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億ションなのに「間取りを見たら5000万円のマンションと同じ」に落胆の声 [マンションの間取り]

億ションを買える自分を密かに誇らしく思うことはないでしょうか?夫婦で共に頑張って来たおかげで今の地位にあるはずだからです。

家の構えや広さ、場所は所有者の成功の証です。ステイタスシンボルのはずです。プレステージとなる家でなければなりません。声に出すか出さないかは別として、億ションを購入する人の心中は概ね同じようなものではないかと思います。

サラリーマンでも、いいえサラリーマンだからこそと言うべきかもしれませんが、組織の中で揉まれながら勝ち取った地位、その結果として得た高給と蓄積された貯蓄は、サラリーマン経験のある筆者にも価値あるものと考えます。

マンション価格が最近数年の間に急上昇したために、結果的に「なってしまった億ション」を生み出している側面はあるものの、そんなことには気づかない購入者が億ションの持つイメージと実際のマンションのギャップに落胆するという嘆きを耳にします。

1億円を超える住戸が少なくとも全体の30%はあるような物件は、売主も買い手の心理をよく分かっていて、部分的ではあっても「高級感」を醸し出す設計を心がけます。

部分的と述べたのは、億円となる30%の住戸のみを「プレミアム住戸」として室内のスペックを特別なレベルに仕上げているものの、建物全体は億ション級ではないからです。

それでも高い満足度が得られれば良いわけです。

●お粗末設計の億ションも少なくない

ところが、当該物件を第三者の目で評価してほしいと言われると、購買意欲に水を差すようなこともお伝えしなければなりません。

その具体の検証の中ではっきりとした違和感を覚えるのが間取りです。

目を疑いたくなるものも見てしまいました。いわゆる「田の字型」だったからです。

●「普通レベルの間取り」が嫌だったらカスタムビルドしかない

どんな間取りであるにせよ、自分が気に入るならそれでよいわけですし、他人が口を挟むことではありません。

しかし、いつか自宅マンションを売るというとき、買い手の心理を考えてみましょう。「5000万円のマンションと同じでいいの?」と。

自分にとって、より満足度の高い間取りであり、将来我が家を買って下さる人もきっと気に入って下さる「素敵な間取り」を追究すべきではないでしょうか?

筆者は、特殊なものにしろと主張したいのではありません。あまり個性的過ぎると、同じ趣味や感性を持つ買い手に当たるまで売れないなどということになるからです。

決して広いとは言えない空間の、しかも外枠も、水回りの位置もおおよそ決まっているという条件の中で、どれほどのものができるでしょう。新築マンションなら、設計の変更を認めない場合も多いものです。オプション費用も請求されるかもしれません。

それでも「普通」から脱出することをお勧めします。

どうにも手の打ちようがない場合、工期の関係で設計変更はお受けできないとか、もう完成してしまったという場合は、引き渡しを受けてからのリフォーム工事とするほかありません。

その場合は、費用も嵩むことであり、一旦はあきらめ、数年してからリフォームに着手するという選択肢もあるでしょう。

マンションは注文建築の一戸建てと異なり、出来合いの服の中から自分の体にフィットするものを選ぶしかありません。しかし、洋服のように豊富なサイズが揃っていないのが現実です。

それでも我がままを通したいのです。なにせ億のお金を出すのですから。


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行燈部屋を作ってしまう今どきのデベロッパー感覚 [マンションの間取り]

ブログテーマ:マンション業界出身者が業界の裏側を知り尽くした目線で、マンション購入に関する疑問や諸問題を解き明かし、後悔しないためのハウツーをご紹介・・・・原則として、毎月5と10の日に投稿しています。

住宅情報誌SUUMOには、「人気3LDKランキング」という特集記事がときどき掲載されます。それによると、「2つの居室とリビングがバルコニーに面した間取り(いわゆる南面3室のワイドタイプ)」と「全居室が横並びで同じ向きの間取り(ワイドスパン横長間取り)」がベスト1と2で、「両面バルコにーのある間取り」は7位ですが、計3タイプがベスト10位の中にあります。

共通するのは、居室もリビングルームも全て窓があるということです。人気がある間取りには登場しない田の字型の一般的な間取り(図1)でも、基本的には居室に窓が付くのです。

本来、窓のない部屋をわざわざ作るという発想は、設計家にもデベロッパーにもありません。

図1 外廊下式マンションの田の字タイプの間取り
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しかし、結果的に窓なしの部屋があるマンションが最近は増えているのです。最近と言っても過去5年くらいの傾向と言うべきかもしれません。

なぜ作ってしまうのか。理由は明らかです。タワーマンションが増えたからです。

タワーマンションと窓なし居室は、どんな関係にあるのでしょうか? 

