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第573回「優良マンションから売り物が大量に出るわけは?」 [マンション市場]

★マンション購入で後悔したくない方へ★このブログは、マンション購入に関する疑問や諸問題を解き明かし、マンション業界OBが業界の裏側を知り尽くした目線でハウツーをご紹介するものです★★特に資産価値を気にする方は是非ご高覧ください★★・・・・原則として、毎月5と10の日に投稿しています



昨今(2015~2017年)、有名・優良マンションに売り物がどっと出て来る現象に遭遇します。

「勝どきザ・タワー」「ザ・パークハウス晴海タワーズ クロノレジデンス」「ザ・パークハウス晴海タワーズ ティアロレジデンス」、新豊洲の「SKYZタワー&GARDEN」、同「BAYZタワー&GARDEN」、汐留の「東京ツインパークス」、「富久クロスコンフォートタワー」といった物件がとりわけ目立ちます。

共通点は「大規模タワーマンション」だということです。

これは異常事態です。平時は、有名マンションほど売る人は少ないものです。売るのは惜しいと考えるためです。戸数が多いので、売り物も多くなって当然とも言えるのですが、筆者の印象では多過ぎるのです。

ちなみに、「勝どきザ・タワー」はSUUMOせ検索すると、2017年8月29日現在、13件の売り出し中物件が見られます。汐留「東京ツインパークス」では、リハウス店だけで売り出し中の物件が14件もあります。44㎡のワンルームから198㎡の3LDKまで、内11件が億を超える(最高5億円)売り出し期価格となっています。

「ザ・パークハウス晴海タワーズ クロノレジデンス」は45.65㎡4580万円から71.23㎡7800万円まで6件、「ザ・パークハウス晴海タワーズ ティアロレジデンス」では16件(5400万円~1億5900万円)も売り出されています。

湾岸を離れて、チェックしてみましたが、「富久クロスコンフォートタワー」にも野村不動産アーバンネット店だけで14件の売り物がありました。1LDK5580万円~1億4500万円とあります。

これらは、現在売り出し中の戸数に過ぎないので、過去1年を遡ったら全部で一体どのくらい売り出され、取引が行われたことでしょうか?

●「住んでみたら問題が見つかった。だから売る」のではない

中古マンションの検討者から、「何か問題があって売り物件が多いのでは」というご質問がよく届きます。同一マンションの中に検討中の住戸以外にも多数の売り物があることに気付くためでしょう。つまり、欠陥や何らかの問題点があるマンションなのではないかの心配からのお尋ねなのです。

ここに掲げた物件は、おそらくそんな欠陥や建物外の問題は何もないはずです。

仲介業者でない筆者でも、売却の希望理由を知る機会はありますが、それぞれに「なるほど」と思わせるものが窺えます。

上記の物件と離れて少し紹介すると、「転勤命令が出たため」、「距離があるので大丈夫と思ったが住んでみると高速道路の音が意外に近いので不快である」、「子供が大きくなって手狭に」、「営業マンの押しに負けて買ってしまったが、駅の周囲に店が少ないので不便と気付いた」、「環境重視で買ったが通勤時間が長く苦痛である」、「前のビルがどのくらい迫って来るか心配だったが予想以上に近いので住むことなく売ってしまうことにした」、「子供が独立したので都心の便利なマンションへ住み替えたい」等々。

こうした一般的なもの以外には、「欠陥マンションだった」という理由も考えられますが、欠陥マンションかどうかは最近なら全てインターネットの掲示板に書き込まれてしまうので、事前に検討者は直ぐ気付くものです。

騒ぎが収まるまでは売るに売れずということもあります。欠陥であることを隠して売却することはできないので、売りに出す人は少ないのですね。騒ぎが収まって問題が解決してから嫌気していた人が売りに出すということはあっても、ずっと後のことですし、その数も多くはないというのが過去の欠陥マンションの経過を見ていた筆者の実感です。
そうでないマンションがあるかどうかは寡聞にして知りません。

●ミニバブル現象

少し前まで、湾岸エリアを中心に「マンション投資ブーム」が起きました。中国人の爆買いの一種で、国際的に割安とされた東京のマンションに投資する外国人が増えた(流行した)ことに加えて、2015年から税率が上がった相続税対策として日本人富裕層がタワーマンションの高層階は有利という情報を得て買いまくったからです。ある種の「バブル」状態になったようで、世間は「ミニバブル」と呼びました。

この間に東京オリンピックの誘致が決まった2013年秋以降、会場になる湾岸エリア(晴海・有明エリア)はマンション購入者の注目を集めました。そして、販売中だったマンションの売れ行きが急に伸びて事業主を喜ばせたのです。

「ザ・パークハウス晴海タワーズ クロノレジデンス」は、2012年4月の発売で、しばらくの間は売れ行きがぱっとしなかったのですが、竣工間際の2013年秋以降は販売スピードが急速に伸びました。そして、竣工の2013年11月には883戸完売のメドが立ったのでした。

2013年8月に売り出した隣地の「ザ・パークハウス晴海タワーズ ティアロレジデンス」も予想外のスピードで完売したと聞きます。

ミニバブル現象は湾岸に留まらず各地のタワーマンションに波及しましたが、このとき投資目的ではない人も将来の値上がりを期待して各地の駅前タワーマンションなどに向かったのです。

価格は売り主の強気を誘うこととなり、初期の計画を上回る値上げを決めたり、販売途中で値上げしたりした企業もありました。その当時、投資対象にされた物件においては自己居住狙いで真剣に検討していた買い手から、「検討中に値上げすると半ば脅されながら慌てて買った」という声も多数聞きました。

ともあれ、ある種の熱狂の中で購入したマンションの多くは今から見れば安い買い物であったことは確かです。投資目的で買った人は、賃貸目的というよりは、「キャピタルゲイン(転売利益)」が狙いだったのです。それが僅か3~4年で、引き渡しから2~3年で売却し利益を狙っているというわけです。売り物が多いのは、そのせいです。

中には「オーナーチェンジ」の売り物件も散見されます。賃貸してしまったからです。賃貸していた人でも、たまたま空き家になったので売り出すことにしたという話も聞きます。

当初はもっと長く持つ予定だったが、思いのほか値上がりしたこと、ピークアウトが近いことから売るなら今だと考えて売り出す人が次々に出て来たとうことらしいのです。

筆者の知人は、賃貸にも出さず機をうかがっていたようで、「新築未入居」のキャッチフレーズで売却にかけ利益を得たのです。仲介業者の中にも、5戸、10戸とまとめて購入して転売したという情報も伝わって来ました。

