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第567回 将来価値=RVを左右する条件と優先順位 [マンションの資産価値]

★マンション購入で後悔したくない方へ★このブログは、マンション購入に関する疑問や諸問題を解き明かし、マンション業界OBが業界の裏側を知り尽くした目線でハウツーをご紹介するものです★★特に資産価値を気にする方は是非ご高覧ください★★・・・・原則として、毎月5と10の日に投稿しています。

こんな時期に買ったら、将来はどんなことになるのだろうか。そんな心配が高くなったことが背景にあるのでしょう。筆者の提供する「将来価格の予測サービス」を利用する方も最近1年ほどは、うなぎ上りです。

時代の要請なのだから要点だけでもブログに書いてはどうか、大仰な言い方で、そう勧める人があったので、差しさわりのない範囲で書くことにします。 今日のテーマは、「マンションの将来価格(
RV=リセールバリュー)を占うキーポイント」です。

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全ての条件が揃っていなくとも、以下のような順番で条件を満たしていれば高い価値を持つマンションとなることを先ずはお伝えします。

第1位:立地条件

できたら都心に近いこと。または都心へのアクセスが良いこと。最寄り駅に近いこと。5分以内が理想。妥協しても7分。
環境が良いに越したことはないが、駅近とは両立しにくいものなので、距離が優先します。
また、その駅の周囲はどのような施設が、どの程度集積しているか=駅力えきりょくも重要なポイントになります。
駅力と駅からの距離は、大きく資産価値を左右する要素になります。
ただし、駅から若干遠い(徒歩10分以上)場合でも、その弱点を補って余りある要素があれば、価値を求められるケースがあります。それは、次のようなものです。
駅からの長いアプローチの大半が商店街ロードであるとか、幅広で街路樹が美しい歩道が続くとか、現地に着くと今度は感動的な眺望、例えば横浜の港の見える丘公園のような高台にあってオーシャンビューが圧巻であるとか、緑豊かな大公園の最前列に建ち「まるで森の中のマンションといって過言ではないほどの自然林や公園に接する」といった環境の良さです。
このくらいのインパクトある代替条件がなければ、駅近マンションに優ることはないのです。

第2位:建物規模

少なくとも50戸以上。小さいと存在感に欠けるきらいがあるからです。また、小さ過ぎると管理費が割高になるか、管理内容が悪くなるためもあります。さらに、一定の規模がないと共用スペース・共用設備も貧弱になって豪華さを醸し出すのが難しいためでもあります。
共用施設も、建物規模が大きいほど様々な利便施設や癒しの空間を設けることが可能になりますが、小規模マンションでは集会室(談話室・雨天こども遊技場など)すら用意できないものです。

第3位:外観・玄関・空間デザイン、及び共用部分のプラン

外から見て他人が羨むようなものであるかどうかも大事なポイントです。
どのようなデザインが良いかの法則はありませんが、抽象的な表現を使うと、「格好がいい」、「豪華絢爛な雰囲気」、「個性的で異彩を放つ」、「上質・高級な感じ」、「美術館や博物館みたい」「高級ホテルのようだ」など。

第4位:間取りや内装、設備など専有部分と共用部の設備

共用設備の装備内容や耐久性・耐震性の高い構造かどうか等で価値が変わります。
専有部分に関しては、向き、階数、間取り、設備・仕様などを総合的に見て判断されます。
これらをひとくくりにしたのは、それぞれのアイテムの価値が持つシェアは高くないからです。

第5位:ブランド
(有名業者が売主、または大手ゼネコン施工の物件)

これは第4位に繰り上げたいほどですが、ブランドイメージにふさわしくない物件も見かけるので5番目としました。
ただし、ブランド価値も築30年を超えた辺りから価値判断には関係がなくなる傾向が見られます。

第6位:管理体制とメンテナンス 

建物規模と密接な関係になるのが管理人の勤務態勢で、最も懸念されるのが巡回管理という管理人不在マンションです。小規模マンションに多い管理方式で、いわば取締り(番人)がいないマンションはルール違反者が増え、秩序の乱れが常態化してしまうことがあるのです。
マンションは管理を買えといわれるほど重要な管理は、管理人がいればそれで良しといった単純なものではないものの、少なくとも週5日以上、1日5時間以上はマンションに勤務・滞在し、目配りをすることが必須です。
長期的なメンテナンスをいかに実行していくかという管理、こちらは資産価値の維持の観点で最も重要な項目と言ってもよいのです。築20年くらいまでは、どのマンションも見た目で差はできにくいのですが、その先は徐々に格差が拡大します。
従って、中古マンションを検討するときは優先順位が第6位ではなく、第2位に繰り上がると考えた方がよいのです。

将来価値(リセールバリュー:RV)を決定する要素は、上記1~6ですが、この中で一番比重が高いのは第1位の立地条件です。

最重要ポイント:購入価格

別次元で見ると、最も大事な要素は「価格」です。価値に見合わない高値で購入(高値掴み)すれば、将来価格は期待外れになるからです。
今(21017年)は2013年から続く高値の時期に当たっているので、例外なく高いマンションを買ってしまうことになりそうです。

反対に底値のような時期に購入したのであれば、次の上がり相場のときに売れば、平凡な物件でも値上がり益を得ることができるのです。

最近の売却者で2005年ころに購入した人は、購入価格より売れて喜んだことでしょうし、もっと極端には2012年ころ(今回の上がり相場の前夜)に購入し、4年後の2016年に売却した人は20%も高く売れて(5000万円が6000万円になって)ホクホクだったはずです。しかしながら、それでも物件固有の格差が大きかったことは事実です。

購入価格という要素は上記1~6とは別次元のチェックポイントとなるのです。



ここまでに述べて来たことを別の切り口で言い表すと次の2つになります。

①差別化された(明確な差別感がある)物件であるか?

