悩み、GDPはめざましいプラスの数値を示すに至っていません。金融機関も貸し出し先がなく、金融緩和の効果は限定的です。

消費はGDPの6割を占めますが、「消費より貯蓄」の傾向が強いのです。国民が将来に希望が抱けないことに原因があると分析されています。先行きが不透明というより、先行き不安ということなのでしょう。

日経新聞2016年7月9日には「消費 再びデフレ色」の見出しで、デフレ脱出を図る政府・日銀を失望させています。

デフレが続く経済、その中にあってマンション・土地の不動産だけは最近3年余、インフレ色をくっきりと見せました。 2年前にタワーマンションの購入契約を結んだ人は、2年後の建物完成期に5割も値上がりしたと喜んでいます。ちょっとしたバブルがマンション市場では起こったのです。

この3年、マンション価格は首都圏全体で20%も上昇しました。ただ、供給戸数は増えず、2005年頃に比べると半分です。これは、需要のすそ野が広がらなかったことを意味します。極論すれば、特定の少数派によって市場を形成されていたのでした。

筆者は、アベノミクスが成功して景気回復が着実に進み、先行きに光明が見えなければ需要は伸び悩むと考えていました。端的に言えば、賃金上昇が中小企業まで拡大することがマンション市場の本格回復の条件と見ていました。

しかし、期待は淡いものでした。「上がるから買う。買うから上がる」のバブル期に起きた循環に至らないうちに、失速しかけています。


●価格の下落が起こっても・・・

今買うのは2年後に逆のことが起きるかもしれない。そう考えているわけでもないようですが、2年先の完成マンションを契約することにタメライを覚えるという声も聞こえて来ました。

世界経済と無関係ではない国内景況、漠とした不安心理、そのようなものが模様眺めに態度を変化させているのでしょう。


バブル末期、高値のマンションを契約した数百人が、2年後の建物完成の直前に手付金を放棄して大量解約したという事件がありました。

バブル崩壊によって高値売却が叶わないと知ったためか、それとも手付金を捨てても、それ以下の価格で買える優良な物件が近所で発売されたからか、今となっては正確な理由が分からないのですが、この先そんなことが起きないとも限りません。


何が起こるか見通せない世の中ですが、大事なことは「住まい購入の目的は何か」を忘れないことです。マンション選びは、資産価値の視点も重要ですが、優先する条件は「住まいの快適性」です。

通勤の便、生活環境、便利な住宅設備、心地よい室内空間、耐震性能やセキュリティシステムがもたらす安全性と安心感などが豊かなマンションライフに結びつきます。

マンションの資産価値が目減りしても、売却しなければ含み損を抱えるだけですみます。つまり売らなければ損も得もないのです。転居の必要が起こっても、売らずに賃貸でしのぐこともできるでしょう。

売却損を出すことになって「経済的な利益」は得られずとも、マンションライフが「精神的な利益」をもたらしてくれたら、その買い物は間違いではないはずです。

蛇足ですが、売却損が出ても賃貸マンションで暮らすことに比べれば実は損でもないボーダーラインがあります。そんな試算が「高値買い」になりがちな購入の決め手になることも多いのです。

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中古マンション見学。管理状態はこうしてチェックする [中古マンション]

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ご相談者からいただくメールの中には、中古マンション見学時の感想が含まれていることが少なくありません。

その感想のひとつに、「清掃が行き届いており、管理状態も良さそうだ」というものがあります。

そのコメントを読むとき、いつも「どこまで観察しての所感だろうか?」という疑問を禁じ得ません。

マンション管理という業務の実態は、管理会社に勤務したか、管理組合の役員にでもなって管理会社の担当者などと接するまでは、本当のところよく分からないものです。

そもそも「マンション管理」とは何をするものか、どこが重要なのか、分かっているようで分かっていない人の方が多いのではないでしょうか?

管理人さんがいて、管理人室に詰めていること、ときどき館内を巡回しているらしいこと、ゴミ収集車が来たときは、ゴミ置き場付近で見かけること、ときどき掲示板に何か張り紙をしていること、管理人さんとは別に清掃員が来て掃除をしていることなどです。

一言で表せば、「マンション管理とは綺麗に保つこと」ですが、綺麗に保つためには、日常管理において清掃をするだけでは足りません。

植栽の手入れ、床や共用トイレの清掃、キッズルーム・ゲストルームなど共用室の清掃、共用部分の壁や玄関ドアのガラス、エレベーター内外の拭き掃除と磨き、共用電灯の交換、、共用室の備品等の補充・交換、といった作業・管理項目が実にキリなくあります。

建物は完成したその日から劣化の道を歩み始めるので、それを踏み留め、寿命を長く維持することが管理という仕事の目的です。清掃だけで見た目を新築同様に保つことはできないので、新品と交換することによって若返りを図ることも必須です。

外壁や鉄柵などの塗装、破損した郵便受けの全面交換、機械式駐車場の交換、ロビーに置かれたソファの交換、共用室の畳の表替え、共用廊下の蛍光灯・白熱灯のLED電球への交換、共用廊下の床の表面材の張り替え、バルコニーの床の防水工事、屋上の防水工事、バルコニー天井(軒裏)の塗装などの工事を実施することによって、めざましく綺麗になるとともに若返るのです。

しかし、中古マンションを見学したとき、管理状態の良し悪しを一目で判断するなどということは可能なものでしょうか?