その昔、「土地ころがし・マンション転がし」が大流行したことがありましたが、そのミニ現象が直近で起きていたということです。もう沈静化したようなので他人事ながら筆者も休心しています。バブル的な動きで被害を受けるのは、いつの時代もマイホームを求める人たちだからです。

ともあれ、有名・優良マンションから売り物が続出している現象の原因は「投資ブーム」にあったと言えそうです。

●家は売らなければ損も得もないのです

値上がりして喜ぶのは投資家だけです。一般居住者は自宅が値上がりしても何も関係ありません。

バブル期のことですが、購入した物件・場所によって差はあるものの、短期間に我が家が2倍、3倍になったことで驚いた人も少なくなかったのです。しかし、現に住んでいる家の値段が何倍になろうと、何の得もありませんでした。

一方、売却した人は、高値に驚くとともに手にした金額に喜び一杯だったことでしょう。ただし、その資金でもっと良い住まいを手に入れようとすると、郊外のまだ値上がりの波が及んでいない街へ行くほかにありませんでした。

売却した場所の近くは同じように値上がりしていたからです。売却して得た金銭に(新たなローンなどで)プラスしなければランクアップした家は買えなかったのです。

反対に、バブル期に高額な住まいを購入した人は、その後の値下がりを体験して悲哀を味わうこととなりました。何かの事情で売りたいとなったとき、現実の厳しさにぶつかったからです。売却して得る金銭では住宅ローンの残債を清算できないことを知ったのです。いわゆる追い銭が必須でした。

その金額の大きいこと。結局、売却を断念した人も多かったはずです。これは含み損を抱えてしまったものの、損失が確定しないで済んだというケースです。

つまり、売却しなければ損も得も表面化しないことを意味します。

●「利益確定売り」という居住者の大胆な判断

最近のご依頼で急に増えた「将来価格の予測サービス」に、筆者は嬉しい悲鳴を上げています。もともと休日に無縁な筆者ですが、最近の作業量は半端ではなく寝る暇もないほどです。

多くは、従来通り「買ってよいマンションか」と「それを10年、15年先に売るかもしれないが損(利益)はどのくらいになるか」というマイホーム検討者からのものですが、中には3年前に購入した人、居住して2年しか経っていない人などからのご依頼も増えています。この現象に、時代を感じます。

購入して間がないのですが、「今売るのがいいか。それとももう少し先がいいか」ということを考えているので、先の予測数字を知りたいというご依頼です。売却動機が書いてあって「思いがけず高値で売れそうなので売ってしまおうか」というお考えを持つ人が少なくないのです。

売ったあと、住む家はどうするのだろうか?そんな疑問を抱きますが、ひとつの答えがありました。それは、売って当分実家で暮らすという単身者の行動でした。独身寮に入るという人もあったかもしれません。ファミリーの場合の答えはありません。

湘南ライフに憧れているという人が都心のマンションを売却し、茅ケ崎のマンションを購入した人にもお会いしました。価格差が大きいだけに、ひょっとすると多額の現金を手元に残しつつ買い替えを成功させたのかもしれません。これは例外的です。

結局、一時的な利益に目がくらむのかどうか、「利益確定売り」という行動に出る人もありそうです。売った後に別のマンションを買うのでしょうか?我が家が高く売れても、同時期の買い替え先も(地方や郊外に移住する場合を除けば)高いはずで、そうする意味があるのかどうか、理解に苦しむところです。

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老婆心ながら、こうした売却では譲渡益が多額に発生したはずなので、譲渡所得から3,000万円の特別控除(自身で居住していた場合)を受けたとして、新たに購入する住宅をローンで購入したとき、住宅ローン控除が使えなくなる場合があるのです。大丈夫だったのかどうか。

後になって何人かのご相談者に「大丈夫か」とメールを送ったのですが、連絡がないままなので、今も気がかりです。

・・・・今日はここまでです。ご購読ありがとうございました。ご質問・ご相談は「無料相談」のできる三井健太のマンション相談室(http://www.syuppanservice.com)までお気軽にどうぞ。


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第572回 「大胆に値引き要求をしましょう」 [マンションの値引き販売]

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新築マンションの売主・販売現場は各社とも、かなり苦労をしているらしいことがはっきり伝わって来るようになりました。

前2回の本ブログ記事では「新築マンションの価格」は相変わらず高いこと、「しかし待っても急落しないものであること」をお伝えしましたが、そんな市場のもと、有利な条件でマイホームを手に入れる策が実効を得る。その時が来たようです。

今日はそんなお話をしようと思います。

●竣工前でも値引き販売

大手マンション業者、複数のブランドマンションで値引き販売をしていることは簡単に知れ渡ってしまうようで、筆者のところにも情報が続々飛び込んで来ますが、その中には、竣工前に値引きに踏み切った例も出て来ました。

具体的な物件名を明かすことは差し控えますが、5%程度の提案があるようです。竣工を間近に控えて、売主の狼狽ぶりが分かるような気がします。

通常は竣工前に値引き販売を断行するのは、残り数戸だから完売して全戸を決算計上しようと考える場合以外には、販売が計画から大きく遅れている場合です。

竣工後1年以上を経過した物件で値引きするケースはよく知られていますが、竣工前は比較的少ないので、その物件の概要をチェックしてみましたが、標準以上のスペックであり立地もさほど悪くないのです。然るになぜ販売が進まないのか、理由は簡単です。価格が高過ぎるのです。

急激な価格上昇が購買力を超えた証拠です。もちろん3割くらいは売れているようなので、購入できる人も少しはいることを証明していますが、同一エリアに競争相手もあるので、言い換えると圧倒的な競争力はない物件ゆえに、一定の需要を分け合う形になったのです。

価格上昇は、購買力の届く買い手を減らします。平たく言えば「届かないならあきらめるほかない」と何割かの需要は休眠するか、他の地域へ移動してしまうのです。

それでも、例えば東京中からかき集めれば手が届く人は十分にあるのです。そこまでの魅力・吸引力がない物件だから売れないのですね。

竣工後も長く売れ残っているのは、安くても買いたくない物件か、戸数が多いので残ったか、大体どちらかです。安くても買いたくない物件なぞ、プロのデベロッパーなら作らないはずです。ところが、現実は違います。住戸単位に見れば「ひどく日当たりが悪い」とか「ひどくやかましい位置にある」、「ひどく間取りが悪い」ものができてしまうこともあるのです。

