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第581回 マンションの売れ行きは「二極化」から「都心・郊外拮抗型」へ [マンションの未来]

(10月5日の投稿2件目です)


日本経済新聞が命名した「パワーカップル」という時事用語。その階層が選択するマンションは、DINKSだけでなく、子供がある人ほど都心に向かっています。

パワーカップルとは、フルタイムで働く共稼ぎ族のことで、その購買力の高さから「パワー」を冠したものです。いわゆる世帯年収の高さから購入できるマンションの予算も8000万円に迫る階層なのです。

筆者の知る範囲では、下は7千万円弱から上は1億2千万円くらいまでの幅があるのですが、中央値は8千万円くらいです。

以前はパワーカップルが少なかったので、都心マンションは会社経営者や自由業などの特殊階層だけで占められていましたが、2010年あたりからでしょうか、パワーカップルが台頭して来たのです。

折りしも、2013年からの価格急騰期にパワーカップルの台頭期が重なり、都心の高額マンションも大きく売れ行きを落とすことなく推移したのです。

一方、郊外マンションの売れ行きは不振です。マンション価格の高騰は都心だけのことではなく、都心ほどではないものの、郊外でも短期間に大きく値上がりしました。しかし、郊外マンションにパワーカップルは存在せず、購買力が価格高騰についていけない状態となりました。

昔は、都心の値上がりが需要を郊外に押し出したものです。価格高騰が極に達したバブル期には、通勤時間90分~120分もいとわず、価格の安い郊外マンションへ若い子育て世帯は向かったのですが、今は誰も行かないのです。遠方では、仕事も子育てもできないからです。

従って、郊外マンションを購入する中心層は、もともと郊外に住む人たちです。しかし、昨今その需要層も、購買力を超えるマンション価格を嫌い、購入を見送っています。パワーカップルの購買力に余裕があって、マンション価格の上昇についていける状態にあるのとは対照的です。

このように書くと誤解を招きかねないので補足しますが、都心のマンションが好調なので、郊外の開発をせずに都区内の物件ばかりを扱おうとするデベロッパーのベクトルが用地の争奪戦を激化させたのでしょう。価格高騰は、3.11地震以降の建築費高騰にあるとばかり思っていたら、地価の上昇を引き起こしてしまいました。

その結果、購買力に余裕があるはずのパワーカップルでもここまで価格が上がると、さすがに予算オーバーになる人も増えました。売れ行きは「都心好調・郊外不振」という二極化構図も崩れて来たと感じます。

そのことを如実に表すのが新規発売(供給)戸数の低迷です。首都圏全体の供給戸数は2016年が35,772戸で、前年の40,449戸から12%も減りました。一方、東京23区の供給戸数は2015年が18,472戸、2016年は14,764戸で、20%も減少したのです。

23区のシェアは2015年が46%でしたが、2016年は41%に下げています。絶対戸数では23区以外の供給戸数が2015年の21,977戸(40,449-18,472)から2016年は21,008戸(35,772-14,764)と前年レベルを僅かに下回っただけでした。

パワーカップルでも、都区部のマンションは高過ぎて手が出ない状況になって来たと言えそうです。個別の物件をつぶさに見て行くと、その様子がよく分かります。
新聞などマスコミでは「大本営発表」のようなコメントが語られている例もありますが、仔細に分析すると苦戦を余儀なくされている物件は実に多く、筆者の目には「高過ぎて売れないマンション」、「一見安そうだが、条件が粗悪な住戸の売れ残り」が溢れています。

かといって、パワーカップルは郊外には行けないので、数少ない新築の中でも、比較的価格を抑えた都心物件に集まる傾向を見せています。今後は、どのようなことになるでしょうか? 選びたくても物件がない、あっても手が出ない、中古も見たが魅力的な中古は新築並みに高い。こんな嘆き節も届きます。

しかし、待って得策とも言えません。良い物件に巡り会えたら、とにかく値引き交渉を頑張ることです。新築でも、完成間近、若しくは完成していたら値引きに応じてくれます。中古なら間違いなく値は下げてくれるはずです。目標は10%、妥協点は5%。こんな目安になりましょう。
完成マンション・中古マンションの方が2年先完成のマンションと違って金利上昇のリスクもないのです。

今後どうなるかの問題では、デベロッパーの動きにも着目しなければなりませんが、新築は大きく値を下げることはありません。もともと大きな利幅が取れるビジネスではないので、下げ余地は低いからです。とはいえ、背に腹は代えられないので、僅かな下落は期待しても良いかもしれませんが、人気の優良物件で価格を抑えて来るケースは稀です。

ターゲットは中古です。中古は個人所有であり、かつ「安い時期に買った」と目される物件の値上がり幅は大きいので、下げ余地も大きく、交渉次第では大きな果実が得られるかもしれません。筆者の関係した事例を見る限り、5%は当たり前ですが、10%もありましたし、7%8%なら難しくないと感じています。

  ご高覧ありがとうございました。今日はもう1本投稿しています。ぜひ以下の記事も


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東京の人口流入とマンションの未来(楽観と悲観) [マンションの未来]

このブログはマンション業界OBが業界の裏側を知り尽くした目線で、マンション購入に関する疑問や諸問題を解き明かし、後悔しないためのハウツーをご紹介・・・・原則として、毎月5と10の日に投稿しています。


2017年1月17日の日本経済新聞に「中央区55年ぶりに人口15万人突破」という記事がありました。新聞によれば、「臨海部を中心とするマンションの建設ラッシュや“職住近接”志向などを背景に、1998年以降、人口の増加傾向が続いている。15万人台は1962年以来55年ぶり。街の賑わいが戻った」とあります。

また、「1953年に17万2100人のピークとなったが・・地価高騰に伴い、その人口が減り、1997年には7万1800人まで落ち込んだ」と記事は続いています。

2月1日には、東京都の人口増加が2016年に74,177人だったこと、1都3県の合計では11.8万人の転入超過(転入から転出を引いたもの)とありました。これは社会増(減)という統計であって死亡と誕生の自然増減とは別のものです。

自然増の方も、2016年7月13日の東京都発表によれば、5年ぶりに自然増に転じたそうです。都内に転入して出産・子育てをする若い世代が増えているのが要因です。

こうした人口動態を見ていると、人口減少とはどこの世界の話だろうかと疑ってしまいそうです。「少子高齢化・人口減少」を毎日のように聞かされ続けているせいか、明日にでも日本という国は衰退の方向へ向かうかのような錯覚に陥ってしまいそうです。しかし、コト東京に限っては違うように思うのです。

東京都の人口予測も、2025年から人口は減少に転じるとされていますが、本当でしょうか?この予測を都が発表したのは2016年12月26日のことですが、それ以前の予測は2020年から減少するというものでした。つまり、5年先に修正したのです。

これもまた修正されるように思えるのは、筆者だけではないはずです。

●東京の人口増加の要因は?