たまたま大規模修繕が行なわれた直後に訪問した場合なら、築〇〇年も経たマンションとは思えないという感想を抱くことでしょうが、工事が始まる前に行けば「古ぼけているなあ」とか「汚いなあ」などと感じるかもしれません。

清掃は行き届いているが、メールボックスにチラシがたくさん投げ込まれ、はみ出しているものもあって見栄えが悪いとか、自転車が所定の場所にきちんと置かれていないということもあるはずです。

また、壁に地震でできた亀裂があって、補修(埋め)の跡が太いミミズのような形で残っているが、内覧時には気付かなかったという場合もあることでしょう。補修してあれば問題はないものの、見栄えが悪ければ資産価値は下がるのです。

では、中古マンションの管理状態の良し悪しを見分けるにはどうしたらいいのでしょうか?そのヒントとなるものをご紹介しましょう。


➀管理状態の良し悪しを見分ける糸口―「整理・整頓・清掃状態」

先ず誰でも気付くこととして清掃状態を挙げることができます。

多言を要しない問題ですが、床が綺麗に磨かれているというだけでなく、集合郵便受けの周囲にごみが落ちていないか、ゴミステーションはきちんと分別され整頓ができているか、自転車が指定通りに置かれているか、植栽周りの落ち葉などが片付いているか、掲示板の張り紙がめくれていたりしていないかといった点検は内覧時でも可能です。

これらの細々とした作業はマンションの見てくれを悪化させないための必須の管理員業務(一部清掃員)ですが、これは1週間に1回か2回の巡回方式で完璧にこなすことは困難なものです。


②管理状態の良し悪しを見分ける糸口―「管理費の滞納」

中古マンションを検討するとき、仲介業者から「管理に関する重要事項説明書」が交付されます。これは、管理会社から発行されるもので、そこには管理費の金額、修繕積立金の残高、大規模修繕の履歴といったもののほかに、管理費・修繕積立金の滞納状況(滞納期間や滞納額など)が記載されています。

管理費を滞納する人には、のっぴきならない事情があると考えられますが、ルールはルールなので納めてもらうことが不可欠です。

管理会社は何度も督促するなど、納めてもらう努力を続けますが、それでも未納が続けば管理組合に報告することに加えて、「管理に関する重要事項説明書」にその旨を記載しなければなりません。


国交省のマンション総合調査(調査対象地域:全国。平成25年度。以下「同調査」という)によれば、築年数に比例して滞納者の発生率も上昇する傾向がはっきりと見て取れます。

管理費・修繕積立金を3ヶ月以上滞納している住戸が1世帯でも「有り」という管理組合は37.0%もあるのですが、完成年次が古くなるほど、また戸数規模が大きくなるほど、滞納住戸のある管理組合の割合が高くなる傾向にあるようです。

また、6ヶ月以上滞納している住戸がある管理組合は22.7%であり、1年以上滞納している住戸がある管理組合は15.9%もあるのだそうです。

特に築30年以上のマンションにおいては、5割以上の管理組合で3ヶ月以上の滞納者が、3割以上のマンションで6ヶ月以上の長期滞納者がいる、と回答しています。

管理費の滞納者が多ければ多いほど管理費が不足し、日常管理はおぼつかなくなります。管理会社は、清掃回数を少なくするなどの対策を提案して来ることでしょう。

その提案に管理組合が従わなければ、他の方法で管理費用の節減を図ることとなります。その内容次第では、長い間に資産価値の下落につながらないとも限らないのです。


③管理状態の良し悪しを見分ける糸口―「賃貸比率の高さ」

同調査によれば、賃貸比率0%のマンションは約10%、20%以下は約18%、20%以上が約60%もあるのだそうです。

一方、管理組合が抱えるトラブルの第1位は、①「居住者間の行為・マナーをめぐるもの」が55.9%と最も多く、次いで②「建物の不具合に係るもの」が31.0%、③「費用負担に係るものが28.0%」となっています。

「賃貸比率の高さ」と「居住者間の行為・マナーをめぐるトラブル」との関連は同調査にはないのですが、想像に難くありません。

モラルの低い居住者が賃貸住戸に多いという分析も出ていません。しかし、大いに関連があると管理の専門家は言います。

とするなら、「このマンションの賃貸比率は?」と尋ねてみることも有効になるはずです。賃貸比率は、マンションの立地条件、住戸面積の大小、さらには築年数などにょって異なります。

これらを掛け合わせて、比率が高いと思えたら、トラブルが多いマンションと想像できますし、それが管理の悪さとも結びつく危険を内在するマンションと言えるかもしれません。


④管理状態の良し悪しを見分ける糸口―「エントランス前の自転車」

マンションのアプローチ部分(玄関前)に何台も自転車が置いたままになっている光景にぶつかることがあります。

その状態が何時間も続いており、いつも同じ自転車が置いてあることもあるのだとか。
誰も注意しないのを良いことに、1台が2台になって、とうとう10台に増え、常態化してしまったマンションもあるというのです。

