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パワーカップルという新・富裕層の増加が変えるマンション市場 [マンション市場]

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マスコミは新語を生み出すのが得意ですね。マンションの世界でも何年か前に「タワーマンション」という言葉を登場させましたが、いつの間にか定着してしまいました。

業界以内では、元々は超高層マンションと呼んでいたのですが、いわゆる板状型の超高層もあったので、筒状の超高層と区分したかったのでしょうか?

「湾岸」というのも割に新しい言葉です。以前は、ウオーターフロントと呼んでいた記憶がありますが、今では湾岸が短縮形で時代に合うのでしょうか。有名なブロガーの「のらえもん」さんは湾岸の妖精というニックネームを持ちます。

「DINKS」という言葉も、社会学者ではなく、マスコミが発明した言葉だったと思います。そのころはデュークスという言葉も同時に出ていました。

DINKSはDouble Income NO Kids の頭文字、DEWKSは、Double Employee
 With Kids の頭文字です。

最近の新聞では、「パワーカップル」という聞きなれない言葉を発見(2017年4月22日の日経新聞)しました。

「共働き経済圏動く」という見出しの記事でした。夫婦ともフルタイムの共働き世帯の増加によって消費の姿が変わりつつあるという内容で、家事の時間節約につながる商品・サービスが受けているというものでした。

家事代行サービスや大型冷蔵庫が好まれる、宅配便の増加、そして都心マンションが人気だと紹介していました。そして、パワーカップルという言葉の意味は世帯年収が高いので購買力が高いことのようでした。

なるほど言い得て妙な表現と思いました。

それはともかく、パワーカップルの増加はマンション市場をどう変えるのでしょうか?既に大きな潮流を生み出しているのですが、これについて補足をしておこうと思います。

● パワーカップルは多忙だから都心を選ぶ

通勤時間が長いのは困る。フルタイム共働き世帯にとって、職住近接は絶対条件のようなものです。特に子供ができたDEWKS世帯は一段と切望します。

しかし、都心のマンションは中古でも高いものです。普通なら若い世帯には手が出ないと想像しがちです。ところが、パワーカップルは、やすやすと1億円に近い買い物ができてしまうのです。

今回の値上がり前の底値だったのは2012年でしたが、そこから都心マンションは30%も値上がりしました。23区のデータでは2012年が264万円(坪単価)でしたが、2016年には332万円に達したのです。都心は@400万円以上となっています。

比較的手ごろな価格で評判だった湾岸マンションも、@300万円は下らない状況にあります。

70㎡(21坪)なら7000~8000万円が当たり前の時代となってしまったのです。それでもパワーカップルは購入することが可能です。世帯年収が高いからです。二人合わせれば高額所得者なのですね。

この実態を筆者は3年以前に気付きました。仮にXさん夫婦としましょう。Xさんは大手商社勤務、奥さんは大手証券勤務、結婚して半年だというのですが、Xさんは結婚時点で海外勤務だったので、いきなり単身赴任だったようです。それも解かれ間もなく真の新婚生活を始めるためのマンションを探しているということでした。

そのときに候補に選んだマンションの価値について相談を受けた筆者は、面談して勤務先と年収など資金内容をお聞きして納得したことを今も鮮明に覚えています。

最近は、キャリアの国家公務員カップル、有名なIT企業にお勤めの夫とメーカー勤務の妻というカップル、生保勤務の夫と出版社勤務の妻というカップルなどからご相談を受けました。年齢の幅があるのですが、少ない予算のカップルでも7000万円弱、多い人で1億円強、平均では8000万円くらいでしょうか?

住宅ローンが空前の低金利で利用できるうえに世帯年収が多いので、高額マンションが買えてしまう若いパワーカップルの実態がよく伝わってきます。

 購買力が伸びれば都心マンションは値下がりしにくい

価格の高騰は客離れを起こし、やがて値引き販売が増えるでしょうし、新築物件の価格も頭打ちになるはずです。その予想は基本的なところでは変わりませんが、パワーカップル需要の台頭を見てしまうと、マンション価格も都心に限れば値下がりへ転じるのは遅くなるのかもしれないと思わずにはいられません。。

今後もパワーカップルは増加を続けることでしょう。その層が厚みを増すとき、都心の物件は新築も中古も値下がりしにくい側面を持つことになるはずです。

● 専業主婦家庭は外周部へ?
一方、夫一人の稼ぎで生計を立てる家庭もパワーカップルの以上に多いわけですが、この階層はどのエリアでマンションを求めているのでしょうか?