冒頭で紹介した都心流入の要因はともかく、東京圏への人口流入の要因は「働く場所があるから」と言えます。一足早くやって来た地方都市の人口減、そして都市の衰退は国としての大きな問題であり、地方再生は焦眉の急となっています。

他府県から移住する人には、家も仕事も用意しますなどという自治体も登場し、移住した実例も紹介されています。内閣府特命担当大臣(地方創生担当)まで任命して、自治体と連携しながら様々な策が進められてはいますが、劇的な効果が出ているという話は聞こえて来ません。

対して、東京は人が増え、経済も活発です。デフレが解消されたわけではないものの、東京の求人倍率は高く、人手の確保に取り組む企業・職場が多いせいで賃金も上昇傾向にあるとされます。非正規労働者の中から正社員へ登用する企業も少しずつ増えています。パート、アルバイトの時給も上昇しています。来年度から配偶者控除を受ける妻の年収制限を上げるそうなので、これにより世帯年収は増えるかもしれません。

髙い賃金と安定した職場があれば人は集まるものです。かつては、円高対策のために国内の工場を閉めて現地生産に切り替える企業が増えた時期がありました。これによって内需は衰退しかけました。また、国際競争力を高めるために、人件費の安い中国へ進出した工場も急増しました。

しかし、その中国も最近は人件費が高騰し、日本国内の生産へ戻す企業が現われたりもしています。

現在の日本は、雪崩を打って国外に出ていくわけではありません。ときどき起きる急激な円高の動きなどにも強い耐性を身に着けた日本企業は多く、観光立国政策なども効果を表して来ました。つまり、内需経済も強みを持ち始めたのです。

観光資源は東京だけのものではありませんが、最も大きな観光地のひとつであることは確かです。小池百合子東京都知事も「世界に開かれた国際・観光都市東京の 実現」構想を打ち出しています。

一方で、シンガポールや香港などに負けない金融都市にしようと、国を挙げて規制緩和を図っています。この動きも、東京の発展を加速させるものと言えましょう。

こうした動きを見ると、目の前に迫る東京オリンピックだけでなく、世界中から注目を集める東京は、衰退する兆しなど微塵もないと言っても言い過ぎではないと思うのです。

●都心の再開発事業

ご承知のように、国は地域を限って(特区)、規制を緩和し、様々な実験に取り組んでいます。外国企業が投資しやすい環境づくり、受け皿作りを急いでいます。短期的には東京オリンピック対策としてのホテル建設や道路建設、道路補修工事、競技場建設などがあります。

さらに田町駅と品川駅の中間にできる「新田町駅」と周辺施設の建設、リニア新幹線関連工事など、数え上げればキリがないほど「東京改造」は進められています。

人手不足は外国人の就労ビザの緩和で何%かを補い、足りない分は地方からの移住と高齢者の起用、企業内保育園の拡充などで女性の活躍を促す。こうした施策で補うのでしょう。

また、外国人の日本企業就労者が増え、外国企業が増えれば外国人の人口も増えるでしょう。

ますます東京一極集中の傾向を強めるに違いありません。


●マンションの資産価値は需要が減れば下がるのが当然

人が増えれば家が必要になります。国全体では空家が問題と言われますが、東京圏では、むしろ逆かもしれません。極端な言い方を許して頂ければ、家余りは、東京では別の国の話なのです。

しかし、長期て見たらどうなのか? 社会増は続いても自然減が大きくなれば人口は減ります。
人口が減れば、家余りは東京でも現実の問題となって来るのです。

欲しい人がいない家は資産価値もなくなってしまいます。既に東京郊外(東京市部や千葉・埼玉。神奈川の郊外)では1000万円未満の中古マンションが急増しています。買い手がつかないのです。もはや「ただでも要らない」状況になっている一部エリアさえあると聞きます。


●人口減の最良の対策は「集まって暮らす」にある

行政、民間を問わず、各種サービスは人が集まって暮らすことで効率よく実施できるわけです。山の中の1軒だけのための宅配(買回り品・郵便・その他)や医療や教育は見捨てられる傾向にあります。

利益を求める商店なども採算が合わなくなって廃業してしまうでしょうし、医者の在宅診療(往診)にしても集落になっていない地域では大変です。

学校も統廃合が進み、遠距離通学を強いられます。

このような街は、魅力に欠けるので外から移住して来る人もいません。ますます人は減り、借り手もない家は朽ち果てるのを待つばかりとなります。

そこで、対策として「街はコンパクトに」という構想が生まれました。つまり、1カ所に固まって住みましょう、というわけです。この「コンパクトシティ構想」は全国数百都市で検討されていると言います。

鉄道が通っている街なら、駅の周辺に人口を誘導する政策が打ち出され、後ろ向きの街づくりが進むのです。

東京圏も何十年か先には、そんなことになるかもしれません。少なくとも中古マンションが1000万円未満で購入できるような郊外の街の未来は確実にその道を歩いているのかもしれないのです。

このようなことを考えて行くと、マンションを買うなら「衰退しない街(過疎化しない街)」、「可能な限り都心に近い街」、「駅に徒歩10分を越えない立地」、「ローカル駅よりはビッグな駅」など、長く住むつもりなら、こうした点を忘れないことが大事です。