「全体としては良いマンションだと思うが、検討対象になりそうな住戸はない、残っている部屋はどれも良くない。ずばり言えば、ただでもいらない」・・・このような感想を漏れ聞くことがあります。

ともあれ、値引き販売はいつもどこかで行われるものですが、今はそれが多数であると断言できます。中には、あまり値引きしないと言われるX不動産もついに値引きに応じたらしいという情報が届きました。

ともあれ、竣工前の物件でも値引きしていると聞くと、「いよいよ終末期」だなと思わずにいられないのです。終末期とは、マンション業者にとって覚悟を決めなければならないときというほどの意味で大げさな表現しただけですが、これまでの数年は決算利益も毎年増加を続けて来たが、前年比減収減益の覚悟をしなければならないようだということを示唆しています。

●売り手より買い手の立場で

筆者は売り手側に属していたときもあったので、マンション業者の発展を喜ばないわけではないのですが、現在のスタンスは「より価値あるマンションの選択・購入を応援する」側に軸足があります。

今日の話題も、買い手がいかに値引き要求を勝ち取るかです。

その結果、売り手企業が利益を減らすことになったとしても、それは経営リスクとして受け止めなければならないのです。優秀な経営陣が揃う大手デベロッパーならマンション販売で利益を減らしても別の事業分野で利益を上げるに違いありません。

今後しばらく、マンション販売も「冬の時代」が続くことになるかもしれません。

買い手も売主企業が傾いてもらっては困りますが、まあそんなこともないでしょうから、経営のことなど気にする必要はないのです。どこの業界だって、商品アイテムごとに見ればディスカウントによって赤字になる商品はあるのですから。

そんなことを気にする買い手さんに偶然お会いしたこともあり、筆者自身のエクスキューズも重ねて、こんな話をさせてもらいましたが、買い手の大半は「いくら値引きしてもらえるものか」に関心を払います。それでいいのです。

以前も書きましたが、マンション事業は利益率で見れば大きなビジネスではありません。しかし、1単位の販売額が大きいのでグロスの売り上げも利益も大きいのです。

買い手にとっては、5%の値引きでも物件価格が5000万円なら250万円に相当するのですから小さくはないわけです。とはいえ、値引き目標は10%以上としたいものです。20%という実例もありますが、さすがにそこまで下げてくれるケースでお勧め物件はないものです。

●値引き交渉の仕方

ここで会社名を明かすことも、物件名を示すことも憚りますが、つい数日前のこと、売り手からいきなり値引き額10%を提示されたというので、これを使って値引きの交渉術をお話ししましょう。

担当者が、いきなり「今決めていただけるのなら500万円お値引きします」 と言ってくることがあります。 これは、あらかじめ 500万円までなら値引きしていい、 という値引き幅が現場に与えられている場合で、 買い手の誰に対しても、その額だけは値引きしてくれるということなのです。 そういう場合は、その額を交渉のスタートと考え、積み上げを狙うようにするべきです。

上手な営業マンは、「 上司の決裁が必要になるのですが、300万円お引きしたらご購入いただけますか?」のように500万円の枠があっても300万円と内輪の数字で打診して来ます。そうしておけば最悪でも200万円のプラスで買い手の満足度を高めつつ契約を取れるからです。

下手な営業マンは、最初から500万円を提示し、買い手からプラスを要求されて窮地に立たされてしまうのです。決裁が下りないとか、下りても上司からこっぴどく叱られて点数を下げてしまうのです。

買い手が気を付けるべきは、前者の営業マンが担当かどうかを見極めることです。


●大きな金額をダメ元でぶつけるのがコツ

交渉の仕方ですが、提案数字がいくらであろうと、それにこだわらず平然と大きな金額を言うのがコツです。300万円といわれても「300万円ですか、魅力ないですねえ。倍の600万円なら考えてもいいですが・・・」くらいは言いましょう。

最初は、「それはとても無理です」と答えるでしょう。そうなったら、「では、いくらならOK
ですか」と切り込めばいいのです。「ちょっと上と相談しませんと・・・」などと反応したら脈ありですね。

販売が順調ならば、売主も強気ですから、「ご勘弁ください」 と値引き交渉に応じないでしょうが、先方から提示してくるようなときは絶好のチャンスです。

理由など説明する必要はありません。安い方がいいに決まっているのですから。

百万円と言って百万円になるよりは、1千万円と言う方が、5百万円は無理でも3百万円くらいの値引きを勝ち取る可能性が高いのです。交渉術に長けている人は、駄目でもともとの精神で臨むものです。

先方から何ら提示がない場合でも、売れ残っていることが明白なとき、しかも竣工後半年以上経過している物件では、当たり前のように「こちら、いかほど勉強してくれるんですか?」と打診してみましょう。買ってもいいかと思える部屋も決まり、商談が深い所まで進んだようなときに言うのがタイミングとしては良いでしょう。

値引き額次第では、この客は買ってくれるかもしれないと思わせてから言うのです。

いずれの場合も、目標ラインは10%です。


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第571回 「相変わらず高いマンション価格」1~7月の動向 [マンション市場]

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新築価格の動向を毎月注視していますが、中々値下がりに転じないようです。

●新築マンションの動向

2017年1~7月の7か月の価格を見ると、前年同月比でマイナスになった月は3月の1回だけでした。1~6月の平均では前年同期比4.0%上昇となった模様です。7月単月では16.0%も高い(不動産経済研究所)と発表されました。

首都圏の半分弱を占める東京23区の上昇率が最も高く、その影響力が高いことは確かですが、他の地域も東京市部を除き少しずつ上昇しており、首都圏全体の傾向と言えます。

売れ行きは相変わらず低調で、毎月の契約率(新規発売分が当月の月末までに売れた初月契約率のこと)は好不調の分かれ目とされる70%を超えた月は5月と7月だけでした。

売れ行きが低調のときは、売り出し戸数も減るものですが、この1~7月は前年同期比2%ほどの伸び(7か月合計17,880戸)となったようです。といっても、前年が最近10年で最低の35,772戸(年間)だっただけに低調ぶりは変わっていません。年間では、8月以降に増える見込みらしいのですが、それでも前年並みに留まるのではないかと思います。