希少価値という表現でもよいのかもしれません。「墨田川テラス沿い」、「吉祥寺公園の最前列」、「皇居が一望」、「眼下にレインボーブリッジ」といった景観、「傘が要らない駅直結の立地」、「ターミナル駅へ徒歩2分」などといった交通利便性など立地条件の希少性がどれだけ高い物件かというチェックが必要です。

 似たり寄ったりの外観が並ぶ中に、ひときわ光る個性的な外観デザインのマンション、14階以下のマンションが立ち並ぶエリアに50階建てのタワーマンション。前面道路から20メートルも距離がある位置にエントランスがあって居住者以外は近寄りがたい雰囲気のマンションなど、建物の形状や規模などで周囲のマンションに圧倒的な差異が見られる物件なのかどうかをチェックすることです。

②感動を与えてくれる(与え得る)要素がある物件か?
結局のところ、売却に際して内見者をいかに感動させるか(感動してくれるか)という視点で購入しようとしているマンションを見ることなのです。
感動要因が数多く、つまり「すごい・素敵」を連発させられるかがカギになるというわけです。
たくさんの感動を与えることができるマンションなら、売り出した価格から殆ど値下げすることなく(希望価格で)、しかも短時間で売却が実現できるのです。


・・・・今日はここまでです。ご購読ありがとうございました。ご質問・ご相談は「無料相談」のできる三井健太のマンション相談室(http://www.syuppanservice.com)までお気軽にどうぞ。


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第566回 他社比という概念・高値の新築マンション [マンションの資産価値]

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ときどき「安いマンションをどのようにして見つけたらいいのでしょうか?」と問われます。しかし、安い新築マンションは仮に希望エリアの中にあったとしても、安い物件は安いなりに問題点があるもので、中々ズバリのお答えはできないのです。

ときどき「ちょっとした掘り出し物を見つけたような気がします」というお便りをいただくこともあって、他人の筆者にも心温まる瞬間が訪れることがありますが、滅多にないことです。

「良いものは高く、安いものは物件価値にいささか問題あり。結局、どれも似たような価格で販売されている」というのが実態です。そのことを踏まえながらマンション探しをすることが、結局は早道です。最後は購入者の好みや感性によって選しかないのかもしれません。

物件価値と価格の釣り合いを検証しながら比較して行くと、どれも大差がない。平たく言えば、どれも高い。その理由を理解していただくために、今日は新築マンションの価格の成り立ちについてお話ししようと思います。


●似たり寄ったりで決め手に欠ける

新築マンション価格は、【土地代+建築費+販売経費+利益】という構造になっていますが、互いに競争し合うデベロッパーは、何をもって差別化を図り販売促進を図ろうとしているのでしょうか? 

スケールの差ですか、間取りの違いですか、設備・仕様の違いですか、それとも共用施設の差ですか、デザインの差でしょうか?

同じ地域で、同時期に売り出しても、物件ごとに価格差が着くのは事実です。しかし、同じ地域と言っても、片方は駅から2分か3分、他方は駅から徒歩10分といった立地条件の差があるものですし、それが価格差となっています。

駅からの距離は同じでも、設備・仕様や間取りや共用施設などの違いがあったりするので、物件価値がその価格とマッチしているかは微妙ケースもあります。

住戸ごとの細部の比較を別にすると、右を向いても左を向いても同じような間取りで、設備・仕様も大差なく、デザインでも大きな差はなく、文字通り五十歩百歩。決め手に欠けるのが実態です。

つまり、どちらも一長一短があり、甲乙つけがたいのが現実です。譬えは適切でないかもしれませんが、スマートホンの機能はauもソフトバンクもdocomoも大差ないのと同じようなものです。


●規模と立地で勝負あり

デベロッパーから見たとき、差別化を図ろうにも最初から諦めざるを得ないのが「規模」と「立地」です。

同一エリアの(最寄り駅を同じにする)マンションでも、圧倒的な規模(高さ・戸数)を誇るという場合、たとえば唯一の超高層マンションであるとか、500戸以上の規模を誇り、敷地内ガーデンやキッズルーム・ゲストルーム・コミュニティルーム・カフェラウンジといった施設がふんだんに用意されているうえに24時間有人管理とコンシェルジュによる各種サービス付きなどと、いわゆる付加価値が豊富なマンションは中小型マンションに建物価値では大差をつけることが可能です。

立地についても、傘なしで玄関まで行ける駅直結型マンションは同じ駅に二つはないので、圧倒的な差別化をもたらすはずです。

マンション事業の成否は、条件が良いにしても悪いにしても、土地を取得した段階で決まってしまうと言われます。いかに良い立地条件の土地が取得できるか、いかに大きな規模の土地が買えるかで結果は見通せてしまうのです。

駅の近くに仕入れられても、それが徒歩5分というだけなら特別なものとは言えませんが、5000㎡の土地を取得できれば別です。1000㎡の土地では、500戸の建物は建てられませんし、30階建ての超高層マンションにもならないので、そこで勝負が決まってしまうのです。

もちろん、条件の良い土地は買収価格が高いことも事実です。しかし、規模が大きければ建築費が安くなる場合が多く、また圧倒的に条件の良い土地であれば高くても売れるものです。たまに見られる「優良物件だけど、いくら何でも高過ぎる」と評される、かけ離れた高値にさえしなければ買い手は集まってきます。


●ありきたりの土地条件で差をつけることは至難の業

このような圧倒的な差別化が図れる物件を買開発できればいいですが、多くを占める中規模以下のスケール、駅からの距離も「遠からず近からず」のありきたりの物件同士の競争では何が決め手になるのでしょうか?