まあ、しかし、「東京圏はまだまだ廃れない」と考えます。


・・・・今日はここまでです。ご購読ありがとうございました。ご質問・ご相談は「無料相談」のできる三井健太のマンション相談室(http://www.syuppanservice.com)までお気軽にどうぞ。

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中長期のマンション市場を展望する [マンションの未来]

ブログテーマ:マンション業界出身者が業界の裏側を知り尽くした目線で、マンション購入に関する疑問や諸問題を解き明かし、後悔しないためのハウツーをご紹介・・・・原則として、毎月5と10の日に投稿しています。


長い目で見たとき、首都圏のマンション市場はどのように推移すると予測できるのでしょうか?マンション所有者にとっては、将来の資産価値がどうなるかという問題に関わることなので、無関心ではないと考えます。

筆者に届く「マンション評価」依頼のメールにも、高い比率でお尋ねのあるテーマとなっているのです。そこで、今日は中長期のマンション市場を展望してみることにしました。


●これまでのマンション市場を整理してみると・・・

新築マンションの市場規模は、大衆化して以降も、いくつかの要因によって大きくなったり縮んだりして来ました。

マイホームと言えば「庭付き一戸建て」と決まっていた時代から、地価の高騰によって庶民の手に届かなくなるに連れて、便利なマンションに目を向ける人を増やし、マンションは一戸建ての代替品(だいたいひん)ではなく、大都市の主要な住居形態として認知されるに至ったのです。

今では、マイホームと言えばマンションを頭に浮かべる人の方が多くなりました。

一方、一戸建ても含むマイホーム需要は人口・世帯数との関係で変動して来ました。昭和50年代は、第一次ベビーブーム世代(団塊世代)が大量にマイホーム取得に走った時代でした。

その後は人口増加が伸び悩むに至り、マイホーム市場も縮小の時代に向かうのですが、平成10年~15年頃は団塊2世が需要として台頭して、再びマーケットは膨らみました。

また、近年は結婚しない(非婚)人の増加と晩婚化に伴い、かつ女性の活躍が「単身者需要」を伸ばしました。

最近は団塊世代が子供の独立に伴って遠方の一戸建てを持て余すに至り、駅近のマンション・都心のマンションに買い替えるという新たなニーズも目立っています。

マンションが大衆化して来た昭和50年代(1970年代)から平成の最近までのマンション市場を新築物件の供給戸数で追いかけてみると、特殊だったバブル期、その前後を外して要約すると、次のようになります。

大衆化が進んだ昭和50年代は、首都圏全体で約50,000戸が毎年建てられました。バブル期には価格の狂騰で供給がストップ状態となりましたが、バブル後は次第に回復して再び50,000戸時代がやって来ました。そして、2000年には90,000戸を超える史上最高の供給が実現したのです。

しかし、その後しばらくは8万戸台が続いたものの、ミニバブルと言われた2005年~2008年は8万戸から7万戸、6万戸と漸減しました。価格上昇が販売を鈍化させたためでした。

2008年に発生したリーマンショックによる世界経済の悪化と2011年の東日本大震災などの影響もあって、販売戸数はさらに減少し、とうとう40,000戸台とピーク時の半分まで低迷するに至ったのです。

この3年ほどは、大震災の復興工事が技能労働者の人手不足をもたらし、これが人件費高騰を招き、ひいては建築費の急上昇となったことで、マンション価格も急騰しました。その結果マンション販売は伸び悩み、今年(2016年)などは年間40,000戸にも届かないのではないかと囁かれているのです。


●マンション開発の担い手が不足

団塊2世と言われる世代は今40歳前後になっていますから、マンション購入のピークは過ぎたと見られます。従って、マンション市場が大きく伸びる期待はできなくなっています。中短期的に見たとき、現在の低迷から回復しても新築マンションの販売戸数は平均すれば、年間40,000戸台、良くて50,000戸ではないかと思います。

実は、需要があっても新規供給が伸びにくい理由(事情と背景)があるのです。

理由は二つあって、ひとつは「適地不足」です。土地がないという嘆きは今に始まったことではないのですが、バブル後の一時期、「土地の含み益」に長年依拠して来た企業が、リストラの一環として次々に大規模な保有地を手放しました。

その恩恵を享受できたのがマンション業者で、垂涎の土地を取得し、得難いマンションを次々と開発したのです。2000年代初頭の大量供給(9万戸・8万戸)の背景となったというわけです。しかし、その放出の流れも一巡し、優良なマンション用地は大幅に減ってしまいました。


二つ目の理由は、マンション供給者の減少です。かつて首都圏には500社を超す「マンションデベロッパー」が存在しましたが、今では100社もないのです。多くの中小デベロッパーが経営破たんし、2008年~2010年頃に消滅また事業を縮小してしまったからです。

中小デベロッパーは、大手のやりたがらない立地や小規模敷地で積極的にマンション開発を行って来ましたが、その棲み分けの相手がなくなっているのです。新興デベロッパーも出て来たものの、その数はごく僅かです。

かつては手を出さなかった土地にも大手が積極的になっているという分析もあるのですが、中小デベロッパーの分野で取って代わるとまでは行かないものと見られます。

●長期的に見れば新築マンションは減少傾向になる

中・短期的には、建築費の下落や景気の低迷などを起因として、価格の下落も起こることでしょう。そうなれば、再び新築マンション市場は活発になるでしょう。しかし、どの程度まで市場が回復するかというと、悲観的な予測しかできないのです。

大きな回復を見ないうちに、縮小した市場はそのまま常態化してしまうことになるかもしれません。理由は、首都東京ですら人口の伸び悩み、もしくは人口減少時代に向かうからです。

それだけではなく、人口並びに世帯構造がマンション需要の減少を招くかもしれません。

先に述べた、シニアによる一戸建てからマンションへの買い替えも需要の中心になるとは考えにくいこと、地方から首都圏への人口流入が大幅に伸びなければ住宅需要も伸びないこと、少子化は世帯分離による新たな住宅需要の発生につながらないことなどが考えられるからです。

東京都心のいくつかの区は、手厚い子育て支援策を講じたことで人口呼び戻しに成功しています。その策が他の自治体にも波及すれば、少子化に歯止めをかけることができるかもしれません。

