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金利上昇の観測記事が目立つ2016年12月 [住宅ローン金利]

このブログはマンション業界OBが業界の裏側を知り尽くした目線で、マンション購入に関する疑問や諸問題を解き明かし、後悔しないためのハウツーをご紹介・・・・原則として、毎月5と10の日に投稿しています。

最近1週間の新聞紙面では「長期金利上昇」の見出しが目立ちます。

よく読むと小数点以下の低いレベルでのことではあるのですが。

しかし、世界的な金利上昇の動きに対して日銀は「長期金利抑制に動いた」とある一方、「日銀、来年は利上げも」などの記事もあり、何かが水面下で起きているような空気を感じるのは、筆者だけではないかもしれません。

アメリカの大統領がトランプ氏に変わることで、何か大きな潮流がやって来る予兆なのではないかとも感じたりします。専門家のコメントを読んでも楽観的な予測と悲観的な予測とが混在し、素人の筆者の頭は「もつれた糸」状態になっています。

もっとも、専門家の予測もあまり当てにならないものなので、心配しなくても大丈夫なのかもしれませんが。

ともあれ、筆者に届くご相談メールの中に僅かながら金利上昇を心配する声も届き始めたのです。

1%以下の金利が2%に上がったら困る、上がらないでほしい、そう願っている人は多いはずです。既に入居し、毎月ローンを返済している人の中には、変動型住宅ローンを選択している人も多数ありましょうし、これから購入しようとしている人や契約済みの人の中で引き渡しが1年以上先という物件を選択していたら、ご心配だろうと思います。

●返済中の人への進言

筆者の経験を少しお伝えします。

その昔、購入したマンションは変動型ローンを利用していたのですが、半年ごとに見直しされるので、ある日いつものように新しい「償還表」が銀行から届きました。目を凝らすと見慣れない項目がありました。それは、「返済保留金利」というような意味で、軽視できない金額でした。

金利が急激に上がったとき、一定の範囲をオーバーフローした分について、支払いを猶予する仕組みになっているからでした。

変動金利ですから、下がることもあるわけで、下がったときには保留していた分を払っていただきますよというような趣旨のメッセージが添えてあったと記憶しています。

「激変緩和措置」というのだそうです。

変動型ローンの返済額の上昇幅は最大25%までとなっています。つまり、変動型ローンを利用中、金利が急上昇したとしても、家計が狂わない措置を取っていることになります。少しくらいの金利上昇であれば、さほど影響はないでしょうが、急上昇したようなときは、ありがたい措置ということになるでしょう。

ところが、この制度には注意しなければならない点があります。

半年に1回金利の変動はあっても、元利均等返済ローンの場合は、金利と元金を合わせた返済額が変わるのは5年に1回です。つまり、金利が上がっても、内訳が変わるだけということです。

返済金額は5年間見直されないため、上昇した金利によって増えた利息が溜まってしまう場合、あるいは、金利返済優先で計算されるために元金が減らない場合があるのです。

5年後の変更では、返済期間や毎月の返済金額に大きな影響を及ぼす可能性もあるというわけです。

今も、この仕組みは残っています。10%ですら毎月の負担が増えたら大変というご家庭もあることと思いますが、仮に10万円の返済の人の場合では5年後の返済額が、最悪12.5万円まで増額され、かつ返済期間が長くなる場合もあるというのです。金融機関によって差があるとも聞きますが、いずれにせよ重大な問題です。

筆者の場合は、その後の金利低下で返済額は増えず(逆に減って)、かつ溜まっていた金利も跡形もなく消えてしまいました。

金利動向には注視して行くことが重要であるとしても、「慌てず騒がず金融機関と相談しながら対策を講じる」という姿勢で臨めばいいのではないかと思います。


●これから購入する人の対策

筆者は向こう2年で金利が今の1%以下から2%まで上がるようなことはないと思っているのですが、心配症な方には以下の三つの選択肢を提示したいと思います。

対策その1:完成時期が先の物件は検討しない

完成済み、またはこの3月には入居できる物件、百歩譲っても夏までに完成する物件の中から選択するのがいいでしょう。

対策その2:頭金を増やす

資金的に余裕のある人は、頭金を増やすことで問題を解決することができます。2年先の物件を契約した、あるDINKSの計画をご紹介しましょう。お話では、2年間で8百万円の頭金増額を目標とし、奥さんの給与を全額貯蓄するのだそうです。「2年間だけ耐乏生活すれば2年先は楽だから」と。