差別化策、すなわち商品企画は簡単でないのですが、デベロッパーの力量は精鋭が揃っているかどうかで決まってくるようです。と言っても、大きな差ができるケースは少ないものです。

各社それぞれに知恵を絞りますが、ふたを開けると似たり寄ったりのマンションになるのです。「他社比」という概念がありますが、差別化とは少なくとも他社に負けないことでもあるのです。

中小規模のマンションの場合、細部を比較していくと一長一短があって決め手になるほどの差別化を創り出している事例には中々お目にかかれません。

最後は価格の安さでアピールするしかないのですが、実はこれも難しいのが現実です。

何故なら、他社より安く土地を仕入れることも他社より安く建設することも難しいからです。「あんたの会社にだけ特別安く売ってあげる」などという奇特な地主さんはいませんし、「貴社だけ特別に安く建ててあげましょう」という施工会社も存在しません。

地主は、少しでも高く売りたいと望みます。仲介業者は卑近な売買事例を持ち出して地主に提示するので、条件の差で多少の増減はあっても、格安に買うことは難しいのです。マンション用地を探しているデベロッパーは結局、他社並みの価格で買うのが精いっぱいとなり、安く買収することはできません。

デベロッパーの中には、崖地やバス便など条件の悪い土地を無競争で安く買収することを方針にしている企業もあります。

そのエリア内に同タイプの物件がなければ安値の物件が誕生し、それが成功をもたらしている場合もあるようですが、多くは競争によって用地の買収価格は高くなり、工夫された(差別化を図ったつもりの)建物も、その価格を超える価値を創り出すまでに至らず、結局は互いに足の引っ張り合いをしながら共倒れになって苦労しています。

マーケッティングの基本は、自社の製品だけが売れるようにすることですが、マンションは似たり寄ったりの企画となってしまうのが実態です。価格も滅多に差別感(割安感)を打ち出せず、「あちら立てればこちらが立たず」と、買い手を惑わすことになるのです。

では、買い手は何を優先して選べばいいのでしょうか? 何を決め手にして選ぶのが正しいのですか?この物件を選択しても大丈夫ですか?この答えは筆舌に尽くしがたく、抽象論で片づけるわけには行きません。

ここに筆者の使命があると考えています。こんな疑問・ご心配に個別にお答えするのが筆者の仕事です。

新築は高く、中古に目を向けても最近は「中古も高い」と感じて新築に戻る人も多いようで、本当に悩ましい時期です。そうお思いの方は、どうぞ以下の無料サービスをお気軽にご利用くださり、最終判断の一助になさいますよう、お勧めしたいと思います


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第565回 新築の価格は「メーカー希望小売価格」のようなもの [マンションの価格]

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家電量販店では、メーカーから大量に仕入れることを条件に売り渡し価格を下げさせることに成功し、同じ商品を小売店より安く販売するビジネスモデルを確立しています。しかし、家電量販店同士の競争も激しく、一時「当店の価格より安く売っている他店があったら、差額はお返しします」などと、大胆なPRをしていた販売店もありました。

その後、「価格ドットコム」などの価格比較サイトも登場し、優れた家電製品が家庭に安く届くようになったのです。

それ以前は、メーカーが小売価格の決定権握っていました。電器製品は全国に張り巡らせた特約店網を使って販売するという形態でした。メーカーごとに「松下電器特約店」「東芝特約店」などとなっていて、様々な販売促進の支援をする代わりに販売価格はメーカーが決めた「メーカー希望価格」で販売していたのです。

小売店はメーカーの指導に従っていれば、品物は勝手に売れて行くものと信じてメーカー支配に甘んじていましたが、やがては商品の価格はメーカーが決めるものはなく、小売サイトが決めるものだとする量販店の主張が通った格好で、メーカー支配の構図を崩したのです。

これは、歴史的な構造変化と受け取られています。

家電メーカーは、製品を生み出すために研究部門・企画部門などを擁し、特約店の販売支援要員も抱えています。当然ながら多額の研究費をつぎ込みます。そして、原材料を仕入れ、製品を製造するための機械装置と工場を設置して完成品に仕上げていくわけです。

そうして出荷した製品が、投入した製造費と研究費等、さらには広告宣伝費、小売店に供与する販促費(小売店の利益)などを回収してメーカー利益を生み出すには、販売価格はいくら以上でなければならないという採算分岐点があります。

そこからはじき出した小売価格が、メーカー希望の小売価格になっていたのです。

この構造を突き崩した家電量販店は、個人商店の委託販売ではなく全台買取り販売なので、返品リスクもなく、販促費も不要なので、メーカーとしても大助かりのはずでした。ところが、量販店の要求する買取り価格はメーカーにとって屈辱的なものであったそうです。しかし、今では安値で売り渡しても大量に売ってくれる量販店はメーカーから見ても有難い存在になったのです。

この格安・大量仕入れは、その源流がスパーマーケットの礎を作ったダイエーの創業者中内功さんの経営哲学にあったのではないかと思いますが、メーカー主導から小売店主導、言い換えれば消費者が市場の支配者であることを私たちに教えてくれたのかもしれません。

しかし、他の小売分野ではメーカー希望価格が厳然と今も存在しています。身近なところでは新刊書籍です。価格は書籍本体に刷り込まれており、書店が勝手に価格を変えて(下げて)販売しているという話は聞いたことがありません。

正式には再販売価格維持制度といい、自由な価格競争を促進するための独占禁止法上は原則として禁止されている再販売価格の指定を例外的に認める制度として書籍、雑誌、新聞及びレコード盤、音楽用テープ、音楽用CDの6品目については例外なのです。言論の自由や文化の保護という見地から、1953年以来、再販売価格の指定が認められているからです。

かつては化粧品なども例外とされてきた時代があったのですが、自由競争の見地から例外の範囲が狭められて来ました。

家電製品は再販売価格時事制度の指定品目ではありませんが、実質的にカルテル的な商慣習というか、業界秩序というか、上述の「特約店方式」で販売されていたわけです。

●新築マンションの価格構成

家電製品は研究費と製造装置・工場などの設備投資、原材料費などによって原価が構成されるわけですが、大量に売れれば売れるほど原価分が回収されるとともに、利益をメーカーにもたらすはずです。(売れば売るほど赤字になるという例外もあるのかもしれませんが)