また、子供が増えても生活に困窮しない所得の向上や職場の理解といった策が奏功し、「産めよ増やせよ」的な社会現象がやって来れば住宅市場(需要)も大きく変わることでしょう。

しかし、人口増加はおろか、少子化と人口減少の波を食い止めることは、現状では難しいと予測している専門家ばかりです。

景気のせいで、地方都市から東京へ移入する人が多く、東京だけは国全体の傾向と反対の動向にあるとはいえ、これがどこまでも続く保証はありません。根本的な対策は、結婚したい人が増え、子供は2人欲しいという空気を拡大するしかないのです。


●高齢化は空家を増やす

東京も高齢化の波だけは着実に到来しています。子供が増えないので、シニア層の比率は黙っていても増加します。

シニア層の住まいは誰も住まない家となるときが来るかもしれません。国全体で見れば、ご存知のように空家は既に何百万戸もあるのです。今後も増え続けて、空き家3割時代がやって来ると言われるようになってしまいました。

残す相手もいない、そんな独居シニアの住まいも増えて行きます。家余り現象は社会問題になって来ました。

余った家は、ただでも要らないと見捨てられたままになっている現象も見られるようになって来ました。買い手が付けばよし、借り手も付けばよしですが、どうにもならない家も今後は一段と増えることでしょう。

親から相続した家を売るか貸すかで悩んだ末に、二束三文で売却という選択に至る人も増えるでしょう。


●中古を蘇らせるビジネスの拡大

かつて、一戸建てが買えなくなったからマンションだとしてマンションが大衆化し、都会では当たり前の住居形態となったマンションですが、そのマンションですら新築は開発が困難な状況となり、たまに希望地で売りに出ても手が届かない時代になったら、マイホームを買いたい人は何をどこに求めればいいのでしょうか。

そうです。中古住宅・中古マンションを買うしかないのです。新築がいいに決まっていますし、日本人の感覚としても新築志向は当たりまえのこととして認識されて来ましたが、これからは変わらざるを得ないのです。

長期的に見れば、東京ですら需要は確かに減少して行くに違いないでしょう。しかし、その需要を満たすだけの新規開発も難しいとしたら、余った中古に向かうのは自然な流れです。

読者の皆さんもご存知の「リノベーション」物件が、新築にとって代わる可能性が高くなりつつあるのです。

既に大手マンション業者も僅かながらリノベーション物件を手掛け始めました。今後は市場でのシェアを増やすものと予想できます。


●中古マンションも新築並みの価格に?

好むと好まざるを問わず、今後は中古も新築と並行して検討していくことが求められそうです。ただ、問題は価格です。

需要が増加すると、売買の動きは速くなりますが、新築がなく中古も品数が少ないエリアにおいては、需要と供給の関係から中古価格は強含みになります。反対の場合は、価格の下落圧力が高くなるのです。

需要ボリュームはときどきで変化します。金利情勢、景気動向、価格動向などが作用して増減するのです。

また、需要が一時的に後退したとき、物件数が多くなるわけですから、そこで競争が激化し、価格は下落します。その反対の時期もあるでしょう。

より優れたマンションを求めれば、勢い価格は高くなり、そのとき新築を超える優良中古マンションも多数生まれることになるかもしれません。

今後は中古マンションの品定め術を磨くことが求められるでしょう。同時に、買った我が家をいかに高く売るかの策も練っていくことが大事になるかもしれません。


・・・・今日はここまでです。ご購読ありがとうございました。ご質問・ご相談は「無料相談」のできる三井健太のマンション相談室(http://www.syuppanservice.com)までお気軽にどうぞ。

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「マンションの寿命は人間の寿命より短い」としたら [マンションの未来]

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先週(2016年8月31日)NHKの「クローズアップ現代プラス」という番組で「老朽化したマンションを建て替えるか修繕しながら住み続けるか」という特集をしていました。
※放送をご覧にならなかった人は、以下でチェック
http://www.nhk.or.jp/gendai/articles/3855/1.html

筆者がいつも考えていることであり、注視して来たテーマ「マンションはいつまで住めるのか」に関連があるかと思い、途中まで視聴したのですが、最後の方はチャンネルを切り替えてしまいました。つまり、番組は筆者の期待を裏切る内容だったのです。

番組のテーマはマンションの建て替えが円滑に進むようにマンション法(建物の区分所有等に関する法律)の改正が行われる見込みだが、その場合の影響(功罪)を問うものでした。

すなわち、マンションの建て替えには従来、全所有者の80%(5分の4)の同意が必要とされて来た法律を、3分の2の賛成があれば可能とする法改正が検討されているのですが、その効果は期待できるのか、また法改正について老朽マンション住民(所有者)はどう受け止めているのか、その辺りを番組は掘り下げようとしたようです。

法が改正されようとされまいと、建て替えには事実上100%の賛成がないと難しいのが現実です。その合意形成まで、早くても10年はかかるとされます。建て替えられたマンションの実例は全国でまだ200件余しかありません。

建て替えを要するような老朽化したマンションが全国で何件あるかの統計はないのですが、東京都内には24,254件の分譲マンションがあり、そのうち築40年を超えるマンションは2,288件で、1割弱に当るというデータがあります。渋谷区・港区・世田谷区・杉並区が、それぞれ200件強と多いようです。全国では56万戸だそうです。

これらのデータから、建て替えの件数がいかに少ないか、何となく想像いただけることと思います。

今日の本稿のテーマは、建て替え問題ではありません。古いマンションに長く住み続けることの難しさについて語ろうと思うのです。


●マンションの寿命は何年?