もちろん勤務地の違いや、これまで住んでいた場所との関係、あるいは実家との距離といった「地縁性」があるので、場所は千差万別ですが、共通しているのは都心から少し離れた外周部の物件を検討しているという感じがします。つまり、遠く離れた物件は敬遠する傾向を感じます。

資産価値を重視する人が多くなっているからでしょうか?いざというとき、売りやすい・貸しやすい、そんな物件であるかどうかという視点を共通して持っている印象が強いのです。

買い替え計画をお持ちの、あるご相談者は「子育てにめどがついたので妻が働き始めたが通勤が大変なので郊外から都心に住み替えたい」と動機をお話しくださいました。この方もパワーカップルの仲間入りをしたのです。


● パワーカップルは新・富裕層
話をもとに戻しましょう。パワーカップルは、二人の所得を合わせると紛れもなく富裕層に分類できます。敢えて「新・富裕層」と名付けます。

パワーカップルの増加は、高額マンション需要層に厚みをもたらします。需要が増えれば新築だけでは足らないので、中古の人気も高まります。つまり、都心では中古マンションは値下がりしにくいことになるのです。

もちろん、すべてのマンションが値下がりしないわけではありません。マンション同士の競争は必ず起きるのです。都心の中古マンションは全体的に底上げされるとはいえ、ある物件は100で買われ、別の物件は150で買われていくという差はできます。

随分高くなったものだ。こんなに高いマンションを一体全体、どこの誰が買うのか。そんな疑問は解けたはずです。同時に、高くても強いのが都心のマンションだということも何となくお分かりいただけたかと思います。

そもそもモノの値段は需要と供給のバランスで決まるものです。新築マンションの供給は、このブログで何度も語ってきたように、ひと頃に比べると大幅に減ってしまいました。そこに新富裕層が増えて都心需要が増えれば、都心マンションの資産価値は、ますます下落しづらいことになるのです。

あとは、個別の価値を見極めることです。都心は大体どこも好立地なので、別の面で差が生まれるものです。駅に近いのが普通のことであるなら、駅前や駅直結が格差を生むでしょうし、10階建てより40階建ての方が良いことが多いでしょう。ブランド力のあるマンションの方が無名のマンションより高く評価されるに違いないのです。

20年を超える中古なら、メンテナンスの差が価格の差を生んでしまうはずです。

このようなことを思い描きながら、これからも読者の皆さんのお役に立てるよう、一層の研鑽を積んで行こう。そんな思いを強くした今日でした。


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「ホームステージングサービス」で売りやすくなる中古マンション [マンションの売却]


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このたび。新サービス「ホームステージング」の提供を開始しましたので、お知らせいたします。
「ホームステージング」とはプロのホームステージャーが、売却される所有不動産の
室内を、インテリア家具や調度品等を使ってより魅力的に演出するサービスです。
モデルルームのように演出された室内は、購入希望者様の印象度を上げ、より
スムーズにご売却頂くための一助となります。

※「ホームステージング」サービス概要
■対象物件:首都圏の弊社営業可能エリアに所在する、自己所有の居住用不動産。
※一部お取り扱いできない地域がございます。詳細はお問合せください。
■対 象 者:弊社と売買仲介に掛かる媒介契約を締結頂いた、個人・法人のお客様。
■注意事項:本サービスは有償サービスです。提供価格等、詳細につきましては最寄りの弊社営業センターにお問い合わせいただくか、ホームページでご確認ください。
■期間限定スタートキャンペーンを実施いたします。
「ホームステージング」サービス開始を記念し、4月1日(土)~6月30日(金)
の期間中に弊社と専属専任・専任媒介契約をご締結頂いた個人・法人(宅建業者を除く)
のお客様に、無料でホームステージングを実施いたします。
(以下、省略)

これは、住友不動産販売が2017年4月7日にHP上には発表した「事業開始のお知らせ」です。

今日は、この聞きなれない「ホームステージング」についてのお話です。


●野村不動産アーバンネット社のホームステージング

2016年春に知り合った、あるご相談者の売却マンションは、野村不動産アーバンネット社のホームステージングを利用されていました。

そのご自宅は、見事なまでに飾り付けられていました。プロのインテリアコーディネーターによって、新築マンションのモデルルームと遜色ない姿に演出されていたのです。家具やカーテン、その他の小物をしっかりと添えてあり、Beforeを知っていた筆者は見事に変身したAfterに軽い感動を覚えたものです。