品薄感が続き、価格も高い。買いたくても買えるものは少ない。このような状況は相変わらずというわけです。筆者は、2018年でピークアウトすると読んでいますが、その兆しはちらちらしていますが、はっきり前倒しになる様子は見られません。

最近聞いた話ですが、水面下では数百万円単位の値引き提案が行われている売れ残りマンションは10物件以上あるのだそうです。筆者の実感では、そんなものではないと思うのです。売れ残りを「竣工後に継続販売中のマンションのこと」と定義すると、365件(23区だけで119件)もあるからです。これらのうち、竣工後1年以上を数えてみると、72物件もあるのです。2年以上も少なくありません。


●マンション業者の姿勢に異変?
建物竣工後のマンション販売で「第●期・新発売」の広告が目立ちます。これを見て、違和感を強く覚える人もあると聞きます。筆者もその一人です。何故なら新築マンションは遅くとも竣工完売が業界共通の目標で、竣工後に「新発売」というのはあり得ないことだったからです。

竣工までに完売できないと悟った売主は、腹を決めたのでしょう。とにかく売れる数だけ、1期00戸、2期00戸・・・と小出しにして売るのが最近のスタイルです。しかし、そうしながら販促を進めても、竣工までに完売できそうにないので、長期戦を覚悟したというわけです。

入居が始まり、居住者のいるマンションに外部から見学者を多数、しかも長期間招き入れる図は好ましいものではないはずですが、管理費は売主が負担するのだからご迷惑をおかけすることはない、そう割り切っているかのようです。

業者の中には、竣工前だろうが竣工後であろうが、「新発売マンションであって売れ残りではない」と開き直り、値引きなどとんでもないと語るデベロッパーもあります。

しかし、ホンネは違います。早く完売して別の物件の販売にかかりたいのです。販売が長期化すれば販売要員も足らなくなります。販売委託先の人員も限られるので、経験不足のスタッフが増え、顧客サービスに不満や説明の誤りによるトラブルなども出てきます。

早く完売しなければ、そのためには、値引きもやむを得ません。そう考える売り手が大多数です。

先週(2017.8.8)のSUUMOの中から「旧価格6468万円を新価格5800万円に(約10%引き)。1戸販売中」という物件を見つけました。竣工が2016年2月となっていますから、1年半経過したことになります。残戸数(販売戸数)は6戸とありました。

売れ残れば、やむなく値引き販売に踏み切って早期完売を図るか、定価で(値引きなしで)買ってくれる人を何年かかろうと待ち続けるしかありません。後者は、筆者の知る限り、関東では2社しかありません。大多数の売り主は「モデルルームだから」の大義名分(先行契約者に対する言い訳)を設けて、「家具付きモデルルーム販売」をメーンに、実質的な値引き販売に踏み切るものです。

しかし、そうしても「売れないマンション」とか、「高いマンション」とかの烙印を押されてしまうせいか、上記の例のように竣工後1年半、2年となって完売にはまだ遠い状況に陥ったりするのです。

中には販売初期から値下げを開始する例も見られます。といっても、この場合は利幅の中で住戸間のバランスを調整する程度のようです。例えば、北向きは不人気だから、もう少し下げようというようなケースです。発売前なら、モデルルーム来場者にも「予定価格」としか伝えませんから、訂正は可能なのです。

さて、売れ残った物件がすべて条件の悪い住戸とは限りません。条件の良くない住戸は最初から価格を目玉商品的に下げているので、案外初期に売れてしまうからです。残ったのは存外角部屋などの条件の良い部屋なのです。上述の値引き事例も実はルーフテラス付きの角住戸です。

売れ残るのは、価格が高いからです。買い手は、こうした住戸を狙えばいいのです。ただし、もともと高過ぎるので少し引いてくれたくらいでは、忽ちお買い得住戸になるとは限りません。値引き後の価格が適正かどうかをしっかり判断しないといけないのです。


●中古マンションも全体的には値上がりが続いている

新築価格が上がれば、連動して中古も値上がりします。2013年に始まった今回の価格上昇サイクルは、「高値警戒感」を経て「諦めるしかない高値水準」へ至り、売れ行きの悪化、そして価格上昇のピークアウトが近づいていますが、中古も同様の傾向が感じられます。とはいえ、はっきりと値下がりに転じたとは言えません。

レインズ(東日本流通機構)のデータによれば、2017年7月の成約単価は前年同月比で4.5%上昇、成約価格も前年比で5.4%上昇し、ともに2013 年1 月から55か月連続で前年同月を上回ったからです。

これは首都圏全体の動向ですが、都県別にみても大きな変化は見られません。しかし、ミニバブル的だった湾岸エリアでは値下がり物件も増えていますし、7月5日の本ブログ記事「中古マンションがもうすぐ買いやすくなる??」の中で紹介しましたが、東京都区部の中古マンションの3分の1が値下げに踏み切ったという調査データがあるのです。

調査したのは東京カンテイ社で、中古市場に出ているマンションのうち、直近3か月で値下げに踏み切った住戸の割合は5月時点で32.4%だったそうです。そして、このデータは早晩価格下落サイクルに移行するシグナルだと、同社はコメントしています。

筆者の読みは、新築同様、来年には中古マンションもピークアウトし、値下がりに転じるか、多少読みが外れても前年比で横這いになると思っています。

このような動静を見ながら、購入判断をしていかなければなりませんが、待って得策とは思えないので、うまく探す、うまく値引き交渉する、そんな買い手の行動が重要な時期にあると言えましょう。
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・・・・今日はここまでです。ご購読ありがとうございました。ご質問・ご相談は「無料相談」のできる三井健太のマンション相談室(http://www.syuppanservice.com)までお気軽にどうぞ。


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★決断の後押しをしたい「マンション評価サービス」★
これまで数えきれないほどの評価サービスを提供して来ました。その中で、対象マンションの中には手放しで称賛できる物件もなかったわけではありませんが、微々たる数です。大半の物件は何かしら問題点を指摘せざるを得ませんでした。

立地条件に問題があるもの、建物グレードの劣るもの、有名業者の割には品質が二流というもの、品質は申し分ないものの価格が異常に高いもの、管理態勢に疑念があるもの、管理費が高過ぎるものなど、ここで具体的は述べませんが、満点にはほど遠い物件が多いのです。
100点満点で、60点から70点の間の物件が大半というのが実感です。