筆者へのお尋ねで多いことのひとつ、それは「マンションの最後はどうなるの?」です。

早い話が、マンションの寿命は何年かという質問です。これに的確に答えられる人は筆者も含めて見当たりません。答えられなくて当然とも言えるのですが、その理由は次のようなものです。

➀マンションの歴史が短い・・・日本に分譲マンションが登場したのは昭和30年代(1950年代)のことです。まだ60年の歴史しかないのです。

②黎明期の集合住宅は殆ど解体されてしまった・・・分譲マンションということでなく賃貸の集合住宅というくくりで見ると、関東大震災後の復興住宅として東京、横浜に20軒以上建設された「同潤会アパート」は、最後の上野の場合で80年後に解体され、分譲マンションとして生まれ変わりました。つい3年ほど前のことです。

➂存命の集合住宅は廃虚状態にある・・・同潤会より古い集合住宅も実はあるのです。長崎の端島(通称:軍艦島)という無人島に今は廃虚として存在しています。「世界文化遺産」として登録されたので脚光を集め、ご存知の読者も多いことと思います。

この集合住宅は建て増しを繰り返したので正確な年数は不明ですが、明治時代から昭和初期にかけて建てられたので、100年以上の歴史があると言えます。

④長寿命のマンションを建て始めて30年程度しか経っていない・・・戦後・高度経済成長時代」、後先考えずに量を追った国の政策が、「量より質」へ転換し始めたのは1980年代半ばでした。100年(3世代)住み続けられるマンションを目指そうとしたのです。センチュリーハウジングシステムという用語が生まれ、現在の「長期優良住宅」へと受け継がれています。

➄計画的な延命策を講じ始めたのも最近20年くらいのことである・・・マンションごとに「長期修繕計画」を策定しようという業界の動向、これを下に周期的な大規模修繕を実施して長く住めるようにしようという所有者の意識改革も生まれつつあるようです。


コンクリートの物体としては100年以上存在していますが、人が住んでいた期間で言えば、同潤会アパートが最も長くて約80年です。

しかし、その同潤会アパートも最後はとても住める状態ではなかったはずです。だからこそ建て替えに至ったわけです。同潤会アパートで最も有名なのは「青山アパート」で、今は安藤忠雄氏設計で有名な「表参道ヒルズ」に生まれ変わりました。建て替え前の姿をご存知の人も多いことと思いますが、同アパートは住まいではなく店舗になっていたのです。

さて、これからのマンションの多くは100年居住が可能になるのではないかと思いますが、特に2000年以降に建設された分譲マンションに期待できそうです。

耐久性の高い建物を設計・施工するという販売者(分譲主・事業者)の姿勢と管理会社の協力による住民の管理意識の高まり、それに伴う周期的な改修工事の実施などが奏功するに違いないと思うからです。


●60年程度の寿命しかないものも多い

100年耐久マンションが増えると述べたことを覆してしまうようですが、全てのマンションがそうだとは言えません。3分の1から半分くらいは50年か60年しか住めないマンションも出てくる可能性は排除できないからです。

正確に言えば、住んで住めないことはないが、50年を経過すると快適とは言えない状態になってしまうマンションがなくなるとは思えないのです。

住んで住めないことはない状態とは、どのような状態を指すのでしょうか?

一戸建ての場合、古くなると家は傾き、雨漏りが発生し、建具の変形がおき、すき間風が入り込むものという常識があります。そこで、あちこち修繕しながら建て替えを先延ばしして50年くらい住み続けるわけです。しかし、老朽化に伴い、たびたび修繕のための出費が嵩みます。ときには多額の費用がかかります。

これは、マンションでも同じです。木造と違って、すき間風は入らないでしょうし、よほど強い地震に何度も遭遇しなければ傾くこともないでしょう。しかし、設備は無論のこと、配管や建具、床材、壁紙などに機能不全、故障、変形、破損などが同じように起きます。

一戸建てにはないエレベーターや共用玄関のエンジンドア、パーキングシステムなど機械の故障になると、マンションならではのものです。

人間に例えると、骨密度が粗くなり、筋肉は衰え、耳は遠く、歯が欠け、噛む力も衰え、内臓機能は低下、食欲も減退するのが天寿を全うする直前の人間の姿です。

中には、持病に苦しんで病院通いが日課のようになってしまった高齢者も少なくありません。

運動や食事に配慮し健康的な生活を送り続けても、人間は120歳以上生きることはできません。

ご存知、日本人の寿命は90歳未満です。40歳で新築マンションを購入した人が、90歳を迎えるときに50歳のマンションに住んでいたとして、そのマンションが健康体でないというのは不快なだけでなく、ストレスの元になるかもしれません。

できれば、まだまだ何も問題なく快適に住み続けられる状態のマンションであって欲しいものです。



●ヒトの寿命が来る前にマンションの寿命が来る?

仮に40歳で築20年の中古マンションを購入し、90歳まで住むと仮定したら、マンションは築後70年です。築後50年くらいから、つまり自分が70歳のころから建て替えが話題に上ってくるケースもあることでしょう。

そのとき、「工事中どこかに仮住まいし、完成したら戻って来る。そんなのは面倒だ。いろいろ不具合が出ていることは承知しているが、このままでも十分住める。 私はもう自分の寿命も終わりが近づいているので、静かに暮らしたい」、そう言って建て替え計画に反対するかもしれません。

入居者の中には、築40年くらいの時点で購入して住む若い世帯もいて、建て替えに賛成する人もあるかもしれません。

何回も住人同士の話し合いが設けられ、合意を得るのに10年、長いと20年もかかるようです。

とすると、建て替え問題で話し合いが繰り返される途中、着工に至らないままあの世に行くことになる住民もあるかもしれません。

つまり、マンションの寿命の方が長いことになるわけです。

ところが、視点を変えると、逆のケースもあります。余命たっぷりの若い所有者もあるからです。若い所有者は、購入時に自分より余命が短いマンションであることを知っているのです。


●寿命が近づいているマンションにいつまで住むか?

築20年くらいの中古物件を購入した場合はどうでしょうか?
35歳のあなたが購入したとすると、30年住んで65歳のとき、築後50年に達したマンションは寿命が近づき、建て替えの話が出てくるでしょう。しかし、住人のあなたはまだ壮年ですから、そこからあと20年以上は住みたいと考えるかもしれません。

築50年のマンションの修繕費は嵩む一方でありながら、このままではスラムに発展する恐れもあるので、積極的に建て替え計画に賛同したとします。

しかし、建て替えには当然ながら多額の費用がかかります。これは積み立てられているわけではありません。入居者個々のふところ具合は異なります。どのようにして費用を捻出するのでしょうか?

