So-net無料ブログ作成
マンションの値引き販売 ブログトップ
前の10件 | -

第572回 「大胆に値引き要求をしましょう」 [マンションの値引き販売]

★マンション購入で後悔したくない方へ★このブログは、マンション購入に関する疑問や諸問題を解き明かし、マンション業界OBが業界の裏側を知り尽くした目線でハウツーをご紹介するものです★★特に資産価値を気にする方は是非ご高覧ください★★・・・・原則として、毎月5と10の日に投稿しています。



新築マンションの売主・販売現場は各社とも、かなり苦労をしているらしいことがはっきり伝わって来るようになりました。

前2回の本ブログ記事では「新築マンションの価格」は相変わらず高いこと、「しかし待っても急落しないものであること」をお伝えしましたが、そんな市場のもと、有利な条件でマイホームを手に入れる策が実効を得る。その時が来たようです。

今日はそんなお話をしようと思います。

●竣工前でも値引き販売

大手マンション業者、複数のブランドマンションで値引き販売をしていることは簡単に知れ渡ってしまうようで、筆者のところにも情報が続々飛び込んで来ますが、その中には、竣工前に値引きに踏み切った例も出て来ました。

具体的な物件名を明かすことは差し控えますが、5%程度の提案があるようです。竣工を間近に控えて、売主の狼狽ぶりが分かるような気がします。

通常は竣工前に値引き販売を断行するのは、残り数戸だから完売して全戸を決算計上しようと考える場合以外には、販売が計画から大きく遅れている場合です。

竣工後1年以上を経過した物件で値引きするケースはよく知られていますが、竣工前は比較的少ないので、その物件の概要をチェックしてみましたが、標準以上のスペックであり立地もさほど悪くないのです。然るになぜ販売が進まないのか、理由は簡単です。価格が高過ぎるのです。

急激な価格上昇が購買力を超えた証拠です。もちろん3割くらいは売れているようなので、購入できる人も少しはいることを証明していますが、同一エリアに競争相手もあるので、言い換えると圧倒的な競争力はない物件ゆえに、一定の需要を分け合う形になったのです。

価格上昇は、購買力の届く買い手を減らします。平たく言えば「届かないならあきらめるほかない」と何割かの需要は休眠するか、他の地域へ移動してしまうのです。

それでも、例えば東京中からかき集めれば手が届く人は十分にあるのです。そこまでの魅力・吸引力がない物件だから売れないのですね。

竣工後も長く売れ残っているのは、安くても買いたくない物件か、戸数が多いので残ったか、大体どちらかです。安くても買いたくない物件なぞ、プロのデベロッパーなら作らないはずです。ところが、現実は違います。住戸単位に見れば「ひどく日当たりが悪い」とか「ひどくやかましい位置にある」、「ひどく間取りが悪い」ものができてしまうこともあるのです。

「全体としては良いマンションだと思うが、検討対象になりそうな住戸はない、残っている部屋はどれも良くない。ずばり言えば、ただでもいらない」・・・このような感想を漏れ聞くことがあります。

ともあれ、値引き販売はいつもどこかで行われるものですが、今はそれが多数であると断言できます。中には、あまり値引きしないと言われるX不動産もついに値引きに応じたらしいという情報が届きました。

ともあれ、竣工前の物件でも値引きしていると聞くと、「いよいよ終末期」だなと思わずにいられないのです。終末期とは、マンション業者にとって覚悟を決めなければならないときというほどの意味で大げさな表現しただけですが、これまでの数年は決算利益も毎年増加を続けて来たが、前年比減収減益の覚悟をしなければならないようだということを示唆しています。

●売り手より買い手の立場で

筆者は売り手側に属していたときもあったので、マンション業者の発展を喜ばないわけではないのですが、現在のスタンスは「より価値あるマンションの選択・購入を応援する」側に軸足があります。

今日の話題も、買い手がいかに値引き要求を勝ち取るかです。

その結果、売り手企業が利益を減らすことになったとしても、それは経営リスクとして受け止めなければならないのです。優秀な経営陣が揃う大手デベロッパーならマンション販売で利益を減らしても別の事業分野で利益を上げるに違いありません。

今後しばらく、マンション販売も「冬の時代」が続くことになるかもしれません。

買い手も売主企業が傾いてもらっては困りますが、まあそんなこともないでしょうから、経営のことなど気にする必要はないのです。どこの業界だって、商品アイテムごとに見ればディスカウントによって赤字になる商品はあるのですから。

そんなことを気にする買い手さんに偶然お会いしたこともあり、筆者自身のエクスキューズも重ねて、こんな話をさせてもらいましたが、買い手の大半は「いくら値引きしてもらえるものか」に関心を払います。それでいいのです。

以前も書きましたが、マンション事業は利益率で見れば大きなビジネスではありません。しかし、1単位の販売額が大きいのでグロスの売り上げも利益も大きいのです。

買い手にとっては、5%の値引きでも物件価格が5000万円なら250万円に相当するのですから小さくはないわけです。とはいえ、値引き目標は10%以上としたいものです。20%という実例もありますが、さすがにそこまで下げてくれるケースでお勧め物件はないものです。

●値引き交渉の仕方

ここで会社名を明かすことも、物件名を示すことも憚りますが、つい数日前のこと、売り手からいきなり値引き額10%を提示されたというので、これを使って値引きの交渉術をお話ししましょう。

担当者が、いきなり「今決めていただけるのなら500万円お値引きします」 と言ってくることがあります。 これは、あらかじめ 500万円までなら値引きしていい、 という値引き幅が現場に与えられている場合で、 買い手の誰に対しても、その額だけは値引きしてくれるということなのです。 そういう場合は、その額を交渉のスタートと考え、積み上げを狙うようにするべきです。

上手な営業マンは、「 上司の決裁が必要になるのですが、300万円お引きしたらご購入いただけますか?」のように500万円の枠があっても300万円と内輪の数字で打診して来ます。そうしておけば最悪でも200万円のプラスで買い手の満足度を高めつつ契約を取れるからです。

下手な営業マンは、最初から500万円を提示し、買い手からプラスを要求されて窮地に立たされてしまうのです。決裁が下りないとか、下りても上司からこっぴどく叱られて点数を下げてしまうのです。

買い手が気を付けるべきは、前者の営業マンが担当かどうかを見極めることです。


●大きな金額をダメ元でぶつけるのがコツ

交渉の仕方ですが、提案数字がいくらであろうと、それにこだわらず平然と大きな金額を言うのがコツです。300万円といわれても「300万円ですか、魅力ないですねえ。倍の600万円なら考えてもいいですが・・・」くらいは言いましょう。

最初は、「それはとても無理です」と答えるでしょう。そうなったら、「では、いくらならOK
ですか」と切り込めばいいのです。「ちょっと上と相談しませんと・・・」などと反応したら脈ありですね。

販売が順調ならば、売主も強気ですから、「ご勘弁ください」 と値引き交渉に応じないでしょうが、先方から提示してくるようなときは絶好のチャンスです。

理由など説明する必要はありません。安い方がいいに決まっているのですから。

百万円と言って百万円になるよりは、1千万円と言う方が、5百万円は無理でも3百万円くらいの値引きを勝ち取る可能性が高いのです。交渉術に長けている人は、駄目でもともとの精神で臨むものです。

先方から何ら提示がない場合でも、売れ残っていることが明白なとき、しかも竣工後半年以上経過している物件では、当たり前のように「こちら、いかほど勉強してくれるんですか?」と打診してみましょう。買ってもいいかと思える部屋も決まり、商談が深い所まで進んだようなときに言うのがタイミングとしては良いでしょう。

値引き額次第では、この客は買ってくれるかもしれないと思わせてから言うのです。

いずれの場合も、目標ラインは10%です。


・・・・今日はここまでです。ご購読ありがとうございました。ご質問・ご相談は「無料相談」のできる三井健太のマンション相談室(http://www.syuppanservice.com)までお気軽にどうぞ。


★★★三井健太の2大サービスはこちら★★★
http://www.syuppanservice.com/2dai-service-syoukai.html
「マンション評価サービス」と「将来価格の予測サービス」のご案内


◆全国のマンション探しはこちらが便利
http://www.syuppanservice.com/suumo.html

★★★三井健太の「名作間取り選」はこちら
https://mituimadori.blogspot.com

★★★「三井健太の住みたいマンション」はこちら
https://sumitaimansion.blogspot.com














共通テーマ:住宅

マンション価格の下げ圧力 [マンションの値引き販売]

このブログはマンション業界OBが業界の裏側を知り尽くした目線で、マンション購入に関する疑問や諸問題を解き明かし、後悔しないためのハウツーをご紹介・・・・原則として、毎月5と10の日に投稿しています。



中古マンションが僅か数年を経て、購入価格から2割、3割と値上がりしたことを幸いに売却に踏み切ってほくそ笑んでいる人が最近は多数見られます。

一方、デベロッパーは争奪戦のうえに高値で用地を取得し、人件費の高騰で上昇した建築費のために本意ではない高値で分譲しているという実態があります。

今日は、個人オーナーとマンション業者の立場の違いと、そのことによる価格の下方圧力についてお話ししようと思います。

●新築マンションの価格硬直性

ご存知のように、新築マンションの価格は2013年以降20%余も高騰し、売れ行きが悪化しました。

市場では在庫の山になっていないものの、倉庫に眠っている在庫、つまりまだ売り出していない工事中または竣工済みの未発売住戸(隠れ在庫)が何千戸も、ひょっとすると1万戸以上も首都圏にはあるようです。「あるようです」と表現したのは、統計が出て来ないからです。

不動産経済研究所は毎月、新規発売戸数や契約率、価格動向、発売済み在庫などをプレス発表していますが、その中に「隠れ在庫」というのはないのです。

もう一度、確認しておきましょう。新築マンションは、売り出しを小分け(分割販売)するので、売り出した戸数とその中から販売済みを引いた戸数が「在庫」として発表されます。100戸のマンションを1期1次などとして30戸売り出し、25戸売れれば在庫は5戸ですが、隠れ在庫は70戸なので、本当の在庫は75戸なのです。

なぜ30戸しか売り出さないのでしょうか?50戸でもいいのでは?言うまでもなく、30戸が限界と見込んだからです。モデルルーム見学者の数、商談結果から購入してくれそうな契約見込み客がそれしかないからです。

販売スピードが期待通りに行かなくても、売主には時間の余裕があります。建物が竣工するまでに完売するのが目標であれば(大抵のマンションがそうです)、工事中の物件に時間はたっぷりあるのです。慌てず、地に足をつけて販売活動を続けることができます。
1期1次に完売の目処が立ったたら、1期2次とか第2期とかの20戸なり10戸なりを小出し販売すればいいわけです。