評価レポートには、必ず私の所見をお付けしています。また、ご依頼者が不安・疑問に思う質問や相談メッセージを下さった場合には、当然ながら回答をお付けします。
このとき、いつも迷うことがあります。ご相談者は、既に現地を確認し、モデルルームを見学しているものの、購入にどれくらい前向きなのかが分からないため、言葉の選択に迷うのです。

基本的は、客観的、かつ具体的に所見を述べることにしていますし、それがモットーでもありますが、言葉選びを誤れば相談者の感情を害することもあるでしょうし、購買意欲を一気に覚醒してしまうこともあるでしょう。それが良い場合もありますが、購買意欲が一層盛り上がるように言ってあげた方が良い人だってあるはずです。
誤った選択をしようとしているのであれば、「冷静に」と呼びかけることが必要ですが、そもそも理想のマンションはないのです。「ダメ出し」ばかりでは、買えるマンションはなくなってしまいます。
従って、枝葉末節の部分は大らかに見ることも必要であり、その点を念頭に置きながら、慎重に言葉を選ぼうと努めています。

このサービスは、単にマンションに点数を付けるのが目的ではないのです。どちらかと言えば、「マンション購入の迷いを解いて決断の後押しすること」にあります。

評価した結果を淡々と伝えるだけでいいか、このマンションはやめた方がいいと踏みこんで言うべきか、あるいは立地条件に少々問題がある気がするが、現地を見ていないのでと曖昧なコメントで逃げるべきか、立地に問題はあっても購入する価値はあるという理由をコメントすべきか等々、表現方法にひとしきり悩みます。
単に評価ポイントを出し、短所・欠点ばかりを重箱の隅をつつくように探して「ダメ出し」レポートをお届けしても、このサービスの価値はないと考えているからです。



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第570回 「新築マンションの価格は急落しないものである」 [マンション市場]

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2013年から始まったマンション価格の上昇を嫌って模様眺めに転じた人は大勢いるようです。インターネットその他の情報に触れて「東京オリンピック」以降に下がると信じ、今も待機中という人も多いのでしょう.。

新築を嫌って中古にも目を向けたが、その中古も値上がりしてしまったので、もはや買うものはないと半ばあきらめ顔の人もいるようです。

では、いつまで待てば購入可能な価格になるのでしょうか?このブログでは過去にどこかで何度か触れて来た所感ですが、今日は改めて表題に絞って根拠とともにお伝えしましょう。

●新築マンションは価格上昇が行き過ぎて売れなくなったが・・・

新築マンションは、価格が少々上がっても根強い需要に支えられて売れて行くものですが、度を越すと買える人の数が少なくなり、売れ行きにブレーキがかかります。言い換えると、需要は一時的に減退するのです。

売れるだろうと造ったマンションがさっぱり売れないという状況は、売れ残りマンションが多数という状況を創り出すのです。売り手は、販売促進の策をあれこれ打ち出しますが、最後の手段は「値引き販売」です。

潜在需要は間違いなくあると考えられるので、価格さえ購買力に近づけてやれば売れないことはないからです。2012年を底として2016年の価格はざっと25%も上がったために売れ残ったのですから、15%くらい下げることができれば売れ行きは回復するに違いありません。

しかし、15%も下げるなどということは売主各社が「やけくそ」にならない限り不可能なのです。

理由の一番は、既に定価(売主の所定の利益が取れる価格)で買った購入者との間で著しく公平さを欠くことになるため、したくてもできないことにあります。

「マンション氷河期」と言われた何十年も前のことですが、そうした行為を暴挙として非難した買い手が集団訴訟を起こして売主に差額返金を求めたことがあります。

実は、この係争で売主は勝訴しています。しかし、売主は値下げ販売で目に見えない損害を被ったのです。信用や企業のイメージダウンなどでしょうか?

そのころ、同様の騒ぎが頻発したため、大手の売主は先行契約者に値下げ率に応じて差額代金を返したのです。当時のマンション価格が3000万円だったとして、500万円とか600万円といったプレゼントを受け取った契約者(既に入居済み)は、半分が喜び、半分は値下がりした自宅の行く末を案じたりしたと聞きました。

とまれ、返金ののち、売れ残り住戸を「最高800万円値下げ」といった大胆なコピーで広告を展開、ほどなく完売したのです。

今はそこまでの窮地に陥っている物件・売主は少ないのでしょう。値引き広告は限定的です。すなわち、「モデルルームとして数か月使った部屋なので安く売りますよ」という広告キャンペーンが精いっぱいです。この方法なら一応の大義名分(言い訳)ができるからです。実際は、その方法を繰り返しながら複数住戸を売って行くのですが・・・

理由の2番目は、大きな値引きすると売主の経営に重大な悪影響を与えるからです。そもそも、新築マンションの利益は大きくないのです。

マンション用の限られた土地を仕入れるための競争は熾烈で、常に高値になってしまうため、採算に乗る(つまり売れそうな価格に抑える)ギリギリの、ときには販売が困難なラインを超えてしまいそうな価格で取得しているのが実態です。

建築費もしかりで、採算に乗る価格からはじき出した建築予算で請け負ってくれるゼネコンを探すことは簡単でないのです。

新築マンションの粗利は高々20%、そこから販売経費や広告費などを差し引くと10%も残らないのです。こう説明すると驚く人も少なくないのですが、商品の価格が大きいので、10%でも事業としては妙味があるのです。ただし、うまく回転した場合のことで、新規参入しては消えて行ったマンション業者は数限りなく、過去の栄枯盛衰は激しいものであったことも事実です。

利益を何とか出したいという売主にとって、10%の値引きは死守ラインとなるのです。しかし、それは全体の利益率のことなので、半分の住戸を定価(利益10%で)売ったとすると、残り半分を10%引きで売っても、平均したら5%は利益を確保できるわけです。ただし、そう考える経営者はありません。そこまでの結論に至る状況は販売が長期化し、既に決算期をまたいでいるので、新年度では値引きした分がそっくり減益もしくは赤字になってしまうからです。

値引きしなければ売れない物件ばかりではありません。高くても、駅直結マンションのような、あるいは憧憬の街における久々の高級マンションのように、高くてもたちまち売れてしまう例は不況下でもあるのです。従って、値引き販売が横行しているとはいえ、全体の何割もあるわけではありません。