別のマンションでは、各住戸のエントランス前、つまり玄関ポーチにベビーカーとともに置いてある例を見たこともあります。

こうした光景を見ると、「管理がよくないマンション」と感じざるを得ません。


➄管理状態の良し悪しを見分ける糸口―「長期修繕計画書の作成日」

仲介業者を通じ、管理会社から「長期修繕計画書」を取り寄せることができますが、その書面で注目すべきポイントは、「作成日」です。

一般に、長期修繕計画は3年ごとに見直すことになっていますが、入手した計画書は何と15年前の新築分譲時に策定したものだったという例があります。確認したところ、一度も見直しを行っていないというのです。

管理組合が見直しを管理会社に依頼していなかったのか、計画書は目安に過ぎないから最初のものでも問題ないと管理会社が作業を嫌ったのか、理由は不明ですが、考えられないことだと、管理会社の知人は言いました。

何にしても管理組合の関心が薄い証拠なのです。


⑥管理状態の良し悪しを見分ける糸口―「大規模修繕の履歴」

仲介業者に頼んで管理会社から「修繕履歴」を取り寄せましょう。小修繕から大規模修繕まで、できるだけ細部に渡っての記録を欲しいと言ってみましょう。それが何を意味するかはお分かりいただけることと思います。


⑦管理状態の良し悪しを見分ける糸口―「管理組合役員会の開催頻度」

同調査では、「月に1回程度開催している」が48.5%と最も多く、次いで「2ヶ月に1回程度開催している」が20.7%となっているとあります。

「月に1回程度開催している」の割合は、完成年次が古くなるほど、また、総戸数規模が大きくなるほど高くなる傾向にあると分析しています。

古くなればなるほど老朽化に伴い、大規模修繕以外の応急措置的な部分改修も必要になるからです。ルール違反者の対応策を話し合う回数も増えるのかもしれません。

開催頻度を知るのは難しい場合もあるのですが、頻度が少ないと分かったとするなら、管理に関する当事者意識の弱さが疑われるマンションだということになるでしょう。



⑧管理状態の良し悪しを見分ける糸口―「修繕積立金の残高」

積立金残高が潤沢にあれば、着実に必要な改修工事を実行できるわけですが、潤沢かどうかの判断は簡単ではありません。過去に何もしなかったために多額に残ったのかもしれないからです。

大事なことは、適切な時期に適切な修繕を実施して来たかどうかにあります。⑥番の履歴のチェックの方が大事です。しかし、その上で潤沢な残高があるとすれば、良い管理を成し得ることは確かです。

残高を聞いたら、それを総戸数で割って1戸当たりの残高を算出します。その金額が毎月の積立金の何十倍(何か月分)になるかを見ます。それが10年分(120か月)と出れば、潤沢と見てよいでしょうが、1年分しかないとしたら、とても少ないとなるでしょう。

ただし、12年目、24年目などに行われる大規模改修工事が終わったばかりの年に当たれば底をつく状態もあり得るのです。

もっと正確に知るには、やはり「長期修繕計画書」の「収支計画表」に実績を入力したものが必要ですが、上述のような方法でも大まかには分かるものです。


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新築マンション市場は悪化の方向。選択肢せばまる!! [マンション市場]

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このほど2016年上半期(1~6月)の市場動向について、不動産経済研究所から恒例のプレス発表がありました。そのデータを元に、筆者の分析を述べたいと思います。

●発売戸数が激減

首都圏全体の1~6月の発売戸数は、14,454戸で前年同期比20%減となりました。

同研究所は、年間トータルの予想を37,000戸としていますが、果たしてそこまで行くでしょうか?単純に2倍すれば30,000戸にも達しないことになるのです。

30,000戸を割り込むということになると、バブル末期の1992年の26,248戸以来のこととなります。

1993年以降、発売戸数は急速回復し、1993年が4万4千戸台、1994年7万9千戸台、1995年~2006年までは1998年を除き7万~9万戸台と高水準の供給が続きました。

同研究所の2016年「年間予測値3万7千戸」は、10年前の2006年が74,463戸でしたから、その頃に比べて丁度半減するということになります。

2007年以降の経過もおさらいしておきましょう。 

2010年にかけて価格が急騰したことから売れ行きが悪化し、発売戸数は減少傾向にありましたが、この間に世界的事件が起こります。

リーマンショック(2008年秋)です。

この事件を契機に、世界金融危機が起こり、而して100年に一度と解説された「世界同時不況」が2009年に表面化します。

その後、マンション価格は下落しましたが、供給戸数は伸びません。2009年の3万6千戸台を底に、2010年以降も4万5千戸前後と低迷しました。

2013年は回復基調かと思わせる56,478戸に増加しましたが、2014年は44,913戸、2015年も40,449戸でした。つまり最近数年は再び停滞気味なのです。


●低迷の原因は急激な価格高騰にある

リーマンショックの2008年を挟む2006年~2010年の価格(坪単価)は、2006年@183万円、2007年@203万円、2008年@214万円、2009年@212万円という推移でした。

底値だった2006年の@180万円台(2004年、2005年も@180万円台)から見て2009年の212万円は、僅か3年で16%弱の上昇でした。

その後、2010年には@219万円まで上昇しますが、2011年には@214万円に下落、2012年も@213万円となりました。

しかし、2006年の@180万円台に戻ることはなく、再び上昇に転じます。2013年@230万円、2014年@235万円、2015年@257万円と急騰したのです。2012年(@213万円)の3年後、2015年には20%も高くなりました。