しかし、物件によっては販売開始から1年経たずに竣工を迎えるものから、2年半も先の竣工というタワーマンションもあり、販売猶予期間はまちまちです。

いずれにせよ、竣工後3年経ても在庫となっている物件も稀に見られますが、大抵は竣工後ほどなく完売し、「めでたしめでたし」となります。

しかし、そこに到達するまでに苦労を強いられる物件があります。今は、多くの物件が苦労する時期に当たっています。販売が長期化し、竣工在庫を抱えている物件がそこかしこに見られるようになって来たのです。販売不振の原因は価格の高騰にあります。

先に不本意ながらと書いたのは、売主が大きな利益を目論んで値付けしたなら売れ残っても身から出た錆びのようなものですが、大半は売れないかもしれない・販売に苦労しそうだと知りながら設定した採算ぎりぎりの価格で売り出すからです。

売り出してみた、やっぱり売れない。とうとう竣工のときが迫って来た。まだ半分も残っている。竣工した。今後は値引きもやむなしだ。竣工後半年経過。10%値引きの裁可が下りた。そうしてなんとか竣工後1年経過で完売に。

このような経過を辿りながら、マンション販売は最も効果的な「値引き策」によって完売へ向かうのです。竣工から2年経過などという物件も最近は目立ち始めています。

価格安定期には、こんなことは起こりません。また、価格高騰期でも初期のうちは「先高観」が買い急ぎを促し、短期間に完売してしまうものです。しかし、価格が上がり過ぎると売れ行きは鈍化し、やがて値引き販売を余儀なくされます。

お分かりの読者も多いことと思いますが、売れない場合も直ぐには値引きせず、何とか利益を確保しようと懸命に販売促進策を練り、実行します。その時間は1年、タワーマンションにおいては2年、3年と時間をかけます。しかも、値引きするのは多くて30%、大抵は最後の10%の戸数が対象です。
(稀には、プレセールスの段階で提示した予定価格では厳しいと予測し、利益を削って価格を策定するケースもありますが、これは例外的です)

新築マンションの価格は、値下げするまで長い時間がかかります。最後まで決して値下げ・値引きをしない売主(デベロッパー)もあることと考え合わせると、販売価格は硬直的です。


●個人オーナーの値下げ

一方の個人オーナーには、販売期間に余裕がありません。個人オーナーが自宅マンションを売り出したとき、価格決定に柔軟性があるでしょうか?これを考えてみましょう。

Xさんは、子供の成長に伴い手狭になったので、もう少し広いマンションに買い替えようと考えていましたが、5000万円で買ったマンションが6000万円の査定が出たこともあり、300万円上乗せして6300万円で売り出しました。

ところが、強気過ぎたのか、内覧者はコンスタントに現われるものの中々契約に至らず媒介契約の3か月を過ぎてしまいました。契約の更新に際し、仲介業者から価格の引下げ提案がありました。仕方なく5980万円と価格改訂しました。

その後も引き合いはあるものの、契約に至らず半年を経過しました。買い替え先のマンションの引き渡し(代金決済)が3月なので、あと2か月と少しの時間しかないという2017年2月、Xさんは買い手からの値引き要求380万円を呑み、5600万円で売却を決心したのです。

Xさんは初めは強気一辺倒でしたが、時間の経過とともに焦りが生まれ、最後は仲介業者の勧めに従って買主要求を受け入れるという、弱気な姿勢に変わってしまったのです。

Xさんのケースは、6300万円の当初売り出し価格から見たら700万円もの大きな値下げとなったのですが、10年以上を経過していたので住宅ローンの返済も進み、売却後の手取り額が減っても、買い替え先の資金計画に困窮する事態には至りませんでした。

独身のBさんは、5年前に頭金100万円で4000万円の中古マンションを買いました。2016年11月、5000万円で売れそうだと気付きました。査定してくれた仲介業者と相談して、4980万円で売り出しました。買い替え先は決まっていませんでしたが、良い物件が見つからなかったら、一時的に安アパートに入ればいいやと気楽に考えていました。

しかし、最も不動産が動く1~3月に買い手がつきませんでした。2017年4月中旬、4500万円に下げれば決まりかけました。しかし、Bさんは売却を中止しました。住宅ローンが4200万円も残っていたからです。

リフォーム工事分の借入もあったため、4200万円で売ったら仲介手数料を引くと150万円かそこらしか残らないので、売却に妙味がないのでした。


購入先行の買い替えを計画したXさんは、資金にゆとりがあったことに加えて買い替え先のマンションの代金決済が迫っていたので、値下げに追い込まれました。もはや解約するという選択肢はなかったのです。ともあれ、価格に柔軟性があったと言えます。

新築マンションを扱うマンション業者の硬直性とは対照的です。

しかし、Bさんのように、業者と同じ硬直性を持った個人オーナーもあります。

XさんとBさんの違いは、購入から売却までの期間の差と頭金の差が見られます。頭金を多く入れておくか、繰り上げ返済でローン残高を減らしておく方が、売却価格に余裕ができます。しかし、下げ圧力に弱いという見方もあるわけです。

デベロッパーも価格は硬直的と書きましたが、販売の不調が長引けば、やがては下げ幅の壁を突破することもあり、一定時期を過ぎると硬直性はなくなってしまうとも言えます。

●不動産売買はタイミングだ!!

エリアにもよるのですが、昨年の半ばあたりまででしょうか、売り希望額からさほど値引き要求に応じなくても買い手がつくと言う傾向が強かったようだったと言います。物件によっては、売主の希望価格以上で買いたいという例すらあったのだとか。

最近は初回の媒介期間中に契約に至らず、値下げしての再売出しの例も多くなっているようです。こうなると、最終段階で値引き要求を受け入れざるを得ない例も一気に増えて来るでしょう。

つまり頑強に希望額で突っぱねても買い手は決まらないので、売らなければならない事情にある個人は一定程度の柔軟性が必要な時期です。言い換えると、下げ圧力が高まるのです。

新築マンションの分譲主も、売れなければいずれは値引き要求に応じるほかありません。

そこで、早いうちはあっさり断られるかもしれませんが、諦めないで粘り強く交渉すれば、つまり今日はダメでも1週間後、2週間後に再度モデルルームを訪れて要望するのです。それを繰り返してみましょう。成就するかもしれません。

売れ行きが良くない物件だから悪い物件とは言えないものもあります。単に価格が高いと見なされて買い手がつきにくい状況にあるのだとしたら、何か月かしぶとく食い下がることです。必ず売主は折れて来ます。3回交渉してダメでも、しばらく距離をおいていると、DMが来たりメールが届いたりします。

よく見ると、価格がいつの間にか下がっているという場合も出て来るのです。

デベロッパーにとっては「氷河期」になるかもしれません。個人オーナーが売却するタイミングとしても逆風です。

しかし、個人の買主にはようやく逆風から順風になりつつあると言えます。


・・・・今日はここまでです。ご購読ありがとうございました。ご質問・ご相談は「無料相談」のできる三井健太のマンション相談室(http://www.syuppanservice.com)までお気軽にどうぞ。


[黒ハート]大好評!!「マンション価格の10年後を予測する」

将来の価格を当てるのは簡単なことではありませんが、三井健太のマンション相談室では、あなたの購入マンションの価値及び価格の妥当性を評価したうえで、将来価格をズバリ予測、根拠とともに精緻なレポートとして提供しています。

将来価格(リセールバリュー)を知っておきたい人はとても多く、そのニーズにお答えしようと始めた有料サービスですが、購入が得か損か、買い替えはうまく行くか、そんな疑問があれば一度お試し下さい。

無料の「物件評価サービス」のみのご依頼も従来通りに承っています。
※詳細はこちら  http://www.syuppanservice.com/resale-value.html


★★★三井健太の「名作間取り選」はこちら
https://mituimadori.blogspot.com

★★★「三井健太の住みたいマンション」はこちら
https://sumitaimansion.blogspot.com












共通テーマ:住宅

販売長期化物件は欠陥商品か? [マンションの値引き販売]

このブログはマンション業界OBが業界の裏側を知り尽くした目線で、マンション購入に関する疑問や諸問題を解き明かし、後悔しないためのハウツーをご紹介・・・・原則として、毎月5と10の日に投稿しています。


新築マンションの販売は建物竣工時までに終了させるというのが、デベロッパー各社の共通目標でした。ところが、最近は少し様相が変わって来たようです。

竣工後も販売中の状態にある新築物件、今日はその問題点を話題にしようと思います。

●売主から見た販売長期化の損得計算

竣工完売が目標であるべきとする理由は次のようなものです。

➀竣工すると施工会社に代金を払って建物を受け取らなければならない。
(契約者に引き渡さなければならないからである)

②竣工後の在庫に対応する管理費をデベロッパー(売主)は負担しなければならない

③販売経費(人件費と広告費)が嵩む

④入居者から見て、不特定多数の見学者がマンションの中を度々歩くことを歓迎しない(販売活動がしにくい)

➄売れ残っている部屋がいつまでもある状態に不信感を抱く入居者がある(高いものを買わされたのではないかという疑念を持たれる)

5つの理由の中で一番大きなものは➀です。
施工会社に支払う代金は、基本的に売り上げ、すなわち購入者が払ってくれる決済金から振り替えるので、売れていないと銀行から借りる必要が出て来ます。デベロッパーの多くは資金調達能力があるものの、手間のかかることでもあり、金利も払わなければならないので、できれば販売代金を充当したいのです。

➄は、値引き販売に踏み切るような場合に入居者(先行契約者)から疑いの目を向けられるので、現場の担当者は仕事がやりにくいと言います。「まだ完売しないの?早く売って下さい」などと声をかけられるので、身が縮む思いと語る担当者もあります。

ところが、最近は現場の担当者の気苦労を知ってか知らずか、売れ残っても平気なデベロッパー(売主)が増えているようです。

売れ残って値引き販売に踏み切るより、経費がかかっても値引きしないで販売した方が儲かると考えてしまうらしいのです。

確かに、低金利時代の今は負担が小さいのでしょう。5%値引きしても1戸当たり数百万円の損になるのだから、経費と天秤にかけると定価販売を維持した方がよいという計算も成り立つのかもしれません。


一方で、あるデベロッパーの幹部は次のような檄を飛ばしたそうです。

「竣工時に完売の目処が立っていないような商品を世に送り出したのは、我が社にとっての名折れだ。広告費を増やしてもいい。おまけをつけてもいい。ありとあらゆる方策を取って販促に力を入れ、竣工時までに完売せよ」

多くのデベロッパーは、竣工後に売れ残ることを嫌います。それでも競合関係や市況の変転などによって売れ残ることがあります。そこで、様々な販促手段を講じて完売を目指します。言わずもがな「値引き策」が最も効果的です。
値引きの限度は5%程度ですが、5000万円なら250万円ですから、買い手から見て大きな金額です。竣工後1年も経ているような物件なら10%値引きもあり得ます。稀にヤケクソ気味に15~20%も引く例もないこともありません。

●売れ残り物件はなぜ生まれるのか

ところで、売れ残りは何故できてしまうのでしょうか?