タワーマンションの多くは「内廊下方式」になっていて、玄関脇に居室をレイアウトしても窓を設けられないからです。法律の解説は割愛しますが、簡単に言えば気圧と火災の問題からできないことになっているのです。

このため、内廊下式のマンションでは図②のような間取りが誕生します。Bedroom(1)が窓なしの居室です。先に見た図1の住戸は「外廊下(開放廊下とも言う)方式」のマンションに出て来る間取りです。


図② 窓なし居室のある内廊下式マンションの間取りutirouka-andon.gif

これは有名なタワーマンションの1タイプです。南面3室タイプの人気間取りとも言えるのですが、惜しむらくは1室に窓がないことです。

タワーマンションでも次の図③のような全室窓付き間取りもあります。しかし、これは角住戸です。タワーマンションの内廊下タイプでは(外廊下タイプのタワーも例外的にある)、中住戸は窓なしの居室ができてしまうものと承知しておかなければならないのです。

図③ タワーマンションの全室採光・角住戸

tower-kado.jpg
内廊下式でないのに、何故か窓なし居室付きの物件も見られます。図④の洋室(2)がその部屋です。

図④ 外廊下式マンションの窓なし居室

sotorouka-andon.gif

この住戸は外廊下式のマンションで見つけたものです。なぜ、こんな間取りができてしまうのか、理由は不明ですが、玄関側にエレベーター塔か階段室か、またはL字型のマンションで一方の棟の壁が迫っているといったところでしょう。こういう場合も窓が設けにくい法規制があるのです。

脱線しますが、上図④をよく見ると、玄関脇の部屋に窓があるので外廊下式のマンションということは明らかなのですが、よく見ると、「サービスルーム(納戸)」と表示されています。

これは、壁や階段室が目の前にあるなどの理由で、法的な基準を満たすだけの光を取り込めないため、居室として認められないことを表しています。

ここで疑問を持たれた読者がいらっしゃると思いますが、窓があっても暗いからという理由で納戸と認定され、仕方なくサービスルームという表示にしたのに、一方では窓がないのに居室(洋室)と表示していいとはどういうことでしょうか?矛盾していると思いませんか?

その説明を付記します。

窓なし居室の扉に注目していただくと、いずれも引き戸になっていますね。図②の場合は、他の2居室が開き戸であるのに対し、窓なし居室は引戸です。

これが法の基準のおかしなところで、引戸なら開けた状態にしておけばバルコニー方向から自然採光が届くので、「居室」と認めるが、開き戸ではバタンと閉まってしまうからダメだというのです。だから、窓なし居室は必ず引戸、窓付き居室はどちらでも構わないということになっています。


●窓なし部屋をどう使いますか

辞書で行燈部屋の意味を調べると、「行燈部屋とは、光がほとんど入らない部屋のことです。
もともとは遊女屋などで、行燈や布団を収納していた薄暗い部屋のことをこう呼んでいたことから転じた」とあります。

ここまで「窓なし居室」と表現して来た理由がお分かりいただけたと思います。行燈部屋は何となく暗いイメージがするからです。

しかし、イメージだけでなく実際にも暗いのがマンションの行燈部屋です。つまり、引戸を閉めれば昼でも真っ暗、全開しても薄暗い部屋が多いのです。

次の図5なら、引き戸が3枚なので全開すればまだマシですが、ほかは全開しても暗い部屋と思われます。

図5 開放感のあるな窓なし居室
kaihoutekina-andon.png

窓なし個室どう使うかは、なかなか悩ましいものです。

営業マンは、「窓なしの方が落ち着きますよ。書斎とか趣味のお部屋にどうでしょう」などと言いますが、あまり納得感のない話です。

上図5のマンションをお買いになった人は、家族構成も夫婦だけで将来も家族が増える見込みはないということから、洋室(3)を最初からダイニングルームと位置付けていました。しかし、このような買い手は少数派のはずです。


●理想的なマンションはないものだが・・・

窓なし居室の間取りを作らないですむ方法はないものでしょうか?

筆者も間取り作りには一家言(いっかげん)持っている方なので、「こんな間取りをよく世に出すものだ」などと独り苦言をつぶやいているのですが、そうなってしまう業界事情も理解できないでもないだけに、心境は複雑です。

とはいえ、マンションという商品は場所という替われないベースとのセットなので、建物企画が悪くても売れてしまいます。早く言えば、どんなものでも場所さえ良ければ売れるので、「ここは良くない」と売り手が自覚できる部分があっても、そこに目をつぶって商品化してしまうのが現実です。一般消費財ではありえない話です。

買い手も、ここが良くないとか足りないとか認識していても、マンション購入に当たっては、妥協せざるを得ないという実態があります。完璧はないのだからと言い聞かせ、売り手も優先順位をつけて選びましょうと誘います。

マンション・不動産というものは数に限りがあり、最上階の東南の角の住戸といったらその立地では唯一無二なのです。大げさに言えば、世界でひとつだけの商品を選択しようとするわけです。

しかし、このマンションにはこれしかないのだからと言われても釈然としないのも事実でしょうし、売り手に文句のひとつも言いたいに違いありません。「もっとちゃんとした間取りを作れよ」と。

ともあれ、行燈部屋付きは間取りの人気度が低いのも事実です。「寝るだけだから暗くて構わない」などと割り切らないで欲しいと筆者は秘かに願っています。行燈部屋不買運動に発展すれば、マンションメーカーも作るのを止めるでしょうから。

まあ、そんなことにはならないでしょうが、最近のデベロッパーの姿勢を見ると「○○だから仕方ない」が幅をきかせてしまっている。そんな気がするのです。胸を張って「悪くないプランでしよ」と言える間取り作りに、真摯に向かって欲しいと心から願うところです。



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ソニー不動産で高く売れたの声

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ダイニング横の脱衣室をどう思いますか? [マンションの間取り]

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中古マンションを見ていると、なかなか結構な間取りに遭遇します。昨日も、評価依頼のあった都区内の古い物件で「おやっ」と思う間取りを発見しました。