マンションの建て替え費用を生み出す魔法があります。

それは「容積率の増加(緩和)」が前提となります。例えば最初1,000坪あった建物延べ面積が2,000坪まで建てられる条件(許容容積率の2倍増しなど)ができた場合に、増えた建物部分を売却することで費用を生み出すことが可能になるからです。

1,000坪のマンションを2倍の2,000坪に増やす、そんな魔法はどこでも通用する話ではありません。法律の改正、都市計画の変更などがあって可能になるのです。また、ここでは詳しく述べませんが、建築計画次第では容積率のボーナスがもらえることもあります。

しかし、容積が増えて建て替えが可能になったとしても、住民の合意形成(法律上、現在は80%以上の賛成を得ること)は困難で、1年や2年で簡単にまとまるものではありません。

もともと修繕費の高い中古マンションに住んで来たことでもあり、今後は更に上がる可能性もある。しかし、建て替えも面倒な話だ。そう考える人は、さっさと売却して存命中に同じ問題にぶつからないような、例えば古くても10年以内のマンションか、広さや場所などの条件が幾分悪くなっても「修繕費の負担が少ない新築マンション」を買って住む道を選ぶかもしれません。

または、自分一人の意思でどうにでもなる「古い一戸建て」でも購入し、メンテナンスやリノベーションを趣味のひとつにするくらいのつもりで移り住むといった道を選択することも考えられるわけです。

つまり、中古マンションを購入した場合は、新築マンションを購入した場合以上に、そこに永住することは難しいということになりそうです。

●住まいは、そのときの事情に応じてフレキシブルに!

自分の寿命が何年かなんて分かるわけではないですし、そのほかのことを含めて何十年も先のことなど予測がつきません。

もちろん現役でいる間は転勤や転職があるかもしれませんし、家族の誰かの事情で不都合な住まいになることはいつでもあり得るわけです。

その意味から、いつでもスムーズに売却できるマンションを購入しておくことが肝心です。

どんなマンションでも売れないことはありませんが、できたら高く売りたい、有利に売却したい。そう考えるのが人情というものです。

であれば、希望価格を大幅に下げなければ売れないようなマンションだけは掴まないようにしなければなりません。

とりわけ、建て替え問題を抱えているような古いマンションを買うのは、多分に冒険と言えるでしょうし、売却する立場でも高くは売れないと考えるべきです。

もっとも、再開発の区域にあり、業者等が買収に動いているような物件なら別かもしれませんが。


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毎月4万円も必要な老後のマンション住まいに疑問の声 [マンションの未来]

ブログテーマ:元、大京マンが業界の裏側を知り尽くした目線で、マンション購入に関する疑問や諸問題を解き明かし、後悔しないためのハウツーをご紹介・・・・原則として、毎月5と10の日に投稿しています。

マンションの管理費、東京では平均して15,000円かかります。広さや管理体制によって変わるのは言うまでもないですが、80㎡で25,000円といった例は少なくありません。修繕積立金は、当初は10,000円未満が多いですが、30年くらい経つと管理費と同じくらいになる計画が多いようです。現時点で築30年を過ぎたマンションでは35,000円、40,000円といった例も珍しくありません。

ということは、築後30年以上のマンションを最近購入した人、もしくは購入時が築10年のマンションでも20年住み続けた先には、毎月30,000~40,000円が黙ってかかるランニングコストということになります。

一戸建てに住んだら、こんなにかからないのは明らかです。修繕費は一戸建てでもかかるわけですが、マンションの場合、月30,000円として年間36万円、20年で720万円を積み立てたてたとしても、共用部分の修繕にしか使えません。別途、室内の改修・更新費用が必要になるのです。

こうしたことを考え併せると、老後のマンション暮らしは損ではないか? そんな疑問の声を聞きます。今日は、この問題を考えてみることにします。

●一戸建てとマンションの違いは?

以下は、一戸建てからマンションへ住み替え経験者の感想から、マンションと一戸建ての差を整理したものです。~首都圏の場合~

<マンションの良い点>
①近所づきあいがなくラク。濃密な近所付き合いや冠婚葬祭・自警団とか消防団・大掃除等の束縛・煩わしさが無い。

②ゴミ出しが24時間可能なのが嬉しい(そうでないマンションも多いが)

③光熱費が安い(冷暖房の効果が良く、省エネだ)

④外から覗かれないのがいい

⑤シアタールームやゲストルームなどの共用スペースを安価で使用できるのが嬉しい(大型マンションの場合)

⑥水平移動のみで平屋感覚、狭いので行動範囲が必要最低限になり、何をするのもラク(特に掃除)

⑦蚊やハエの来襲が少なく、アリも侵入して来ない(高層の場合)

⑧近所の犬(遠吠え)や猫(発情期の声)による迷惑が無い

⑨管理人・コンシェルジュがいるので諸事相談ができる(物件による)

⑩引越し挨拶は殆ど慣例にない=上下両隣戸の住人を知らない(見方によっては、デメリットでもある)



<マンションの良くない点>
①地下駐車場・機械駐車場からクルマを出すのに時間がかかる(屋外平置きのマンションもある)

②庭が無いので緑が乏しい(プランターでは制約・限度がある)

③閉塞感がある(開放感がなく、蟄居させられているような感じ)

④風通しが悪く、熱や空気がこもる(通風のために玄関を半開きにしたいが、廊下を歩く人の視線が気になる。最新の物件には配慮が行き届いたものもある)

⑤昼間でも北側の部屋は暗いので電気が必要(東西向きならそうでもいない)

⑥上下階・左右の音が気になる

⑦階段にしてもエレベーターにしても外出が面倒

⑧一戸建てと比較すると部屋数、間取り、収納場所に制限があり、スペースに余
裕が無い(その方がよくてマンションに移る人もある)

⑨防犯、火災予防、子供の問題その他の相談相手や助け合いの絆が無い(3.11地震以降、見直される傾向がある)