つまり、値引きの幅は業界全体でみると極めて小さいのです。しかし、個別交渉では10%の要求が通ることがないわけではありません。竣工してから1年半も経って、2回目の決算が近いなどという物件では「やけくそ気味に」に、「こっそり2割も引くという例も稀に見られます。


●売れなくなれば次からは価格を抑えて来るのでは?
売れ残りマンションを安く売るというのは難しいことがお分かりいただけたことと思います。

業界として何か良策はないものでしょうか? 次の物件からコストを抑え、利益率も下げれば売れそうな価格にできるのでは?外部の人は、そう考えるのですが、コトは簡単ではありません。

コストのうち、土地は2年も前に買っていますから、確定原価です。もうひとつの原価である建築費も今はとても下がる見通しがありません。下げるには、設計から見直すことが必要です。しかし、粗悪品を作ることはできませんし、廉価版マンションではかえって売れないものです。コストダウンには限界があるのです。

以前指摘したことがありますが、見えないところでコストを下げたマンションが増えていますし、間取りもつまらない田の字型ばかり、出来上がってから安物と分かるコストカットマンションは、4年も前から当たり前になっています。これ以上のコストダウンはきっと逆効果になるでしょう。

トヨタ自動車がかつて「乾いた雑巾をしぼる」と言われるほど徹底的なコストカット策で一世を風靡しましたが、マンション建設では既に実施済みです。

では、利益を削ればいではないかという声も聞きますが、先に述べた通り幅が小さいのです。おそらくは焼け石に水だと判断するデベロッパーが多いでしょう。中には、「そこまで下げなければ売れないのであれば、しばらく駐車場にするかイベント会場として貸すかを考えろ、マンション用地としては凍結だ」などと決断するデベロッパーも出てきます。

つまり、値を下げるデベロッパーが続出して全体として新築マンション価格が顕著な下落のトレンドを見せることはないのです。

●急騰後の値下がりが小さかった前回不況期

過去のデータを見てみましょう。首都圏全体の価格推移から説明します。

バブル経済崩壊後の下落が止まった2002年から2004年(3年間)は価格の底で、かつ安定期にありましたが、この頃の新築マンションの平均坪単価は約180万円(首都圏平均)でした。

ところが、翌年2005年から2008年(4年間)にかけては、毎年上昇して2008年には214万円となったのです。2004年からの上昇率は19%弱です。(今回の上昇率は23%)

価格急騰によって販売不振物件が続出し、各地で値引き販売が増えました。そのことで起きた不公平感が買い手の不興を買い、テレビ報道でも取り上げられたのです。

2008年の秋、米国で「リーマンショック」が起こりました。これが契機となって世界同時不況が起きかけました。日本でも景況の悪化が心配され、マンションどころではなくなったのです。

マンション業界にとっては、高値が売れ行き不振を招いていたところに、リーマンショックで「泣きっ面に蜂」という状況になりました。

しかし、翌年(2009年)の新築価格は@214万円から@212万円に下がっただけでした。その後も大きな下落にはならず、2012年まで@213万円前後の高値安定で推移し、値上がり前夜の2012年に至りました。2013年には再び上昇し@230万円、2016年には、どうとう@262万円となった(2012年比で23%アップ)のです。

23区だけに絞ってデータを見ると様相は変わります。簡単に言えば、値上がり幅も大きいために値下がり幅も少し大きくなったのです。

2005年@226万円、2008年@281万円。この間の上昇率24%と首都圏平均より5ポントも大きかったのですが、2009年には@263万円と急落(6%)。しかし、その後2012年までは@274万円、@268万円、@264万円と推移。つまり、6%下がっただけで底を打ったというわけです。
地域的な差はあるにしても、値下がりはせいぜい5%か6%と見るべきということを歴史が語っています。


●金利が上がったら値下がり分は吹き飛ぶかもしれない

郊外部は値上がり率も比較的緩やかであったために値下がり率も低いが、都心部は値上がり率が大きいために、下げ幅も郊外よりは大きかった過去ですが、この先は同様の傾向を見せるでしょうか?

5%程度の値下がりがあると仮定しましょう。平均的なグロス価格を5000万円としたら、4750万円になるわけです。4000万円くらいの地域なら3800万円になるということですね。

この200万円か300万円の差は、金利が上がれば意味をなしません。ちなみに、今なら4000万円を1.0%、35年返済で借りた場合、年間の返済額は135万円になりますが、これが値下がりによって3700万円の借り入れで足りることになっても、金利が1.5%に上がってしまうと年間返済額は136万円となり殆ど変わらないのです。

金利が上がったらという「タラレバ」論ですが、上がってからでは遅いのです。つまり、ひたすら金利上昇はないと祈るしかありません。

さもなければ、5%の下げではなく、10%くらいの下げを期待するしかないのです。

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値下がり期待はむなしい。それでも期待して待ちますか?負担する家賃がない人、購入時期が5年先でも構わない人、ローン年限にゆとりある若い人などは待てるかもしれません。しかし、多くの買い手は、仕事や家庭の事情が許さないはずです。

高くても買うのことで得られる喜びが大きければ今買うという選択は悪くないものです。筆者の経験からも信念を持って「買い」をお勧めするところです。

・・・・今日はここまでです。ご購読ありがとうございました。ご質問・ご相談は「無料相談」のできる三井健太のマンション相談室(http://www.syuppanservice.com)までお気軽にどうぞ。
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第569回 「環境が良く・駅に徒歩10分以内」それでも売れない物件 [マンションの資産価値]

★マンション購入で後悔したくない方へ★このブログは、マンション購入に関する疑問や諸問題を解き明かし、マンション業界OBが業界の裏側を知り尽くした目線でハウツーをご紹介するものです★★特に資産価値を気にする方は是非ご高覧ください★★・・・・原則として、毎月5と10の日に投稿しています。


長年マンションにかかわって来た筆者ですが、広い首都圏、網の目のように数多くの鉄道が走り、駅が星の数ほどあるので、一度も降りたことがない駅があっても不思議ではありません。仕事柄行ったことのない駅・街は少ない方かもしれませんが、実はいまだに多数残っています。

駅を降りて街歩きする週5日の番組(加山雄三さん・地井武男さんの看板プログラムだった?)なら何十年も続けていれば全駅を制覇したかもしれないなどと思いつつ、行ったことのない街(駅)がたくさん残っているのはなぜだろうかと考えてみたことがあります。