【図➀】
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スパン(間口)は少し狭いものの、玄関前以外は他人が通らないので、寝室のプライバシーが確保された形になっていること、お洒落空間である洗面所に生活臭が出てしまいがちな洗濯機置き場がないこと、ボイド(吹き抜け)があるらしく、そこに向けて洗面所と浴室に窓を設けていること、キッチンが2WAYになっていることなど、最近の「田の字型」間取りとは随分違う印象です。

無論、短所もあるのですが、個人的には好きなプランです。

さて、その「田の字型」間取りについて、今日は気になる点を指摘してみたいと思います。


●パークホームズ板橋蓮根69.64㎡の場合

図②は、オーソドックスな3LDKタイプですが、注目点は洗面脱衣室の出入り口の位置です。
ご覧の通り、廊下にあります。これが一般的なタイプです。

長年、多数のマンションの設計に参画し、様々な間取りを見て来た筆者には全く違和感のない位置です。

【図② 洗面所の出入りが廊下にある】
parkhomes-itabasuhasune.png
●シティテラス東陽町73.28㎡の場合

一方、図③は洗面所の出入りがダイニング部分にあるタイプです。このような間取りは最近まで殆ど見たことがありませんでした。

いつ頃からか、1年前くらいか、もう2年か、記憶が定かではないのですが、このようなタイプが急に増えた気がしてなりません。

洗濯と食事の後片付けなど、主婦動線にはこの方が良いという意見もあると聞きますが、筆者は抵抗があります。 年頃の娘さんのいる家庭を想像してみると、家族の目に留まるところに出入口があるのはいかがなものかと思うからです。

最近の家族関係は昔と変わってしまったのかもしれませんが、読者の皆さんはどう感じますか? 

廊下に出入口がある図②のタイプが圧倒的に支持されない時代になったというなら話は別ですが、そこまでの変化はないと思いますし、販売中の他の物件を見ても図②タイプはまだまだ多いのです。

ちなみに、図③は長谷工コーポレーションの設計・施工物件です。

間取りに限らず、マンションの企画や設計に関しては売主主導で進められるのが普通です。

シティテラス東陽町の売主は住友不動産であり、企画立案に関しては他社と一線を画した特異なマンションが多いので、まさか長谷工コーポレーション任せで商品化したとは思えません。

実は、この物件の他の間取りタイプも見ましたが、殆ど図③型です。

【図③ 洗面所の出入りがダイニング部分にある】
cithiteras-touyoutyou.jpg
●間取りは大事な選択ポイントです

筆者は「間取りに惚れるな」などと極端な表現を使うことがあります。しかし、その意図は、優先順位として「間取りより立地」であることなどをお伝えしたいためです。

間取りは、快適なマンションライフを送る上で大事な要素であることは論を待ちません。
「立地は無論ですが、決め手は間取りでした」と語る購入者はとても多いのです。

筆者が提供する資料集「住んで気づくダメ間取りと名作間取り50選」が依然として高い人気を維持していることからも、間取りに対する関心度の高さを窺うことができます。

ときどき住宅情報誌SUUMOが特集する「人気の3LDKランキング」を見ていても、上位に来るタイプは大きく変わっていないようです。「キッチンと洗濯置場が近くていい」という間取りは、図③のようなダイニングを挟んだものではなく、キッチンと洗濯室(洗面所)がダイレクトにつながったタイプです。

マンション選びは常に「あちら立てればこちらが立たぬ」と悩ましいものですが、将来、自宅を売却するとき、見学者に間取りが気に入ったと言ってもらえるような家の方がいいに決まっているので、細かな点も見逃さないようにしたいものです。


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新築マンションで選択するべき住戸はこれだ [マンションの間取り]

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50戸とか100戸とか、メガマンションなら500戸もの多数の部屋の中から選ぶべき住戸で迷う買い手は少なくないはずです。

ただ、予算に上限があるので、本当はこれがいいと思う住戸があっても対象から外さざるを得ない場合もあることでしょう。

いずれにせよ、「あちら立てればこちらが立たず」で、しばし判断に迷うのが住戸選びです。一定の予算の枠の中で、階数、間取り、向き、周囲の建物等の関係などを睨みながら、「ああでもない、こうでもない」と思案します。

今日は、住戸選びにおける重要なポイントについてお話ししようと思います。これは将来の売却において強みとなる住戸の条件を述べるものです。

初めにお断りしておかなければならないのは、「理想と現実のギャップ」があるからこそ悩み、迷うのであって、本稿が理想論に過ぎないとお叱りを受けるかもしれないという点です。

できるだけ現実論を踏まえながら筆を進めようとは思いますが、限度があることをご理解いただきたいと思います。


●高層階ほど値打ちがある

高層マンションは、上に行けば行くほど価格が高くなっています。上層階と下層階では住戸面積が異なる場合もあるので比較がしにくいかもしれませんが、1㎡または業界の慣習である1坪(3.3㎡)当たりの単価を出して見れば一目瞭然です。

タワーマンションでは、下層階が坪単価@200万円なのに、トップ階は@400万円もするケースさえあります。2階の住戸が15坪(約50㎡)で3000万円であるのに対し、30階の30坪(約100㎡)住戸は1億2000万円といった例は珍しくないのです。