首都圏の中でも特に東京23区の値上がりは急激でしたが、価格高騰による販売への影響を吸収する背景がありました。住宅ローン金利の低下とアベノミクスの効果で株価が上昇し、景気回復が期待されたのです。

株高とともに円安も進みましたが、円安効果は新たな需要を生みました。国際的に見て一段と割安になった東京の不動産を外国人が買いにやって来たのです。

これらが、マンション価格の高騰をものともせず、販売は好調を維持する要因となりました。

株価上昇で資産を増やした人、加えて2015年に施行された相続税の強化策が富裕層を都心のタワーマンション、人気高額マンションに向かわせましたが、これらの需要階層は多数派ではありません。

大部分を占める買い手は一般勤労者です。この需要階層は、金利低下の恩恵が得られる範囲に価格がとどまっているうちは、販売不調の大きな要因として表面化しなかったのですが、その限界を超えてしまったのでしょう。昨秋9月の契約率に異常値が表れました。

年初来、初月契約率が70~80%台を維持していたのですが、好不調の目安と言われる70%を割ったからです。

秋は通常なら契約率も上がり、契約戸数も伸びるものですが、9月は発売戸数を絞ったにも関わらず契約率が低下したのです。発売戸数は前年同月比で27.2%も少なく、夏枯れと言われる低調な8月との前月比でも6.9%も減らしたのですが。

その後、一進一退を続けましたが、年明けの1月には、とうとう50%台に下落しました。初月契約率50%台は、2008年7月以来7年ぶりのことでした。

2月以降も、70%台を回復した月もありましたが、60%台に低迷という基調となっています。


●価格高騰の原因は1に建築費の高騰、2に地価の高騰

建築費の高騰は、東日本大震災の復興需要やアベノミクス関連の公共工事の増加に起因します。

建設労働者・技能者の不足が人件費の上昇を招き、建築費を高騰させたと言われます。その建築費は、首都圏内なら都内も埼玉県も大差はありません。

一方、マンション用地はどうでしょうか? 詳細のデータは割愛しますが、マンション用地の争奪戦は都区部ほど激しく、競争の結果、高値で取得したものが多いのです。


簡単にまとめると、郊外マンションの価格高騰は建築費の上昇によるものですが、都区部のマンションは土地代と建築費の両方の上昇によるのです。

このため、マンション価格の上昇率は都区部ほど激しくなっています。


●価格高騰がもたらす今後の展望は?

価格高騰は予算内に収まる物件の減少をもたらします。 金利低下が一段と進んだおかげで価格高騰分も一定程度の吸収効果を発揮したものの、限度を超えました。このため、予算に収まる物件を探し求めて郊外マンションに辿り着く人もあります。

そのような買い手が多ければ、郊外マンションは販売が好調を持続するはずです。しかし、その郊外マンションも供給量が増えていないため、選択肢が広がるとまでは行かないのです。

バブル期を思い起こすと、都心の便利なマンションは都区部の土地が投機買い(土地ころがし)にあってデベロッパー各社は取得できず、供給が激減しました。僅かな販売物件も途轍もない高価格でした。

当時はマンションを含む不動産も株、あらゆる資産価格が右肩上がりで、それが永遠に続くかのような「楽観の錯誤」に総国民が陥ってしまった時代でした。

いま買わないと一生買えなくなるとの強迫観念に陥ったのか、通勤圏なら何でもいいというくらいの買い手心理が蔓延しました。 中には、新幹線通勤の可能な静岡の「三島」や群馬県「高崎」といった街の物件を選択した人もありました。

しかし、多くの人は限界と見て購入を諦めてしまったのです。


当時と現在では、様々な条件が異なります。時代背景もはっきりと違います。値上り率も今の方がバブル期よりは緩やかな方です。また、金利水準がまるで違います。

こうした点を考え合わせると、この先が同じ流れとなるかは予断を許しませんが、品不足であることだけは確かです。


買いたいと思う人が、買い時にうまく遭遇することはないのでしょう。今はとても難しい時期ですが、中古も含めて広く売り物件を見つめ直し、可能な限り価値ある物件を探し当てられることを心から願います。


 ・・・・今日はここまでです。ご購読ありがとうございました。ご質問・ご相談は「無料相談」のできる三井健太のマンション相談室(http://mituikenta.web.fc2.com)までお気軽にどうぞ。

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新築マンションで選択するべき住戸はこれだ [マンションの間取り]

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50戸とか100戸とか、メガマンションなら500戸もの多数の部屋の中から選ぶべき住戸で迷う買い手は少なくないはずです。

ただ、予算に上限があるので、本当はこれがいいと思う住戸があっても対象から外さざるを得ない場合もあることでしょう。

いずれにせよ、「あちら立てればこちらが立たず」で、しばし判断に迷うのが住戸選びです。一定の予算の枠の中で、階数、間取り、向き、周囲の建物等の関係などを睨みながら、「ああでもない、こうでもない」と思案します。