無論、オーナーが退去していたマンションなので、こうした演出が可能であったわけですが、買い手から見れば、新居での生活がイメージできるので、よいサービスの提供ということになりましょう。リノベーションやリフォームをしなくても綺麗に見せることができる、良い方法です。

先行したのは、野村不動産アーバンネット社(ノムコム)で、同社のホームページによると、ホームステージングサービスについて、このように記載しています。

売却する物件に家具や小物でインテリアコーディネートを加え、モデルルームのような形にして販売活動を行うことで売却を円滑に進めることを目指します。
プロのホームステージャーによって物件の購買層を把握・意識したコーディネートがなされるため、物件の持つ本来の価値を引き出す演出ができ、買い手に物件の魅力を正しく伝えることが可能です。

売主が居住中の住戸でも、既存の家具を運び出して一時保管し、室内を片付けることで同様の演出をすることが可能とも聞きました。

今まで採用しなかった方法がなぜ突然現れたのだろうか。疑問を抱きました。

調べてみると、海外では普通のことで広く普及しているのだそうです。

そもそも「ホームステージング」とは、アメリカで1970年代に生まれた不動産売却サポートのサービスです。現在では、100万ドル(1億数千万円)以上の中古戸建て、中古コンドミニアム(マンション)を売却するときは、「ステージング」をするのが当たり前といわれ、ステージングをしないと売りにくくなるほど一般化しているそうです。

ヨーロッパやオーストラリアでも普及しているそうです。

アメリカではホームステージングの専門会社が数百社もあり、「ホームステージャー」と呼ばれる専門職も確立されています。インテリアコーディネーターと似ていますが、目的が異なるので、仕上がりの方向性が違うのかもしれません。

欧米では、売主自身がコストを負担してホームステージングの専門会社に直接依頼するのが一般的なようです。必要なコストは、3ヶ月の家具レンタルで数十万円からといわれています。日本ではまだ認知されていないこともあり、ホームステージング会社は国内に数社しかありません。

なお、知人が利用した事例は、野村不動産アーバンネット社が、仲介サービスの一環として無料で提供したもので、価格は9000万円ほどの物件でした。

●ホームステージングは流行するか?
このサービスは2014年ごろから始まったらしく、当初は都心エリアの億ションを中心に展開し、開始から半年余りの間に、150件を超える利用があったとか。

成功事例が積み重なる中で、都心エリアの億ションに限らず、少しずつ周辺エリアにも対象範囲が広がり、6,000~7,000万円クラスの物件にも応用されつつあります。ただ、どんな物件にも通用するわけではなく、その地域の中でもランドマーク的なグレードの高い物件で効果的なことが多いようです。

物件価格が周辺相場よりも頭一つ出ているようなマンションは、WEBサイトや新聞の折り込みなど、通常の手法だけではうまく売却できない場合があります。そこで、その物件の本来の良さを引き出す演出をして、付加価値を上げることでスムーズに売れるようになるというのです。

言い換えると、単純比較で地域相場を抜けている高額なマンションを売るための策だということらしいですが、平均的な物件でもホームステージングは販売効果があるのではないかと筆者は思います。

新築マンションの場合は、どんな物件でもプロのインテリアコーディネーターによって演出されたモデルルームを設けて販売をしているわけで、販売効果は高いとされています。中古マンションでも販売効果は間違いなくあるに違いありません。

しかし、モデルルームは未完成建物を売るために必要不可欠だから設置するわけで、中古物件とは販売事情が大きく異なります。しかも、1戸のモデルルームの販売効果は建設費用に3000万円を要しても(建設地の借地代、建設費、インテリア関連費を合計すると最低でも2500万円はかかります)、100戸のマンションなら、1住戸当たり30万円の販売コストで済むわけです。

中古マンションの場合は、1戸の販売のために多額の費用をかけることはできません。ホームステージングが経費倒れになるリスクが高いのです。これまで普及しなった理由は、ここにあるのです。

少なくとも仲介業者負担の場合では、普及しても高額マンションまでとなるでしょう。一般化には遠いのではないかと思います。

では、個人オーナーが自ら負担したらどうでしょうか?こちらは未知数ですが、急速に普及することはないと筆者は考えます。

しかし、売り物なのですから、汚れを落とし化粧をしてショーケースに入れて見せようと考える人は間違いなく増えると見ます。これまで、そうして来なかったのは、どうすればいいかが分からなかっただけです。ステージングの仕方を教えてくれる専門家が増え、ステージングの具体例を示すWEBサイトや書籍も発刊されるようになると予想します。