どんな商品でも期待を裏切る売れ行きになることはあるわけです。書籍などは売り出してみないと分からないので、初版は例えば5000部に抑え、売れ行きを見て増刷するという方法を採ります。

マンションは10戸しか売れないから10戸だけ建てるということはできません。工事は全戸を所定の期限までに建てる、すなわち売れようが売れまいが全戸数を用意するほかありません。

これは見込み生産という形になるわけですが、用地を取得するとき、建築費が決まりかけるころ、販売開始直前などのタイミングで市場調査を何度か行いながら販売可能な価格を探っていきます。

つまり、このくらいなら一定期間に完売はできるだろうと見込みを立てるわけです。

販売が助走期間に入ると、つまりプレセールス活動の中においてもモデルルーム見学者との対話の中から販売可能な上限価格を探っていきます。予告広告と謳い、価格未定とするのは、このためです。

リサーチの結果、採算ぎりぎりの下限価格でも売れるかどうかという厳しいプロジェクトになってしまうこともあります。マンションビジネスは、そもそも大きな利幅があるわけではないので、価格の引下げのも限度があります。仕方なく、厳しい結果となるかもしれないが、「ままよ」と売り出してしまうことも少なくないのです。

要するに見込み違いということになったと言えるわけですが、精緻な事前調査をしても思わぬ結果になるのは何故なのでしょうか?概ね、次のような理由があると思われます。

➀市況が悪化してしまった
(土地を取得した時点と販売開始時点に1年以上、大規模物件になると2年とかタワーマンションでは3年くらいのタイムラグができるので、この間に景気変動と金利の上昇などが起こり、需要が後退した)

②土地取得時点の採算計画が大きく狂った
(建築費が見込みより高くなってしまい、価格が当初計画より高く設定せざるを得なかった)

③リサーチで把握しきれなかった強力な競合商品が登場した
(競合物件の存在は分かっていたものの価格までは分からなかったが、予想以上に安値で売り出され、顧客を奪われた)

④販売戸数が多く短期に完売できなかった
(大規模物件なので付加価値の高い魅力的な商品が企画できたのだが、それでも市場規模を超える戸数であったようだ)


●売れ残りマンションの価値は?

売れ残ったマンションは悪いマンション、よくないマンションなのでしょうか?

「建物はとても立派だと思うのですが、竣工後1年を経過して多数の売れ残りを抱えているようです。〇〇〇万円の住戸を〇〇〇万円にすると提案されましたが、買っても大丈夫ですか?」――このようなご質問・ご相談が届くことが少なくありません。

調べてみると、売れ残っている原因がいくつか浮かび上がって来ます。次のようなものです。

➀立地条件に問題がある
(駅からバス便である。徒歩15分近くを要する。高速道路に面する・工場が近くにあるなど環境が悪い。都心直通でない郊外の支線の駅が最寄りである等々)

②建物の品質が良くない・品質に不安を感じる
(モデルルームがチープという印象が強い。外観的にも分譲マンションらしくない安物の印象。小規模で魅力に乏しく、アパート的である。売主・施工会社が無名で不安を感じる)

③価格が高過ぎる
(良い物件であることは十分過ぎるほど理解できるが、自分の予算で買えるのは下層階の、かつ希望の広さから遠い。全く身分違いと思ったと買い手は感想を漏らした)

④販売戸数が多過ぎた
(市場規模を上回る大戸数マンションである。急激な景気後退などで需要が大きく減退してしまった)

*************************

マンションの価値を構成するのは「立地+建物+価格」の3要素です。これらがバランスしていれば、売れ残ることはないものです。

実は、立地条件が悪かろうと、建物価値が劣っていても建築基準法に違反していない限り、価格が安ければ売れ残らないのです。

立地条件が悪い例のひとつはバス利用のマンションですが、不便さを補うのは環境の良さです。 しかし、弱点を補って余りあるとまでは行かないので、価格を安くしてバランスさせるのです。

つまり、用地を安く買い、建物のグレードも下げ、建築コストをあまりかけずにキッズ広場やプライベートガーデンなどの共用施設を設けて魅力アップしたうえに、低価格マンションとして売り出します。

安さに加えて一定水準のグレード・広さなどが功を奏して当初は人気を博しますが、戸数が多いために、顧客動員数は急速に低下して行きます。

バス便を最初から望む人は少ないので、バス便と知りながら見学者が押し寄せるのは、稀に大型ショッピングモールと一体的に開発された場合を除くと、価格の安さに惹かれるからです。しかし、元々バスでも構わない階層は、たとえ安いからとアピールしても底が浅いのです。

反対の駅直結マンションは、すごい人気を集めます。価格を伏せて広告するので、短期間に資料請求だけで10,000件に達するといったことが起こります。しかし、価格情報が伝わると多くの関心客は去ってしまいます。それでも、モデルルーム見学者の10%が残ってくれれば販売戸数に相当する数となり、短期間に完売となったりします。

最近3年くらいを振り返ると、山手線・目黒駅前のツインタワー(ブリリア)が坪単価@600万円と驚愕の高さで売り出したにも関わらず短期完売したことが挙げられます。武蔵小杉駅前でも複数のタワーマンションが短期間に完売しました。その他、人気を博した大型(大戸数)マンションは当時としては高いと感じたものも少なくないのですが、たくさん思い出されます。

最近は、好立地で建物品質・ブランド力も高い優良マンションが売れ残っている現状があります。価格が高過ぎるものもありますし、売り出し当初は高いとも言えず、順調な滑り出しをしたものの、注目度が下がってしまった例もあります。

大型マンションに限らず、販売期間中に需要が後退したり、順調な販売スタートに気を良くして値上げしたりしたことが原因になったと考えられる例もあります。

マンションを購入する人は首都圏で年間10万人(新築だけで5万人)前後あると言われます。10万人の需要層を予算で区分すれば、上は少なく下が多い、いわゆるピラミット形になるものです。

5000万円の予算を持つ需要層より、1億円の予算階層の方がずっと少ないわけですから、高いほど買い手は少なく、一定期間に顕在化する数は限度があるのです。しかも、それぞれの階層が希望する立地条件は同一ではありません。

郊外の中核都市の駅前で1億円のマンションを建てても、都心に2億円で買いたい人は、同じ広さで半値と知ったとしても、郊外マンションを買いには動かないのです。

一方、都心の場合は、先に書いた目黒駅前のマンションのように、平均で1億円を超えるにもかかわらず、661戸の分譲戸数が短期完売できたのは、簡単に言えば東京中から買い手を集めることができたからです。


******************************

今日お送りしている話はマンションのマーケッティングなので、あまり興味ない読者も多いことと思いますから、このへんで打ち切りますが、「売れ残りマンションの価値は?」の項目のまとめをしておかなければなりません。以下に箇条書きします。

➀売れ残りマンションの中には十分価値あるものもありますが、価格が高過ぎる物もあります

②売れ残りマンションの中には優良で価格も高過ぎるとは言えないが、需要の減退によって販売スピードが鈍ってしまった不幸な物件もあるのです

③売れ残りマンションに中には、売れ残るべきして売れ残ったものもあります(立地条件が悪い・品質が劣る・品質に信頼が置けないなど)


・・・・今日はここまでです。ご購読ありがとうございました。ご質問・ご相談は「無料相談」のできる三井健太のマンション相談室(http://www.syuppanservice.com)までお気軽にどうぞ。
























共通テーマ:住宅

目立つ売れ残り新築マンション [マンションの値引き販売]

このブログはマンション業界OBが業界の裏側を知り尽くした目線で、マンション購入に関する疑問や諸問題を解き明かし、後悔しないためのハウツーをご紹介・・・・原則として、毎月5と10の日に投稿しています。 ~~~~最近は更新回数を増やしていいます~~~


価格が上がり過ぎれば、そのマンションに手が届く人は少なくなり、供給戸数と需要ボリュームのミスマッチ状態が生じます。

このブログでは何度も述べて来たので、ご存知のことと思いますが、最近3年余の間に新築マンションは首都圏の平均では20%以上も値上がりしました。

その間、住宅ローン金利が一段と低下したことによって購買力が上昇したため、初めはさほど価格上昇の影響が出にくい状況でした。しかし、価格上昇が続いたことによって、購買力との乖離が進み、需要は減ってしまったのです。

今日は、売れ残りマンションの実態に触れながら、今後の(短期的な)市場を展望してみようと思います。

●売れ残りマンション

売れ残りの代表的なものとして、2016年11月29日現在、以下のような物件が見られます。

・SKY FOREST RESIDENCE(361戸。平成26年12月完成済み。先着順受付中)
・スカイティアラ(621戸。平成27年4月完成済み。先着順受付中)
・シティテラス国立(277戸。平成27年3月完成済み。先着順受付中) 
・シティテラス吉祥寺南(268戸。平成27年10月完成済み。先着順受付中)
・シティハウス吉祥寺南パークフロント(67戸。平成27年2月完成済み。先着順受付中)
・シティテラス平井(357戸。平成28年02月完成済み。先着順受付中)
(以上の売主:住友不動産)

・プラウドシティ阿佐ヶ谷(575戸。平成28年8月竣工済み。先着順受付中)
・プラウドシティ南山(412戸。平成28年1月竣工済み。第9期 予告広告中)
・プラウドシティ志木本町(402戸。平成28年6月竣工済み。先着順受付中)
(同、野村不動産)

・パークホームズ杉並善福寺川緑地(80戸。平成27年08月竣工済み。先着順受付中)
・パークホームズ調布桜堤通り(325戸。平成28年7月竣工済み。先着順受付中)
・パークホームズ流山おおたかの森(257戸。平成27年07月竣工済み。先着順受付中)
(同、三井不動産レジデンシャル)

・ザ・パークハウス小日向(31戸。2015年11月建物完成済み。先着順受付中)
(同、三菱地所レジデンス)

・ライオンズ竹ノ塚ブロッサムシティ(138戸。平成28年5月31日。先着順受付中)
(同、大京)


●売れ残りの象徴

住宅情報誌SUUMOでは、物件名のすぐ後ろに、「再登録受付及び先着順受付」や「第2期(販売予定)及び先着順(分譲中)」とあるもの、あるいは第〇期受付や新発売としながら、その戸数が10戸未満の物件が、売れ残りマンションの代表的なもの、もしくは販売不調物件を表すものと言ってよいのですが、最たるものは竣工して残っている物件です。

勿論、低層マンションや小型マンションでよく見られる「完成後の販売開始」という例外もありますが、殆どのケースが目標としていた竣工時の完売が達成できずに残った「売れ残りマンション」なのです。

●売れ残る原因は価格だけではない

ところで、上記以外の物件も含め、マンションが売れ残る原因はどのような点にあるのでしょうか? 1物件ごとの分析をコメントすることは憚りますので、一般的な傾向として整理しておくことにします。

1.駅から遠い(バス便など) 2.環境が悪すぎる(道路騒音など) 3.最寄り駅の「駅力」が低い(生活インフラなどが不足) 4.価格が高過ぎる 5.戸数が多過ぎる 6.品質が著しく劣る

●予備軍も多数あり

物件名は記しませんが、間もなく竣工という時期を前に、多数の未販売住戸を抱えている物件も多数あります。

12月~3月にかけて各社とも販売促進に懸命になるものと思いますが、3月決算で売上計上(売上は引き渡しベース)ができず、在庫を多数抱えてしまう売主は少なくないと予想します。

●4月以降はどうなる?