答えは単純なことでした。マンション開発がない街(駅)だからです。外周部ほどマンションは少なく、比較的都心に近い駅でも、各駅停車しか止まらない小さな駅ではマンションが建設されることは少ないので、筆者には用事がなかったからです。

首都圏全体では年間500カ所も、多いときは1000カ所もマンションの建設が行われたのです。数えきれないほどマンション開発・企画のための土地調査もしましたし、昨今は読者の皆さんから届くマンション評価のために現地を見に行くことも少なくありません。しかし、その多くは前に見たあの場所のそばであったり、同じ駅の反対側だったりします。

同じ駅に何度降りたったことか、反面、駅名・町名は知っていても、また電車の窓から見たことがある街であっても一度も降りたことのない駅もあるのです。

最近、立て続けに3件、世田谷区の新築マンションの評価依頼が届きました。場所は言わない方がいいでしょうが、HPだけを見ると、環境も悪くないし、駅から遠いが妥協範囲の徒歩10分以内。しかし、いずれも竣工して売れ残りを抱えている。依頼者の情報によれば、値引きに応じるという物件ばかりです。

建物プランは中々結構なものです。間取りも設備もデザインも、そして売主のブランド力も低くないのです。

世田谷区に限りませんが、販売長期化マンションの不振原因を探ると「駅力が低い」私鉄沿線であることが多いものです。最近若い世代に人気があるとされる下町エリアでも、「駅力」が低いために売れ残っていると思われる物件がいくつか見られます。

「駅力が低い」とは、簡単に言えば「スーパーマーケットがない。飲食店も少ない」とか「スターバックス」のような洒落たカフェもない寂しい街のことです。もちろん、これは極端な表現ですが、当たらずとも遠くはないはずです。

もちろん、そのエリアは何十年も前から集落があり、人が居住しています。しかし、多分その駅を利用する人口の絶対数が少ないのでしょう。つまり、人口密度が少ないのです。人口が多ければ必ず商売が成り立つと考えて飲食店その他のショップが出店していたはずです。

一戸建てばかりが続く街、すなわち土地の高度利用が進んでいない街か、工場など非住宅の多い街なのでしょう。人口が少ないと賑わいも生まれない、よく言えば静かな街ですが、退屈な街かもしれません。それでも、そこに慣れてしまえば、何とかなってしまうのです。地元の人は、そのことに抵抗なく住み続けているといえましょう。

しかし、他の街から見学にやって来た人は、活気のなさに魅力を感じないのでしょう。だから、素晴らしいモデルルームを見て感激したとしても、また予算と価格が一致したとしても、駅周辺を歩いて帰るときに興ざめしてしまうのです。

マンションが新たにどんどん建てられて人口が増えれば、過去10数年で急激に発展した豊洲のように、あるいは武蔵小杉のように新店舗が出店して利便と活気が生まれ、住民は移住してきたことに喜びと満足を得るのです。活気ある街は、住みたいと思う人を増やし、人気度調査でランクがアップし、ますます注目度を高めて行きます。いわゆる好循環を生むのです。

このような街のマンションは新築価格も高いけれど、中古になっても値下がり率が低い、タイミングによっては購入価格を上回る高値で買い手がついたりもします。需要が多いからです。

駅力が低いままの街は、中古の値段も上がらず、買い手も決まりにくいものです。行政市区別の人気でトップの世田谷区でも、駅によっては中々売れないという実態があります。

その駅の周囲は何もなくて不便、新たなマンションが開発される余地もなさそうである、たまにしか新築マンションは誕生しないとしたら、人口密度は高まらず、従って、新規出店の波は全く来ないので、静かで環境もいいけれど、ずっと寂しいままで人を呼ぶ魅力に欠ける。まさに、悪循環が続くのです。

こうした街で販売中のマンションの中には、売れ残りを安くしてくれることが多いので、それに釣られてつい手を出してしまいそうになるかもしれませんが、ここは慎重に判断したいところです。

高くでも人気のある街のマンションは、将来の売却時に喜ぶ確率が高いのに対し、人気のない寂しい街の場合は、安く買ったから売るときも下がり幅は小さくて済むということにはならないものです。

そのような発展性に乏しい街のマンションを購入するときは、少しの値引きに惑わされないようにしなければなりません。そんなの無理だろうと思うくらいの大きな値引き要求をしましょう。駆け引きをするなら、自分なりの落としどころを決めておいて、そのレベルに達しないなら買わないというくらいの腹づもりが必要です。

マンション選びは街選びでもあるのです。今は寂しいが、遠くない将来発展しそうな街・駅ならいいのですが、あまり期待できない街だったら「安さ」求めましょう。「どのくらいか」ですが、近隣・沿線の活気ある駅で販売中の物件があるなら、その価格と比べて8掛けが目安とお伝えしておきましょう。きっと定価はそこまで安くないはずですが、その差は値引き交渉で埋めるほかありません。

そのくらいの安さにならないのなら買わないことです。賢い選択、賢い交渉術を考えましょう。


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第568回 建物代ゼロ評価の一戸建てを売却してマンションへ買い替えるシニア層 [マンション市場]

★マンション購入で後悔したくない方へ★このブログは、マンション購入に関する疑問や諸問題を解き明かし、マンション業界OBが業界の裏側を知り尽くした目線でハウツーをご紹介するものです★★特に資産価値を気にする方は是非ご高覧ください★★・・・・原則として、毎月5と10の日に投稿しています。



数年前から駅前マンションの動きに注目して来ましたが、注目の理由は「価格が異様に高い。誰が買うのか」というものです。

高くてもいい。金に糸目はつけない。このような需要階層が存在します。絵画、宝石、骨とう品、宝飾時計、競走馬などの世界のことかもしれませんが、実はマンションにも同様の富裕層が存在します。彼らは「不動産コレクター」とでも言うべき人で、必要に応じて何軒目かマンションを購入したとき、それまで住んでいた所有マンションは売却しないのです。

購入する物件は地域一番の物件、話題のマンション。しかも、その中の「プレミアム」にグルーピングされた住戸、またはそれに準ずる住戸を購入しています。元の家はどうするのかを尋ねると、「子供が使う」や「もうすぐ結婚する親戚の若い夫婦に貸す」などと言います。「一般に賃貸する」という人も無論あります。希少価値あるマンションなので、売りたくないようです。