対策その3:少額手付契約にして最悪の場合は諦める

乱暴な意見と非難されるかもしれませんが、「とても気に入った物件を見つけたが、完成時期だけがネック」。このような場合は、売主と交渉して手付金を極力少なくして契約しましょう。そうしておいて、堪えがたい高金利になったときは手付金を放棄して解約する道を選ぶのです。

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低金利時代が長く続いています。金利が一段と下がったとき、「空前のこと」と感じたものでしたが、黒田東彦氏が総裁になってからの日銀は政府と共同歩調を取っているかのようで、そのおかげで「絶後」の超低金利時代となりました。

金利は、借りる側だけでなく預ける側にも影響を与えます。マイナス金利なんて世の中おかしいよという向きも増えている昨今、来年は転換点を迎えるかもしれません。

マンション購入を検討している人も、既にローンを返済している人も対策が必要になるかもしれません。一方、そのことが売買の市場にも影を落とすかもしれません。つまり、購買力が低下し、マンション販売に影響を与える心配です。

心配とは、新築マンションの価格下落を招く、つまり売り手に価格引き下げ圧力がかかるというだけでなく、買い替えを計画中の個人オーナーにとっても、自宅の売却見込み額を狂わせるかもしれないということを意味します。



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特定の中古住宅。ローン金利は驚愕の年0.3%台へ [住宅ローン金利]

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日銀が2月に打ち出したマイナス金利政策のおかげで住宅ローンは空前の低金利になっていますが、驚くのは、35年固定の「フラット35」の金利が、とうとう1%を割ったことです。

1年前には1.6%だったフラット35ですが、その頃3000万円を借りると35年返済の場合で毎月93,331円でした。今は0.95%に下がったので、83,988円と約10,000円も減りました。

これだけでも驚きですが、住宅金融支援機構はこの度「フラット35リノベ」という新たな制度を打ち出しました。

中古住宅を購入し、「省エネ」、「耐震」、「バリアフリー」、「耐久性」のいずれかの基準を満たすリフォーム工事を施せば、フラット35の金利から0.6%引き下げるというのです。

マンションで個人的に可能なのは、「省エネ」、「バリアフリー」のどちらかになりましょう。

これまでも、性能の差によって5年または10年間に限って0.3%引き下げる制度(フラット35S)はあったのですが、「フラット35リノベ」は、引き下げ幅を0.6%とするという画期的なものです。

0.6%引き下げられると0.35%となるので、3000万円を借りた場合、5年間に限るというものの、75,903円となります。 

建築士による住宅診断やリフォーム工事の記録保存などが義務になるようですが、これを利用して質の高い中古住宅が購入できるということになると、初めてマイホームを購入する若年層などには強力な支援となるに違いありません。


性能を確認する手続きが必要なことや、融資が受けられるのはリフォームが終わってからになるので、一旦売買代金を決済するために購入資金を別のローンでつなぐ必要があるなど、手続きが少し面倒に感じるかもしれません。

また、求められる性能や必要な書類などについては、専門的な知識がないと分からない点も多いので、仲介会社と相談しながら進めたいところです。


2016年度の「フラット35リノベ」の受付期間は、2016年10月から2017年3月までとなっています。一定の枠があって満杯になったら締め切るということなのでしょう。

このブログでは、再三にわたり新築の品薄感について述べて来ましたが、「フラット35リノベ」の導入をきっかけに「中古の検討」を始める人が増えて来るなら、それも結構なことと思います。

初めてマイホームを購入する若年層などには強力な支援となるに違いないと述べましたが、買い替えの人であっても、リフォーム予算を増やすことには役立つでしょうし、発想を換え、思い切って自分好みの間取りやインテリアによるリノベーションを計画するのも悪くないですね。

ただし、室内が新築同様になり、かつ好みの間取りやインテリアに包まれ、マンションライフを楽しむことができるとしても、マンションの価値は別の要素によって判定されるということを無視するわけには行きません。

フルリフォームをする中古物件となると、普通に考えれば築年数は20年~30年となります。資産価値という視点を持ち込むと、選択は簡単ではないかもしれません。ここでの詳細説明は割愛しますが、昨年4月に書いた記事「築30年の中古に10年住んで売却の構想」を再度お読みいただくとよいかもしれません。

URLはこちらです。http://mituikenta.blog.so-net.ne.jp/2015-04-25


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2月5日PartⅡ「転勤で自宅を賃貸。住宅ローンはどうなる?」 [住宅ローン金利]

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最近あったご相談の中から、今日は「転勤で空いた自宅を賃貸したいのですが、住宅ローンの扱いに悩んでいます」を取り上げてみました。