新築マンションが売れ残ってしまう原因は、駅から遠いからとか、遠隔地だからとか、数が多いからとか、間取りがよくない、グレードが低いなど、目立つ点はあるにしても、とどのつまりは「価格」にあるのです。

駅からバス便でも、価格が安ければ買ってくれる人が増えますし、数が多いために売れ残ったのだとしても、価格を下げれば短期で完売に持ち込めるものです。

駅前の便利なハイクラスの物件でも、価格が高くなればなるほど購入できる人の数が減るので、早期完売が難しくなりますが、価格を下げれば短期完売は可能です。

3月末で締めてみないと分かりませんが、筆者の予測は前年比を上回る在庫を抱えるはずなので、4月以降は、価格を下げないと早期完売はおぼつかないと見るデベロッパーが増えることでしょう。

では、新築マンション価格は短期的に見て価格が下がる方向へ向かうのでしょうか?

在庫処分に関しては間違いなく下がるでしょう。しかしながら、その統計は出て来ません。何故なら、値引き販売は水面下で行われるからです。住戸ごとの契約金額を集計するのは売主自身にしかできないのです。

広告に出て来る「値引き販売」は、氷山の一角でしかなく、相当数が値引き処分をしたなと推定はできても、外部の調査会社が把握することはほぼ不可能です。

従って、どのくらいの値下がりになるかは分からないのですが、完成後の売れ残り物件に関しては相手にもよりますが、10%前後の値引きも交渉次第で可能です。

相手にもよると述べたのは、何年かかろうが値引き処分はしないデベロッパーも僅かながらあるためです。

冒頭で紹介した物件の中には、竣工から既に1年を経過したものもありますが、これから竣工の販売不振物件も、時間の経過とともに「竣工から半年、1年の売れ残り物件」となって続々と出て来ます。

こうしたものを狙っていけば、案外お買い得マンションに当たるかもしれません。


話を戻しましょう。4月以降に新たに販売が始まる物件の価格見通しはどうでしょうk?

新発売と言っても、完成売れ残りの未発売住戸もありますが、ここではこれを含めずに述べることにします。

新発売物件、つまり1戸も販売していない物件のこととしますが、この価格は下がるでしょうか?筆者の予測は、「あまり期待できない」というものです。

最近の断片的な現象から値下がりを予測する向きもあるのですが、筆者は「高止まり」か「幾分の価格上昇が続く」というものです。

ただし、誤解があるといけないので、お断りしておきますが、マンションの市場統計は、狭い地域で見ると統計的なゆがみが出やすいこと、都心の好立地の超高級マンションが影を潜めればマクロ市場での統計数字は値下がりに見えます。バス便物件や郊外の大規模物件が大量に売り出されれば、平均は値下がりというトレンドに見える場合もあるでしょう。

売り出し予定マンションなども通覧してみたのですが、今のところは何とも言えません。

定点観測的に言うと、髙い用地費を払ったと思われるマンションが多く、建築費も下がる様子はまだないので、結局は髙い原価となってしまった商品を売り出さざるを得ないと予測します。

勿論、売り出し前の段階で十分なリサーチをするので、顧客の反応が良くないとなれば最小限の利益を確保したうえで初期の予定価格から値下げする例も出て来そうですが、元々が大きな利益率の事業ではないので、下げ幅は小さく、結果的に高止まりが限界と見るべきでしょう。

つまり、まだ当分は値下がりのは期待はできないということです。

●値引き交渉のチャンスは今

こうした実情から見て、筆者がお勧めするのは「新発売物件」を待つより、売れ残り物件の価格の引下げを期待するか、積極的に値引き交渉をするかのどちらかに方針転換した方が良いということです。

「売れ残り=悪いもの」とは限らないのです。価格さえ安かったらもっと早く売れたであろう優良物件、少なくとも水準以上の物件は結構残っています。

一度検討した物件を再度見直してみるだけでなく、希望エリアも飛び越えて探してみると存外思いがけない拾いものに当たるかもしれません。


・・・・今日はここまでです。ご購読ありがとうございました。ご質問・ご相談は「無料相談」のできる三井健太のマンション相談室(http://www.syuppanservice.com)までお気軽にどうぞ。

★三井健太のマンション相談室は、マンション購入のお悩み・疑問にお答えするサイトです。

★「無料の未公開情報(※全74タイトル:最近の人気タイトル「NO.18新築マンションの値切り方」)や「マンションWEB講座(※最新版NO.94)」など、お役立ち情報も多数掲載されています。

[黒ハート]「高いときに買ってしまったが売却時にいくら損する?」の答えを導く「将来価格の予測」サービス

将来の価格を当てるのは簡単なことではありませんが、三井健太のマンション相談室では、あなたの購入マンションの価値及び価格の妥当性を評価したうえで、将来価格をズバリ予測、根拠とともに精緻なレポートとして提供しています

将来価格(リセールバリュー)を知っておきたい人はとても多く、そのニーズにお答えしようと始めた有料サービスですが、購入が得か損か、買い替えはうまく行くか、買い替え時までの収支決算予想は?――などの疑問があれば是非お試し下さい。

唯一無二のサービスのせいもあってか、おかげさまで大きな反響を頂いております。
のらえもんさんからのお知らせ
(三井健太も協力しています)

sumaistadium.jpg

ご予約はこちらからhttps://sumai-stadium.com/





★三井健太の「名作間取り選」~連日更新~はこちらhttps://mituimadori.blogspot.com

★三井健太の「名作間取り選」~連日更新~はこちらhttps://mituimadori.blogspot.com
















共通テーマ:住宅

売れ行きの悪さをひた隠しにする売主の意図 [マンションの値引き販売]

ブログテーマ:マンション業界出身者が業界の裏側を知り尽くした目線で、マンション購入に関する疑問や諸問題を解き明かし、後悔しないためのハウツーをご紹介・・・・原則として、毎月5と10の日に投稿しています。

売れ行きが良いと、その品は良いものと思いこむ人間心理があると言います。

行列ができるラーメン店には「きっとおいしい」と思いこみ、次々に並ぶという状態を作り出すこともよく知られています。


マンションも同じで、モデルルームが「押すな・押すな」の盛況にあれば、売り手が説得を特に意識しなくても顧客は短時間に買うという結論に達してしまいます。

平日の比較的来訪者が少ないときに見学に行った人も、壁に掲示された大きな価格表に「申込」や「登録」のシールが張られ、価格が見えている部屋が僅かしかない状況を見れば、「あっ、もうこんなに売れている」と慌てることでしょう。

抽選方式の物件なら、価格表の各住戸に3とか5とかの数字のシールが貼られているのを見せられると、「すごい人気だ」と感じざるを得ないはずです。

新築マンションの売り手は、この顧客心理を利用しようと図ります。

一方、売れ行きのぱっとしない物件には、「売れないのは何か良くない所があるに違いない。慎重に考えなければ」という買い手心理が働きます。そこで、売れ行きが良さそうに錯覚させる戦術を講じる売り手が登場します。

中には戦術というより、ウソの演出で顧客の決意を誘う業者もあるのです。実際にあった話ですが、「50戸余のマンションで、あと10戸と聞いていたが、入居してみると10戸しか売れていないではないか。騙された」と一部の買い手が騒いだ事件があったのです。


●第6期販売と第3期3次販売は似ているが・・・

ウソはいけませんから、売り手は別の手を使います。分割販売(期分け分譲とも言います)という戦術です。

100戸のマンションをいきなり全部売り出さず、「第1期50戸・新発売」、日を置いて「第2期20戸・新発売」などと小出しにして行く方法です。

*プラウド新宿中落合 第3期
*シティテラス大森西 第4期 
*オーベル横浜白幡 第5期 
*プラウド日吉 第4期2次 
*プラウド国分寺 第2期5次 
*プラウドシティ志木本町 第6期3次 
*オハナ北習志野 第4期4次

これは住宅情報誌SUUMOの2016年9月20日号から分割回数の多い物件のみピックアップした事例ですが、第3期とか4期、5期というのは、単純に3回目・4回目・5回目の売り出しであることが分かりますが、第4期2次とか第6期3次というのは一体何回目の売り出しなのか分かりません。

いずれにせよ、売り出し回数が多いのは全体戸数が多いからという事情もありますが、売れ行きが良くないので、1回当たりの売り出し戸数を少なくせざるを得ず、結果的に売り出し回数が増えてしまったのです。

1回あたりの売り出し戸数を何故少なくするのでしょうか? 50戸売り出して10戸しか売れなかったら、売れないマンションという烙印を押されてしまうからです。反対に、10戸だけ売り出して10戸売れれば「完売」とアピールできるとともに「好調」のイメージを植え付けることができるので、後者を選択するのです。

そんな小手先の戦術も、しばらくすると「本当は売れていないのだ」と買い手の知るところとなるのですが、販売初期は有効なので採用を続けているのです。

蛇足ですが、回数が多いほど売れ行きの悪さを自ら白状してしまうことになるので、第6期よりは第3期3次などとする、つまり数字が大きくならないように考えたのが、●期●次方式なのでしょう。


●売れ残りは買い手の値引き圧力にさらされる

売れ行きを隠す理由はもう一つあります。それは、買い手が値引きを要求して来る確率が高まるからです。

筆者へのご相談メールにも、買い手の気持ちが出ている例が多数あります。

未だに3割超程度の在庫を抱えており、特に最近の成約ペースはスローダウンしているらしく、これだけ見ると値引きのチャンスもありそうだと思うのですが、営業さんは「値引きは絶対ない」と断言しています。この「値引きは絶対ない」というのは本当でしょうか?
 