●マンションの損なところ

一戸建ては管理費も駐車料金も払わなくていいから、マンションより得なのではないかという意見をたまに耳にします。確かに、一戸建てにないマンションの出費はと言えば、駐車料と管理人の人件費、エレベーターの維持費などでしょうか。この分は余分と言えないこともありません。
しかし、一概にはそうとも言い切れません。確かに、一面的に見れば、その通りと言えなくもないのですが、一戸建てにない魅力、例えば高層階から見える景色や、一戸建てには装備しにくい防犯機能、あるいは、木造住宅との比較では、火災に強いというメリットもありますね。耐久性の違いもあるでしょう。
こうしたマンションのメリットは、一戸建てのメリットを凌ぐものです。別の言い方をすると、マンションと一戸建ては、それぞれに長所、短所があるということでしょう。経済的な損得では測れないものがあり、結論はその人の人生観によるとしか言いようがありません。

一戸建てにも維持管理費はかかります。ただ、手入れや改装を放置する自由が一戸建てにはありますね。
一戸建ての所有者が手入れや改装を放置したために建物が傷み、老朽化が進んだとして、困るのは所有者だけですが、マンションではそういうわけにいきません。

いずれにせよ、本来マンションと一戸建てを同一レベルで比較し、どちらがトクかなどと論議すること自体がナンセンスとも言えるでしょう。

●老朽化したマンションの問題点は?

マンションは、築40年を過ぎたあたりから補修、補修の連続で、住みづらい状態が続いたりする懸念があります。
しかも、修繕積立金が毎月重くのしかかるかもしれません。せめて管理費だけでも負担が消えないかと感じるのではないでしょうか。

そうなると、「晩年は古いマンションに住み続けるより一戸建てが良い」という考え方も浮かんで来ます。

<マンションは古くなると高い修繕費が問題になる>
新築マンションを購入した場合、最初は安い修繕積立金も、5年毎に値上げし、15年目からは管理費の1.5倍ほど(80㎡クラスなら管理費との合計で毎月40,000円)にもなってしまうという例が少なくありません。
新築マンションを販売するとき、「長期修繕計画書」が用意されるのが一般化しており、大抵の場合、30年先まで見越して金額が明示されています。しかし、その先は分かりません。50年先には、一体いくらになってしまうのでしょうか?

60歳で新築マンションを購入したような場合、90歳でも築後30年ですから問題はないでしょうが、40歳くらいで築20年の物件を永住目的で購入したような場合、70歳のとき我が家は築50年を迎えます。としたら、既に管理費の1.5倍か2.0.倍になった修繕費の更なる高額積み立てを覚悟する必要があるかもしれません。

一戸建ての場合、古くなると家は傾き、雨漏りが発生し、建具の変形がおき、すき間風が入り込むものという常識があります。そこで、あちこち修繕しながら建て替えを先延ばしして50年くらい住み続けるわけです。しかし、たびたび修繕のための出費が起こります。時には多額の費用がかかります。

これは、マンションでも同じです。木造と違って、すき間風は入らないでしょうし、よほど強い地震に何度も遭遇しなければ傾くこともないでしょう。しかし、給排水管や建具、床材、壁紙などに詰まりや変形、破損などが同じように起きます。

いずれにせよ、必ず修理費用がかかる。それが家というものです。しかし、一戸建てにはないエレベーターや共用玄関のエンジンドア、パーキングシステムなどの機械の故障などはマンションならではのものです。

もっとも、一戸建ても2階建ての場合(大抵そうですが)、階段の昇り降りが困難になったらホームエレベーターや階段の手すりに取り付けるホームエスカレーターの新設に多額の費用がかかったり、維持費を要したりすることもあります。

<建て替えが難しいマンション>
マンションは築後40年、50年となると、建て替えが話題に上ってくるでしょう。

そのとき、「工事中どこかに仮住まいし、完成したら戻って来る。そんなのは面倒だ。いろいろ不具合が出ていることは承知しているが、このままでも十分住める。私はもう自分の寿命も終わりが近づいているので、静かに暮らしたい」。そう言って建て替え計画に反対する人が多いようです。
入居者の中には、中古マンションとして購入して来た若い世帯もいて、建て替えに賛成する人もあります。しかし、建て替えには当然ながら多額の費用がかかります。これは積み立てられていませんし、入居者個々のふところ具合は異なります。費用の捻出が最大の課題に浮上します。

何回も住人同士の話し合いが設けられ、合意を得るのに10年も15年もかかるのが普通です。一戸建てなら自分の意思だけで全てを決められるのに、マンションは何と煩わしいことか。でも、いつかそんな日がやって来るのです。
建て替え問題で話し合いが繰り返される途中、着工に至らないままあの世に行くことになる人も出て来ます。それでも、死ぬ直前まで快適な暮らしができるのであればいいのですが、建物の不具合が多く、ストレスの溜まる日々を送ることにならないとも限りません。

としたら、晩年の煩わしい問題に巻き込まれないうちに逃げ出した方が賢いかもしれません。自分の意思だけで永住できる一戸建てへの転居や、新しいマンションへの買い替えを決断することが必要になるかもしれないということです。

①高齢者専用住宅や、②まだ新しいマンション、③自分の意思だけでどうにでもなる一戸建て――この三つが終の棲家の選択肢ということでしょうか。

●中古の一戸建てを楽しむ(既掲載記事より抜粋)

自分一人の意思でどうにでもなる「古い一戸建て」でも購入し、メンテナンスやリノベーションを趣味のひとつにするくらいのつもりで移り住むといった道を選択することも考えてもいいわけです。
上物(うわもの)代がゼロ(土地代だけ)の一戸建て、すなわち築後20年以上の家を買って楽しむという発想が生まれます。リフォームまたはリノベーション(※)しながら、それを楽しみながら住むのです。
(※先進の機能を持つ設備に交換するとか、間仕切りを大幅に変えるような、大掛かりなリフォームのこと。リノベーションRenovation:改革・刷新)

例えば、外壁のサイディングを交換する、キッチンを最新のシステムキッチンに交換する、
太陽光発電装置を取り付ける、住まいの顔に当たる玄関ドアを交換する、トイレを拡張して車椅子で入れる大きさにするなどのほか、高齢になったら、1人になったとき近隣のお世話になるかもしれないので、非常用の警報装置をつけるのも一考です。
万一のとき、ボタンさえ押せれば外を通りがかった人が駆けつけつけてくれるからです。