●転勤で自宅マンションを賃貸することにしたが・・・

いずれ戻って来たときに住むかどうかは分からないが、とりあえずは売却せずに賃貸しようと思うという人は多いと思います。

この場合、住宅ローンをアパートローンに借り換える必要があるかという問題です。

自分が住む目的で利用した住宅ローンなので、賃貸用のアパートローンとは条件が違います。

簡単に言えば、アパートローンは金利が高いのですね。それを低利の自己居住用・住宅ローンのまま賃貸したら契約違反になるのではと心配する人は少なくないようです。

アパートローンの金利は、2015年12月30日現在で2.5%(オリックス銀行、5年固定特約型の場合)もします。自己居住用の住宅ローンが1%未満であることと比較したら、大きな差になります。

賃料が入るので返済は可能であるとしても、抵抗感はずいぶん強いことでしょう。何しろ、居住用のローンは1%未満なのですから。


●転勤族は保護される

実際はどうなのでしょうか? 「転勤の為の賃貸」は認められるのです。

「転勤になったら、金利が上がる」という話は聞いたことが有りません。賃貸することにしたら金利の高いローンに切り換え(借り換え)しなければならないとしたら、転勤族は家を買えなくなってしまいます。


「賃貸の動機が転勤によるもの」、「賃貸するマンションに住民票があった」ということであれば認めてくれます。

ただし、転勤の辞令等の提出を求める銀行もあると聞きます。

心配な人は、名前を明かさずに銀行で相談してみてはいかがでしょうか?


これだけ低利なら変動型でなくてもいい [住宅ローン金利]


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住宅金融支援機構の定期調査によると、住宅ローン3タイプ(固定型・固定期間選択型・変動型)の選択比率で固定型を選んだ人が変動型を選んだ人を逆転したことが分かりました。

前回調査(2014年11月~2015年2月に住宅ローンを利用した人)では、固定型27.1%、固定期間選択型31.3%、変動型41.7%でしたが、今回調査(2015年3月~6月の利用者)では固定型が38.0%と10ポイント以上増加、変動型(35.8%)を逆転したというのです。

これは、固定型住宅ローンの金利が低下して人気が高まったためと同機構は分析しています。

50%以上を占めていた時期もあった変動型ですが、徐々に利用率が減少しているようです。

固定型住宅ローンの代表銘柄フラット35」は、現在1.32%からですが(提携銀行によって差がある)、省エネ性や耐震性などの一定基準を満たすマンションに利用できる「フラット35S」の場合は、当初5年または10年を0.6%下げてくれるので、0%台半ばで利用可能となっています。

0%台半ばというと、変動型の住宅ローンと変わらないか、むしろ固定のフラット35Sの方が低いのです。

金利上昇のリスクはあるものの、低金利の魅力から利用者が多かった変動型より、6年目または11年目から少し高くはなるが、それ以上になる心配も一切ない全期間固定型の住宅ローン「フラット35」の方が魅力的だと感じる人が増えていることが調査で示された格好です。

「これだけ低かったらリスクのある変動型ローンを使う必要はない」と、フラット35を選択したあるご相談者(購入者)は安心感に満ちた顔で語ってくれました。

先月も住宅ローン控除はマイナス金利のローンを利用するようなものだと書きました。

予定する頭金の多い人の中には、敢えてそれを減らしてローンを増やし、浮いた手持ち資金を運用に回すという人もあるのだそうです。

所得税の還付を加えると実質的なマイナス金利になるからです。

例えば、3000万円のローンを0.7%の金利で利用しようとしている人の年末残高が2900万円だと仮定し、1%に相当する29万円の還付を受けられるとすると、年間の金利21万円未満(毎月の元本は3000万円から少しずつ減るので)と差し引きすれば、初年度金利はマイナス8万円から9万円くらいになるというわけです。

こんなことは歴史上なかったことです。

マンション購入に当たって、今は価格高さに悩みも大きいわけですが、住宅ローン金利に関して言えば実にありがたい時期です。あとは、ローン実行時にレートが大きく変わらないことを祈るのみです。

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ついにマイナスになった住宅ローン金利!? [住宅ローン金利]

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住宅ローン金利が史上最低記録を更新中の今、そのニュースに驚くこともあまりないのですが、10年固定の金利は1%台前半の水準まで下がりました。

35年全期間固定の「フラット35S」ですら1%台前半です。ご承知のように、「フラット35S」は国の政策によって一定期間(5~10年)は金利を0.6%も引き下げてくれるので、当初期間はついに1%を割り込むことになりました。