トップ階(しばしばペントハウスと言ったりします)や、その下の何層かを「プレミアム住戸」と呼び、内部仕上げ・設備も上級グレードにして差をつけたりしますが、その特別な仕様の差以上に価格は高く設定されることが多いようです。

それでも、特別であることに購買意欲を刺激された買い手は多く、早い段階で完売してしまうのです。

優越感を覚えるのは、仕様もさることながら、価格差を納得させ得る価値があるからです。言うまでもなく、それは「眺望価値」です。

10階から見える景観と30階からの景観では大きな差があるはずです。そして、その眺めを我が物にできる特権こそが価値であり、プレミアムプライスとなっているのです。

新築マンションは未完成の段階で販売されるため、売主が眺望価値をアピールする方法は、専門業者に撮らせた階数別の眺望写真を見せることです。

新築マンションのモデルルームを訪問経験のある読者の中には、パソコン画面に映し出された写真を見た人もあると思います。

晴れた日には富士山が、夜は銀座のネオンが、〇〇公園が、夏には花火大会を、等々。これらが入居初日に(実際には内覧会で)想像通りのものであるとき、居住者は歓声を上げることでしょう。

その感動は、友人を招いたときなどに共有することになるのです。同時に優越感に浸れる瞬間なのかもしれません。

友人を招く習慣はないという人でも、高層階に住み圧巻の景観を楽しむ暮らしは密かな自慢となるだけでなく、自身を癒す空間として価格以上の価値を与えてくれるということかもしれません。

新築マンションの価格表を一覧すれば明らかですが、中高層マンションの場合でも1階上がるごとに50万円ずつ高くなるとか、下の方は30万円程度の差でも10階から上は100万円の差を付けてあったりします。

この差は妥当なものかという議論があります。5階と10階で500万円の価格差があるケースで、そこまでの価値の差があるとは思えない物件も少なくないのですが、売主は分かっていながら大きな差をつけたりします。

新築マンションの価格決定は、売主の販売戦略と密接な関係があり、敢えて実質価値と合致しない価格を設定するのは普通のことです。人気タイプ、人気住戸ほど価格を吊り上げ、そこで浮いた利益を売りにくい住戸の価格引き下げ原資としています。

実質価値以上の高値かもしれないとしても、高層階は人気が高い証拠です。大勢の人が眺望の良さを買ってくれると予想しての強気の価格なのです。

分譲時の人気の高さは、いざ売却というとき、内覧者を感動させる要素を持つ我が家であることを表しています。圧巻の眺望価値は、言ってみれば希少性、つまりダイヤモンドの輝きを持っているようなものです。

購入時は高いと感じたかもしれない我が家は、輝きを失わないゆえに、市況によって多少の差はあっても高値で売却できる可能性が高いのです。


●東南の角住戸が最高

東南の角住戸が良いと思う人は多いのですが、予算の関係から対象とできない人も少なくありません。角住戸と中住戸という分け方をすると、中住戸が70㎡の3LDKであるのに対し、角住戸は80㎡の3LDKなどと広めにするのが普通なので、これだけで価格差は広がりますし、単価も上げるので、価格差はますます拡大してしまうからです。

しかし、少し無理すれば買えないこともないという人は、ぜひ角住戸を選んでおきましょう。間取りも日当たりもいい、我が家の玄関前は誰も通らない端の住戸の価値はやはり高いのです。

売却の際、見学者はそこを気に入り「欲しい」と感じることでしょう。商談はきっと前に進むはずです。そのような価値ある間取りなら見学者も多く、買い手間で競争が生まれることでしょう。それが価格の下振れを防ぐに違いありません。

中でも東南の角住戸が一番人気なのですが、その理由は日当たりの良さにあります。しかし、その住戸が2階にあって、お隣さんが切迫しており、日当たりは大丈夫でも壁のようになって見通しが悪いとか、プライバシーが侵害されそうな場合は、角住戸の価値が相殺されてしまうかもしれません。


●ルーフテラス付きは極めて稀少価値が高い

東南の角住戸は縦にずらりと並んでいますが、ルーフテラス付き住戸は数えるほどしかありません。ご承知のように、建物は法律が定める制限の中で作られています。

「容積率」と「建蔽率」の基本的な制限のほか、「絶対高さの制限」、「日影規制」、「道路斜線」といったものがあります。

その結果、いわゆる「セットバック」ができてしまうのです。階段型の建物に誕生する屋上部分がルーフテラスです。マンションの中の数少ないテラス付き住宅は、その希少価値から常に高い人気を博します。

狭いマンションでは、バルコニーやルーフテラスはリビングルームの延長のように見えるのでしょう。思い切り体を伸ばしたり、休日にブランチを楽しんだりと夢が広がる住戸なのかもしれません。何より、テラスに出れば少なくとも三方を眺める開放感が魅力です。

100戸のマンションに1戸しかないようなケースも多いので、テラス分の価値が価格に大きくONされて販売されます。階数にもよりますが、強風のために物が置けないのです。そもそもテラスは「共用部分」であって「専用使用権」を与えられているものの、勝手なことはできないのです。