今は夜明け前という感じがします。かすかな兆候が出ているからです。好きな人は、自分で学び、費用を最低限に抑えてステージングした後に我が家を売り出す道を辿ることでしょう。

勉強するのは、売却を考え始めてからでも遅くないので、「ホームステージング」という概念を覚えておかれるとよいと思います。

●有料だとどのくらいかかるのでしょうか?

ところで、ホームステージングの料金はいくらくらいになるのでしょうか?

居住中のホームステージングでは、大きな家具を搬入することはできない場合がほとんどです。したがって、物を減らしてスペースを空けること、小物類や絵画、観葉植物などによって、全体のテイストを統一することが中心になります。

居住者のテイストを消し、購入ターゲット層に合わせたテイストにすることで、見学者の気持ちを盛り上げることができるわけです。

株式会社ホームステージングジャパンという専門業者のガイドによれば、目安は下記のようなレベルです。ただし、買い手が決まるまで販売活動は平均的に3か月を要するので、各々3倍の料金が請求されると見なければなりません。

◆コンサルティングプラン 50,000円~(居住中、自分でやりたい方向け)

◆ベーシックプラン 200,000円~(シンプルにリビングの家具をレンタル)

◆スタンダードプラン 300,000円~(リビング・キッチン・水回りをステージング)

◆フルパッケージ 物件価格の1~2%(全ておまかせ、物件をトータルコーディネート・最も効果的)50万円~200万円の3倍となりそうです。

●売却のために今からやっておきたいこと

3年くらい前に「あなたが営業マンになるとき」という記事を書きました。その中から本稿に関係ある部分を抜き書きしましたので、ホームステージングとともに、覚えておかれるといいでしょう。

1)商品が持つ説得力と仲介営業マンの説得

中古マンションは何かと売りづらいものです。

お見合い結婚のように、一目惚れの幸運に出くわせれば結構ですが、そうは問屋が卸さないことが多いと覚悟しておくべきなのです。何人も内覧に来てくれたがいっこうに買ってくれる人が決まらないということもあるのです。

中古マンション・自宅の売却は、一目惚れしてくれる買い手をじっと耐えて待つか、腕のいい仲介営業マンに頼るしかないのでしょうか?

商品は展示しておけば足りるというふうに、自慢の我が家なら結構ですが、客観的に見て高い価値を持つ我が家であるとしても、より高く売りたいと考えるのが普通ですし、そのためには座して結果を待つのは芸がないと思うのです。

では、営業マンに個人的に特別ボーナスでも約束する(昔そんな手法があった)などして、よくよく頼みますか?

中には、外交辞令ではなく実際に誠実な活動を行い、買い手を口説く構えを見せる営業マンも存在しますが、結果は当てになりません。腕のいい営業マンに当たる確率も低いものです。

そこで、所有者・売主が自ら腕のいい営業マンになることを勧めます。といっても、いかにも「営業しています」という姿勢では警戒されて逆効果です。では、どのようにすればいいのでしょうか?

2)所有者こそが最高の営業マン

中古マンションの買手は不安心理が強いものです。そうであれば、先ずはその解消に努めればいいということになります。

見えない部分、例えば耐震性や耐久性などの「構造に関する部分」や「省エネ性能」、一見しただけでは分からない「管理サービス」や「上下階・左右からの音」、「環境」などに関して説明することです。

と言っても、懸命に説明をしたり、聞かれもしないことにペラペラと喋ったりするのは抵抗があるし、売り急いでいるなどと勘繰られて逆効果になるかもしれないと二の足を踏むはずです。実際その通りでしょう。

筆者がお勧めするのは、「資料の整備」という方法です。つまり「販売ツール」を効果的なものにして見学者に見せる(コピーを持ち帰ってもらう)のです。

単に「分譲当時のパンフレットを渡す」では不十分だからです。住宅性能評価書なども、形式を見ると分かりにくくて使えません。

シンプルに、例えばQ&A式の資料を作成し、パンフレットの中から抜粋した資料と合体させて20ページくらいのクリアファイルに納めるというのはどうでしょうか?