取扱い金融機関によって差がありますが、標準的なレートは、2015年3月25日現在、借入期間20年以上の場合0.87%です。

3000万円の融資を受けた場合で、金利は年間261,000円に過ぎません。4000万円借りても348,000円です。


ここで住宅ローン控除」を思い起こしてみましょう。

住宅ローン控除は、有り難いことに所得控除でなく税額控除です。すなわち、納税した所得税・住民税の総額から一定額をシンプルに控除し還付してくれるというもの。

一定額とは、年末借入残高の1%相当額で、最高40万円と定められています。しかも、10年間に亘って恩恵に預かれるのです。願ったりかなったりの特殊な税制です。時限立法ですが、今も存続していることはご承知の通りです。

納税した額からの還付なので限度額は当然そこまでになるわけですが、所得の高い人、並びに借入額が多い場合は、限度一杯の恩恵を受けます。10年で400万円というわけです。

既に読者はお気づきのはずですが、4000万円の住宅ローン(フラット35S)を利用しても金利負担は348,000円でしたから、これがローン控除によってゼロどころか、40万円の還付を受けられたら実質的にマイナス金利です。

こんなことは歴史上なかったことです。

金利が下がったから買うなら今だと考える人が多い昨今ですが、超低金利は購買意欲に一段と拍車をかけることになりそうです。同時に、頭金の多い人の中には、敢えて減らしてローン利用を増やし、その分を運用に回すという人も出て来そうです。


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[黒ハート]大好評!!「マンション価格の10年後を予測する」

将来の価格を当てるのは簡単なことではありませんが、三井健太のマンション相談室では、あなたの購入マンションの価値及び価格の妥当性を評価したうえで、将来価格をズバリ予測、根拠とともに精緻なレポートとして提供しています。

将来価格(リセールバリュー)を知っておきたい人はとても多く、そのニーズにお答えしようと始めた有料サービスですが、購入が得か損か、買い替えはうまく行くか、そんな疑問があれば一度お試し下さい。

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ローン返済は貯蓄そのもの? [住宅ローン金利]

ブログテーマ:元、大京マンが業界の裏側を知り尽くした目線で、マンション購入に関する疑問や諸問題を解き明かし、後悔しないためのハウツーをご紹介・・・・原則として、毎月5と10の日に投稿しています。

住宅ローンの金利がまたまた低下し、35年固定金利で知られる「フラット35」は、とうとう1.37%となりました。

高性能のマンション(大体の新築が該当)に適用される「フラット35S」は、2014年12月に閣議決定された優遇策(0.6%下げ)によって当初5年または10年の金利は何と0.77%になるのですから、都市銀行の変動金利並みとなったのです。

今日は、住宅ローンの性質を踏まえて少し変わった視点で低金利のメリットの大きさをお話ししようと思います。


●低金利は家賃並み返済が実現

マイホームを持つことと、賃貸住宅に住み続けることのメリット・デメリットがよく語られます。昔から何度となくシミュレーションが雑誌・新聞で記事にされて来ました。

賃貸暮らしを続けるよりは低金利の住宅ローンを使ってマイホームを持つ方が得策、メリットが大きいと感じている人が今も圧倒的に多いようです。

低金利は月々の負担を軽減するものであり、借入額が価格の80%くらいでも、所在地や面積によっては家賃並み以下の返済額になることが多い現状にあります。

例を挙げてみましょう。

3000万円35年返済、金利1.37%で借りると、返済額は89.956円です。当初金利0.77%のフラット35Sの場合は、81,508円です。

いずれも管理費と修繕積立金を月20,000か25,000円と見たら毎月10~11万円で新築マンションに住むことができるわけです。

勿論、3000万円では新築マンションは買えないので頭金を加えなければなりませんが、借入額を4000万円に増額しても毎月負担は12~13万円に過ぎません。頭金1000万円で5000万円の予算があれば、東京都内でも新築マンションの3LDKを購入できないこともありません。

東京都内では、3LDKの賃貸マンションを借りると直ぐ20万円の声を聞くこととなりますから、家賃の方が高いというケースが増えていると言えましょう。

言わずもがなですが、金利が高かったときは「家賃並み」とは行かなかったのです。

現状では、「家賃以下の返済」で買えるという営業トークがウソでも誇大表現でもなくなりました。


●ローン返済の意味

住宅ローンの一般的な「元利均等返済」は、元金と金利を合計した金額が返済期間中変わらないというタイプです。

3000万円の借り入れを35年返済、金利(年)1.2%固定で借りた場合(説明の都合上の設定です)の元金と金利の割合は次のようになります。

この場合の毎月返済額は、8万7510円ですが、内訳は初回返済の元金が57,510円、金利が30,000円となります。金利は1か月分なので1.2%÷12=0.1%が月利となります。3000万円の借入ですから当然30,000円になるのですね。