それでも競争率は高く、発売とともに複数の買い手が購入を申し込み、抽選で契約者を決めるのが普通です。

価格ほどの価値はない、売却するとき、思ったほど高くは売れない。このような指摘もあります。しかし、稀少価値は高値を呼び、一般住戸より人気を集めるのは確かです。


●ワイドスパンなら北向きでも価値は高い

バルコニー側から見た横幅寸法は、殆どのマンションで縦よりはるかに短い長方形ですが、反対のケースも稀に見られます。

反対とまでではないとしても、横寸法(スパン)がワイドな住戸は、バルコニーにに面して普通は2室しかないところ、3室をレイアウトできることから、人気を博します。

南面3室ならいうことなしですが、仮に北方向に3室であってもワイドな窓が取れることから、明るく開放的な住まいになります。

南向きの間取りでもスパンの短い住戸では、北向きにある2室は窓面積も狭く、昼間から照明が必要な暗い部屋になりがちなので、ワイドスパンとの差は大きいのです。

幅の広い大きなバルコニーとともに、ワイドスパンの間取りを気に入らないという人はありません。売却のとき、とりわけ「ワイドなリビングと1室の個室という形」の間取りは、内覧者を大いに喜ばせること請け合いです。


●1階住戸は付加価値の大きさで選択したい

一般に、1階住戸は嫌われます。眺望が楽しめないことに加えて、セキュリティの問題、プライバシーの問題がありそうに思われるからです。

嫌われる住戸を販売するには価格を大幅に下げる以外に、なんとか短所を補う付加価値はないものかと事業者は考えます。

最もポピュラーで効果が高いのは専用庭とテラスを設けることです。これが子育て世帯の関心を呼びます。室内を走り回ることで下階の住民に迷惑を掛けるという心配がないことに加えて、庭で遊ばせておけば、けがなどの心配をせず家事に専念できるからです。

専用庭の一角を専用駐車場にし、テラスから出入り可能としたプランもあります。

そのほかでは、和室を設け、そこに堀こたつを作るという策です。昔は随分あったものです。

また、キッチンに床下収納を設ける策が流行したことがありました。その収納も、階段で体ごと降りるような大型のタイプも珍しくなかったのですが、最近は殆ど見かけません。

掘りごたつにせよ、床下収納にせよ、採用例が減った理由はコストカットのためです。そこまでのコストをかけても高い人気を得られないからです。効果が薄いなら、大してコストの要らない専用庭とテラスだけに留めようというわけです。

その庭も猫の額ほどしかないのでは、買ってくれる人はありません。元気な男の子を抱えているか、近々そうなりそうな心配のある世帯だけに限られてしまうのです。

売却のときも同様です。限定ターゲットになる物件は、それだけ競争が働かないので、高く売れる確率は低いのです。

従って、1階住戸は「短所を補って余りある付加価値があるかどうか」で選択の是非を判断することが望ましいと言えるのです。


●価値ある住戸は10年程度で売却を想定しても間違いはない

70㎡くらいの3LDKを条件に探しているが、予算の関係で中住戸の、しかもスパンの狭い「ぱっとしない」中住戸で、かつ下層階しか選べないというようなときは、発想を転換しましょう。

例えば、60㎡の2LDKで価値ある住戸がないかどうかを検討することです。または、北向き住戸を敢えて選択することです。

長く住むという前提を置かなければ選択の幅は広がります。必要な時期が来たら、必要な条件を具備した物件に買い替えればいいのです。

価値ある住戸なら、売却も有利に運べるはずです。


●間取りに執着する買い手は実に多い

筆者が提供する各種資料の中で最大のヒットは「住んで気付くダメ間取りと名作間取り・特選50」ですが、その傾向から、買い手の間取りに対する関心の強さが見て取れます。

予算の中で選べる住戸は多くないという現実があるのかもしれませんが、逆転の発想も含めて可能な限り幅を広げながら、価値ある住戸位置(階・方位)を選択するよう努力したいものです。とりわけ間取りは重要と言えるかもしれません。


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そこで得られた知識は、良い間取りを選択するときやカスタムビルドの間取りを自らつくるときにも大いに役立つはずです。

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デベロッパーの姿勢に失望。そんな間取りを何故つくる? [マンションの間取り]

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長年マンションの設計企画に携わった筆者は、浮かんだアイディアを随分実現して来たという密かな自負があります。 実用新案特許を取ればよかったのにと惜しんでくれる知人もいましたが、それはともかく、アイディアの多くは「間取り」に関するものでした。

その中には、定番になったものも複数あります。プランを練ることが仕事の一環であっただけでなく、好きな作業でした。

そんなキャリアから、今も間取りには関心を持ち続けているのですが、作り手には失望ばかりです。最近は「いい間取りだ」と感じる物件を見ることが殆どないからです。

無料の「住んで気づくダメ間取りと名作間取り・特選50」は、最もオーダーが多い資料ですが、そこに住み手・買い手の関心の高さを見て取れます。

ともあれ、今日は「デベロッパー」と「設計士」に届けと願いながら本稿を書いて行こうと思います。


●玄関横にエアコン室外機を無造作に置く

内覧会の立会いに出かけると、たまに見かける「エアコン室外機隠し」の配慮にほっとすることがあります。

玄関脇のポーチ部分に、何の囲いも区画もなく、無造作に「室外機はその辺に据えて下さい」とでも言いたげな様に失望させられることが多いからです。

リビングルームやバルコニーに近い方の個室の場合、エアコンの室外機はバルコニーに設置するようになっていますが、玄関側の個室(通常2室)の場合は、外廊下に置くしかありません。