手作りの販売資料ですが、タイトルは「新しく所有者になられる方へ」などとしても良いでしょう。

安心して住んでいただけるための資料作りというスタンスですね。キーワードは「不安解消」です。あなたが、買い手であったときのことを思い起こしながら作成するのです。

「何故この家族は売却するのだろう。何か問題があるのは?」と、このような疑念も見学者の多くは持っているものです。そうしたことにも軽く触れるといいかもしれません。

最後に、今あなたがマンションを将に買おうとしていらっしゃる読者なら、購入時の資料や悩んだ経緯などを書いた記録などを大切に保管しておくことを付言します。5年後か10年後か分かりませんが、売却のときの資料作りにきっと役立つはずです。


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大京の仲介小会社が始めた「売却後もしばらく住んでいられる新サービス」のメリット [マンションの売却]

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ライオンズマンションで有名な株式会社 大京の子会社「大京穴吹不動産」は、個人所有の中古マンションを買い取った後も売主の個人に2年間住み続けても構わないという新しいサービスを始めたと報じました。

もちろん、家賃の支払い義務を負うのですが、買い替え先の新築マンションの完成引き渡しが2年先というような場合に、2年先の売却時に中古相場が下がってしまったらとか、売れなかったらどうしようといった不安が消えるので、利用価値があるかもしれません。

あるいは自宅を先に売ってから買う家を探すという「売り先行型の買い替え」を希望する人にも有り難いサービスになるはずです。売却後も2年間住み続けられるので、その間に次の家をじっくり探せばいいからです。
「売り先行型」の買い替えは、いくらで売れるか分からないと購入資金を確定させることができないという不安を消してくれます。

新築の超高層マンションを購入した人、もしくは買いたい人の場合、販売開始から完成引き渡しまで、長いものでは3年近く先になるため、早くに自宅を売却してしまうと、一時仮住まいしなければなくなります。つまり二度の引っ越しが必要になるわけです。

その面倒がなくなるというメリットもある制度なので、結構づくめのように見えます。

しかし、世の中、何でもそうですがメリットがあればデメリットも必ず潜んでいます。デメリットは何でしょうか?

大京穴吹不動産にとってのメリットは、買い取って自社所有物として転売するビジネスの展開を増強できることにあります。増強と書いたのは、同社は「個別買取り転売のリノベーション事業」を既に軌道に乗せているからです。

リノベーション事業は、単純な仲介業務より利益が大きいことにあるのです。

仲介手数料は、売りの依頼を受けて、買い手を自ら探せば買主と売主の双方から手数料を収受できますが、その場合で6%+12万円が法的な上限です。買主を自社で探せなかったら、つまり他の仲介業者が買主を先に見つけてしまうと、売主からの手数料3%+6万円しか収益になりません。

仲介業者の多くは前者を狙うものの、実際は後者になってしまうことが多く、大手でも平均の手数料は5%前後と言われます。つまり、在庫を過剰に抱え込むリスクはないものの、仲介業は薄利多売のビジネスなのです。

このような背景があるためか、仲介業者なのに、親会社と同じ自社マンションを開発して分譲している東急リバブルのような例もあります。大京穴吹不動産が新築マンションの販売をしているかは分かりませんが、中古の買い取り販売のリノベーション事業では先行していると見られます。

今回のサービスは、リノベーション中古の仕入れを一層増やす作戦ということなのでしょう。

さて、売り手の個人オーナーの立場では、大京穴吹不動産に高く買い取ってもらえたらいいわけですが、そうは問屋が卸さないのです。業者側としては安く仕入れたいのですから。

当然ながら、売り手と買い手は常に利害が対立するものです。売るときに手数料がかからないメリットはあっても、売りたい金額が手数料分の3%を下回る安値になることは間違いないからです。

2年後に売れそうな金額(手数料差し引きの後の金額)と、大京穴吹不動産が買い取ってくれる現時点の売却額、仮住まいしなくてよいことのメリット、大京穴吹不動産に支払う家賃、こうしたものを天秤にかけて判断することになりましょうから、鍵は「2年先に中古相場がどうなっているかの読み」にありそうです。

先ずは、大京穴吹不動産に「自宅をいくらで買い取ってくれますか」と打診してみることでしょうか?