翌月は元本が3000万円から初回の返済で57,510円減少したので、金利も58円減って29,942円になり、逆に元金は金利が減った分の58円が増えて57,568円となります。合計は無論変わらず8万5710円です。

もうお分かりだと思います。元利均等返済は、金利が次第に減って元金が次第に増えるという構造になっているのです。

上記の例は、低金利なので毎月返済に占める金利の割合は初回だけで言えば30,000÷85,710=約35%、元金の割合は65%となります。

金利が高かった時代は逆に元金が35%以下で金利が65%以上でした。

住宅金融公庫の金利が5.5%だっと時代のこと、借りられる金額が3000万円もなかったので、金利7~8%の都市銀行のローンと併用するのが一般的でしたが、ここでは説明を分かりやすくするため、公庫から3000万円を借りたこととします。

その場合、毎月の返済額は何と現在の2倍近い161,104円になりました。元金と金利の内訳は、元金が23,604円、金利は137,500円です。

金利の割合は137,500÷161,104=85%強です。ちなみに5年後の60回目の返済割合を見てみると、金利は130,159円と依然として多く、まだ80%超です。

つまり、当初は金利ばかり払っていることになります。元本がなかなか減らないので金利払いも減らないのですね。

金利と元金の割合が逆転するのは、270回目(22年半後)、35年返済の半分をはるかに超えてしまうのです。

金利の総額は何と3760万円余となり、元金3000万円との合計で6760万円も払うことになるのです。

これに対し、金利1.2%の場合、金利総額は僅か675万円、元金との合計でも3675万円です。

35年間ずっと住み続けると仮定すれば、月々87,500円で(3675万円÷420回)住める計算になります。賃貸マンションの負担が20万円以上もする東京で、その半分以下の負担で済むということですが、それも特別なことではありません。

この場合、頭金は物件に置き換わったと考えればいいのです。 

頭金=物件価値としたら、35年後に、そこまで値下がりしてもいいということでもあるのです。

しかし、35年間ずっと同じ物件に住み続ける人はいないでしょう。次で、ローン完済前の売却について考えてみましょう。


●返済途中で売却すると?

ローンを完済する前に譲渡したときは、ローンの残金を清算することが必要です。

残金を清算するには、残金以上の金額で売れないと困ったことになります。預貯金から手出ししないといけないからです。しかし、これは都区内のマンションなら滅多に起こらないことです。

反対の場合、つまり売却時に物件の価値が購入額以上になっていたらどうでしょう。そのようなケースは都心マンションや人気住宅地などでは当たり前に起こる話です。

そうなると、計算は割愛しますが、頭金部分にプレミアムが付いて戻って来る格好になります。


プレミアムが付く物件、言い換えれば、資産価値が下がりにくい物件の条件は、①元々の商品価値が高い建物であること、②維持管理が徹底していること、③立地条件が良いことの3つです。

元々の価値ある建物とは、植栽が豊かであることや共用部分が立派である、存在感があること、ブランド価値があるといったものです。 

維持管理とは、日常管理を適切に行い、周期的な大規模修繕と改良工事を行いながら建物の劣化と陳腐化を最小限に留めることです。

立地条件に関しては、説明の必要がないでしょう。



筆者が提供する「マンション評価サービス(無料)」のうち、中古マンションの評価作業で気付くのは、最寄り駅からの距離で差がない立地条件にあって、築年数も差がないマンション同士で大きな価格差があるという点です。

その差は、きっと上記の3つが関わっているのだろうと教えられます。

その価格差は古くなればなるほど大きく広がっていきます。

地域の新築価格(相場)と比較すると明白です。 ある物件は築20年近いのに新築と変わらず、ある物件は20年を経て地域の新築相場の半値なのです。新築と変わらない物件の概要を覗いてみると「さもありなん」と思わせるものでした。

新築並みの価値ある物件は、分譲時もきっと高かったに違いないと思うので、中古になった現在価格が分譲時と同じであるかというと、幾分は値下がりしていると推定できますが、それでも下がり方は小さく、他方の半値物件の比ではないのです。