今日は、住戸選びにおける重要なポイントについてお話ししようと思います。これは将来の売却において強みとなる住戸の条件を述べるものです。

初めにお断りしておかなければならないのは、「理想と現実のギャップ」があるからこそ悩み、迷うのであって、本稿が理想論に過ぎないとお叱りを受けるかもしれないという点です。

できるだけ現実論を踏まえながら筆を進めようとは思いますが、限度があることをご理解いただきたいと思います。


●高層階ほど値打ちがある

高層マンションは、上に行けば行くほど価格が高くなっています。上層階と下層階では住戸面積が異なる場合もあるので比較がしにくいかもしれませんが、1㎡または業界の慣習である1坪(3.3㎡)当たりの単価を出して見れば一目瞭然です。

タワーマンションでは、下層階が坪単価@200万円なのに、トップ階は@400万円もするケースさえあります。2階の住戸が15坪(約50㎡)で3000万円であるのに対し、30階の30坪(約100㎡)住戸は1億2000万円といった例は珍しくないのです。

トップ階(しばしばペントハウスと言ったりします)や、その下の何層かを「プレミアム住戸」と呼び、内部仕上げ・設備も上級グレードにして差をつけたりしますが、その特別な仕様の差以上に価格は高く設定されることが多いようです。

それでも、特別であることに購買意欲を刺激された買い手は多く、早い段階で完売してしまうのです。

優越感を覚えるのは、仕様もさることながら、価格差を納得させ得る価値があるからです。言うまでもなく、それは「眺望価値」です。

10階から見える景観と30階からの景観では大きな差があるはずです。そして、その眺めを我が物にできる特権こそが価値であり、プレミアムプライスとなっているのです。

新築マンションは未完成の段階で販売されるため、売主が眺望価値をアピールする方法は、専門業者に撮らせた階数別の眺望写真を見せることです。

新築マンションのモデルルームを訪問経験のある読者の中には、パソコン画面に映し出された写真を見た人もあると思います。

晴れた日には富士山が、夜は銀座のネオンが、〇〇公園が、夏には花火大会を、等々。これらが入居初日に(実際には内覧会で)想像通りのものであるとき、居住者は歓声を上げることでしょう。

その感動は、友人を招いたときなどに共有することになるのです。同時に優越感に浸れる瞬間なのかもしれません。

友人を招く習慣はないという人でも、高層階に住み圧巻の景観を楽しむ暮らしは密かな自慢となるだけでなく、自身を癒す空間として価格以上の価値を与えてくれるということかもしれません。

新築マンションの価格表を一覧すれば明らかですが、中高層マンションの場合でも1階上がるごとに50万円ずつ高くなるとか、下の方は30万円程度の差でも10階から上は100万円の差を付けてあったりします。

この差は妥当なものかという議論があります。5階と10階で500万円の価格差があるケースで、そこまでの価値の差があるとは思えない物件も少なくないのですが、売主は分かっていながら大きな差をつけたりします。

新築マンションの価格決定は、売主の販売戦略と密接な関係があり、敢えて実質価値と合致しない価格を設定するのは普通のことです。人気タイプ、人気住戸ほど価格を吊り上げ、そこで浮いた利益を売りにくい住戸の価格引き下げ原資としています。

実質価値以上の高値かもしれないとしても、高層階は人気が高い証拠です。大勢の人が眺望の良さを買ってくれると予想しての強気の価格なのです。

分譲時の人気の高さは、いざ売却というとき、内覧者を感動させる要素を持つ我が家であることを表しています。圧巻の眺望価値は、言ってみれば希少性、つまりダイヤモンドの輝きを持っているようなものです。

購入時は高いと感じたかもしれない我が家は、輝きを失わないゆえに、市況によって多少の差はあっても高値で売却できる可能性が高いのです。


●東南の角住戸が最高

東南の角住戸が良いと思う人は多いのですが、予算の関係から対象とできない人も少なくありません。角住戸と中住戸という分け方をすると、中住戸が70㎡の3LDKであるのに対し、角住戸は80㎡の3LDKなどと広めにするのが普通なので、これだけで価格差は広がりますし、単価も上げるので、価格差はますます拡大してしまうからです。

しかし、少し無理すれば買えないこともないという人は、ぜひ角住戸を選んでおきましょう。間取りも日当たりもいい、我が家の玄関前は誰も通らない端の住戸の価値はやはり高いのです。

売却の際、見学者はそこを気に入り「欲しい」と感じることでしょう。商談はきっと前に進むはずです。そのような価値ある間取りなら見学者も多く、買い手間で競争が生まれることでしょう。それが価格の下振れを防ぐに違いありません。

中でも東南の角住戸が一番人気なのですが、その理由は日当たりの良さにあります。しかし、その住戸が2階にあって、お隣さんが切迫しており、日当たりは大丈夫でも壁のようになって見通しが悪いとか、プライバシーが侵害されそうな場合は、角住戸の価値が相殺されてしまうかもしれません。


●ルーフテラス付きは極めて稀少価値が高い

東南の角住戸は縦にずらりと並んでいますが、ルーフテラス付き住戸は数えるほどしかありません。ご承知のように、建物は法律が定める制限の中で作られています。

「容積率」と「建蔽率」の基本的な制限のほか、「絶対高さの制限」、「日影規制」、「道路斜線」といったものがあります。

その結果、いわゆる「セットバック」ができてしまうのです。階段型の建物に誕生する屋上部分がルーフテラスです。マンションの中の数少ないテラス付き住宅は、その希少価値から常に高い人気を博します。