これなどは代表的な質問例です。

「売り出してから随分時間が経つみたいだ。沢山の売れ残りを抱えているようだから、値引き要求に応じるはずだ」――こんなふうに買い手が考え始めると厄介だなと現場の営業マンは戦々恐々とします。

彼らは、その要求をかわす術を知ってはいますが、要求が来た段階で不快に思うらしく、そんな時期を迎えずに完売してしまいたいというのが本心です。

しかし、会社の方針は完成から何か月経とうが、値引きは一切受け付けるなという。値引きなしで短期完売へ。その目標(例えば竣工時完売)に向かって、現場の販売員たちは様々な戦略・戦術、あるいはセールスの技巧を凝らして日夜奮闘しているのです。


●売れ残りが隠せない状態になったときの言い訳

建物が竣工し、引き渡しが進むと夜は灯りが付かない部屋の数などから極端なウソはバレバレになってしまいます。

竣工直前の段階で、多数の売れ残りを抱え込むことになったマンション。なぜ売れないのか、疑問に感じた買い手は「良いマンションだと思うのですが、売れ行きが良くないのは何故ですか」と営業マンに尋ねました。

営業マンの回答は、「売り出してからの時間が短かったので」とか、「低層マンションなので、工期が短く、売り出してからあっという間に竣工を迎えたもので、本格的な販売はこれからです」、「台風が週末ごとに来たので客足が伸びなかったのが原因です」、「何しろ戸数が500戸もあるので、販売期間はどうしても長期に渡るものなんですよ」等。

これらの言い訳は、半分が本当で半分はウソです。「価格が高くて、客は来るが買ってくれない」が真相であるもの、「競合物件との差別化が不十分であったために客を奪われた」というもの、「客は来るが、現地を見て落胆し帰ってしまう物件」等。


●増える売れ残り・隠れ在庫に注目

最近数年間の価格上昇は、買い手の高値警戒感を生み、大型物件に限らず在庫を増やし続けているようです。

在庫とは売り出したが売れなかった戸数のことですが、未発売の隠れ在庫も相当数抱えるようになったようです。

分割販売を数回繰り出して、100戸のうち累計70戸を発売したが、そのうち契約に至ったのは60戸。従って、在庫は10戸となります。未発売が30戸あるので、真実の在庫は40戸なのです。

未発売在庫は隠れ在庫とも言われますが、その中には「目玉」となる住戸もあるものです。

買い手心理として、売れ残りは良くない物という先入観が働くので、売り手は買い手にそう思わせないための価値ある在庫(角部屋など)を僅かながら残しているものだからです。

何処が残っているのか、隠れ在庫も併せてチェックすることをお勧めします。売れ残りマンションの中から意外な掘り出し物をゲットできるかもしれません。ついでに、値引き要求をお忘れなく。


・・・・今日はここまでです。ご購読ありがとうございました。ご質問・ご相談は「無料相談」のできる三井健太のマンション相談室(http://www.syuppanservice.com)までお気軽にどうぞ。

★三井健太のマンション相談室は、マンション購入のお悩み・疑問にお答えするサイトです。

★「無料の未公開情報(※全74タイトル:最近の人気タイトル「NO.18新築マンションの値切り方」)や「マンションWEB講座(※最新版NO.93)」など、お役立ち情報も多数掲載されています。



新築も中古も物件検索はこちらが便利・・・http://www.syuppanservice.com/index2.html

★三井健太の著書住みながら儲けるマンション選びの秘密」は「住んで儲けて、終の棲家は現金買い」を実現する賢いマンション選びを解説しています。 詳細は上記こちらから
http://www.syuppanservice.com/suminagaramoukeru.html

三井健太の名作間取り選はこちら(新設ですが、どんどん増えます)  https://mituimadori.blogspot.com

★三井健太の「名作間取り選」~連日更新~はこちらhttps://mituimadori.blogspot.com













共通テーマ:住宅

新築未入居マンションという選択 [マンションの値引き販売]

ブログテーマ:マンション業界出身者が業界の裏側を知り尽くした目線で、マンション購入に関する疑問や諸問題を解き明かし、後悔しないためのハウツーをご紹介・・・・原則として、毎月5と10の日に投稿しています。

完成してから5年も6年も経て未だに売れ残っているマンション、今も少なからずあることをご存知でしょうか?

地方都市や超郊外の物件の話ではありません。23区内にある少しも悪くない物件のことです。中には、最寄り駅から徒歩1分といった利便性において文句のつけようのない物件さえあります。

筆者の知る限り、最も長い例は築9年を経過した物件で、今も10戸以上の在庫を抱えています。このペースなら築10年で分譲中という稀有な新古マンションとなることでしょう。

売れ残っている原因は、ほぼ例外なく価格にあります。売主で多いのはS社とG社です。この2社は価格が高いと分かっていながら値引きを一切せずに販売活動を持続しています。

買い手は売れ残っている物件なら値引きしてくれるだろうと期待しますが、頑強に拒み続けるのです。

筆者も関わった江東区のある物件で経験したのですが、現場の営業マンは値引きしてでも早く完売して新しい物件を担当したいと本音を語っていました。しかし、上司は一切耳を貸さないのだそうで、結局のところ値引き交渉は埒(らち)が開かなかったのです。

その物件は、完成後4年を経過していましたが、そのときから2年後にようやく完売に至った有名マンションでした。

当該デベロッパーのポリシーはよく分かりませんが、とにかく5年も6年も流れに任せるのです。財政的にもバランスシート上も、大した問題ではないのでしょうが、不思議でなりません。

ところが、最近「時価販売」が会社の方針だとかで、8000万円から6000万円に2000万円もの値引きを実施しているG社の物件に遭遇しました。

首都圏のマンション価格は、3年前から平均で20%以上も上がったので、割高だった売れ残り物件も相場に近づいたはずでした。ところが、調べてみると、25%・2000万円も値引きしたに関わらず、まだ現状の相場に並ぶレベルではありませんでした。いかに当初の価格が高かったかが分かるというものです。

新古物件で、かつ●年を経た物件、買い手から見れば心理的にも価値の下落感があるので、現相場に並んでも「高い」となるケースもあります。その一方で、例えば8000万円が6000万円になると聞くと、お買い得と感じる買い手もあるのでしょう。

販売状況はいくぶん好転し、在庫は少しずつ減って行きます。


●売れ残った新築マンションの最後は値引き処分が常識

築5年、6年を経ても強気を通し営業を続ける売主は稀有な存在です。殆どのデベロッパー(売主)は、全体的なビジネス効率を考えて、長期間の在庫を嫌います。

細かなことでデメリットを挙げると、未販売住戸の管理費を負担しなければなりません。在庫品の維持管理に手間と費用も掛かるものです。売れても、壁クロスがめくれてしまったり、ドアの建て付けが狂っていたりするので、補修費用も必要です。

無論、広告費とモデルルーム経費、営業マンの人件費が大きな出費となります。

一番の問題は、物件のイメージダウンかもしれません。いつまでも売れないマンションを買ってしまったことに落胆している入居者の心理と不信感も見えない損害です。

こうした点を計算すると、長期にわたって売れ残ることに益はないのです。

別のデベロッパーの役員から聞いた話です。仮にX社とします。

「当社は、売れないようなマンションを建てたことによる社内外のマイナスイメージを恐れます。X社たるものが売れないようなマンションを造ったと思わせてはならない。だから、値引きしてでも早期完売を目指せ」と、売れ残った現場に檄を飛ばすとのこと。


●売れ残りの要因

X社に限らず、必要なら予算を超過しても広告を増やし、必要なら家具や諸費用をサービスし、必要なら本体値引きも辞さず、建物完成から半年か長くて1年以内に完売させるのが業界共通の考え方です。

ところで、売れ残りの原因はどのようなところにあるのでしょうか?

売れない原因の中で一番多いのは「立地条件」の悪さです。 駅から遠いか、駅には遠くないものの環境が悪い、坂道がきついなどの物件が最も販売に苦労しています。

他には、間取りが悪いとか、設備・内装が安っぽい、売主が無名、施工会社が心配、天井が低い、梁が目立つ等々、挙げればキリなく出て来ます。百点満点のマンションはないと知りながら、買い手は可能な限り理想像を求めるものです。

最後は、予算を睨みつつ妥協して購入することになるものですが、高額マンションになると予算に余裕を持っている人が多いので、価格だけでは動きません。

高額なマンションは、大体が好立地にあり、建物も大規模で超高層で、共用部分が豪華にできており、加えてコンシェルジュが入居者をに対して「うやうやしく」接するといった付加価値があるものです。

このような、購買層を満足させ得るの品質を誇る物件が売れ残るとしたら、多くの場合、販売戸数が多いことに起因します。しかし、全体的には優良な物件であっても一部の住戸に限って良くない間取りであったり、そこだけが眺望を阻害するものがあったりすると、最後まで売れ残るということもあるのです。


●残り物に福はあるか?

書き出しが築5年も6年もの長い期間、売れ残った物件の存在についてでしたので、誤解を招きそうですが、今日の記事は建物が完成していて販売中の物件(完成売れ残り)について語ろうとしています。

「完成売れ残り」の中に、隠れた逸品がないこともないと述べるつもりでした。

先に述べたように、高級マンションでも条件の良くない住戸ができてしまうのがマンションです。 

なにしろ土地が高いので、容積(建設可能な平面積)を100%使い切ることがデベロッパーにとって不可欠な設計指針として設計者・企画担当者に立ちはだかります。

結果的に、変形間取りや凸凹の天井、暗い部屋、狭いバルコニー、プライバシーが侵害されてしまいそうな住戸位置、その他の好ましくない住戸が誕生してしまいます。

プロの設計士やデベロッパーの経験豊富な企画担当者が懸命に知恵を絞ったにも関わらず、できてしまった「感心しない商品」が送り出されてしまう。これが現実です。

売主は当該住戸の価値の低さを知っています。そこで最後は価格の安さで勝負に出ます。

条件の良い住戸との差を大きくし、割安感をアピールしようとするのです。ところが、その価値判断を誤るためか、買い手は反応しません。 何割かは、その価格戦略が奏功して売れますが、売りきれずに何戸か何十戸かが残ってしまうというわけです。

売れ残り住戸には、やはり福はないのでしょうか?