このような実例を多数見ていると、統計の語る平均数値では捉えきれない真実も分かる気がします。

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もし貴方が長く資産価値を維持し続けるマンションを購入することができたとするなら、ローン返済は元本部分が定期積立貯蓄で、金利が低料金の家賃という見方ができます。

金利が高いときは高い家賃に相当しますが、今なら格安家賃と言えます。

元本についても、金利が高い時代は貯蓄に回す分が少ないので中々増えませんが、今なら毎月どんどん増えて貯蓄が増える楽しみを持つことができます。

しかし、うかつに悪いマンションを買ってしまうと、増えたはずの貯蓄元本が大きく目減りしてしまうことがあるのも事実です。

元本割れのリスクが小さい優良な物件に投資したら、快適マンションライフに加えて「貯蓄増加の楽しみ」を持つことも可能になります。


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ローン金利の見通しと繰り上げ返済 [住宅ローン金利]

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低金利が続いています。最近の報道では短期金利がマイナスに、つまりお金を借りる方が金利を払うのではなく、貸す方が金利をあげるから借りて頂戴という異常な現象が発生しているのだそうです。

これは金融機関同士の貸し借りの話ですが、それだけ極端な金利の低下が続いていることを表しています。

少し前には、住宅ローンの金利が上がりそうだからとマンションの購入を急いだ人が多かったと記憶していますが、そんな風はどこへやら、金利は一段下げて低いまま定着した感さえあります。

金利の先高観が優勢だったときは「35年固定のフラット35」が人気を集め、最近は「変動型ローン」を選択する人が多いようです。

今後、金利はどう動くのでしょうか?


ミックス型ローンの勧め

長い間同じ傾向が続くと、それがずっと続くかのように人は錯覚しがちです。

金利は毎月変化するにしても、その上げ下げは年間で見ればわずかであり、殆んど変化がないという事実は、これからも続くと思いがちになります。専門家の金利先高コメントも、すっかり影を潜めました。

最近の傾向は、より低い金利の「変動型ローン」を迷わず選択する人を増やしているというデータが見られます。固定型も1.7~1.9%くらいと低いのですが、変動型は何しろ年利0.7~0.8%と、ただみたいなレートなのですから、自然な行動なのかもしれません。

しかし、金利は長い返済期間の途中、いつ上がるかは誰も分からないのです。今のところは当分上がらないと見る専門家が大半ですが、5年先、10年先を言い当てるのは至難の業です。

そこで、借り手は自衛策を検討することになるわけですが、そのひとつが「ミックス型ローン」の選択です。

例えば「固定金利」半分、「変動金利」半分という借入をします。これは、「金利ミックス型」というものです。これなら、リスク分散ができますね。

「期間ミックス型」という借り方もあります。金融機関によって扱っていないところもあるそうですが、問い合わせしてみるといいでしょう。

金利が安いのですから、期間を短くしても月々の負担は大きくならないので、例えば3分の1を短期間に設定し、子供の教育資金が重くなる大学進学前に終わらせてしまうようにすれば、金利が上がっても、短期間の分が完済して以降の負担は少なくなるというわけです。


繰り上げ返済は「金利の高い方から返す」が原則だが・・・


期間ミックス型のローンが組めなくても、繰り上げ返済を行うことで、結果的に期間を短くすることは可能ですね。

2014年1月25日のブログ「繰り上げ返済の凄い効果」の中で、少しまとまった余裕資金ができたら、それを貯金したままにしておくより繰り上げ返済に回した方が大きな効果があることを述べました。

将来の金利上昇に備えるには、ローンを使わない、すなわち早く返してしまうことが一番の対策です。その目標に向かって努力することを改めてお勧めしたいと思います。

繰り上げ返済は通常、金利の高い方から返すのが原則ですが、将来の金利上昇をにらむと(金利の安い)変動型を完済する方を優先する方がよいかもしれません。どちらが良いかは、繰り上げ返済する際に情勢を見ながら決断したら良いでしょう。

・・・・今日はここまでです。ご購読ありがとうございました。ご質問・ご相談は「無料相談」のできる三井健太のマンション相談室(http://mituikenta.web.fc2.com)までお気軽にどうぞ。

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マンションの完成時期と金利上昇のリスク [住宅ローン金利]

ブログテーマ:業界の裏側を知り尽くした目線で、マンション購入に関する疑問や諸問題を解き明かし、後悔しないためのハウツーをご紹介・・・・原則として、毎月5と10の日に投稿しています。