一方、新築マンションは1プロジェクトごとに見ると、売れる数は最初から決まっていますから、家電製品のような考え方は成り立ちません。どんな場合も利益を上げるための計算方法は一定です。つまり、家電製品のように1万個売れた場合と10万個売れた場合などという「変数」は存在しないのです。

マンションは、土地代+建築費(設計料・工事代・近隣対策費など)+販売経費+利益という構成で価格が決まります。昔は、これを原価積み上げ式などと呼んでいました。今も基本は変わりませんが、積み上げた価格が市場の支持を受けるかどうかという検証が厳しく問われるようになったため、利益率は一定ではなくなりました。

昔は10%以上の利益(粗利ベースでは20%)を基準に置いていましたが、地価の高騰などのために価格が上がり過ぎて売れそうにないと判断し、利益率5%とか6%とかに下げて売り出すこともあるからです。

しかし、これが限界で、それ以下では最悪の場合(値引き販売を強いられるなど)は赤字に転落するかもしれないので、販売を断念する、言い換えると土地のままでしばらく置いておく(塩漬けにする・凍結する)しかないのです。こうした例は、過去にも多数見られました。

ともあれ、新築マンションの価格は売主(デベロッパー)の利益が出る価格、売りたい価格なのです。いわば「メーカー希望価格」というわけです。この形を突き崩すことは殆ど不可能といって過言ではありません。


●売れそうな価格とは

売れそうにないと判断して利益を削ると述べましたが、反対に、売り出したマンションは売れそうだと判断したことになるのでしょうか?

「ちょっと苦しいなあ。完売まで時間もかかりそうだが、まあ何とか売れるだろう」などと判断して着工に踏み切り、やがて販売にかかるのは確かです。しかし、売れそうな価格と判断したものの、絶対的に自信の持てるケースは少なく、「売り出してみないと分からない」ことも多いのが最近の実態です。

急激な価格上昇トレンドの初期は爆発的に売れることもあって、売り手の予想は大きく外れて「うれしい誤算だ」などと言わしめますが、高値がピークに差し掛かるころは苦戦物件が増え、その様子を眺めているときは「予想外の不振」を嘆き、「新築マンション冬の時代」などと言われるようになります。

つまり、プロといえども需要予測は簡単ではないのです。売れなかったら最後は値引き作戦を採るしかなくなります。現に、そういう事態に陥ってしまった物件は至る所に見られます。

●買い手の反撃
メーカー希望価格とは、非難を恐れず言えば一方的な押し付け価格なのです。買い手はそれを黙って受け入れしかないのでしょうか? 言い換えると、デパートでは値札の金額で買うのが常識であり、価格交渉はご法度のようなものですが、新築マンションもそうなのでしょうか?

そうとも言えますね。しかし、それは二つとない品を提供している売り手の傲りなのです。この場所でこの階のこの間取り、この設備・仕様の住まいは他に存在しない以上、それが是非とも欲しいと思った人は、何も言わずに購入申込書にサインして証拠金とともに差し出し、その後の契約手続きにも黙々と従うほかないのかもしれません。

それでも、その品を手にする喜びがあれば問題は何もありません。売り手は、このような買い手を待ち望みます。ところが、買い手が「良い品だけど高い」と思ったら、黙ってはいません。未練は残しつつも購入を諦めます。

そのように背を向ける人が増えれば、売り手は慌てます。強気な姿勢は、やがて媚びを売る姿勢に変わるのです。そうなると、価格の引き下げ(値下げ)の実行に踏み切ります。ズバリと言わなくても、ニュアンス的に伝えて来る時期が来ます。そうなったらしめたものです・・・

ところで、そのような売り手の態度が変わるまでは値引きはしないものでしょうか?

基本的にはしないと思うべきです。「値引きしない品は良い品」と思うのが買い手の心理でもあり、値引きして商品価値を売主自ら下げることはしないのが常識と考えられているからです。

●中古マンションの価格は市場価格

新築マンションは「メーカー希望価格のようなもの」ですが、中古マンションはどう捉えればいいのでしょうか?その点についても少し触れておきましょう。価格決定メカニズムが対照的なので、より理解が深まることでしょうから。

中古マンションは売り出し価格を決めるとき、仲介業者の選定に当たって「査定価格」の提示を受けます。これは類似物件比較法によって導かれるものです。 つまり、成約事例の中から依頼物件に類似のものを探し出し、条件の違いによる増減補正を行って査定価格を決めます。

補足すると、仲介業者を複数選んで査定依頼した場合、数字は少しずつ違ったものが出てきます。計算方法が違うのではなく、類似物件として選んだものが違う場合があることや、高い査定価格を提示した方が依頼を獲得しやすいからです。依頼者が、高く売ってくれそうな業者と錯覚する心理を狙ってのことです。

さて、売主が「このくらいで売れるといいな」と思っている希望額と査定価格の間にギャップがあったときは、査定額に少しONして「売り出し価格」を決めて売却活動を開始するのが普通です。

それがうまく行くこともあれば、中々売れず、一度ならず値下げしてようやく成約に至ることがあります。結果的に査定価格に近い所で決まることもあれば、査定額を大幅に下回ってしまうこともあります。

いずれにせよ、決まった価格が「市場が認めた適正な価格」と言えます。これを「市場価格」と呼ぶことにしますが、人気マンションの場合は売り物がもともと少ないので、出るとすぐ買い手が着くことがあります。売り出し価格から100万円未満、多くは売主の言い値(売り出し価格)のままで決まってしまことも多いのです。

いずれにせよ、成約に至った価格が「市場価格」と言えます。ここが新築マンションと異なる点です。

新築マンションでも、最後は売れなければ売れる値段にしなければなりませんが、その交渉にさえ中々応じないうえ、「高いまま買って下さい」と言っているように聞こえます。市場価格でなくても買ってしまう人が一定数あるという事実に、売主は「高くない」とか「単純比較では高いですが、立地が違います。仕様が違います」などと言い張って、自分たちの一方的な価格を買手に認めさせようと必死です。