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生涯収支を試算。その相談過程に感動!! [マンション購入アドバイス]



筆者は3月頃から、ご相談のチャネルを増やすこととなりました。
何かといえば、HP http://www.syuppanservice.com/ で「パーソナルサービス」メニューの中に1行追加した、ファイナンシャルプランナーとのコラボレーション「住まいスタジアム」という対面相談形式の住宅相談なのですが、3か月の経験で筆者自身が勉強になったことを今日はお話ししたいと思います。

実は、ファイナンシャルプランナーとご相談者のご相談場面に立ち会ってある種の感動を覚えたのです。そのことを多くの読者にお伝えしようと考えた次第です。

●人生の3大支出

人生の3大支出は、?教育費、②老後資金、?住居費と言われます

このうち、①と②は不確定要素が多過ぎますね。

?の教育費は、私立を選ぶか公立を選ぶべきかで大きな差が生まれます。子供の数でも違って来ます。②の老後資金も、長生きするほど予測不能になります。生活資金だけでなく、介護費や入院費なども必要になるかもしれません。

これらの不確実な支出に備えて、多くの日本国民は貯蓄に励みます。

いざというときの貯蓄、老後のための貯蓄というわけです。子供の結婚資金を貯める人もいますね。筆者も、子供が生まれると直ぐに「こども保険」に加入したものです。

この保険は貯蓄型と言われるものでした。筆者は妻も含めて貯蓄下手だったので、保障より貯蓄型の生命保険を選択していましたが、保険のプロに言わせると損な選択なのだと笑われたことがありました。

不確実な将来支出に備えるのが貯蓄なのでしょうが、初めはどのくらいの目標を持てばいいのか決めず、自分の所得から可能な限り実行して行くのが普通です。というより、所得の少ない20代、30代では自ずと限度があるので、徐々に増やすというのが現実的ということになるでしょうか。


3大支出のうち、?の住居費は確定させることが可能です。マイホームを購入した場合、長期に渡って返済する住宅ローンはおおよそ決まって来るからです。細かなことを言えば、変動型ローンを使う場合と固定型ローンでは違うでしょうし、買い替えやリフォームなどをするとしたら計画の修正も必要になりましょう。

しかし、とりあえず確定するのが住居費と言えましょう。ひとつが確定できたら、貯蓄に回せる余裕幅も決まって来ます。

マイホームを持とうが持つまいが、「親の家に同居」でなければ住居費は必要です。言うまでもないことですが、食費、被服費、交際費といった生活費も別途必要です。

こうした支出を長期的に把握し、マイホーム資金(頭金)の積立てと住宅ローン返済金に、どのくらい回せるのか、既に頭金が用意できた状態にあって、マイホーム購入を計画中の人は、どのくらいの住宅ローンを組んでも問題ないか、こうした計画をしっかりと立てることは大事なことだと思います。

筆者は、若いうちに脱サラしたので、「足りなかったら稼げばいい」と収入を増やす策を考えるばかりで、あまり計画的な支出をして来なかった方でした。世の中には、出世して職位を上げ、その結果として所得を増やしているサラリーマンが少なくありません。また、出世街道から外れたところで副収入を得ている人、または定年後に備えて資産形成に熱心な人もあるようです。

いずれの道を歩んでいる人も、長期の家計収支、つまりファイナンシャルプランを設計することが大事なのではないかと思います。今回、ファイナンシャルプランナーと親しくなったせいで、その思いを強くしています。

●ファイナンシャルプランナー・ファイナンシャルプランって何?

辞書で調べてみると、ファイナンシャルプランナーとは、金融資産の運用のみならず、税制や不動産、社会保障制度の動向も併せて、ファイナンシャル・プラン(資金計画)作成を支援する専門家。個人を対象とし,資産運用・形成についての総合的なプランを設計,提案するファイナンシャル・プランニングの専門家とあります。

出世すること、副収入を得ること、資産形成のための投資行動をすることなど、どれも悪くありませんが、その前にファイナンシャルプランを立てることが先決なのではないか、そんな考えに強く引かれています。

この考えに与(くみ)しない人も、試しにプランを立ててみたらいいのではないかと思うのです。

ファイナンシャルプランナーの存在は十数年前から知っていたのですが、その利用価値というか存在意義を筆者は多分に誤解していました。マンション販売会社の回し者で、住宅ローンの返済に無理はないかの診断をするだけの人という程度の認識しかなかったのです。