置き方は、個室の窓の高さに合わせて花台を設け、その下部とするのが普通です。こうすることで、室外機を視界から遠ざけることができるからです。

さらに進んだ形もあります。室外機は排気口の部分をオープンにしておかなければ機能しないため、完全に箱で隠すことはできませんが、一面を格子か柵にすれば、コンクリートの箱の中に置く形は可能になります。

室内が出窓のようになっていて、外へ回って見ると、出窓の下にエアコンの室外機が見え隠れしている形のマンションもたまに見かけます。

昔は、そのような配慮が当たり前だったのですが、いつの間にか新築マンションの企画から消えてしまいました。


●主寝室のプライバシーに無配慮

これは過去に書いたのですが、共用廊下側の寝室(玄関横の寝室)二つのうち、ひとつは主寝室である場合が多いのですが、窓ガラス一枚を隔てた向こう側を誰かが遠慮なしに通行します。

寝室にいると、通行人の靴音が聞こえて来ます。その点に無配慮なプランが当たり前のように世に出ます。

二つあるうち、片方が廊下から少し引っ込んだ位置に窓面を設定した例をときおり見かけますが、そのケースも残念ながら子供部屋の方であって、主寝室ではないのです。

昔は、廊下と主寝室との間に何らかのバリアーや緩衝空間(吹き抜けなど)を設けたプランが普通でした。いつの間になくなってしまったのでしょうか?



●昼でも照明の要る部屋が二つある3LDK

タワー型マンションには、真北を向く住戸が当たり前のように設けられます。南向き信仰の厚い日本で北向き住戸が定着したことに意外な感じもするのですが、北向きでも良しとして購入する人の心理は、窓が大きく開放的、立地によっては眺望がすばらしいということのようです。

後押ししているのが割安な価格にあるのですが、それにしても、抵抗が小さいのは北向きでも意外に明るいと知ったからではないかと筆者は推測しています。

北向き住戸は当然ながら直射日光はないわけです。しかし、窓が大きく開いていると外光は存分に得られるのです。反射光というのでしょうか?科学的な説明はできませんが、北向きでも窓が大きければ、日中に照明は要らないものです。

ワイドで高さも十分な掃き出し窓のあるリビングルーム、個室の高窓もワイドであれば、ともに明るく快適な住まいとなるのです。

ところが、南向き住戸の北側個室、つまり玄関横の個室はどれを見ても暗く、昼間でも照明が必要です。言うまでもなく、窓が最小面積しかないからです。最小とは、法的な採光基準を満たすだけの面積しかないという意味ですが、個室のワイド寸法が狭いため、大きくしたくてもできないのです。

マンションの1住戸の長方形をイメージしてみてください。廊下側のワイド寸法(間口)は、縦方向の寸法より短いうえに、玄関を間に挟むので、両脇の個室のワイドはどうしても狭いものになります。

もっとワイドスパンにできないものか、ワイドスパンになれば北窓もワイドになって、昼間から照明などなくても過ごせる部屋になるのに、何故それができないのでしょうか?

答えは簡単です。羊羹を切るように住戸の形を決めてしまうからです。敷地の形状によって建物の形は概ね決まって来るのですが、筆者が見る限り、「こうすればできるのに」と思うケースは少なくありません。

それでも、敷地配置図面に羊羹を先ず置いてしまうのは、そうする方がコスト面で有利だからです。

ワイドスパンの住戸で構成しようとすれば、羊羹の形は変形してしまいます。建築コストは、形状が複雑になるほどアップして行きます。

設計士は、敷地形状を見ながら、コストを抑えつつ良い間取りを創ろうとします。しかし、最後はコストありきの平凡なプランになってしまうのです。

建築費が高い現況では仕方ないということなのでしょうか? 筆者はそう思わないのです。建築費の予算は、バブル期を除くと、いつの時代も潤沢ではなかったのです。コストと戦いながら、いかに優れたプランのマンションを作るか、それがプロフェッショナルというものです。

髙くては売れない立地条件のプロジェクトもあるでしょう。しかし、髙くても良いプランを立案すれば売れる立地条件のプロジェクトもあったはずです。

デベロッパーは、ユーザーに対して「より快適なマンション、より心地いい住戸」を提供するのが使命だと思うのですが、然るに、コストの壁に跳ね返されて退歩してしまったプランニング。この現実を業界人はどう考えているのでしょうか?

幸か不幸か、マンションという商品は、「立地条件」という価値要素が過半の比重を占めているので、建物プランで進歩がなくても市場価値を持ち、販売可能という特性を持っています。

だから、つい甘んじてしまう。そういうことかもしれません。しかし、それでいいとは考えていないと信じますが、「百点満点のマンションなんて存在しないのだから・・・」と買い手を説得にかかっているとしたら、傲岸不遜のそしりは免れません。


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玄関脇の寝室に注意! [マンションの間取り]

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マンションの評価サービスを長く提供している筆者ですが、名作と呼べる間取りに出会うことは滅多にないので、いつも決まった寸評ばかりになってしまいがちです。

とまれ、間取りを見るときのポイントのひとつに「窓」がありますが、今日はここに注目です。


●窓の大きさに注目

日本人は南向き信仰が強く、多くの人が南向きの家を求めようとします。南向きといっても、ずらりと南に3室、4室が並ぶものはまずないので、リビングルームとせいぜい1寝室の計2室が南に面するだけで、あとの2室(3LDKの場合)は、角住戸を除くと北向きになるのが普通です。