もちろん、中古オーナーの中にも強気を押し通そうとする個人がいないわけではありません。しかし、それを貫き通すのは至難の業なのです。売ることを諦めない限り、市場(買い手)に抗しきれず値を下げることが多いものです。

物の値段は需要と供給の関係で決まるものですが、その市場原理を鮮明に映し出しているのが、中古市場です。新築市場には残念ながら市場原理は働きにくいと言えるのです。

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以上の現実を知ったうえで、新築は新築なりに、中古は中古なりに、お得にマンションを購入する術を身に着けられるよう祈念したいと思います。


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第564回「売れていないマンションを物語るチラシ配布作戦」 [マンション市場]

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7月14日金曜日、たくさんのチラシが新聞に折り込まれました。いつもの週より随分多いなと思ったら、今日から3連休でした。
「それにしても、遠いところから宣伝にやって来たなあ」と感じさせるものが3件も混ざっていることに、改めて「売れていないのだなあ」と実感した次第です。

読者の皆さんのお住まいでも同様の事象が見られませんか?

短期間に高くなった新築マンションも、連動して上がった中古マンションも、さすがに買い手に見放されて売れ行き不振に陥ってしまったわけで、多くのマンションが店ざらしになっています。

新築の場合は、店ざらしというと正確ではありません。売れる数しか店頭に並べないからです。それ以外の在庫は倉庫の中に眠っているというわけです。
ともあれ、新築は表立って値下げすることもできないので、顧客の動員に苦労しています。広告のデザインを変えたり、価格を未定としてみたり、あの手この手を使って集客を図るものの、思うに任せず、とうとうこんな遠くまでチラシ配布作戦に出たのだと分析せざるを得ないのです。

●値下げすれば忽ち売れるのに

どんなマンションでも価格が安ければ、人里離れた山の中でない限り買い手はつくものです。売れ行き不振は、究極のところ価格が高いことに原因があるのです。
環境が素晴らしい、駅にも近い、建物もハイクオリティである。それでも売れないのは、価格に魅力がないだけのことです。

こう筆者が語ると、一部売り手は「高くないよ」と反論するかもしれません。しかし、高くないとする根拠が近隣の競合マンションと比べているだけだったら、どちらも高いことを意味しています。

その立地では、手の届く需要層が薄いのです。安かったときは100人いた層が、高くなったことで50人に減ったのです。減った顧客をライバル社とともに分け合って結果的に共倒れ状態にあるのです。

こうなると解決策は、価格を下げるしかありません。しかし、これまで買って下さった顧客の前では、たとえ5%でも値下げ販売は打ち出しにくいものです。

メーカーの監視外で小売店が値下げ販売することがあるとブランドに傷がつくから、全て直営小売店にしているのだというブランドバッグメーカーの話を聞いたことがありますが、新築マンションでもこれに似た不文律があるのです。

しかし、それで売れるならまだしも、やっぱり売れないとするなら値引き作戦しかありません。一部のデベロッパーを除き、たとえブランドマンションでも最後は値引き販売に踏み切ってしまうのが現実です。

最後というのは、建物竣工後の在庫販売のことですが、そのタイミングをじっと待つという作戦も買い手にとって悪くないものです。


●中古の値下げは早い
一方、中古マンションは値動きの動きは早いものです。新築マンションの価格引き下げは硬直的ですが、中古マンションは柔軟だからです。

10日前の本ブログ記事「中古マンションがもうすぐ買いやすくなる??」の中で紹介しましたが、東京都区部の中古マンションの3分の1が値下げに踏み切ったと出ていました。
調査したのは東京カンテイ社で、中古市場に出ているマンションのうち、直近3か月で値下げに踏み切った住戸の割合は5月時点で32.4%だったというのです。

新築と違って、中古の売主は殆ど個人です。個人の裁量で、もしくは都合で売り出し価格を決めることができます。同じマンションの別のオーナーの中には、「安く売らないで。自分の部屋を売る価格に影響するのだから」と言う人もあるかもしれませんが、それでトラブルになったという話は聞いたことがありません。

新築マンションは青田売り(建物未完成の段階で販売)するので、売れないから値下げしようと決断するまで平均したら1年くらいの猶予期間がありますが、中古は3か月で変動すると言えそうです。

売りを依頼するとき、仲介業者と交わすのが「媒介契約」ですが、この期間が3か月なので、もちろん契約後2か月で値下げしても問題はないものの、普通は3か月様子を見て決まらないとき、媒介契約を更新するか、他社に乗り換えるか、それとも売却を断念するかを考え、売却を継続するオーナーは、その際に価格を改定することが多いのです。
3か月経過して売れないと、仲介業者は「少し下げていただけないでしょうか」と提案して来ます。経過を見ていたオーナーは、仕方なく値下げ提案(要求)を呑むというわけです。

筆者に情報提供してくれるW不動産の売り出し価格を見ていると、以下のような事例が毎週見られます(抜粋)。最近の情報では130万円から1100万円、2%~8%ほどの幅で価格改定していることが分かります。

(改定前価格⇒改定後価格)(値下げ幅)
6,270万⇒5,980万円  ▼290万円(4.6%)
4,880万⇒4,750万円  ▼130万円(2.7%)
6,450万⇒6,250万円  ▼200万円(3.1%)
7,380万⇒6,980万円  ▼400万円(5.4%)
5,480万⇒5,230万円  ▼250万円(4.6%)
5,380万⇒5,100万円  ▼280万円(5.2%)
7,980万⇒7,690万円  ▼290万円(3.6%)
4,480万⇒4,280万円  ▼200万円(4.5%)
7,280万⇒6,980万円  ▼300万円(4.1%)
6,980万⇒6,420万円  ▼560万円(8.0%)
9,480万⇒8,990万円  ▼490万円(2.0%)
14,000万⇒12,900万円 ▼1100万円(7.8%
10,980万⇒10,480万円 ▼500万円(4.6%)