狭いマンションでは、バルコニーやルーフテラスはリビングルームの延長のように見えるのでしょう。思い切り体を伸ばしたり、休日にブランチを楽しんだりと夢が広がる住戸なのかもしれません。何より、テラスに出れば少なくとも三方を眺める開放感が魅力です。

100戸のマンションに1戸しかないようなケースも多いので、テラス分の価値が価格に大きくONされて販売されます。階数にもよりますが、強風のために物が置けないのです。そもそもテラスは「共用部分」であって「専用使用権」を与えられているものの、勝手なことはできないのです。

それでも競争率は高く、発売とともに複数の買い手が購入を申し込み、抽選で契約者を決めるのが普通です。

価格ほどの価値はない、売却するとき、思ったほど高くは売れない。このような指摘もあります。しかし、稀少価値は高値を呼び、一般住戸より人気を集めるのは確かです。


●ワイドスパンなら北向きでも価値は高い

バルコニー側から見た横幅寸法は、殆どのマンションで縦よりはるかに短い長方形ですが、反対のケースも稀に見られます。

反対とまでではないとしても、横寸法(スパン)がワイドな住戸は、バルコニーにに面して普通は2室しかないところ、3室をレイアウトできることから、人気を博します。

南面3室ならいうことなしですが、仮に北方向に3室であってもワイドな窓が取れることから、明るく開放的な住まいになります。

南向きの間取りでもスパンの短い住戸では、北向きにある2室は窓面積も狭く、昼間から照明が必要な暗い部屋になりがちなので、ワイドスパンとの差は大きいのです。

幅の広い大きなバルコニーとともに、ワイドスパンの間取りを気に入らないという人はありません。売却のとき、とりわけ「ワイドなリビングと1室の個室という形」の間取りは、内覧者を大いに喜ばせること請け合いです。


●1階住戸は付加価値の大きさで選択したい

一般に、1階住戸は嫌われます。眺望が楽しめないことに加えて、セキュリティの問題、プライバシーの問題がありそうに思われるからです。

嫌われる住戸を販売するには価格を大幅に下げる以外に、なんとか短所を補う付加価値はないものかと事業者は考えます。

最もポピュラーで効果が高いのは専用庭とテラスを設けることです。これが子育て世帯の関心を呼びます。室内を走り回ることで下階の住民に迷惑を掛けるという心配がないことに加えて、庭で遊ばせておけば、けがなどの心配をせず家事に専念できるからです。

専用庭の一角を専用駐車場にし、テラスから出入り可能としたプランもあります。

そのほかでは、和室を設け、そこに堀こたつを作るという策です。昔は随分あったものです。

また、キッチンに床下収納を設ける策が流行したことがありました。その収納も、階段で体ごと降りるような大型のタイプも珍しくなかったのですが、最近は殆ど見かけません。

掘りごたつにせよ、床下収納にせよ、採用例が減った理由はコストカットのためです。そこまでのコストをかけても高い人気を得られないからです。効果が薄いなら、大してコストの要らない専用庭とテラスだけに留めようというわけです。

その庭も猫の額ほどしかないのでは、買ってくれる人はありません。元気な男の子を抱えているか、近々そうなりそうな心配のある世帯だけに限られてしまうのです。

売却のときも同様です。限定ターゲットになる物件は、それだけ競争が働かないので、高く売れる確率は低いのです。

従って、1階住戸は「短所を補って余りある付加価値があるかどうか」で選択の是非を判断することが望ましいと言えるのです。


●価値ある住戸は10年程度で売却を想定しても間違いはない

70㎡くらいの3LDKを条件に探しているが、予算の関係で中住戸の、しかもスパンの狭い「ぱっとしない」中住戸で、かつ下層階しか選べないというようなときは、発想を転換しましょう。

例えば、60㎡の2LDKで価値ある住戸がないかどうかを検討することです。または、北向き住戸を敢えて選択することです。

長く住むという前提を置かなければ選択の幅は広がります。必要な時期が来たら、必要な条件を具備した物件に買い替えればいいのです。

価値ある住戸なら、売却も有利に運べるはずです。


●間取りに執着する買い手は実に多い

筆者が提供する各種資料の中で最大のヒットは「住んで気付くダメ間取りと名作間取り・特選50」ですが、その傾向から、買い手の間取りに対する関心の強さが見て取れます。

予算の中で選べる住戸は多くないという現実があるのかもしれませんが、逆転の発想も含めて可能な限り幅を広げながら、価値ある住戸位置(階・方位)を選択するよう努力したいものです。とりわけ間取りは重要と言えるかもしれません。


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定借マンションの資産価値は借地期間がカギ [借地権マンション]

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このブログで過去に(2015年11月5日)、「安くない定借マンション」という記事を書いたことがありますが、その根拠は、地代と解体準備金という毎月のランニングコストを計算に入れると、一般のマンションの8掛け程度が妥当な価格だが、実際には9掛けくらいの水準で販売されていることを紹介するものでした。