ファイナンシャルプランナーとの対面相談で得られる成果は、家計の見直しに役立つこと、長期的な資産形成に役立つことです。断片的には、加入している保険の見直しだけで年間に数万円の節約になったりしますし、住宅ローンを固定型にするか変動型にするか、健全な家計のためのローン利用額はどこまでかなどを長期的視野で検討し、ご相談者の人生設計に役立つものです。

最近、最も金利の低い変動型ローンの利用を前提に、マンション業者から返済限度ギリギリの住宅ローンを組んだうえで購入を押されているという方からの相談を受けました。

それも1件、2件ではないのです。その種のメールがいくつか重なったので、「新築にせよ、中古にせよ価格が急騰したことで無理なセールスが増えているのかもしれない。銀行の審査が通りさえすればいいと、無理な資金計画を提示されているのかもしれない」そんな感想を抱きました。

ファイナンシャルプランナーの対面相談では、将来の不確実な収支計画を、プランA、プランBと、想定を変えて何通りも作成してくれます。保険の見直しなどの助言も受けられるようです。

長期の収支計画を踏まえてのマイホーム取得計画を無理なく作るという意味で、ファイナンシャルプランナーのご利用経験のない方は、真剣に考えてみられるとよいと思います。

最後に、この場をお借りしてお勧めのプランナー事務所をご紹介しておきます。三井健太の紹介でと言っていただければ料金は割引になるはずです。サイトを覗いてみてください。住まいスタジアムはFPと住宅相談、または住宅相談(いずれも対面形式)ですが、FPだけのご相談ならこちらが良いでしょう。 https://fpplants.jp/


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凱旋気分にさせてくれる「エントランスの引き」と「内廊下」の美学 [マンション設計]


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筆者は建築家ではないので、この分野は素人ですが、長年マンションの企画開発に携わった者として意識して来たことがあります。

そのひとつが「道路からエントランスまでの距離=引き」と「雨が差し込まない廊下」、そして「仕立てのよい注文服のような家」でした。

今日は、マンションの価値をこの3点から説明してみたいと思います。

●道路からエントランスまでの距離=引き

「グランドメゾン白金の杜ザ・タワー」というタワーマンション、「パークマンション三田綱町ザ・フォレスト(東京都港区三田。11階建て98戸)」という超高級マンションを例に挙げます。

二つの物件の共通点は道路境界からマンションのエントランスまでが長く、かつ道路からエントランスが見えそうで見えない点にあります。

下の2枚の絵は、グランドメゾンのゲートとその奥のエントランスを表しています。

グランドメゾン白金の杜ザ・タワーgate.jpg

グランドメゾン白金の杜ザ・タワーentrance.jpg

分譲時のパンフレットには、「敷地の約43%を緑化し敷地外周を1次セキュリティで確かに包み込みます。エントランスには守衛が迎え、その奥には住人専用の森があります」と記しています。

次は、パークマンション三田綱町ザ・フォレストのゲート付近の絵です。こちらもゲートの奥のエントランスは見えません。

パークマンション三田綱町ザ・フォレスト.jpg

長い時を積み重ねた三田綱町に堂々と佇む、高さ約7mの荘厳なゲート。それは、護られた安息を象徴し、パークマンションとしての誇りが込められています――これも同マンションのHPにあった広告コピーです。

ゲートを設け、そこに守衛・門番を置いて居住者以外をシャットアウトするのは、単にセキュリティのためだけではありません。

見えそうで見えない、あるいはどの辺りに玄関があるかが分からない、すごく長いアプローチらしいという設計は、外部の人間を遠ざける仕掛けのようでもあります。ここからはオーナーである自分たちの「プロパティ」なのだ。許可なく入るべからず。そう語っているようです。

言い換えると、特権意識や優越感のような買い手心理を満足させる仕掛けなのでしょう。古い英国を舞台にした映画などに出て来るシーンには、日本では考えられない広大な敷地のお屋敷があって、多くの場合ゲートから車で5分もかかりそうなところに館は建っています。
便利だからと、敷地の入口に一番近い所に館を建てるようなことはしなかったはずです。

商業地のマンションで、狭い敷地いっぱいに建てたケースなどは、エントランスの位置も道路境界ギリギリにあるので、通行人がガラス越しにエントランスホールやロビーを覗きながら通過して行きます。このマンション、中はどうなっているのかな、どんな人が住んでいるのだろう。そんな好奇心に対してプライバシーをさらけ出しているかのようです。