個人オーナーが自宅マンションを売却するのは住み替えのためです。
売り先行の人もありますが、買い先行の人も多いはずです。つまり、住み替え先を既に契約済みであり、一定額以上で売れないと資金計画が大きく狂うのです。
このため、早く金額を確定させてしまいたいと考えるのでしょう。

人気マンションの場合は中々売り物がないので、出たらすぐ買いたいという人もあるため、何か月も売れずに残っていることも、価格改定に至るとうことは少ないかもしれません。

そのような物件を待ち焦がれる人は、新築のようにじっくり待つというわけには行かないものですが、もし物件を特定していないのであれば、今は慌てない方が良いと言えるでしょう。良い物件に出会えたときも、腰を据えて価格交渉することをお勧めしたいと思います。


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7/10(2)ファイナンシャルプランとマイホームの関係 [ファイナンシャルプラン]

株式以外も相談できるという証券会社のコマーシャルがあります。目を凝らすと、「株、投資信託、債券、預金、保険などをお取り扱いしています。退職 金や相続のご相談、投資アドバイスもします」とアピールしています。

このコマーシャルの目的は「株式投資の初心者」を募ることにあるのでしょう。「口座を開設して頂ければ、株の売買だけでなく、幅広く資産運用のご相談に乗りますよ」というわけです。ご相談だけだったら無料なのでしょうが、顧客になってくれるという思惑があるに違いありません。

そういえば、筆者も某証券に口座を開設したことがありました。

実は、知人の会社が株式を上場する前に「安定株主になってほしい」と頼まれて僅かな金額でしたが投資したことがありました。いわゆる割り当て増資に応じたのです。

その株を10年保有し続けたのでもういいだろうと売却をするため、初めて証券会社の扉を開けましたが、そのとき口座を開設する必要があると言われました。株券の現物を持参し、売却依頼をしたのですが、売れた代金を依頼者指定の銀行口座に振り込んでくれるのかと思ったら、そうではなかったのです。

その件が終了した後も営業マンから度々株取引の誘いがあって閉口した記憶が残っていますが、株投資はギャンブルだから手を出さないことにしていると断り続けたため、いつの間にかパタリと来なくなりました。

今でも口座が残っているのですが、住所変更の手続きをしていないせいか、DMも来なくなりました。きちんと向き合ってお付き合いしていたらどうなったのだろう。最近ふとそんなことを思いました。

大した財産があるわけでもないのですが、おいおい相続対策も考えておく必要があるかもしれないと思いつつ何もしていないことに「まだ自分は長く生きられる」という油断があるのかもしれない。そんなことも思ったりしています。

さて、資産運用の相談はどこに行くべきなのでしょうか?証券会社?信託銀行?それとも生保会社?いずれも垣根が高くないでしょうか?毎月、多額の保険料を払い込んでいる生命保険会社なら、大威張りで「保険の見直しをしたい」と言えば飛んで来るでしょうが、資産運用全般を指南してくれたりするのでしょうか?

若いときは資産運用するにも「タネ銭」すらなく、やがて脱サラして稼いだので、気付いたときには「タネ銭」以上の貯蓄も不動産という資産も僅かながら保有していました。 しかし、人に自慢できるようなレベルではなく、多忙な日々を送っているうちに時間だけが経ってしまいました。

脱サラして何年か経て会った同級生が某大手生保の社員だった関係で加入した生命保険には毎月多額の保険料を今も払っていますが、後日知り合ったプルデンシャル生命の外交員は、「こんな種類の保険はもったいない」と批判し、しきりに乗り換えを勧めてくれましたが、それも多忙を理由に立ち消えにしてしまいました。

足りなければ稼げばいいと思っていたこともあり、家庭のファイナンシャルプランなど真剣に考えない人生を送ってきました。いわば刹那的な生き方をしてきたわけです。もっと計画的に資産形成をしていたら、違った人生になったかもしれないなと大いに反省しているところです。

さて、ファイナンシャルプランナーという職業が日本で認識されるようになって30年も経つのだそうですが、今でも何をする人なのと疑問に思うほど筆者には縁の遠い存在でした。正確には不動産とも関連のある職業なので、少なくとも20年くらい前から何となく知ってはいたのですが。

平たく言えば、家庭の「総合的な資産形成アドバイザー」のようなものでしょうか?

資産形成のためには、最低限の生活費を確保したうえで余剰資金を捻りだす必要があります。貯蓄も保険も資産というなら、不動産や株式などより優先するべき対象になるのでしょうか。

しかし、不動産も自己居住用ならば、株式投資・投資信託といったものより優先されるはずです。

自宅マンションの住宅ローンを最長の35年で組むとして、年齢的に定年までに完済できない人とするなら、そのときは定年に合わせて短くするか、長く組んでおいて途中で繰り上げ返済を実行することを考えなければならないでしょう。

無理のない住宅ローンを組むとして、購入可能なマンションが希望するエリアでは築30年の古い物件になってしまうとしたら、そこに定年後も住み続けられるのかという別の課題が浮かび上がります。

もし、20年くらいしか住めない(住めないことはないが住み替えた方がよい)としたら、買い替えなければならない。定年前に買い替えるとしても、長いローンは組めないわけだし、退職金と売却資金で終の棲家を買うことはできるだろうか?買うことができるようにするためにはどうしたらいいのだろう。

親から相続できそうな資産もあるが、どのくらい期待していいものか?また、それを有効に生かす手立ては?