さて、今日の話は、これらの富裕層とは少し違うタイプの富裕層についてです。プチお金持ちと言ってもよいかもしれません。

冒頭述べた「高い駅前マンション。誰が買うのか」の答えは、「便利な住まいが欲しい。高くても構わない、そこに住みたい層」が分厚く顕在化したということでした。

筆者が気に留めた駅前マンションの所在地は、都区内ではなく東京郊外のマンションでした。新築だから目に留まるのですが、新築の供給がないエリアでは中古マンションにもその種の需要が押し寄せるようだと、最近その種の物件購入者とお会いしました。指値はできない。買い手が列をなしている。だから売主の言い値で買うしかないという話でした。地域の中古相場をから大きくかけ離れた値が付いていました。

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駅前だったら当然ではないのか、そんな疑問をお持ちの読者もいらっしゃると思いますが、その価格が「ちょっと高い」ではなく「突出プライス」なのです。具体の物件を出して解説することはできませんが、何とか市場実態をお伝えして行こうと思います。

筆者は、「気に入っているマンションがある。しかし、どうも高過ぎるように思う。客観的な意見を聞きたい」にお答えする仕事が日課のようなものなので、買い手の心情が何となく、ときには痛いほど分かる立場にあります。

お答えのための作業過程で、対象マンションの性格・特徴、そして位置づけを分析して把握します。そして「高い・安い」を判定し見解をお届けするのですが、郊外マンションの場合は、たとえ駅前でも「高過ぎる」というお答えになることが多いのです。

レポートお届けの後の反応は、「高過ぎることは分かったけれど買いたい」というのがご相談者の結論です。圧倒的な差別感のあるマンション、ただひとつの希少価値。だから資産価値としても間違いないと考えての結論ではないのです。なぜなら、筆者の答えは少し違うからです。

第三者の見解としてはネガティブであっても、買うことにしたという買い手は、どのような動機や心情、あるいは欲求があってそう決断するのでしょうか?筆者の分析を申しましょう。

「その便利さを買いたい。だから金に糸目をつけない。いざ換金というとき半値以下では困るが3割なら下がってもいい」という鷹揚な買い物をする階層なのです。しかし、そうだとして、そこまで割り切っても欲しいと思う動機や購買心理はどこから来るのでしょうか? 

「ただ今」の住まいが不便な場所にあるからです。大きな一戸建て、最低でも200㎡以上の敷地、広い庭、150㎡以上の2階建て、そんなイメージでしょうか?

働き盛りのころ、家族のためにと遠距離通勤をいとわず建てた家だったが、ローンも完済した今、既に住む家族は二人だけ、高齢になって階段の上り下りも辛い、何より広すぎる、使っていない部屋が3つもある、庭の手入れも面倒になって来た。もともと買い物も不便だし、どこへ行くにも車が必要な場所。高台で景色も環境も良いが、車は危険と妻が言うし、夫婦二人が豊かな老後を送るには何かと不便だ。

なにせ老後は長い。もはや余生とは言えない長寿命時代です。元気に、そしてアクティブに暮らすには、コンパクトサイズでいいから便利な駅前マンションに住み替えるのが賢明だ。

このような潜在需要は全国各地で膨れ上がっているようです。筆者に届くお便りは氷山の一角です。

しかし、我慢ならない状況に追い込まれているわけではないので、何かきっかけがなければ需要は顕在化しないはずです。つまり、何かが行動させるのです。ひとつが、新築マンションの販売キャンペーンに接したときです。チラシ、看板など大々的な宣伝とモデルルームの開設・公開が潜在需要をごく自然に行動に駆り立て、結果的に購入の決断へ導くのです。

木造住宅は20年も経過すると土地代だけの評価になってしまうものが大半です。既に30年。しかし、ローンがないので、売ればそこそこに大きな現金を手にすることができるでしょうし、金融資産もあるので無理なく買えてしまうシニアが多いのです。個人によって予算に差はあるものの、駅前マンションのどこかの部屋が買えてしまうのです。

駅前でなく、駅5分でも似たようなものではないか。ライバル物件の営業マンは恨めしそうにこう語りますが、そちらの方が価格はかなり安いとしても、最高の物件に触れてしまった人は他には目がいかないのでしょうか。

結局、インパクトある駅前・駅直結マンションは、これらシニア層に一般需要層も加わって、短期間で完売に達しています。そうした例は、思い出すだけでも過去5年くらいに10物件をくだらない(都下、埼玉、千葉、神奈川)のですが、これらの物件の資産価値は将来どうなるのだろうか。調査・分析作業のたび、悲観的に思うことが少なくありませんでした。

一戸建てを売れば、みんな駅前の便利なマンションに住み替えられるわけではなく、また広すぎて持て余している家とはいえ、そこには家族の思い出がいっぱい詰まっているので売りたくないシニアもたくさんあるようです。

バス便の一戸建てから駅前マンションへの住み替え需要は、首都圏全体で見れば大きなボリュームになっているのは確かですが、地域ごとに見たとき、その数は膨大ではなく、まして10年後20年後はどうかというと、今と同じような分厚いボリュームがあるとは思えないのです。

圧倒的な優位にある駅前物件といえども、金に糸目はつかない需要層は減り、「それなりの価格」でしか売れないことになるはずです。

中古マンションとして売り出したとき、所有者の期待通りになるかどうかは「需要がどれだけあるか」にかかって来るのですが、そのボリュームを読むのは容易ではありません。郊外都市の人口は間違いなく減少します。そのスピードは都心より早いのです。従って、駅前マンション・駅直結マンションというだけで飛びつくのはリスクの高い行動です。

中古マンションを新築マンションのように大々的なキャンペーンによって販売することはないので、人気物件といえども列をなすかは疑問です。

誤解のないよう補足しておきますが、郊外都市ほど駅の近くの物件を選択すべきだというのが筆者の主張です。しかし、価格が高過ぎる物件は将来価値に疑問が残るのです。第567回の記事で「最重要ポイントは購入価格」と述べましたね。そこが問題だからです。

今日の話で登場したプチお金持ちは限られた特殊需要層なのです。同調して「高過ぎるものは買わない方がいい」そうお伝えしたいと思います。


・・・・今日はここまでです。ご購読ありがとうございました。ご質問・ご相談は「無料相談」のできる三井健太のマンション相談室(http://www.syuppanservice.com)までお気軽にどうぞ。



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