一戸建てはマンションと比べて手間がかかると言われます。大規模な修繕は、マンションなら管理組合が進めてくれますが、一戸建ては何から何まで自分で計画し実施しなければなりません。
しかし、それが魅力でもあります。手を加えることを楽しむという、発想の転換です。日曜大工の教室に通って技術を学び、間仕切り壁を兼ねた収納家具や庭の花台などを製作したりする男性もいます。自分で修理したり色を変えてみたりするのが趣味だと語る人もいます。

うっかり中古を買うと、運悪く修繕費用が嵩んで高い買い物になったとぼやく人もいると聞きますが、趣味の一環で大工仕事をしたり、改造計画を図面に描いたりするのだとしたら、その費用は娯楽費であり、生きがいになって気にならない出費になるかもしれません。

●老後も都心?それとも郊外に住むか?で分かれる

マンションと一戸建ては、それぞれに長所、短所があります。従って、経済的な損得では測れないものがあり、結論は既述の通り、その人の人生観によるとしか言いようがないのです。

高齢者ほど、都心に住んだ方が何かと利点が多いということも明らかです。都心なら否応なくマンション住まいだという常識があるようですが、それは一戸建ての価格が高過ぎるからです。
しかし、広い庭付き一戸建てを望まなければ、敷地は狭くても、土地代だけの安い中古住宅を選択する道もあるのです。もちろん、郊外なら庭も手に入るかもしれません。

************************

この記事は、まだお若い読者にも意味のあることだと考えて書きました。長期のビジョンを持って住まいを選択することは大事なことだからです。


・・・・・今日はここまでです。ご購読ありがとうございました。ご質問・ご相談は「無料相談」のできる三井健太のマンション相談室(http://mituikenta.web.fc2.com)までお気軽にどうぞ。

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太陽光発電システム付きマンションに思う [マンションの未来]

ブログテーマ:マンション購入に関する疑問や各種問題を解き明かし、後悔しないためのハウツーをご紹介/構成:①マンション選びの重大ポイント②不動産業者と営業マン③一戸建てかマンションか④郊外か都心か⑤持ち家か借家か⑥購入資金⑦その他の疑問・悩みなど・・・について毎月5と10の日に投稿しています。・・・・・・ 2011年2月11日の日経新聞によれば、オリックス不動産が53戸のマンションで、各住戸に独立した形で太陽光発電システムを設置した珍しい物件を開発したという。 ・・・・ 東京都武蔵野市に建設中で、来年1月に完成予定という。住戸ごとに割り当てられた太陽光パネルを屋上に備え、自分で使う(共用部分の電気ではない)ことができ、余剰電力は電力会社に売ることもできる。一般的な住宅に比べて光熱費を5割削減できるのだという。 ・・・・ エコマンションは時代のトレンドである。今後は、ますます増えていくに違いない。 ・・・エコに限らず、新しいマンションほど、以前は考えられなった付加価値をたくさん装備し、ますます魅力の度を増す。古いマンションは、時が経てば時代遅れとなり、新しいマンションに比べて見劣りすることになる。 ・・・・ 卑近な例を挙げてみよう。オートロック式の共用玄関のドアは、築20年より新しい物件であれば殆んど装備されているが、それ以前の物件では出入り自由が多い。最近はオートロックが二重三重になっていたり、防犯カメラ付きであったりと、セキュリティの固い物件が一般的である。すると、ノン・オートロック物件はグレードの低いマンションという見方になってしまう。・・・・ また、今日では、外壁のタイル貼りになっていないマンションを探す方が難しいが、昔は吹き付け塗装が当たり前であった。タイル張りが出始めの頃、その外装にした物件は、販売時にタイル貼りをセールスポイントとしてやたら強調していたものだ。・・・・ 吹き付け塗装のマンションは、何年か経つと全面塗り直しを実行して、見違えるような美しさを取り戻している例も少なくはないが、やはり昔のマンションという感は拭えない。外観や、上述の玄関ドアやエントランス周りのデザイン性の問題である。最近の物件は「デザイナーズマンション」と冠していなくても、優れたデザインの物件が多い。 物が時代とともに陳腐化するのは、宿命のようなものだ。しかし、一方では、「ヴィンテージ」と呼ばれ、古いことが価値として認められる物も世間にはたくさん存在する。例えば、ワインやウィスキー、古美術品などである。・・・・ マンションにも、少ないが「ヴィンテージ」と呼ばれる物件がある。だが、それらは庶民には高嶺の花と言ってよいような特別なものである。・・・・ 私たち庶民が手にする大衆マンションに、古くて価値あるマンションというのは存在しえないのであろうか?前段で述べたように、古い物は陳腐化が避けられない。これは、建物の内容に関してのことである。仕上げや設備機器に関してだ。・・・・ だが、少し触れた「デザイン」に関しては、時が流れても輝きを失わないものがある。また、外構部分の、例えば植栽は、時が経てば経つほど木々が育って豊かな緑を蓄え、建物を包んでくれる場合がある。・・・・ さらに、無形文化財的な価値と言ったら分かりやすいだろうか。入居者がつくるコミュニティの面で価値あるマンションもあり得る。平たく言えば、入居者同士がほどよい距離を保ちながら暮らしており、いざというときの結びつきは深く、とても居心地の良いマンション。ゆえに、売却する人も少ない快適な共同住宅が、長い間に入居者によってつくりあげられて来た。このように形容することができるマンションである。・・・ 築後何年経っても、むしろ何十年も経ったからこそ、価値を高めたマンション。どうせ買うなら、そのようなマンションを買いたいものである。・・・ 結局、価値あるマンションになるか、ならないかは居住者しだいということだ。住んでから価値を上げる努力、または意識。こうしたテーマで語られるような時代がそこまで来ているような気もするが、いかがだろうか?・・・・・・・・・・・ 今日はここまでです。ご購読ありがとうございました。「三井健太のマンション相談室」はこちらから。「マンション購入の悩み・疑問何でも解決事典」もこちらから。おトク情報もありますよ。
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