このように考えて行くと、想定する数値の置き方で幾通りもシミュレーションができてしまうはずです。このファイナンシャルプランを個人が仕事の合間、合間に考え、まとめ上げて行くというのは結構大変な作業になるに違いありません。

シミュレーションを行うときに欠かせないのがキャッシュフロー表ではないかと思うのですが、これを30年、40年に渡って作成するだけなら、コンピューターソフトを入手もしくは自身でプログラミングできれば可能かもしれません。しかし、前提条件の変数をどうするかで行き詰ってしまうに違いありません。

中には、不透明な先の先まで考えても仕方ないのではないかと主張する人もあるかもしれません。確かに、人生の3大支出の①教育費、②老後資金、③住居費のうち、少なくとも①と②は不確定要素が多過ぎますね。

①の教育費は、私立を選ぶか公立を選ぶべきかで大きな差が生まれます。子供の数でも違って来ます。浪人したらとか、大学院に進みたいと言い出したらなど、想定できる要素はいくつもあります。

②の老後資金も、長生きするほど予測不能になります。生活資金だけでなく、介護費や入院費なども必要になるかもしれません。

これらの不確実な支出に備えて、多くの日本国民は貯蓄に励みます。大まかに、いつ頃いくらくらいかかりそうだと目標金額を定めて貯蓄をして行くことになります。

しかし、③の住居費は確定させることが可能です。購入の場合なら、貯蓄とのバランスを考えて住宅ローンに回すのはいくらまでと予算を立てることができるでしょう。繰り上げ返済をしなければならない人なら、その分の別段貯金を織り込むことが必要になるかもしれません。

収入も不確定要素でしょうか?勤務する企業にもよるでしょうし、民間でなく公務員であれば、これまた違うでしょうが、職場の賃金体系や組織体制などによっては10年先には年収が何%増えると読むことは可能でしょう。

こうして作成したキャッシュフロー表が、もしかすると各家庭の金科玉条のような存在となり、そこから住宅ローンの借り入れ限度額と購入予算が決まってきます。

本人との対話の中からキャッシュフロー表を作成しつつ、一定の解答を導くのがFP(ファイナンシャルプランナー)の仕事になるようです。解答のひとつが住宅費です。購入なら購入予算ということになります。

予算が決まれば、その範囲でマンション探しをして行けばよいわけです。ところが、選択肢は必ずしも多くはありません。「帯に短し・タスキに長し」で、中々満足できる候補に巡り合えず嘆息の日々が何か月も続くのが普通です。

そこで、ここらは住宅アドバイザーの出番となります。長期的な展望のもとに、候補マンションの購入が是か非か、是だとして将来の資産性はどうなのか、買い替えるとしたら時期はいつ頃が適切か、気をつけるべき点は何か?このようなことに解を見出すべく調査と分析を行うことになります。

その手前で早く候補物件に辿り着く方法論を教えてくれるかもしれません。

候補を探し当てたとしても、見送った方が良い物件もあるので、そのことをズバリとお応えするのも住宅アドバイザーの仕事になります。折角探し当てて、購入意欲が高まっていた物件にダメ出しをしなければならない時もあるのです。

いずれにしても、ファイナンシャルプランナーと住宅アドバイザーには、それぞれの役割があり、消費者の立場から見て利用価値が高いと言えるのではないかと思います。

最後に、この場をお借りしてお勧めのプランナー事務所をご紹介しておきます。FPだけのご相談ならこちらが良いでしょう。 https://fpplants.jp/

三井健太の紹介でと言っていただければ料金は割引になるはずです。

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7/10(1)リフォームで「第2洗面所」を考えてみよう [マンション設計]

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出勤と登校のために同時刻に家を出る親子の間で、朝は洗面所もトイレも使用が重なってしまう、そんなご家庭は少なくないはずです。筆者の家もそうでしたが、あまり困ることはありませんでした。

洗面所が2か所あったからです。といっても、二つ目の洗面所はトイレが広く洗面所を兼ねていたのです。

先に子供がトイレを使い、その後は脱衣所にある洗面所i移動してを使っていました。化粧も洗面所でしていたようです。筆者はたいして時間がかからないものの、娘が出た後のトイレでゆっくりと歯磨きから洗面、髭剃り、整髪まで済ませたものです。

トイレの幅は普通なら900ミリ~1000ミリしかありません。手洗いカウンターのついたタイプでも、下の写真のように奥行きが浅いので、幅を広げなくても納まってしまうのです。間取り図からご想像いただけるでしょう。
トイレ手洗い.jpg


7・10ブログ用図面 (4).png




しかし、次の写真のような洗面ボウルを設置しようとすれば、ボウルの直径が300ミリはあるので、カウンターの奥行は500ミリ~550ミリ必要になるはずです。

洗面ボウル.jpg


とすると、トイレの幅(上図で言えば、廊下から見た奥行)が1400~1500は必要になるでしょう。

トイレをギリギリの大きさに抑え、できるだけ個室の方を広くする、あるいはクローゼットを大きく取るというのが合理的な考え方であるわけですが、もし犠牲がさほど大きくないならトイレを大きくすることを勧めます。

窮屈な住まいでも、どこかに広くて豪華な部分が1点でもあると、ユーザーはリッチな気分に浸れるものだからです。

ウオークイン・クローゼットもリッチな気分にさせる設計アイテムです。読者の皆さんも間取り図を見て、あるいはモデルルームをご覧になって、ウオークイン・クローゼットに軽い感動を覚えた記憶がなかったでしょうか?

賃貸マンションに住んでいる人にはウオークイン・クローゼットが珍しいものであり、分譲は違うなと感じる部分なのでしょう。デベロッパーも購入者の声を反映させるべく人気の高いウオークイン・クローゼットを定番にしているのです。

下足のまま入れる玄関のクローク(シューズイン・クローク)も同様です。靴が100足も置けそうな棚の段数、カギ型(L字型)やコ字型になったワイドな下足入れに見学者は例外なく感嘆の声をあげると聞きます。

価格を抜きにすれば、既製品の建売住宅より注文住宅が希望の人が多いことや、マンションのセミオーダーやカラーセレクト、無料オプションを希望する人の多さなどを知ると、ユーザーは自分なりのもの、人と違うもの、好きなものを欲しいのだと分かります。

心理学者や社会学者の分析では「自己実現の欲求」によるとなりましょうか?