そうとも言いきれません。

条件が悪いから安いのですが、売主は「もっと下げておけばよかった」と悔やみます。

価格が安くても高級・高額マンションの購買層は動かないと書きましたが、もう二段も三段も下げると別の購買層が表れるからです。

例えば、高級マンションが建つにふさわしい都心のアドレスではあるが残ってしまうケースがあります。例えば、北向きで眺望も良くない住戸、裏のマンションから覗かれる住戸。

そんな家は、いくら安くても欲しくないという購買層が集まるからでしょう。案の定、売れ残ってしまったのです。

そんな住戸でも、安くすれば、「寝るだけのセカンドハウスだからとか、個人事務所として使いたいので気にしない。ただ予算に限界があるので、この価格なら文句ない」と語るような買い手が表れます。

このようなニーズの人にとっては、残り物から福を見つけたことになるのでしょう。


今まさにマンションを買おうと探している人が、このようなニーズでないとしても、安く買っておけば、売却の際には安く手放す余裕があることになり、上述のような需要層をキャッチできるかもしれません。

ごく一般的なファミリーマンションを探している人が、ときどき次のようなメールを下さいます。

「設備のグレードも高く、間取りも角部屋で、階も8階なので、とても気に入りました。ただ、価格が高い気がするのです。適正価格を教えて下さい。交渉の材料にしたいので」と。

全体の価格が高い物件でよく取られる価格戦略の結果、異常に高くなった角部屋の売れ残り事例です。

常識的なバランスで値付けすると、数の多い中部屋の価格に魅力がなくなり、大量に売れ残る危険が高い。そこで、中部屋の価格を可能な限り安くし、そこで減った売り上げ・利益を角住戸にONして売ろうとしたケースです。

ところが、ONする先の角部屋の数は中部屋の数に比べて少ないので、結果的に「角部屋で条件は確かに良いが高過ぎる」という住戸が誕生し、市場の厳しい評価を受けたというわけです。

条件が良く、問題のない角部屋でしたが、高過ぎて中々売れないので、仕方なく竣工後は値引きやむなしという販売方針となったようです。

このような例は多くはありませんが偶に見られます。


●価格交渉を頑張りましょう

関西人や名古屋の人は価格交渉が上手と聞きます。「おまけして。勉強して。なんぼにしてくれる?」の類の言葉が平然と口から飛び出すシーンを筆者も何度か目撃したことがあります。店側もいつものことと予想しているのか、少しも慌てず返す言葉も上手。そんな印象を受けたものです。

これに対して、関東の人は値引き交渉が下手とされます。 というより、値引きを要求する習慣がないのです。 

しかし、売れ残りマンションに遭遇し、物件としてのネックはあるが妥協の範囲にあるとした場合、最後はできるだけ安く買う交渉は非常に重要です。思い切った値引きを要求し、それを勝ち取ることです。

独りごとでも言うように「〇〇〇万円くらいは安くなるかしら」などとつぶやいてみましょう。

担当営業マンは「〇〇〇万円ですか、それは無理です」とか「当社は、値引きはしない方針です」などと拒絶するかもしれませんが、「〇〇〇万円ならどうですか」などと勇気を出して声にしてみることです。

値引き額の根拠など、全く不要です。根拠を示すと、売主に反論のきっかけを与えるだけだからです。

売れ残りなのだから、そのくらいは当然でしょという感じで、しかも業界の常識とか、値引きの限界とか、そのようなものは何も知らない顔をして、あっけらかんと言うのがコツです。

言いにくければ、「私たちにとっては大きな買い物なので、少しでも安くしてほしいのです」とか、「いくらくらい勉強してくださるの?」と言うのも悪くないでしょう。

 値引きやむなしという状態にあれば、売主はあらかじめ値引きの枠を現場に与えている場合もあります。そうでない場合も、過去の値引き決裁事例から「いくらくらいならOK」を現場の営業マンは知っています。

その範囲を超えるくらいの大きな要求であれば、「とても無理です」とか「売れ残りではない。売り出し時期が遅かったからだ」などと抵抗するに違いありませんが、そこで引き下がっては交渉になりません。

「出してみないと分かりませんが、お客様のご要望の〇〇万円は無理ですが、〇〇万円くらいならOKが出るかもしれません」という答えを引き出すまで先ずは頑張ることです。

その先は展開次第ですが、「もうひと声なんとかなりませんか?」などと粘ることが成功の必須条件です。







 ・・・・今日はここまでです。ご購読ありがとうございました。ご質問・ご相談は「無料相談」のできる三井健太のマンション相談室(http://mituikenta.web.fc2.com)までお気軽にどうぞ。

★三井健太のマンション相談室は、マンション購入のお悩みにお答えするサイトです。

★「無料の未公開情報(※71タイトル:最近の人気タイトル「値上がりするマンションの実例に学ぶトクするマンション選びの要諦」)や「マンションWEB講座(※最新版NO.92)」など、お役立ち情報も多数掲載されています。


★新築も中古も物件検索はこちらが便利・・・http://mituikenta.web.fc2.com/index2.html

三井健太の名作間取り選はこちら(新設ですが、どんどん増えます)  https://mituimadori.blogspot.com

★ 三井健太の著書「住みながら儲けるマンション選びの秘密」は「住んで儲けて、終の棲家は現金買い」を実現する賢いマンション選びを解説しています。 詳細はこちらから
http://mituikenta.web.fc2.com/suminagaramoukeru.html

[黒ハート]完成内覧会の立会サービスを「格安」で。ただいま予約受付中!!
詳細はホームページのトップにある「メニュー」内の「内覧会立会いサービス」をクリックするとご覧になれます。こちら・・・http://mituikenta.web.fc2.com













共通テーマ:住宅

値下げ断行マンションが散見される [マンションの値引き販売]

ブログテーマ:マンション業界出身者が業界の裏側を知り尽くした目線で、マンション購入に関する疑問や諸問題を解き明かし、後悔しないためのハウツーをご紹介・・・・原則として、毎月5と10の日に投稿しています。

前回、値上げマンションについて書きましたが、今日は反対の「値下げマンション」について書きます。


新築マンションの価格が急上昇し、首都圏全体で2015年は3年前(2012年)から20%を超えることとなりました。

昨年10月25日に「暗雲垂れ込めるマンション販売」と題して書いたのですが、ついにと言うべきか、やはりと言うべきか、大幅に値下げする例を含め、住宅情報誌などで大っぴらな値下げ広告を始める例が現れ始めました。

また、検討を断念したモデルルーム見学者へダイレクトメールが届き、「数百万円の値下げ」を知らせて来たそうで、読者の情報で知りました。

さて、東京都下某市にある1年前に竣工した小規模マンションが、間もなく2回目の決算期を迎えるに当たり値下げに踏み切ったという事例を取り上げます。

その下げ幅は、何と1000万円。広告によれば、最低でも600万円以上です。値下げ率は11%から14%と大きな金額です。

30戸もない小型マンションでありながら、売れている部屋数が10戸に満たないありさまなので、もはやこうするしかないと決断したのでしょう。

当該物件の属するエリアを少し調べてみましたが、最寄駅の圏内は平均坪単価が@200万円強でした。これに対し、当該物件は定価で@270万円もするのです。単純平均で35%も高いと分かりました。

最近2年くらいの動きを見ると、首都圏では、40%も50%も高くなった物件が多数見られましたが、それでも売れた例は少なくありません。それが通用するエリアだったからです。

某市の場合は、それが通用しなかったということです。市場が大きなエリアでは、暴騰するマンションに着いて行ける需要層も分厚く存在するものですが、郊外の某市は市場が薄かったことを証明しています。

最寄り駅にへばりつきであるとか、大規模タワーマンションといったインパクトある物件なら、都心にダイレクト路線であるだけに35%高い価格であっても通用したかもしれませんが、駅から徒歩10分もかかり、ごく普通の住宅地に過ぎない物件なので市場は受け入れてくれなかったのでしょう。

その駅は印象として何とも寂しい駅というほかなく、2年前に調査に行ったときの記憶をたどると、お世辞にも住みたいと思える街ではなかったのです。

そう言えば、調査を依頼して来た人は、「スタバもないのです」と表現していました。


この例は極端な例かもしれませんが、数百万円の値引きなら、もはや珍しいことではなくなりつつあります。



特定物件が何割高いかと考えるとき、相場との単純比較では10%高であっても、実質的には、もっと高いと判定すべき物件はたくさんあります。

最近、広告をチェックしていて、一瞬「手頃な価格だな」と感じる物件に出会うと、大抵は駅から徒歩18分とかバスで10分といった不便な物件です。

不便なマンションが売れないのを承知しているデベロッパーは、その弱点を補う美点・利点を備えている立地条件と建物の付加価値をもって販売します。

例えば、広い公園がそばにあるとか、「イオンモール」や「ららぽーと」といった施設が近いといった立地条件、そしてマンション内に設けた子育てのための各種施設やランニングコストが少なくて済みそうな自走式立体駐車場、極端に安い管理費といった「売りもの」によって、交通便の悪さを克服しようと図ります。

しかし、それらの魅力は短所・弱点を補って余りあるかと言えば、筆者の感じるところでは遠く及ばない例が多いのです。 それを価格の一見の安さに惹かれて買ってしまうのは、リスクが大きく、犠牲を払うことにもなりかねないので、慎重に検討しなければなりません。

1000万円も値下げしてくれたら飛びついて買ってしまいそうだけれど、1000万円引きでも割安とは言えないのではないか? そうです。冒頭の某市の値引き物件は、大幅な値引き後でもまだ高いのです。

****************

駅近というだけで何割も上がった高額マンションは、高値掴みにはならないか?  高値掴みをしたら将来どんなことになってしまうの? 高いと知りつつ買う意味はどこにあるの? 値下がりを覚悟して買うにしても、その許容範囲はどの程度なのか? 髙いから3LDKを諦めて2LDKにしたいが、問題はないか? 

また、値下げマンションは価値があるのか? 大幅な値引き販売したマンションには将来どのような問題が出て来るの? 値引き交渉をしてみようと思うが、どのくらいになったら買う価値があるだろうか? 