筆者が注目するのは、南向きと呼ぶ「南バルコニータイプ」の北向き個室です。田の字型と言われる標準的な間取りでは、北側の玄関横に寝室が2つあります。

玄関ドアからまっすぐの廊下が南リビングに向かう形の場合、その両側の寝室はどうしても幅が狭くなってしまいがちです。

幅広の寝室を二つ作るには、それだけスパン(間口)がを広くしなければなりませんが、それができる敷地条件を持つマンションは少ないのです。

さて、幅が狭い寝室は窓もおのずと狭くなります。玄関周辺は、下足箱やメーターボックスなども配置されるため、寝室は犠牲になり、窓幅は一段と狭くなるのです。

窓が狭いということは、部屋が暗いということです。

法的な採光基準があって、一定の外光が射し込まない部屋は「納戸」とされ、洋室という表示は誇大とされます。業界では、「サービスルーム」か「フリールーム」などと表現して「納戸」ではないと主張します。

サービスルームと表示されていれば、なぜと疑問を持つでしょうし、営業マンに尋ねて初めて「採光量が足らないことを知るのです。

問題は、普通に「洋室〇〇畳」と表示された寝室にあります。

建築基準法で、マンションの開口部の面積は、居室の床面積で割った割合が7分の1以上であることとなっていますから、サービスルームでない居室は最低限度の7分の1以上の面積をを持つ窓が設けられているわけです。

しかし、法的な基準をクリアしていても、実際はかなり暗いケースが多いのです。

そこで、基準値をどのくらい上回っているかを尋ねることをお勧めします。洋室が5畳程度と狭ければ小さい窓で基準をクリアしますが、7畳以上の主寝室となれば、それなりの大きな窓が必要になります。しかし、多くは基準値ギリギリの窓が多いようです。窓幅が足りない場合は、縦長の窓にしたりします。

そんな窓の寝室は、日中でも照明が必要なものです。窓の外(共用廊下)に何があるかによっても、光量は変わるので、例えばエレベーター棟や階段が近くに迫っていないかのチェックも必要になります。


暗いと知って買うのと、知らずに買うのでは、入居のときの(その前に内覧会での)失望感は随分違うものです。

窓の大きさだけで購入を取り止めることはないにしても、新築マンションなら複数のタイプから選択できるはずなので、窓の大きさをチェックポイントに加えておくのは悪くありません。

もし、暗いと覚悟して選んだ住戸であれば、最後は「寝るだけの部屋だから」と割り切るほかないのですが・・・


●主寝室のプライバシーは大丈夫ですか?

田の字型間取りの主寝室は、その多くが玄関脇に設けたものが多いですが、筆者はいつも配慮が足らないなあと感じてしまうのです。

理由は、外廊下を通行する人の気配を感じて声を潜めなければならない距離に寝室があるからです。ガラス窓一枚の向こうを同じ階の誰かが予告なしに通行するのです。
 
優れた間取りは、外廊下と寝室の間に一定の距離を取っています。中には吹き抜けを設けたものもあります。 コスト優先で設計されるので、主寝室の前に吹き抜けや大きなスペースを取るのは難しいのが現実ですが、工夫次第ではないかと筆者は思います。

家は快適な生活空間でなければならないと思います。コストや敷地形状などの制約がある中、知恵を絞って「より快適な空間」を創造することが設計者・企画者、ひいてはデベロッパーの使命なのだとも思うのです。

寝室のプライバシー確保が十分でないと思われる「ガラス一枚、外に耳あり」の間取りを選ぶ際には、サッシの防音性能を確認するとともに、夫婦の会話が外に漏れないようにする策も検討した方がよいでしょう。厚手のカーテンを掛けるだけでも随分違うと聞きますが・・・


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全戸角部屋マンションのメリット・デメリット [マンションの間取り]

ブログテーマ:マンション業界出身者が業界の裏側を知り尽くした目線で、マンション購入に関する疑問や諸問題を解き明かし、後悔しないためのハウツーをご紹介・・・・原則として、毎月5と10の日に投稿しています。

言わずもがなですが、マンションは複数の住戸が縦に積み重なるだけでなく、同じ階にも複数の住戸が並ぶ集合住宅です。

1フロアに1住戸だけという特殊な例もありますが、同階に複数の住戸が並ぶ一般型では、角住戸と中住戸という区分が生まれます。

中住戸(中部屋)より、角住戸(角部屋)が好まれ、価格も高いのが普通です。その買い手心理を突いて、「角住戸率67%」とか「全戸角部屋」というキャッチフレーズのマンションをたまに見かけます。

無論、角部屋には多くのメリットがあって、それなりに魅力・メリットがあるのは確かですが、角住戸率の高いマンションには、デメリットもあることに注意しなければなりません。


●角部屋の一般的な特徴

褄側の住戸は窓が多くて明るいということや、隣が1軒しかないという気分的な面から好む人が多いようです。他には次のようなメリットが見られます。

*共用廊下を通る人の気配を感じないで暮らすことができる

*外部廊下に面しない寝室ができるので、プライバシー性の高い住戸となる

*玄関前に門扉付きの専用ポーチを設けたタイプが多く、個別性(差別感)を高めている

*水回りに窓が付き、通風や採光に優れる。バルコニーが2面以上にあり、キッチンにも専用バルコニーが設けられたタイプもある。


その反面、外気に接している面積が広いために冷暖房効率が悪い(冷暖房費が多くかかる)と言われる。ただ、最近の新築は複層ガラスの窓を採用するケースが多いので、昔ほどではない。