決まった大きさと枠の中に、好みのレイアウトや色や素材でマイホームを作り上げるというのは簡単ではありません。少なくとも新築マンションでは制約が大き過ぎます。しかし、中古マンションでリフォームするつもりなら「自分色の家」を作ることは可能です。

DENを設けて、書斎にする、趣味の部屋にする、女の城にする、衣装部屋にする。このような部屋作りもリッチな気分を味わえるに違いありません。

以上のような形で、ちょっと自慢の家を作ってみませんか?

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中古マンションがもうすぐ買いやすくなる?? [マンション市場]

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2017/5/20の記事「新築は遅いが中古の値下がりは早い」の中で、「中古マンションの値下がりが近く始まる、その兆しは既に見られる」とお伝えしましたが、先日(2017年6月23日)の新聞でこれを裏付けるような報道があったので、お伝えしようと思います。

新聞には、東京都区部の中古マンションの3分の1が値下げに踏み切ったと出ていました。調査したのは東京カンテイ社で、中古市場に出ているマンションのうち、直近3か月で値下げに踏み切った住戸の割合は5月時点で32.4%だったというのです。

同社の分析では、値下げ例が30%を超えると「値下げが活発な」と言えるそうで、近い将来の価格下落につながりやすいとのこと。値下げが広がる背景には需要の鈍化があると付記しています。

この分析が正しければ、中古マンション購入を検討中の人は焦らない方がよさそうということになりますね。

ただ、意中の物件なり、価格交渉中の物件のある人はどうでしょうか?見送った方がいいのでしょうか?上記の記事を読んだと思われる人からの問い合わせが筆者のところに続けて届いたので、ブログでも所感を述べることにしました。

具体の物件名を書くことは憚りますが、以下は一般論としてご賢察ください。


●売り急ぎのオーナーさんも増えています

中古マンションを売り出す人の事情は一般的にいくつかのパターンがありますが、最も多いのは「ランクアップ住み替え」です。

手狭になったから、もっと職場に便利な場所に住みたいから、子供の通学の便を考えて、眺望の良いタワーマンションに憧れて・・・などです。

もう一つは、「キャピタルゲインを狙った投資家の転売」です。

最近(この1年くらいで)気付いたことは「売りを急いでいるオーナーが増えている」らしいことです。2年前は「売り惜しみ」を感じたものでしたが、逆転したようです。少なくとも筆者の印象はそうです。

マンション価格の値上がりも、もうすぐピークアウトすると盛んに喧伝され始めたからでしょうか?専門家や業界関係者などが「もうピークだ」「高止まった」などと語るからでしょうか?

原因はともかく、高値警戒感は買う側にも売る側にもあるようで、今まさに分水嶺にあるのかもしれません。

売り手は、「下落のトレンドに移りそうだ。早めに売って利益を確定させよう」と強気の姿勢から現実的な姿勢に転換しだしました。筆者に毎週届く中古物件の「値下げ情報」を眺めていると、確信が持てます。

「6980万円で売り出している我が家だけど、6780万円に書き換えてもらいたい。もし買い手さんが指値をしてきたら、6500万円までなら覚悟するつもりもある。とにかく早いとこ決着つけたいので、よろしく」・・・こんな電話が仲介業者に頻繁に届くようになっているとも聞きます。

中には、来年3月に完成する新築マンションに移るための自宅売却を9か月も前の6月から始めた人もありました。値下がりしないうちに買い手を決めておきたいという思惑なのでしょう。もっとも、中古マンションを探している人で9か月先の入居という条件を容認して買ってくれる人があるかは甚だ疑問ですが。


●不動産は夫婦の縁と同じ。大事にした方が良い物件もある

この先、中古マンションの値下がりが始まるとして、それが確実なら慌てて決めることもないわけですが、本当はどうなのでしょうか?

筆者はご相談のあった方には「慌てないで」と言っています。ゆまり、これはという物件に巡り会うまで「じっくり」探すという基本方針をお伝えしています。

ただし、誤解のないようにお断りしておきたい点を最後に書こうと思います。「チャンスかどうかは後になって分かるものであること」、「不動産は夫婦の縁と似ている」ということです。後者について補足しましょう。

夫婦の縁とは「条件」で結ばれるわけではなく、もっと深い何かによって結ばれるものと考えます。

マンションでも同じで、「高いとは思うけど、自分たちにとってふさわしい物件だと思う」や「前々から気になっていたマンションだけど、売り物がめったに出ないので、これを逃すと次はない気がする」、「予算より500万円オーバーです。あと少し頑張るとしても300万円が限界。そこまで下げてくれたら買いますが、300万円下がらないなら縁がなかったと思って諦めよう」などといった決め手を見いだせれば、その物件を買ってよいのではないかと筆者は考えます。

夫婦の絆は損得で結ばれるものでもありません。マンションも優先順位は「生活の向上」や「家族の幸福」などが先で、次が「資産価値」なのです。筆者が常々述べるのは「資産価値」についてですが、「生活の向上」以下、本来の目的を後回しにしていいと述べているわけではありません。個人個人、選択条件も基準も異なるからこそ、他人の筆者が恣意的に言えないだけのことです。

大事なことは、経済的損失を被っても、金銭で測れない精神的価値が高ければ満足度は高いはずです。

見学したとき、この場所、このマンションに住みたいと感じた、その気分を大事にすることも必要です。

自分と家族にとって「ほしいと思うなら、経済的な損得計算は二の次」と敢えて申しましょう。もっとも、「でもやっぱり大損はしたくない」のも人間心理です。そんなときは、筆者の提供する「将来価格の予測サービス」をご利用なさるとよろしいのです。きっと得心できるお答えをお届けできるはずです(笑い)。


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