高値が続く新築マンションを前に、このような疑念を感じる人は随分増えているように感じます。

*********************

マンション市場は、新築も中古も混沌として来ました。マンション選びの判断はますます難しい局面を迎えつつあるようです。

 

 ・・・・今日はここまでです。ご購読ありがとうございました。ご質問・ご相談は「無料相談」のできる三井健太のマンション相談室(http://mituikenta.web.fc2.com)までお気軽にどうぞ。

★三井健太のマンション相談室は、マンション購入のお悩みにお答えするサイトです。

★「無料の未公開情報(HPでご紹介。現在66タイトル)や「マンションWEB講座(※最新版NO.90)」など、お役立ち情報も多数掲載されています。

★新築も中古も物件検索はこちらが便利・・・http://mituikenta.web.fc2.com/index2.html




[黒ハート]完成内覧会の立会サービスを「格安」で。ただいま予約受付中!!



詳細はホームページのトップにある「メニュー」内の「内覧会立会いサービス」をクリックするとご覧になれます。こちら???http://mituikenta.web.fc2.com












共通テーマ:住宅

言い値の新築から価格交渉できる新築へ [マンションの値引き販売]

最近、新築マンションで「価格交渉をしようと思うがどのくらいまで可能か」というお尋ねが増えています。

一方、中古マンションで「価格交渉なしでイの一番に購入申込みしたい」という人にときどき遭遇します。

二つの話を同時に聞くと、「あべこべだなあ」と感じる人もあるのではないかと思います。

筆者も同様に感じます。しかし、それは常識に囚われてしまった一人だからかもしれません。


●新築マンションは売主が貼った正札のままに買うものか?

百貨店で気に入った商品の値札を見て高いと感じた買い手は、「おまけして」と交渉するでしょうか? ある地方都市では、言うだけならただと「なんぼになるの?」と交渉する人が少なくないと聞いたことがありますが、直ちに「申し訳ありません」と拒絶されるとも言います。

百貨店で値下げするのは、バーゲンセールと銘打ったときだけです。

百貨店のような所では、言うまでもなく価格に関して主導権は常に店側にあります。買い手は、店の言い値で買うしかありません。値引きをして欲しければ店が決めたバーゲンセールの日程に買い手が合わせるほかありません。

新築マンションも、百貨店と同じなのです。

最近、「次回の売り出しでは価格を見直す予定です」という売主発言をよく耳にします(ご相談者の情報です)。 販売が好調と見ると、同じ間取りで1階違いを一気に300万円も上げたり、プレミアム住戸と称する最上階などは下の階より1000万円も高い設定で売り出したりしています。

一方、販売不振のマンションでは、建物完成後に本体内にモデルルームを設け、それを数か月使用したからという大義名分(定価契約者からのクレーム対策)で300万円なり、500万円なり下げて販売する例も見られます。


どちらも、売主が情勢を読みながら価格を決めているわけです。一旦正札をつけたら、基本は売れるまで変えません。

決して個別のネゴシエーションには応じない百貨店方式、これが新築マンションの価格の在り方です。


●中古マンションの価格は「メーカー希望価格」みたいなもの

これに対し、中古マンションの価格は仲介業者との相談によって売主が決めてはいるものの、常に買い手からの値引き要求にさらされてしまいます。

この価格で売りたいのだけれど、それでは買い手が承知しないようだから、一定の幅で指値に応じましょう、というわけです。

まるで、メーカーは希望価格がありながら、実際の取引価格は小売店任せの家電商品のようです。主導権がありそうでいて実際はない、それが中古マンションの価格と言えます。


●新築で値引き交渉できるタイミング

新築マンションは、売れるまで正札は変えないと言いましたが、限度は無論あるわけで、ある時期を過ぎると、百貨店同様にバーゲンセールを実施することもあります。

その時期とは、建物が竣工する時期辺りです。その頃にディスカウント策を模索します。

先に述べたようなモデルルーム販売や、家具・カーテンなどのおまけ付き販売、キャッシュバックや値引きなど、なりふり構わない販売促進が図られます。

この段階になると、ネゴシエーションも可能になります。買い手は堂々と「おまけしてくれ」が言えるのです。


●常識を打ち破れるか?

冒頭で、筆者は常識に囚われた一人と述べましたが、無知なご相談者は「値引き交渉をしたいが可能か」と言って来ます。それを一刀両断に「今の時期に新築では無理です」と回答して来た筆者ですが、今後は改めようと思っています。

それは市況の変化との関係から、早い時期でも有効かもしれないと思い直しているのです。新築マンションの売れ行きが悪化し始めたからです。

11月20日の本ブログで紹介したとおり、首都圏の新築マンションは「発売戸数が減り、契約率が低下」しています。これは契約戸数の絶対数が減少していることを示すものです。

発売を先送りしているわけですが、工事は予定通りに進んで行きますから、いつまでも待てません。苦しいながらも販売を始めて行かなければならないのです。

例えば、第1期で売り出した50戸が思いのほか完売に時間がかかっており、第2期の発売が2か月ずれこんでしまった。その第2期も経過が思わしくないため、第3期の発売時期は全く目処が立たない。 そうこうしているうちに、竣工時期が来月に迫り、このままでは竣工時点で全体の半分も売れないぞと危機感を募らせている売主。

 このような状態に置かれた物件が増えつつあるのです。

分譲マンションの多くが2月に竣工し、3月に引き渡すパターンです。3月は売主の決算期でもあり、計画の売上を達成したいと考えます。決算はともかくも、半分が入居し、半分が未販売というマンションは、売主にとっても、また担当営業マンにとっても何かと窮屈なものです。

販売の現場は、建物本体に移行します。空室のひとつを販売事務所とし、営業マンは本体内に設けたモデルルームと、買い手が希望するモデルルーム以外の住戸を都度案内します。 そのかたわら、入居者との各種事務手続きやクレーム処理などにも追われます。

また、未販売住戸があってもエレベーターは動かさなければなりませんし、管理人は通常業務に就きます。従って、売れていない分の管理費を売主は補てんしなければなりません。

購入を検討する買い手も、表札や夜間の照明の数を数えて「売れていない」ことを悟ると、値引き要求を強めて来そうだと営業マンは戦々恐々となります。 実際にも、値引きに応じざるを得なくなります。

このような事態を避けるため、売主は竣工までに完売、最悪でも80%以上は売ってしまいたいのです。

今後は、その計画が達成できない物件が増えて来ます。竣工までに時間がまだ先という物件でも、販売が遅れている場合は内心で焦っています。そんな物件なら、値引き交渉は可能になるでしょう。

「ダメ元精神」でネゴシエーションをすることをお勧めしたいと思います。とはいえ、闇雲に当たるのも芸がないので、可能性のありそうな物件を見極める糸口を知っておいて損はありません。次で、狙い目物件を整理しておきたいと思います。


●値引き要求できる狙い目物件は?

新築マンションの販売現場は、ひたすら売れ行きを隠そうとします。何故でしょうか?

売れ行きの良いマンションは評価の高いマンションを意味するため、そうであることを願います。売れ行きの良いマンション現場の営業マンは胸を張り、どこか誇らしく見えるのです。

売れ行きの悪い現場の営業マンは、反対にどこか卑屈に見えます。

売れ行きが悪くても悪いことを認めたくない営業マンは、必死で好調を装おうとします。

売れ行きを隠す理由は、それだけではありません。良い物件は販売も好調で当然ですが、売れないのは、どこか欠点があるのではないかと買い手は疑いがちです。そこで、買い手が良い物件と信じ前向きに住戸選びなどに集中する状態を作り出したいのです。

さらには、売れないと値引き要求が出て来る懸念があるからです。売り手は主導的に強気に商談を進めたいので、販売好調・人気を博している物件と買い手に信じ込ませたいのです。


しかし、売れ行きの良さを装っていても時間が経つと破たんします。買い手としては、早い段階で売れ行きを読み取ることを意識したいものです。状況が分かれば迷いなく「値段交渉」に入れるからです。

では、どのようにして実態を探ればいいのでしょうか? まだ建物が竣工していない物件で、次のようなことを行っていれば売れ行きは良くないと見られます。

①1回当たりの売り出し戸数が少ない(1回目は多数売り出したが、2回目以降は小出し)/ ②次期販売の予告広告をしながら先着順の受付もしている/ ③再登録受付というイベントを行っている/ ④商品券サービスなどの来場促進キャンペーンを行っている/ ➄一度来場した客向けに「キャンセル住戸につき300万円減額住戸のご案内」、「オプション品の無償サービス」といったDMを送付して来た

・・・・今日はここまでです。ご購読ありがとうございました。ご質問・ご相談は「無料相談」のできる三井健太のマンション相談室(http://mituikenta.web.fc2.com)までお気軽にどうぞ。

★三井健太のマンション相談室は、マンション購入のお悩みにお答えするサイトです。

★「無料の未公開情報」や「マンションWEB講座(※最新版NO.89)」など、お役立ち情報も多数掲載されています。


★ 三井健太の著書「住みながら儲けるマンション選びの秘密」は「住んで儲けて、終の棲家は現金買い」を実現する賢いマンション選びを解説しています。 詳細はこちらから
http://mituikenta.web.fc2.com/suminagaramoukeru.html


共通テーマ:住宅

価格が上がり過ぎて売れ行きが悪化すると? [マンションの値引き販売]

ブログテーマ:元、大京マンが業界の裏側を知り尽くした目線で、マンション購入に関する疑問や諸問題を解き明かし、後悔しないためのハウツーをご紹介・・・・原則として、毎月5と10の日に投稿しています。

価格が急騰すると、購買力とのミスマッチが起きてマンションは売れなくなるのではないか?売れ残ったとき、マンション業者は値引き販売を始めるので、先に購入すると損した気分になりそうだ。

こんな声をときどき聞きます。今日は、最近の価格上昇の影響についてお話しします。


●価格が上がれば手が届かなくなる人が増える

購買力と価格のミスマッチは、販売に大いに影響するものです。

購買力は急に高まらないと考えられますから、価格だけが急騰することでミスマッチ状態は起こります。そうなると、売れ行きは悪化するはずです。

しかし、現実は少し異なります。価格が上がって買えなくなったので断念するという人ばかりではないからです。

例えば、都心では買えないので郊外に目を向けて買える物件を探す人がいるでしょうし、親に無心して予算を増やす人、夫だけの資金を夫婦の協力に変えて予算を増やす人などもあるはずです。

また、勤務先の職位が上がって年収が増えることになったので、ローンを限度一杯まで借りて予算を増やす人もいるわけです。

とはいえ、しばらく様子見に転じる人は間違いなく増えるでしょう。問題は、その数です。


●価格が上がって需要が減っても供給量が減ればバランスする

特定の市場、例えば東京西部の中央線沿線エリアなどと、大まかに見た場合、その需要が半分に減退してしまったとします。とすると、販売するマンションの半分は残ってしまうのでしょうか? 