しかし、太陽光線で家具が傷みやすいとか、色褪せるという欠点は変わらない。

壁面が少ないために家具の配置がしにくいこともある。

しかし、角住戸の人気は高く、その度合いから、事業者は価格を高く設定するのが普通です。それがデメリットと言えなくもありません。



●中部屋のメリット・デメリット

ついでに、中住戸の方も見ておきましょう。

上下左右からサンドイッチされた住戸は、冷暖房効率が良く、冬場でも天気の良い日は暖房が要らないほどです。夏の冷房は、角部屋はカーテンをしても効きが比較的悪いのに対し、中部屋は窓が少ないため良く効くというメリットがあるのです。

壁面積が多いので、家具配置がしやすく、使い勝手が良いものも少なくありません。

また、分譲価格が割安に設定されるというメリットも見逃せないですね。同じ面積なら中部屋が安くなっているのは確かです。



●角部屋率が高いマンションの特徴

1フロアに2住戸か1住戸だけのマンションは角住戸率が100%ということになります。横並びで3住戸なら、角住戸率は3分の2(66.6%)です。

しかし、3住戸あっても、L字型の並びなら全戸角住戸になり得ます。 

また、4住戸になっても、コの字型なら100%になり得るのです。

お分かりいただけるように、全戸角住戸というマンションは1フロアに4住戸が最大戸数となります。10階建てなら2階から住宅というパターンが普通なので、総戸数は36戸となります。

もし、3住戸構成なら9層で27戸、2住戸では18戸という戸数のマンションになるわけです。

つまり、角部屋率が高いマンションは戸数の少ない小規模物件ということになるのです。


●小規模マンションの欠点は?

大規模マンションと小規模マンションは、それぞれに長所も短所もありますが、どちらかと言えば、大規模マンションの方が長所・メリットが多く、小規模マンションは短所・デメリットが多いものです。

小規模マンションは、世帯数が少ないのでお互いに顔が見えるということや、落ち着いた暮らしが送れるというメリットがあると言われます。

反面、小さいと建物の存在感に欠けるきらいがあります。 こじんまりとしていても瀟洒な外観などと評される建物もありますが、1フロアに2~3戸しかなくて高層となると、ペンシル型の存在感が薄い、物件によっては貧相なマンションになりがちです。

存在感の有無は資産価値に影響するのです。

また、小さ過ぎると管理費が割高になるか、管理体制が悪くなる(管理人がいない)というデメリットがあります。さらに、一定以上の規模がないと共用スペースも貧弱です。

これらは、快適に暮らすことができるかどうかとは別次元で比較です。すなわち、資産価値に影響するということなのです。一般に、外形が大きいほど豪華で立派なマンションになるからです。

言い換えましょう。間取りが良いというだけでは高い資産価値にはつながらないのです。 エントランスとエントランスホールなどが広く豪華であれば、それだけでも次の買い手をを感動させることができます。

新築マンションの広告を見てお気付きと思いますが、外観とエントランス部分の完成予想図は多少の誇張を加え大きく立派に映るように描いています。

大規模マンションでは、1階のエントランスから2階のロビーまでエスカレーターで上るような2層に渡る、大きく豪華な共用部を誇らしく描いたりしています。 敷地内公園が設けられた広い敷地のマンションでは、生長した後の植栽の光景を描き、加えてそこに多数の住民が集う絵としていたりします。

小規模マンションでは、誇らしげに描く要素が少ないため、ときには外観の全体パースは掲載していないものも少なくありません。描くと貧相だからです。

住まいは、いつなんどき売却することになるか分からないという前提を置き、維持管理に神経を使い、ときには手を加えながら高く売れるようにしたいものです。  欧米では、自ら日曜大工よろしく壁や屋根のペンキを塗り替えたり、芝を手入れしたりと、見栄えの良い家にする努力を怠らない人が多いと聞きます。

日本でも一戸建て住宅を同様に扱う所有者もあるかもしれませんが、マンションとなると個人の力ではどうしようもない部分が多いので、最初から見栄えが良く、かつ管理体制がしっかりしている物件を選ぶ必要があります。

管理が巡回方式の小規模マンションよりは、24時間有人管理・夜間警備のようなタイプがセキュリティも良いですし、維持管理も高いレベルが期待できます。

いざ売却というとき、興味を持った人が内覧に来訪しますが、そのとき「気に入った」と言わせる要素が多いほど高く売れるのです。

小規模マンションの全てがダメと誤解されても困りますが、規模だけの比較では大規模の方が間違いなく高値になるのです。

最後に、これも誤解につながるのでお断りしておきますが、大規模で様々な付加価値がついているような物件を手放しで推奨しているわけではありません。

というのも、価値は間違いなくありそうには思うものの、価格が高過ぎると言える物件もあるからです。価値に見合わない高値で購入(高値掴み)すれば、将来価格は期待外れになるのです。価値と価格が合致しているかどうか、ここの見極めが大事です。


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[黒ハート]溢れる情報で混乱を来たしそうなとき、物件の価値を筆者の冷徹で公平・客観的な観点からの評価コメントをお読みいただいた結果、「頭の中が整理できた、先入観や固定観念、誤解などが氷解した、悩みがすっきりした、前に進めそうだ等のお声」をたくさん頂いています














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