商業地の小規模マンションでは仕方ない一面なのですが、道路境界からエントランスまでの「引き」が取りたくても取れません。

そこで、下の絵のような形を設計家は考えています。

プラウド人形町パサージユ.jpg

(プラウド人形町パサージュ平成30年8月竣工予定の公式HPより)

道路境界とエントランスまでの距離が近過ぎるので、あえてデザイン壁のようなものを設けて玄関ドアを隠し、脇に通路状の空間を取ってアプローチとした例です。

●内廊下がもたらす「くつろぎ」

内廊下.jpg

昔のことですが、あるデベロッパーの社長さんが言いました。帰宅した瞬間に「ほっとする」、「くつろぎタイムが始まる」ことが我が家の条件ではないのか。それなのに、マンションは1階の玄関に着いてほっとしたのも束の間、エレベーターを降りたら再び外へ放り出されるように思えて仕方ない。風雨の強い日なんか、廊下を歩くとき、もう一度濡れてしまう。

考え方の相違と言えばそれまでかもしれませんが、マンションには共用部分にも「くつろぎ」とホテルのような「ホスピタリティ」が必要なのではないかと教えてくれた人でした。

簡単に言えば、家とはマンションの場合、共用部も含めてのことです。決して何階の何号室という特定住戸だけの価値ではないのです。先に述べたゲートやアプローチ、エントランスも加わっての値打ちなのです。


筆者は長年、買い手の「購買心理」を研究して来ましたが、「買い手は部屋を買うのではない、マンション全体の立ち姿を見て買う」という揺るぎない持論があります。

新築マンションの場合は、ときとしてモデルルームの演出に惑わされてしまいがちですが、中古になると全体が丸見え状態になってしまうので、売却時に訪れる買い手の購買意欲に外観やエントランスや共用廊下などが影響を与えるものです。

それゆえに、新築を購入するときは完成後の全体像、なかんずく外観・エントランス周りと共用部分の姿を鮮明にイメージする冷静さが大事になるのです。


●マンションは利便と機能だけが価値ではない

こんな広告のコピーがあります。どの物件で使われたものか記憶から消えてしまいましたが、売主は三菱地所レジデンスだったはずです。

「洋服のように簡単に替えのきかないのが住まいであろう。貴方の人生を纏う住まいだからこそ、選び抜かれた生地で仕立てにこだわり着心地が良い、そんな住まいでありたい」

このコピーに触れた瞬間、筆者が連想したのは見えない所にこだわる職人のモノづくり姿勢でした。背広で言えば、何十工程も経て、体にフィットし、何度洗っても型崩れしない、そんなオーダースーツを想像します。背広だけではなく、注文から半年も待たされるような人気の手作りカバンや靴のイメージです。

見た目は変わらなくても、長く使って行くほどに品質の良し悪しは分かると言います。設備・仕様はさほど変わらないように見えてしまう新築マンションのモデルルームも、目の肥えた人が見れば違いが分かるものです。しかし、構造的な部分の価値は、そもそも隠してあるので分かりづらいのも現実です。

パンフレットやHPなどでは一応の説明が付いていますが、それがどれほどのものかが分からない人が多いのです。

例えば、当マンションは遮音性を高めるため、次のような素材によって二重三重に排水管を囲んでいますなどと図解しています。また、二重床・二重天井とし、遮音効果を高めていますなどの図解もよく見かけます。

しかし、それにも等級はあるのです。どの程度の品質なのか、長く住んでも飽きが来ない価値か、見た目だけの高級マンションではなく、本物の高い品質のマンションかどうか、こうした問いかけが重要です。

先に述べた内廊下にしても然りです。ホテルライクな内廊下というキャッチコピーにもグレードの差があります。人手を極限まで排した「格安ビジネスホテル」の内廊下なのか、「ラグジュアリーホテル」の内廊下なのかに注目すべきなのです。

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上質なマンション、高級マンション、豪華なマンションを作ればコストもかかり、販売価格は上がります。立地条件とセットでマンションの価値は判断されるものなので、どこであろうと高級な建物、本物志向の建物を建てることが良いとは思いませんが、ここに掲げた3つの要素を可能な限り意識したマンションをデベロッパーには提供してほしいと願います。

もちろん、買い手の皆さんにも上記視点をお持ちになることが大事ではないかと思うのです。

・・・・今日はここまでです。ご購読ありがとうございました。ご質問・ご相談は「無料相談」のできる三井健太のマンション相談室(http://www.syuppanservice.com)までお気軽にどうぞ。

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