※定借マンション=定期借地権付きマンション

一般マンションが急騰している現在、たとえ10%程度であっても安く感じられる定借マンションが人気を集めても不思議ではない気がします。

人気がどうかは別に、現在首都圏では販売中の定借マンションは8件ありますが、それぞれに悩ましい条件を抱えているようです。

言うまでもなく、定借物件は最初から余命が決まっている特殊なマンションです。借地期限が近づくに連れて価値が下落して行く運命を持っているのです。

極端なことを言えば、余命10年の定借マンションを売却するような場合、価格はおそらく二束三文になるのです。いえ、ただでも要らないと言われるかもしれません。

しかし、借地期間は借地借家法によって50年以上と定められていますが、新築で購入した人が10年後に売却するとしたら、まだ40年の余命はあるので、資産価値としては大きく下落するとは言えないのです。

だからかどうか、たいして安くもない定借マンションも人気を集めることがあります。

今日は、賛否両論が交錯する「定借マンション」について、肝となる部分をお話ししようと思います。



●定借マンションの余命と一般マンションの余命

多くの契約には期限を設けても「延長」があります。いわゆる契約更新ですが、定期借地権契約には延長がないのです。

定期借地権は事業用定期借地権など複数の種類がありますが、マンションで使われるのは「一般定期借地権」で、法では50年以上とする旨の定めがあります。そして、期限が到来したら、更地に戻して(建物を解体して)貸主(地主)に返還しなければなりません。

借地期間は50年「以上」なので、地主が70年でもいいよと言えば70年の契約もありえるわけです。実際にも、このような超長期契約の定借マンションも存在します。

定借マンションは、契約によって寿命が初めから決まっているわけですが、物理的な寿命との差はどのくらいあるのでしょうか?

日本にある鉄筋コンクリートの住宅が、居住可能な状態で存続した例としては、関東大震災以後に「復興住宅」として各地に建てられた「同潤会アパート」が有名です。16の同アパートで残っているものは既にないのですが、最後まで残っていた同アパートの築後年数はおよそ80年でした。

最も有名なのは、代官山アドレス ザ・タワー(東京渋谷区代官山町。総戸数501戸。36階建て。2000年8月竣工。代官山エリアで唯一の超高層マンション)と、ご存知「表参道ヒルズ(安藤忠雄氏が設計した商業施設)」です。

分譲マンションは、単なるコンクリートの箱ではないわけです。説明の必要がないように、住まいとしての各種設備も必要です。設備はコンクリートほどの耐久性がないので、適切なメンテナンスを続けても更新が必要になります。エレベーターでも30年くらいが寿命とされます。

同潤会アパートも、住み続けるに必要な設備類の更新(交換)を実施しながら、80年を生き長らえて来たのですが、コンクリートか、鉄部か、電気配線かはともかく、80年が限界だったというわけです。

これから新築されるマンションも80年で寿命が尽きるとは限りません。その手前で住むに堪えない状態を迎える建物もあるでしょうし、100年は大丈夫と考えられるものもあるかもしれません。

ともあれ、物理的には50年以上、長寿命の建物で80年の耐久性はあるのだろうと想像することは容易です。ちなみに、日本初の分譲マンションと言われる物件は東京都新宿区四谷に今も辛うじて居住者がある状態で残っていますが、築後60年に達しています。



●余命わずかのときの資産価値の差は?

一般マンションも定借マンションも物理的に同じ寿命であるとしたら、それが尽きる時期が近づくに連れて二束三文になるのは同じ。一瞬そう思った人もあるかもしれませんが、一般マンションには土地所有権が残っています。換金価値はあるのです。

建物が解体され、土地がもともと自分のものでない定借マンションは、借地期限満了とともに無価値になってしまいます。そこが一般マンションと大きく異なります。


ところで、老朽化し住むに堪えない状態になったマンションは、その後どうなるのでしょうか? 廃虚と化す? ごみの捨て場に? 非行少年のたまり場になる? ホームレスの宿になる?

様々な姿が思い浮かびますが、上記のようになるとしたら、オーナーは所有権を事実上放棄したということを意味します。売るに売れない状態になって長い時間が経過したからです。

維持管理に多額の費用がかかる劣化状況を迎えたが、改修工事を行うにも積立金では足らず、一時金徴収を求めても、また毎月の積立金の増額についても合意を得られず、結局は劣化するがままになるのです。

「なんだ、それじゃあ、土地付きであっても土地なしの定借マンションと変わりないじゃないか」と思われた読者もあるのではないでしょうか?しかし、現実には違います。


●余命は維持管理によっても違ってくる

マンションの物理的な寿命は、理論的には100年以上と言われます。

ただし、詳細は割愛しますが、100年耐久コンクリートの使用と劣化対策を施した設計・施工であること、並びに長期修繕計画に基づき、必要な改修(改良と修繕)工事に必要な資金を積立てることなどが条件です。

人間は、定期的な健康診断を受け、異常があれば医師の指示に従い、日常は運動や栄養バランスを心がけることで長く生きることができます。

それでも10歳まで生きる人は稀です。その原因のひとつは、弱い体に生まれてしまったからと考えられます。

マンションも同じです。強い体で生まれ、つまり高耐久マンションとして誕生し、日常の管理と定期診断、必要な手入れを行っていれば長寿命マンションとなりますが、最初から耐久性に劣る構造で、かつ手入れを適切に行わなければ短命に終わるのです。