新築も中古もマンション販売が好調です。販売好調の要因には、価格と金利の先高感(観)があると説明されることが多いようです。
ところが、個別に見て行くと、新築物件の中には竣工まで1年以上、長いものでは2年近くも先のものが見られますから、そのような先物を買う人は金利の上昇を気にしていないのだろうか?そんな単純な疑問を感じます。

ご相談者の何人かに尋ねてみました。「そうなんですよね」と、一様に心配であることを吐露するのです。それでも先物を買って行くのです。その人たちの心理が測りにくいと感じます。

今日は、住宅ローン金利の先行きについて考えてみます。


盲目になりがちな販売現場

マンションを購入する人の80%以上は、住宅ローンを利用しています。その買い手は、気に入ったマンションであれば商談が進む過程で「資金計算」と称する、返済額の計算を受ける場面に遭遇します。

毎月の返済額と管理費等との合計支出額や、融資を受けるために必要な年収の最低額などがパソコンで瞬時に計算されます。

その金額を見て、多くの買い手が「これなら買えそうだ」と感じ、マイホームが手に入る喜びで気分を高揚させます。

そこから再び品定めの楽しさを繰り返します。つまり、資金計算は暫定的に部屋を仮決めして予算を把握する作業だったからです。どの階がいいか、どの向きがいいかなど、価格表を横目にしながら、より良い間取り・住戸を探すのです。

少し高いがやっぱり角部屋がいいか、無理をせずに計算してもらった程度の価格の部屋が順当なところかなどと思い悩みながらも、何分か前に見たモデルルームでの感動に浸ります。

こうした状態にあるときは、金利が上がったら返済額は変わるのだということを忘れてしまっていると考えられます。また、この場面では、売り手(営業マン)も購買意欲の盛り上がりに水を差すようなことは決して発言しないものです。

実は、資金計算の際に、「変動金利」か「固定金利」かの選択の場面があったはずなのです。
「金利が上がるという話も聞くので、固定金利のローンの方が今は安全ですよねえ」などと聞いたりしています。

その結果、資金計画書は、金利の低い「変動型ローン」と、少し高くなる「固定型ローン」の2枚が作成されたりするのです。

このような経緯があっても、時間が経つに連れて、例えば、固定型を選択した人は「固定は安全だ。固定だから金利が上昇しても心配ない」との意識が脳裏に埋め込まれてしまうため、ローンを組む(融資を受ける)前の金利上昇には無防備になってしまうのです。

営業マンの「固定なら35年間ずっと変わりませんから心配はありません」の声が一段とそこを強化します。

こうして、関心はローン以外のところへ向かってしまい、すっかり金利変動リスクが忘却の彼方へ消えて行くのです。

住宅ローンの金利というのは、あくまで融資実行時点の金利が適用されるので、マンションの工事完成が1年先のような現場での資金計算書の数字とは異なるのです。勿論、その数字は上がることもあれば、下がることもあるということになります。


融資実行後の金利上昇だけが話題の中心

変動型ローンを一度でも検討した人は、その金利の低さ、返済負担の小ささに少し驚き、自分の購買力の大きさに自信を持ったりするようです。

固定型ローンの返済額との比較もして、リスクはあるがこれだけ安いなら変動型を選ぶ方が得策だなどと、自分の判断を支持するのでしょう。

こもとき、変動金利がこの固定型と同じになったら、こんなに返済額が増えてしまうのかという見方はしないのです。
変動型と固定型の両方を試算してほしいというオーダー自体が少ないとも聞きます。せいぜい、固定期間選択型のローンの中から、3年固定と10年固定の比較をしてみる程度だと言います。

変動型はリスクはあるが、半年に一度の見直しだというし、明日急に上がるというようなものでもないから、まあその間に借り換えとか、いよいよとなったら売却とかを考えればいいと軽く考えてしまう人もあるようです。
何より、過去10年以上も歴史的低金利が続いていますから、とんでもない大きな上昇はないだろうと金利推移を表したグラフを前に、営業マンも高をくくっていて、それに近い発言をしてしまうのです。

以上のような会話は、あくまで融資実行後の金利についてです。契約後から引き渡し時期(融資実行時)までの間に金利が上がるリスクに関しては殆んど触れられないのです。そこを話題にすればするほど、顧客の購買意欲が後退する危険を営業マンたちは恐れるからです。できたら、その問題はスルーしてくれと強く願っているものです。


金利上昇の実感が乏しいからか

金利が上昇すれば返済負担が増えるということは、買い手の誰もが知っていることです。商談の中で具体的な数字も見たはずです。

それにも関わらず、多くの人たちが金利の先高観(感)を持ちながら竣工が1年半も先の物件を購入しています。

これはいったいどういうことでしょうか?怖くないのでしょうか?上がるかもしれないが2%も3%もアップすることはないだろうと高をくくっているのでしょうか? 少しくらいなら許容するしかないと覚悟を決めているのでしょうか? 「予想を超えて上がったら、そのときはそのときだ」と大らかな気持ち、または余裕がある高所得者だからなのでしょうか?