理屈はそうですが、減った需要に見合う供給量であれば、表面上はミスマッチも売れゆきの悪化も起こらないのです。

現在の需給バランスを首都圏で見ると、(根拠は別の機会に説明しますが)、どのエリアもおおむね需要100に対し供給は80か70です。 つまり供給不足なのです。

従って、需要が20や30減っても売れ残ることはないのです。

ところが、現実には売れ残っている物件もありますね。その事実はどう説明できるのでしょうか?

特定エリアの中には、当然ながら良い物、良くない物が混在しているわけです。買いたい物件がなければ次の機会を待つ人もありましょうし、他のエリア、例えば希望エリアを中央区から江東区などに変更する人もあるわけです。

いくら物件がないからと言って、買いたくない物件を無理してまで買うわけではないのです。

もし、「売れ残りでも何でも大急ぎで買わなくては」と購買活動に走るとしたら、将にバブル期のような異常な市況が発生したときでしょう。

そこまでの熱気は見えないので、市場全体では需給バランスが崩れないと言えても、個別の物件単位で見れば売れ残ってしまう物が出て来て不思議はないのです。


●都心物件や人気駅の物件は余るほどの需要がある

価格が上昇しても需要不足に陥る心配がない特別なエリアもあります。それは、大まかに言えば都心と郊外でも人気の駅です。

元々が供給しにくい人気エリアなので、常にオーバーフローするほど需要があります。従って、価格高騰で落ちこぼれてしまう数が増えても、供給量に見合うだけの需要は残ると考えられるのです。

勿論、それでも固有の条件によって販売スピードが違って来ます。 竣工後に実物を内覧できる状態になってようやく完売するという物件もあるのは確かです。

しかし、総じて都心物件と人気駅の物件は売れ残る確率が低いものです。


●売れなければ値引き販売が横行する

売れ残ってしまった物件は、事業主にもよりますが値引き販売を断行するのが常です。完成したマンションを空き状態で長く放置するわけには行かないからです。

建物の竣工までには全戸完売し、一斉に引き渡ししたいのが売主共通の目標ですから、それが危ぶまれるときは様々な販促手段を早めに講じ、最後は値引きも辞さないのです。

価格の上昇が続いて売れ残り物件が増えて来れば、値引き販売も増えるのは間違いありません。

検討している物件が、どのような販売状況を辿って行くのか、或いは辿ってきたのか、ここをよく見極めることが今後は大事になって来そうです。


●売れ行きをひたすら隠す売主

売れ行きが悪いと見れば、買い手は人気がないと思い、人気がないのは何か問題があるのではないかと疑い、ついには見送るという結論に至るかもしれません。

そのような買い手(モデルルーム見学者)を増やしたくない売主・販売現場は、売れ行きを可能な限り(誇大広告や不当表示等の制限に抵触しない範囲で)隠そうとします。

分割販売方式によって売り出し戸数を絞ることで、売れ残りがないように見せかけながら、買い手の購買熱を高めつつ契約に結び付けようという計略が実践されます。

従って、売れ行きを読むのは中々大変ですが、慌てて契約をしてしまわないように注意しなければなりません。


・・・・今日はここまでです。ご購読ありがとうございました。ご質問・ご相談は「無料相談」のできる三井健太のマンション相談室(http://mituikenta.web.fc2.com)までお気軽にどうぞ。


★三井健太のマンション相談室は、マンション購入のお悩みにお答えするサイトです。

★「無料の未公開情報」や「マンションWEB講座」など、お役立ち情報も多数掲載されています。※未公開資料の最新版 NO.52(2014年12月28日アップ)は、「間取りに惚れるな」です。


★新築も中古も物件検索はこちらが便利➔➔➔➔➔➔➔➔➔➔➔➔http://mituikenta.web.fc2.com/index2.html

★完成内覧会の立会サービスを「格安」で。ただいま予約受付中!!

三井健太のマンション相談室では、完成内覧会(入居者検査)の同伴サービスを提供しています。

施工上の不具合箇所や施工精度のチェックは気付きにくいものです。チェック漏れを防ぎ、完璧な商品を渡して欲しいとお考えの方は、第三者の目をお役立てください。また、素人の無知に乗じた検査基準の曖昧さや、業者ペースの内覧会運営などに不安をお持ちの方も専門家の同伴は心強いものとなるはずです。

詳細はホームページのトップにある「メニュー」内の「内覧会立会いサービス」をクリックするとご覧になれます。こちら➔➔➔http://mituikenta.web.fc2.com


共通テーマ:住宅

新築マンションの契約率低下の“朗報” [マンションの値引き販売]

ブログテーマ:元、大京マンが業界の裏側を知り尽くした目線で、マンション購入に関する疑問や諸問題を解き明かし、後悔しないためのハウツーをご紹介・・・・原則として、毎月5と10の日に投稿しています。


2014年11月18日の新聞に、10月の新築マンション調査データが掲載されていました。

継続調査を続けている「不動産経済研究所」が発表したもので、①9か月連続で発売戸数が前年同月比で減った、②同月の契約率(10月新発売の物件が月末までに何%売れたかというもの)が2009年2月以来の低水準(61.7%)だったとあります。

注目ポイントは後者・契約率の低下です。

というのも、好調の目安とされる70%を大きく下回ったからです。東日本震災後の一時期に低迷したマンション市場は、その後回復し、2012年以降ずっと好調を維持して来ました。

金利が下がってローンの返済負担が下がったことに加えて、2006-2009年にかけて上昇した価格が2010年以降下落したことで購買意欲を高めたこと、その後は再び価格の先高観、さらに金利の先高観も出て来て一段と購買行動を活発化させたためです。

消費税の増税による2013年9月の駆け込み需要の反動減もマンションでは軽微でした。

しかし、震災復興需要が動き出して以降、建築費が上昇してマンション工事費にも影響が及ぶようになり、価格にコストアップ分を転嫁せざるを得なくなったのです。

このブログで何度か解説してきたことなので繰り返しませんが、2013年の新築マンション価格はとうとう前年比8%も上昇したのです。

それでも統計上の売れ行きに悪化という数値は表われませんでした。それが販売シーズンの10月にとうとうはっきりと出て来たのです。ちなみに前年10月は79.6%と8割近い好調ぶりでした。

不動産経済研究所の発表によれば、千葉県は39.9%、神奈川県60.2%、東京都下59.5%の契約率に留まったそうです。 

東京都区部(71.5%)と埼玉県(80.6%)は、数字上に悪化の様子は見られませんが、早晩低下すると見られます。

このようなデータを、読者の皆さんはどうご覧になりますか?

筆者は、急がないと買えなくなるという、ある種の強迫観念から逃れることができるかもしれないと考えます。これは買い手にとって朗報です。

朗報とする理由を説明しましょう。

業者は、契約率が悪化しないように発売戸数を減らし先送りします。売れそうな数だけ売り出すことで表面上の契約率は高く保つことができるからです。

販売現場では、「殆んど売れました」や「全部売れました」と言えます。買いに来た人には、「次期の売り出しをお待ちください」と、もったいぶることもできるのです。

しかし、発売戸数を絞り、先送りすれば未発売在庫の減り方が遅くなります。やがて建物竣工の時期がやって来ます。建物が完成すれば先行契約者に引き渡しをしなければなりません。

入居が始まってからの販売は、マンション業者にとって好ましいことではありません。

入居者からの問い合わせやクレーム処理が少なからず発生してくることに加え、検討客の建物内覧に入居者の出入りが重なったりすること、入居者銘板や集合郵便受けの名札などから売れ残りの多寡が知られてしまうことなどが理由です。

売れ残りが多いと強気な営業ができなくなり、値引き圧力にさらされるので「売れゆきは良し」と装っておきたいのですが、完成在庫があると難しいのです。

最も重要な問題は、建物が完成すると施工会社に代金を支払ってマンション全体の引き渡しをしてもらわなければならないことです。

言うまでもなく、売れなければ代金の回収が終わっていないので、支出が先行することになり、売主企業の財務バランスを悪化させます。

従って、未発売を含めた在庫は増えすぎないように絶えず対策を講じています。普通は、竣工時までの完売を目標にしてマンション分譲は計画されます。

そこで販売促進を急げという指令が現場に出されます。同時に、販促の策が論じられます。そして、多くの企業は値引き販売策を採用するのです。

不動産経済研究所などの調査は、あくまで定価による統計であり、値引き後価格のデータは現われません。しかし、販売不振が続けば、値下げ・値引き販売が水面下で(こっそりと)断行され、実態は価格の下落トレンドが始まるのです。

建築費が下がる見通しは当分立ちません。従って、マンション価格は今後も下がりそうにありません。しかし、売れ残った何%かが限定的に値下がりするというわけです。

もうお分かりですね。価格が上昇したら、売れゆきの悪化につながり、売れゆきの悪化は価格の低下に繋がって行くのです。

価格の如何に関わらず高い人気を博する特別な物件もありますが、多くの物件は高価格から売れ足を鈍化させているとしたら、ディスカウントのチャンスがやって来ることになります。

2014年8月25日に、書くのは早いかもしれないと思いながらも書いた「値引き・値下げ物件が増えて来そうだ」は、どうやら筆者の予想より早まりそうです。

3月の決算期を控えて時間があまり残っていません。3月引き渡し物件ではチャンスが目の前に迫っていると言えます。


交渉したら値引きしてくれそうかどうか、その見極めが今後のキーポイントになるかもしれません。 そのためには、建物の完成時期と、売れゆきのチェックが重要です。

特に売れ行きのウオッチングをしっかりとしておきましょう。 分割して売り出す場合(大抵そうです)、第〇期〇戸発売(登録受付)と広告に出ますから、その数と受付日を継続記録しておくのです。

「急ぐべき時です。しかし慌てないことが大事です」と、最近1年はこう助言して来た筆者ですが、どうやら「急がなくて大丈夫です」と言い換えるときが来たような気がします。



・・・・今日はここまでです。ご購読ありがとうございました。ご質問・ご相談は「無料相談」のできる三井健太のマンション相談室(http://mituikenta.web.fc2.com)までお気軽にどうぞ。

★三井健太のマンション相談室は、マンション購入のお悩みにお答えするサイトです。

★「無料の未公開情報」や「マンションWEB講座」など、お役立ち情報も多数掲載されています。※未公開資料の最新版 NO.50は、「値上がりマンションに学ぶマンション選びの秘密」 ~これが値上がりした物件だ!実名マンションを値上がり理由とともに解説。対極の値下がり物件も分析~



共通テーマ:住宅
前の10件 | - マンションの値引き販売 ブログトップ