●維持管理に関する当事者意識が希薄になる時期

最近のマンションは、ほぼ例外なく「長期修繕計画」とともに分譲されています。

しかし、計画は管理会社の提案に過ぎません。見直しを定期的に行い更新されるものの、実施するかどうかは管理組合の決議によります。

初めのうちは、適切に実施されて行くでしょうが、何十年も経過して来ると費用も嵩むので、なおざりになる部分も出て来て、時の経過は隠しようもない状態となります。やがては「今さら」の気分が蔓延して手入れが放棄されてしまうのです。

一戸建ての家を思い浮かべてみるとよく分かります。一目で手入れを怠って来たと分かる老朽家屋が周囲に多数見られます。マンションも、いつか維持管理に対するオーナーの情熱が失われてしまうということかもしれません。

その時期がいつか、そこが問題ですが、それを読むことは不可能です。

ただ、定借マンションの場合は「どうせ解体するのだから・・・」が根拠となって、一般マンションより「メンテナンス放棄」の時期が早くやって来る可能性が高いのではないかと思います。



●人間の寿命とマンションの寿命

ところで、既に述べたマンションの寿命と人間の寿命を比べてみると、人間の寿命の方が長いケースも多い気がしてきます。

人間の寿命は80歳を超え、近い将来は90歳にもなろうかというレベルだからです。

仮に40歳で新築マンションを購入した人が90歳を迎えるとき、マンションは築50年です。まだ余命は十分あるはずです。しかし、維持管理にどこまで力が注がれるでしょうか? 快適な暮らしを続けられる状態にあるでしょうか?

定借マンションの場合なら、残り少ない寿命を静かに待つというイメージでしょうか。つまり、余命は人間と大差ないとも言えるのです。



●子に美田を残さない考えの人なら

40歳の人が新築マンションを購入し、90歳で天命を全うしたとしたら、購入したマンションは50歳です。一般マンションなら資産的な残存価値もあるので、子孫に残す意義はあるでしょう。

しかし、定借マンションの場合は契約満了が迫っているので、資産価値は限りなくゼロに近いということになります。

ということは、定借マンションを購入するときは、子に美田を残すという考えを排除しなければならないことになります。



●寿命が決まっている定借マンションの価値を左右するものは?

ここまでは、築50年くらいの段階で購入マンションがどうなってしまうかを念頭に置いて述べて来ましたが、今まさに定借マンションを購入しようという人が50年後のことまで考えているとは思えないので、次は20年くらい先に想いを馳せてみます。

というのも、購入者の多くは10年から20年くらいで住み替えが必要になって来るからです。

定借マンションの期限は契約で50年以上と決まっています。仮に50年契約だったとすると、購入から20年を経過したら余命は30年となります。

余命30年と決まっているマンションを高値で買ってくれる人はあるでしょうか?

「30年住めれば十分。資産価値がゼロになっても気にしない。賃貸マンションに住むのと比べたら、室内を好きなようにリフォームできる分がメリットだ」などとして買ってくれる人もあるかもしれません。しかし、その代わり価格はそれなりの安さを求めるはずです。

しかし、仮に70年契約の定借マンションであったらどうでしょうか? 購入から20年経っても余命は50年ということになります。50年あれば、一般マンションの寿命と大差ないと思う人も少なくないことでしょう。

であれば、価格も極端なことにはならないはずです。

契約期間が50年か70年かでは、売却価格に大きな差が生まれる可能性が大ということです。

定借マンションの資産価値を左右するのは土地の賃貸契約期間ということになって来るのです。



●定借マンションは値上がりしないのか?

定借マンションは余命が短くなるに連れて資産価値が低下して行くことは間違いないとして、単純に5000万円の物件が4000、3000と下降カーブを描くのでしょうか? 逆に、いっときでも値上がりすることはないのでしょうか?

このことについて最後に触れておきたいと思います。

一般の中古マンションの価格は、新築価格に連動するものであることが分かっています。築後20年も経つと、その時点の新築相場に対して半値くらいが中古の平均的な取引価格になります。

20年前に100で分譲されたマンションでも、20年後の新築が200くらいに上昇していれば半値の100、すなわち買い値と変わらない取引が可能となります。

無論、半値でなく7掛けくらいに評価される物件もありますが、首都圏平均では半値くらいになるのが実態です。

定借マンションの場合なら、一般マンションの100に対し80で分譲されたとして、20年後の新築が200で8掛けの160が新築・定借マンションの相場であれば、その半値の80となるはずです。80ということは買い値と変わらないことになります。

定借マンションは得難い好立地である場合が多いので、売却価格は半値の80ではなく90かもしれません。としたら、購入価格より高い価格になる可能性もあるのです。

もっとも逆のケースも考えられます。新築相場が下落すれば、中古も安く相場が形成されるので、定借マンションだけが独歩高になることはないでしょう。

その後も、余命が短いという弱点が価格の下振れになるでしょうが、それ以上にプラスの要因があれば、さほどの下落にならないケースもあるかもしれません。



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