おそらく、答えは「現行金利が上がっても、融資実行金利とさほど大きく変わることはない」、そうと信じているということではないかと考えます。あと半年や1年の間に大きな金利上昇はなかろうと考えている節があるのです。

しかし、1年後に1%くらい上がる可能性は絶対ないと言い切れるものでもないのですが、それを商談時点で実感せよと言っても土台無理な話なのかもしれません。


ローン金利の1年先を読む

さて、今後住宅ローン金利はどのように動くと見るべきでしょうか?向こう1年くらいを展望してみましょう。

と書いたものの、この予想は専門家でも外すほど難しいのです。円安と景気回復が物価高につながり、金利は高くなると予想する人より、日銀の異次元と言われる大胆な金融緩和策が続くので、しばらく上昇の心配はないという見方の方が強いようです。

来年度(2014年4月)には消費税が8%に上昇、来年10月には更に2%上昇することで物価上昇が間違いなくやって来ます。それが金利の上昇につながる心配はないのか?
日本国債の発行残高は先進国の中で群を抜く規模なのに、その信認は揺るがない。従って国債が暴落する危険は少ない。国債の価格が下がらなければ金利は上がらない。しかし、その構図が果たしていつまで続くのか?
安倍政権が打ち出した成長戦略が国際的にも歓迎され、日本経済は復活するという見方が増えているが、それを支えているのが日銀による金融緩和であり、資金は市場にあふれている。
一方、賃金が上がって消費が増えるが、円安で物価は上がる。景気回復は物価上昇を伴いそうだ。物価の番人たる日銀は、そこを見て金融引き締めに転換するのではないか?いやいや、まだそこまでは行かないよ。景気回復の軌道に完全に乗るのは、1年以上も先だろう。

このようなことを、あれこれ自問自答し、考えれば考えるほど将来予測は困難の度を深め、私ごとき素人には混沌とするだけの難しいテーマとなります。もっとも、高名なエコノミストでも完璧に予測できる人はいませんが。

ともあれ、政策が大きく反対方向に舵を切る可能性は、少なくとも向こう1年くらい、どうもなさそうに思います。従って、金利も大きく変わる(上昇する)ことはないと見て間違いないかもしれません。

そもそも将来を予測することは大変むずかしいことです。世界のどこかで予想もできない事件が金融の激変を引き起こす可能性はいつもあるのです。浅学菲才の当職には金利の見通しを的確に予想するなど、大それた課題です。


結局、金利の1年先を予想する確証はないのです。1年先を心配し、慎重に考えたい人は竣工間近な物件を選択するほかないと思います。もしくは、金利上昇が家計を圧迫するようなときは、頭金を追加する計画を持っておくこと、若しくは最初から余裕のある借入額にしておくこと。対策は、これしかありません。



・・・・・今日はここまでです。ご購読ありがとうございました。ご質問・ご相談は「無料相談」のできる三井健太のマンション相談室(http://mituikenta.web.fc2.com)までお気軽にどうぞ。
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~目次(抜粋)~
1章 マンション業界の概括/
・・・5.デベの力量 /10.模倣で成り立つマンション業界
第2章 マンションの歴史と分譲会社の栄枯盛衰/
・・・1.構造転換を迫った大事件/2.撤退企業と生き残った企業/撤退企業の犯した過ち/3.国策に後押しされたマンション業界 /4.繰り返したマンションブーム
第3章 現代のマンション事情/
・・・新しモノ好きの日本人/ワケあり物件に注意/3.リノベーション住宅/4.単身者とコンパクトマンション /5.永住できないマンション/高い修繕積立金/人の寿命より家の寿命が短い/8.「値上がりしないマンション」を購入する場合の覚悟/
第4章 マンション業界の裏側/
・・・2.青田売りと完成売りの真実/モデルルームの魔力/完成済みマンションの舞台裏/6.ゼネコンが売主だから安いはウソ/7.安かろう悪かろうに注意/ 10.不動産屋の話はウソばかり ?/13.値引き販売の真実

※詳細はこちらでhttp://mituikenta.web.fc2.com/book10uramadewakaru.html




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